bisonicr keep walking.

イヤホン・ポータブルオーディオなどの趣味的レビュー。

「TRN V10」の音質改善方法を深掘りしてみた【レビューその②・実験編】 & 「TRN BT3」純正Bluetoothケーブル(追記)

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TRN V10 / TRN BT3

というわけで、前回に引き続き「TRN V10」のレビュー後編です。前編の内容はこちら。
→ 「TRN V10」 話題の最新2BA+2DD格安中華イヤホンの「音の変化」を確認してみた【レビューその①・購入編】

TRN V10前編でも紹介した通り、「TRN V10」は「2BA+2DD」の4ドライバー構成ながらアマゾン価格でもアンダー5,000円の価格設定と、2017年の大ヒット中華イヤホンで私のブログでもおなじみ「KZ ZS6」「ZS5」を彷彿とさせるイヤホンです。
カラーは「透明モデル」と「黒モデル」があり、「黒モデル」については中国のイヤホンセラー「Easy Earphones」のAmazonのマーケットプレイス「WTSUN Audio」にて購入しました。プライム扱いでアマゾン倉庫からの発送ですのでオーダーしてすぐに手元に届くのがうれしいですね。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): TRN V10

また多少到着までに時間はかかりますが、中国AliExpressのEasy Earphonesでの購入もできます。AliExpressの場合は購入時にフォロワー割引を受けられると思います(いつも通り「bisonicr」のキーワードでもOKです)。くわしくはこちらを参照ください。また購入のタイミングでも変わりますが、今後の購入ではAliExpressのほうがより新しい「ロット」の個体を入手できる可能性があります。
AliExpress(Easy Earphones): TRN V10

TRN V10TRN V10
どちらでも各色マイクあり・なしモデルの他、「銀メッキ銅線」の別売アップグレードケーブルなども一緒に購入が可能です。


■長時間エージングでも過剰な刺さりが治らない場合はメッシュパーツを取ってみると・・・( ゚Д゚)

前編でも記載した通り、私の手元に届いた個体は「最初期のロット」ということもあると思いますが、「TRN V10」の開封時のサウンドはお世辞にもバランスが良いとは言い難い、過剰なまでのドンシャリ傾向です。このサウンドは150時間~程度のエージングによりかなり改善されるようですが、個体によっては十分なエージングを行っても曲によってきつめのシャリシャリが消えない場合があります。私も2個購入したうちの1個がエージング後に「左右でシャリつきが違う」とさらに不自然な現象に遭遇し、正直かなり困ったものだと思っていたのですが、実はまったく別の「対策」で解消できてしまいました。

TRN V10TRN V10」ステム部分の金属製のメッシュパーツ(フタの部分)は前編のレビューで若干触れた通り接着があまり強くなく比較的簡単に取れてしまう傾向にあります。今回のレビューのためにいろいろ試している中で、粘着性のあるガーゼでステムを覆ってみようと試みたときフタが簡単にはがれることを確認しました。
そこで試しに両方のメッシュパーツを外して、かわりに前編でも紹介したOSTRYの刺さり抑制効果のあるイヤーピースを装着したところ過剰なシャリつきが大きく改善。念のためイヤーピースを通常のものに戻し、BAドライバーが露出した状態で聴いてみても同様に効果がありました。

また、前編で黒モデルのほうの片方(右側)がメッシュパーツが簡単に取れてしまった、ということを書きましたが、逆に左側はかなりしっかり接着されていました。そして150時間ほどのエージングを行ったところで、左側がある程度エージングでサウンドが落ち着いたのに対し、右側はシャリシャリが一向に治らず、逆にすこし悪化したような印象を受けました。これももしかしたらこのステムのメッシュパーツが原因かも、と思った理由のひとつです。

TRN V10このように、上記のエージングでも解消しなかった問題は「フタを取り除く」ことで解消できてしまいました(びっくり)。あくまで可能性のひとつですが、十分なエージング後も過剰なシャリ付きが収まらない「TRN V10」の個体については、ステム部メッシュパーツの接着不良による「共振」の可能性もあるのではないかと思います。そのためメッシュパーツの周囲を粘度の高い瞬間接着剤等でより強固に接着させたり、私のようにいっそパーツを外してしまってかわりにメッツ付きのイヤーピースを装着することにより「TRN V10の本来の音」になるのではないかと思っています。
もちろん本来はパーツはきちんと接着されている「はず」ですので、上記のようにテープなどで簡単に取れないような個体はエージングだけでじゅうぶんシャリつきは解消できるのではと、思います。ただ、私のように片方のみが接着不良だったりするとエージング後に左右で音が違うというケースもあるので手元の個体の状況にあわせてこの対策を実施するかどうかを検討いただければと思います。


■リケーブル必須、再生環境でも変化? 好き嫌いのわかれる「個性的すぎるサウンド」

TRN V10さて、「TRN V10」の「サウンドが変=不自然」な理由のひとつは上記のように偶然見つけてしまったような気がしますが、エージング後にシャリつきの問題のなくなった個体、または「フタを取り除いた」場合も、再生環境によってはかなり強い刺さりを感じることが多いと思われます。手元のDAPではAstell&Kern「AK300」がいちばん高域の刺さりが少なく、逆に「PRENUE R」がもっとも刺さりが大きくなりました。とはいえメッシュパーツの共振があったときは出力の強いDAPやポータブルアンプで曲によってシャリシャリを通り越して高域のノイズかと思うレベルの音になる場合もありましたが、改善後はむしろメリハリが強化される、という程度の変化になっています。

いっぽうケーブルについては前編でも紹介した通り、より情報量の多いケーブルを使用することで音質面の改善効果が期待できます。前編でも紹介した通りTRN純正の銀メッキ銅線のアップグレードケーブルが販売されており、WTSUN Audioでも購入することができます。またKZ ZS6用のKZ純正8芯ケーブルも思いのほかぴったりで音質的にも相性の良いことを確認しました。
TRN V10TRN V10 / KZ Cable
どちらも2,000円以下とコストパフォーマンスに優れておりお手軽にアップデートするのにはお勧めです。

TRN V10TRN V10
また、Easy Earphoneが主にKZ ZS6/ZS5向けを中心に販売している各種2pinケーブル(詳しくは過去記事を参照ください)を試したところ、「7N 無酸素銅線(OFC)ケーブル」の相性が最も良く感じました。

ちなみにメッシュパーツを取り、リケーブルなどを行った後もそこそこのシャリつきはあるドンシャリ系の音ですが、印象としては「ZS6」より高域の刺さりが多少多くメリハリがあるという印象になりました。相変わらず「派手な音」のイヤホンではありますが、十分なエージングと、情報量の多いケーブルへのリケーブルの組み合わせにより結構楽しいイヤホンになったような気がします。
TRN V10TRN V10 vs KZ ZS5
「フタ」を取ったうえでの「TRN V10」のサウンドであれば、好みはあると思いますが、「ZS6」「ZS5」の対抗馬としてようやく比較できるようになったかな、と感じます。
とはいえ個人的な印象としては、「ZS6」のサウンドのほうが好きですけどね(^^;)。


■apt-X非対応でしたが、なかなかの高音質。TRN純正Bluetoothケーブル「TRN BT3」。

さて、「TRN V10」の発売と同時に純正のオプションとしてBluetoothケーブル「TRN BT3」も発売されています。私はAliExpressより入手しましたが、アマゾンのWTSUN Audioでの購入も可能です。
TRN BT3TRN BT3
パッケージはTRN V10と同じ箱に2pin仕様のBluetoothケーブルと充電用USBケーブルが同梱されています。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): TRN BT3(Bluetoothケーブル)

Amazonでは3,800円、AliExpressでは29.99ドルの表示価格です。AliExpressでは中国からの発送となるため納期がかかりますがV10同様にフォロワー割引が適用できます。
AliExpress(Easy Earphones): TRN BT3 Wireless Bluetooth 4.1 Cable

作りとしてはまんまプラスチックという感じでお世辞にも高級感のあるものではないですが使いまわし自体は悪くはありません。なお、販売当初は「apt-X対応」という記載がサイトに載っていたのですが、実際はBluetooth 4.1ベースで「非対応」でした。そのため対応のDAPでペアリングしてもSBCコーデックでの接続となります。操作時は「Power on」や「Pairing」などの英語の音声ガイダンスが聞こえます。
TRN BT3 / TRN V10TRN BT3 / TRN V10
2pin対応のBluetoothケーブルとしては、昨年AUGLAMOURの「AG-BT1」を購入していますが、年末に投稿した記事でも記載した通りこちらは標準の音量が大きすぎて非常に取り扱いが面倒なケーブルでした。いっぽう「TRN BT3」はそのようなことはなく、音質的にもフラットで2pinタイプのイヤホンを気軽にBluetooth化するうえでは悪くないアイテムだと思います。

また「KZ ZS6」および「ZS5」を接続してみましたが、これらのイヤホンの特徴を損ねることなくBluetooth化することができなかなか便利なアイテムだという印象です。正直「TRN V10」を普段使いするのにはすこしクセが強すぎることもあり、むしろKZやTFZなどの2pinコネクタのイヤホンで使う機会のほうが増えそうな予感です。
TRN BT3TRN BT3
ただし非常に反応の良い「qdc Neptune」あたりのイヤホンとなるととりあえず利用には問題ありませんが、ペアリング後に盛大にホワイトノイズを拾いました。さすがにCIEMなどの利用はちょっと厳しいかもしれません。この辺は製品価格からもある程度割り切っている部分だと思いますので、接続するイヤホンのグレードを合わせればそこそこ良いアイテムだと思いました。


■今後のロットで変更・改善はあるのか。これからも楽しみに見ていきたいですね。

TRN V10というわけで、前回から2回にわたって「TRN V10」(たぶん最初期ロット)のレビューをさせていただきました。
ステムのメッシュパーツを取り除く件は本レビューを書いている途中に偶然気がついたことですが、よく考えたらKZのZSTなどはロットにより初期とはまったく別のイヤホン、と思えるくらいサウンドの変化がありました。「TRN V10」もブランドとしてもまだ新しいイヤホンであり、今後大幅に内容やサウンドが変化する可能性もあります。もし本当にメッシュパーツの接着不良が原因だとしたらTRNのメーカーとしても「本意ではない」と思いますので、今後のロットで何らかの改良が加えられる可能性もありますね。

なんか毎回同じようなことを書いている気もしますが、このような点も「中華イヤホンの醍醐味」だと思いますので今後の動きを楽しみに見ていきたいと思っています。


「TRN V10」 話題の最新2BA+2DD格安中華イヤホンの「音の変化」を確認してみた【レビューその①・購入編】

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TRN V10

年末年始ですっかりレビューが遅くなってしまいましたが、話題の中華イヤホン「TRN V10」です。
アマゾンでもアンダー5,000円の価格設定ながら、2BA+2DDという4ドライバー構成に2pinリケーブル対応と、おっと私のブログでもおなじみ、KZの「ZS5」「ZS6」を彷彿とさせる内容も特徴的です。
ただ、開封時は「極端なドンシャリの変な音」ということで実際のところはどうなの? と気になることもしかり。ということで、長文必至なこともあり、今回は前後編にわけてこの話題のイヤホンをレビューしたいと思います。

TRN V10」は現在のところ「透明モデル」と「黒モデル」の2色が販売されており、私は2色ともを別々に購入しました。透明モデルについては毎度おなじみ中国のイヤホンセラーのHCKから入手しました。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): TRN V10

またアマゾンでもHCKのマーケットプレイスにて販売されています。
Amazon.co.jp(NICEHCK): TRN V10

TRN V10」は前述の通り、2BA+2DDのハイブリッド構成のイヤホンです。しかし同じ構成のKZ「ZS5」や「ZS6」と比べるとドライバーの配置は非常にシンプルで、KZのイヤホンでいうと1BA+1DDの「ZST」や「ES3」を彷彿とさせるレイアウトになっています。
TRN V10TRN V10
しかし、ステム部分に装着されたBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーユニットがデュアル仕様なのに加え、ダイナミックドライバーもひとつのユニット内に11mmドライバーと6mmドライバーを直列に配置する複合2DD仕様となっています。その結果、合計で「2BA+2DD」の構成となっているわけです。
また付属のケーブルはマイクなしモデルとありモデルが購入時に選択可能です。


■届いた「TRN V10」をじっくり確認。デュアルBAは「Bellsing 31785」を搭載の模様。

さて、実際に届いた「TRN V10」のパッケージは透明モデル、黒モデルともシンプルな白箱です。
TRN V10TRN V10
パッケージ内容はイヤホン本体、2pin仕様のケーブル、イヤーピースがS/M/L(Mサイズ装着済み)、説明書、といったシンプルな構成でコストはイヤホン本体に全力投入、という感じがうかがえます。
TRN V10TRN V10
イヤーピースは透明モデルがホワイト、黒モデルがグレーのシリコン製となります。

本体はプラスチック製で上下2つのパーツを貼り合わせる形になっています。透明モデルの場合、内部の配線までよく確認できます。
TRN V10TRN V10
装着性は比較的良好なほうだと思います。ステム部分に「引っ掛かり」がないタイプですので、付属以外のイヤーピースを使用する場合は穴が少しきつめのタイプを使用した方が良いでしょう。
また装着されるBAドライバーは「デュアルタイプ」がひとつステム部分に装着されています。
TRN V10TRN V10
透明モデルも黒モデルもおそらく「最初期ロット」だから、ということもあるのですが、実は黒モデルのほうは片方ステム部のメッシュパーツの接着が甘かったようで使っているうちに一度外れてしまいました。この辺の個体差はKZで慣れているのでさほど気にはしません(^^;)。とりあえず再接着して使用してますがそのまえに搭載しているデュアルBAドライバーを目視で確認しました。

TRN V10ところでこのBAドライバーは、Bellsing社のロゴと「31785」と思われる型番を実機から確認できたことから「Bellsing 31785 BRC215C31785)」ではないかと推測できます。
型番的にはKnowles社の「DWFK-31785」のBellsing版といった感じですね。KnowlesのデュアルBAのツィーターといえばTWFKが有名ですが、ちょっとマイナーなDWFKのさらにBellsing版ということでいよいよドライバーからは音のイメージがつかめない感じです。Bellsingといえば最近は有名メーカーのCIEM等でも採用され始めていますが、以前はなんといってもKZ社の「ZST」の最近のロットまで採用されていた「Bellsing 30095 BA」などを思い出します(詳しくは過去記事のZST Proのレビューなどを参照ください)。

いっぽう、製品付属のケーブルは製品資料ではCIEM仕様の0.78mm 2pinコネクタで「OFC線材+250Dナイロン糸編組+良質なPVC」の線材を使用しているとのこと。
TRN V10確かにKZ製イヤホンのゴムゴムした被膜で覆われた見るからに安そうなケーブルと比較するとなかなかの高級感をもっています(音質面については後述)。
本体側の2pinコネクタはもしかしたら「KZ用の0.75mm 2pinコネクタのケーブルでも緩くならないようにわざときつめにしているのかしらん」と思えるほど非常にきつめになっています。そのため最初にケーブルを装着するのには結構苦労するかもしれませんね(個人的には以前入手した「AZLA」に純正ケーブルを最初に装着するときも同様にきつかったのでイヤホンの価格に関係なく「たまにあること」という認識ではあります)。

上記の通りコネクタは通常の2pin仕様のため、CIEM用の各種2pinケーブルやKZ ZS5/ZS6で使用可能なケーブル(KZ純正品を除く)でのリケーブルが可能です。
TRN V10TRN V10
またTRN純正のアップグレードケーブルとして銀メッキ銅線のシルバーカラーのケーブルも別売で用意されています(HCKのAmazonでの価格は1,500円)。
Amazon.co.jp(NICEHCK): TRN 4芯 銀メッキ銅 イヤホンケーブル


■とにかくエージングして、イヤピースを替えて、リケーブルしてみた。

TRN V10」のサウンドは「派手」を通り越してかなり「ヘン」と感じるくらい特徴的な音です。ただこのような音に聴こえるのにはいくつかの理由があり、長時間のエージングを行ったうえで、標準の構成のままでは使用しないことがひとつのポイントになるかもしれません。
※さらに後編ではより抜本的な改善方法についても取り上げています。

TRN V10TRN V10」の周波数特性は典型的なドンシャリですが、開封直後はとにかく「ドンドン」「シャリシャリ」と派手な低音と盛大にシャリつく高音で、中域はもちろん、音場もなにもあったもんじゃない、という印象でした。そこで、今回2色の「TRN V10」をほぼ同時に購入したため、両方を聴いてみて開封直後の音がほぼ同じことを確認のうえ、片方のみをじっくりエージングしました。エージング方法はいつものApple Musicのランダム再生をエンドレスで行う方式。
150時間程度のエージングを行ったうえで、ほぼ開封直後状態のもう片方と聴き比べを行うと、どちらも高域に強めのシャリつきはあるものの、エージングを実施したほうの「TRN V10」のほうが幾分落ち着いた印象になりました。エージングにより印象が劇的に改善するわけではありませんが、ある程度の長時間エージングにより全体のバランスに改善が得られることは間違いないようです。

TRN V10またイヤーピースはより耳穴にフィット感のあるものを使用することでも多少印象が改善します。
どちらかというと低域が強くなる「final E」タイプのようなイヤーピースより、多少開口部の大きいもののほうが相性が良さそうです。私は「SIMGOT EN700 Pro」付属のEartip1(開口部の大きい方)を使っていますが、RHAのイヤーピースなども良い印象でした。他にもKZのイヤホン等でも愛用者の多いAcoustuneの「AET07」も相性が良いようです(私はまだ試していないので後日使ってみます)。さらに高域のシャリつき軽減効果で定番のOSTRYのイヤーピース(SO100SO200SO300)も十分に効果がありました。
同様の効果を得るために目の細かいスポンジやガーゼ状のものをステム部に挟んでイヤーピースを装着する方法もあるようですね(左右のバランスや加減が難しいため私は試していません)。

そして同様にある程度の改善効果が得られるのが実はリケーブルです。「TRN V10」付属のケーブルは見た目や使いまわしこそ良好なものの、線材のクオリティ、特に情報量という点では「価格相応」というレベルのものです。後編のレビューにて取り上げたいと思いますが、「TRN V10」はDAP(デジタルオーディオプレーヤー)などの再生環境にもかなり影響されるイヤホンで、これは再生環境の出力などによって歪みが発生しやすい傾向にあるためと考えています。同様に情報量の高いケーブルにリケーブルを行うことでも変化が発生します。
TRN V10TRN V10
前述の純正アップグレードケーブルを使用した場合、シャリつきの軽減は限定的ですがDAPのよっては多少ボリュームを下げても音量を確保することができ、相対的に中域の存在感が増す印象です。

TRN V10いっぽう、よりケーブルのグレードを上げて、HCKがAmazonで販売している8芯の銀メッキ線と高純度銅線のミックスケーブル(2pin/バランス接続)を使用したところ、バランス接続の効果もありAstell&Kern「AK300」等のDAPではfripSide等の高域の刺さりが出やすい曲でもかなり良い印象にかわりました。
そして、手持ちのケーブルのなかでベストの相性かつ劇的な音質変化があったのが同じくHCKのAliExpressのショップにて以前購入した金メッキ銅線のケーブルでした。一般的に金メッキ線は中域がより強調され、高域と低域が抑え気味になる傾向があるといわれますが、まさに「凹な音質のTRN V10」と「凸な傾向の金メッキ線ケーブル」でベストマッチ、というわけです(笑)。
とはいえ、このケーブルはもともと非常に情報量の多いケーブルで、例えばDAPに「PLENUE R」を使用した場合、標準ケーブルで「80~85」程度のボリュームが必要な曲が「65~70」程度で十分な音量が確保できます。
TRN V10このレベルの音量差があると、特に構造的に高ゲインで歪みを発生しやすい傾向のあるBAドライバーは、高域の伸びや分離性にかなり影響があるのではと思われます。このケーブルの組み合わせでは高域強めのメリハリのあるサウンドで解像度も高め、男性ボーカルはもちろん、女性ボーカルの曲も結構楽しめる印象です。このように「ケーブルの情報量による音質変化」があるということは、おそらく有名ブランドの数万円クラスのケーブルとの組み合わせでも同様以上の効果が期待できそうです。
もっとも、この金メッキ線のケーブルは表示価格で100ドル以上と、中華イヤホンケーブルとしてはかなり高価格帯のもので正直「格安イヤホン」の類に入る「TRN V10」との組み合わせには多少無理があるのも事実ですし、それ以上の価格帯のケーブルともなるとなおさらでしょう。後編では、もう少し現実的な価格帯のケーブルをさらに試してみたいと思います。


というわけで、前編ではいつもより多少変則的ながら「TRN V10」を開封からいろいろ確認してみるところまでを紹介しました。後編では純正Bluetoothケーブル「TRN BT3」のレビューに加えて、さらなる音質改善について深掘りしていきます(後編につづく)。
→ 「TRN V10」の音質改善方法を深掘りしてみた【レビューその②・比較編】 & 「TRN BT3」純正Bluetoothケーブル



「Wooeasy 14BA」驚異の14BAによる立体的でエモーショナルなサウンドを堪能できる超ハイスペックイヤホン【レビュー】

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Wooeasy 14BA

最近はマルチBAイヤホンの進化が凄まじいですが、今回は、そんな中でも屈指の「多ドラ」構成を誇るイヤホンのひとつ、Easy Earphonesの「Wooeasy 14BA」です。名前の通り、片側に14個のBA(バランスド・アーマチュア)型ドライバを搭載するオーダーメイドタイプの超ハイスペックイヤホンとなります。
今回は「Wooeasy」ブランドを展開するEasy Earphones@hulang9078)からの依頼により貴重な実機をお借りしてのレビューとなります。

中国AliExpress(Easy Earphones)での表示価格は977.78ドルですが、本記事をご覧頂いている方向けに大幅なフォロワー値引きが適用されます。また購入時に「bisonicr」とメッセージを入れていただくだけでも値引き対象になります。AliExpressでの購入・割引方法を含め詳しくはこちらをご覧ください。
AliExpress(Wooeasy Earphones Store):Wooeasy 14BA

facepanel optionWooeasy 14BA
またオーダー時のカラー選択は「Red Wood」と「Carbon」がありますが、この2種類以外にも今回お借りした「ギアデザイン」など合計36種類のフェイスデザインが選択可能です(オーダー時に上記キーワードと一緒に希望フェイスデザインをメッセージ欄に記入)。さらに「自分だけの」デザインについてもリクエストも別途費用により対応可能な場合もありますので、Easy EarphonesのTwitterアカウントのDM(日本語または英語)やAliExpressでのメッセージ(英語)で相談いただくのも良いと思います。なお、オーダー後にハンドメイドでひとつひとつ作られますので、納期は1か月以上かかる場合もあります。あらかじめご了承ください。


■BAドライバがびっしり詰まった迫力のハウジングながら装着感は良好

さて、今回お借りした「Wooeasy 14BA」のパッケージはEasy Earphonesのオーダーイヤホンではお馴染みの「VT Audio缶」で届きました(要するにVT Audioのファクトリーで作られるイヤホンということですね)。
Wooeasy 14BAWooeasy 14BA
「VT Audio缶」にはイヤホン本体、MMCXケーブル、白のイヤーピースS/M/Lが同梱されており、さらに別途付属するイヤホンケースにはグレーのイヤーピースS/MLと、ウレタン製イヤーピース4セット(黒・グレー・赤・青)、イヤーフック、ケーブルバンドが同梱されていました。

Wooeasy 14BA」の本体デザインは、さすがに14BAというドライバー数ともなるとかなり分厚く大振りのハウジングとなります。お借りしたイヤホンはカラフルなギアデザインのフェイスプレートで、ひとつひとつのギアパーツが丁寧にレイアウトされた大変美しい仕上がりです。ビルドクオリティも非常に高く、高級モデルとして強烈な存在感を持っています。
Wooeasy 14BAWooeasy 14BA
今回はハウジング部分がブラックのタイプですが、そこからでもびっしり詰まったBAドライバーを確認することができます。大きいハウジングとはいえ形状はよく考慮されており装着性そのものは良好です。ほとんどの方は付属のイヤーピースでも装着で不便することは少ないと思います。

Wooeasy 14BAWooeasy 14BA
ベント部分は3つの穴がそれぞれ音道管につながっているタイプ。同じタイプのデュアルドライバーが複数セットになった3種類のBAユニットの集合体から出力されています。

Wooeasy 14BAWooeasy 14BA
ドライバー構成は非公開ですが形状からすべてKnowles製BAドライバーを使用していると想定して、透明ハウジングのサイト掲載写真およびお借りしている実機を確認してみると、
 ・ Knowles TWFK-30017と思われるデュアルBA ×3 (合計6BA)
 ・ Knowles GR-31587(型番確認)デュアルBA ×2 (合計4BA)
 ・ Knowles DTEC(30265または30008)と思われるデュアルBA ×2 (合計4BA)
という組み合わせで片側14BAを構成しているのではないかと思われます。

なお、本体にはVT Audio(Wooeasyブランド含む)ではおなじみの銀メッキコートのMMCXケーブルが付属しますが、さすがにこのクラスともなるとリケーブルが前提となると思いますので、本レビューでも手持ちの数種類のケーブルにリケーブルを実施のうえ試聴することにします。


■超マルチBA構成が生み出す情報量の多さと立体的でパワーのある音場感

一般的にBAドライバーはエージング効果が少ないと言われていますが、このクラスのマルチBAともなると落ち着くまでに100時間~200時間ほどの鳴らし込みが有効という情報があります。今回はお借りしたイヤホンですので、すでにある程度のエージングは行われているという前提で、かつ私の方でプラス100時間程度のエージングおよびリスニングをおこなった上でのレビューとなります。

Wooeasy 14BA」の試聴でまず実感するのは、なんといっても情報量の多さに加えてダイナミックドライバーのイヤホンとは異なるマルチBA、それも多ドライヤホン独特の立体的な音場感でした。14BAという超マルチドライバーの構成により、より強化された多ドラ傾向サウンドが圧倒的なパワーを持って押し寄せてくる感覚がとても印象的です。

Wooeasy 14BA十分なエージングを経ていることもあってか、多くのドライバーによって構成されているにもかかわらず、全体のつながりに違和感は皆無で、全体的にきれいにまとまった非常にクオリティの高い良好なサウンドです。
周波数特性はフラットに近く、全域にわたって非常に解像度の高い、かつ14BAの表現力によりコンサートホールのような立体的で広い音場を実現しています。Hi-Fi(原音忠実性)という視点では「かなり演出過剰」ですが、ホールやステージの臨場感や実像感がひしと伝わる印象は、一部の数十万円クラスのマルチBAやハイブリッド構成の高級イヤホンやCIEMにも通じるサウンドです。

なお、インピーダンスは低く音量は取りやすいですが、さすがに14BAというドライバー数ともなると実力を発揮するためにはある程度の駆動力を必要とします。とはいえ、このクラスのイヤホンを使用される方は相応のプレーヤーやアンプをすでに使用されているのではと思いますので再生環境がネックになることはほぼないでしょう。

Wooeasy 14BADAP(デジタルオーディオプレーヤー)およびケーブルの相性についてですが、Astell&Kern「AK300」のバランス接続クラスのパワー供給で再生に過不足はないものの、「nano iDSD BL」などをポータブルアンプとして接続し一定の音圧を与えることで高域のキレは良くなります。いっぽう、出力不足のDAPで過度に音圧を高めたり、逆にパワーが強すぎるアンプの場合は高域に歪みが発生しハイ上がりのような状態になる場合もあるのは一般的なマルチBAイヤホンと共通の傾向です。
非常に音圧の高いイヤホンのため一定レベル以上のクオリティのケーブルを使用すれば音の変化は少ないですが、手持ちケーブルでは銀メッキ線+銅線のバランス接続での高域の伸び具合が気に入りました。

高域の描写も精緻ですが刺さりはほぼ皆無で思った以上に聴きやすい印象を受けます。また低域はこの「Wooeasy 14BA」の醍醐味ともいえる部分で、低域用デュアルドライバー2基を2種類、合計8ドライバーを中低域または低域に割り振ることでBAらしい解像度と分離性の高い低音と、広大な音場をもった独特な響きのよさを実現しています。
Wooeasy 14BA多くのBAドライバーを使って低音を表現している、という点で、もっとごちゃごちゃした音かと想像したのですが、実際には非常にキレの良い、コントロールされたサウンドだと感じました。
BAは解像度を高くできる半面、構造的にある程度の歪みが発生してしまう傾向もあります。そのため多ドラ構成のマルチBAイヤホンでは自然さに欠け人工的なサウンドの印象が強くなってしまうケースも少なくありません。しかし、同じBAユニットを複数重ねて和音を作ることで音圧を高めると同時にドライバーあたりの音量を抑制することで歪みもある程度減少できる効果があり、結果的に解像度の高さを維持したままコントール性が向上しているのではと思われます。

Wooeasy 14BAWooeasy 14BA」が生み出す臨場感のあるサウンドは、たとえば私が所有する「HIFIMAN RE2000」と比較するとまさに対極ともいえるものです。たとえばフルオーケストラの演奏を聴いてみると、RE2000では原音を忠実に再現し、さらにひとつひとつの音を精緻に表現している、文字通りの「Hi-Fi」サウンドであるのに対し、「Wooeasy 14BA」では解像度の高さではまったく引けを取っていないものの、大量のBAによる低域が生み出す独特の反響音はとにかく豪華で、コンサートホールで迫力ある演奏に息をのむような強烈な印象がエモーショナルに訴えかけます。映画のサウンドトラック等を聴いていると感動したワンシーンが脳裏に鮮明によみがえり感涙を呼ぶほどの力強さがありました。


■10BAを超える超マルチドライバー構成でしかつくれないサウンドがある。

ところで、私自身も以前は10BA以上の超多ドラ構成に否定的な意見として、BAだけで十分な低域と音場をつくるためには多くのBAドライバーを低域用に割く必要があり、ハウジングのサイズ的にもコスト的にも非効率ではないかと考えていました。例えばUnique Melodyの代表的な製品のように、高級イヤホンの価格帯でもハイブリッド構成にするほうがより低コストでクオリティの高いサウンドが作れるのでは、と思っていたわけです。
Wooeasy 14BAしかし、同等の低域の解像度の高さや立体感のある音場をダイナミックドライバーで作る場合、高精度の振動版など品質面の歩留まりも考慮する必要性から実際は相当コストがかかり、さらにネットワークの調整も一層の複雑さを増すため、ハイブリッドを得意とする高級CIEMメーカー等以外は現実的には難しいのではないかと思われます。しかもこれらのメーカーの製品は多ドラ構成でもハイブリッドでも数十万クラスの価格帯となってしまいます。
いっぽうEasy(VT Audio等のファクトリー)のようにマルチBAイヤホンに慣れているメーカーによる10BAオーバーの超多ドラ構成は、ハウジングの大型化などと含めてドライバーの使い方が「もったいない」という印象があるものの、実際は数十万円クラスの音質を結果的に大幅な低コストで実現できる手法だともいえるのではないかと思います。

Wooeasy 14BA」はある程度の割引は期待できるとはいえ、表示価格で10万円クラスと、オーダーメイドの中華イヤホンとしては決して安価な製品ではないため、購入を希望される方もかなり限定されるとは思います。しかしコストに見合うパフォーマンスは十分にあるイヤホンであることも確認できました。もし濃度の高い10BAオーバーの多ドライヤホンに挑戦したい場合は、Easy Earphonesの14BAも有力な候補として検討しても良いかと思いますよ。


【御礼】感謝を込めて2017年レビューしてなかった購入イヤホンをまとめて振り返る(^^;)

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■レビューしきれないほどイヤホンを買った1年でした(笑)

気がつけば2017年もあとわずかとなりました。
私のブログもここ2年くらいで本格的にポータブルオーディオに注力する方向になりまして、今年はおかげさまで非常にたくさんの方々にご覧いただくことができました。基本的に購入したイヤホンなどを紹介しているわけですが、今年購入していながらレビューしていないイヤホンも実は結構あったりします。大半はかなりの有名イヤホンでわざわざレビューするまでもないなー、という感じの製品だったりするのがその理由なわけですが。

というわけで、これまでレビューしてなかった購入イヤホンをまとめて振り返っていきたいと思っています。実際ほとんどのイヤホンは別のレビューなどで「ちょい役」(笑)で登場していたりします。


1月~6月】有名すぎてレビューしなかったアラウンド5000円イヤホンほか(^^;)

final E2000」「final E3000
final E2000final E2000
いうまでもなく2017年前半を代表する大ヒットイヤホンです。私は「E2000」を先に購入し、すこしタイミングをあけて「E3000」を購入したため、「E3000」のほうは再入荷待ちで入手できたのが結構遅くなってしまいました。以前ZS5との比較レビューの際も書きましたが、この価格帯でここまでの完成度の高さを作り込めるのはfinalという会社の技術力の高さだけでなくイヤホンに向き合う姿勢というか、そういうものを感じる製品です。
final E3000final E3000
イヤホンとしての完成度というかサウンドバランス的には「E3000」のほうが優れており、この価格帯でバランスの良い1個を訊かれたときにお勧めしたい製品です。だた個人的により高価格帯のイヤホンをいくつも持っていると、わざわざ「E3000」を使うシチュエーションも少なくなるのも事実。そのため「E2000」と「E3000」は曲によって使い分けたい感じですが、私自身はより楽しく感じる「E2000」のほうが好みかもしれませんね。

Tennmak Pro(クリアー)
Tennmak ProTennmak Pro
実は私のブログでも他のイヤホンほどはきちんと紹介しているわけではないのですが、「Tennmak Pro」はいまでもアクセス数の多い記事のひとつ。あらためて記事にしようかなと思ってカラバリのクリアーを購入したのですが、結局ほかのレビューでちょい役に登場するくらいでしたね。でも2DDドンシャリでは相変わらずお気に入りイヤホンのひとつです。最近出たブルーのカラバリも悩ましいですね。
※そいえばAmazonの「Tennmak Pro」は選択肢に「Tennmak Offical Store」ではない、異常に高い価格の怪しいショップが選択肢に混じっていたりして困りものですね。「黒」と「透明」以外はOfficalはAmazonではまだ販売していないので注意して下さいね。

Tennmak PIANO
Tennmak PIANOTennmak PIANO
Tennmakのシングルダイナミックのイヤホン。名称はハウジング形状がピアノっぽいから?(笑)。サウンドはProを2段階くらい低域に振ったような印象で、ピアノっぽい音とはまったく違ったり。悪いイヤホンではないですが名前負け感は否めないですね(;^ω^)。

KINERA Bd005E
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日本国内ではeイヤホンの独占販売で、とはいえ他のイヤホンほど露出してるわけでもないような気がするものの同店の売上上位をキープしているらしいイヤホン。汎用のシェルパーツを使っているためそっくりながら音が全く違うイヤホンがAmazonで以前から売られていますが、日本では「Bd500E」のほうが後に販売されたので向こうを「パチもの」と言えないのが残念なところです。あと付属MMCXケーブルが昨年くらいまでよく中華イヤホンについていたものでいまいち品質が悪く、1000円~2000円程度でAmazonで売られているケーブルでもリケーブル効果が得られるという話もあります。
とまあいろいろツッコミどころの多いイヤホンながら音質はハイブリットとして価格以上のクオリティで、私がいまさらオススメするまでもなく、売れてるのは当然と感じるサウンド。とはいえ本体に変なシールを張ってShanling M3sと合わせて使っても20万円以上の音になるわけではないのであしからず(個人的見解)。

HCK EB200
HCK EB200
HCK EB200」はインピーダンス200ΩということでパワーのあるDAPでのサウンドにちょっと期待しましたが思ったよりDAPでの影響は少なく「普通に良い」イヤホンでしたね。とはいえイヤーパッド無しだと結構高域が攻める印象はハイインピーダンスらしいという気はします(パッドをつけるとちょうど良い感じです)。この価格帯のインナーイヤーとしては「YINCROW X6」と並び代表的なイヤホンだと思いますので両方持って好みの曲で使い分けるのが良いでしょうね。


【7月~11月】どうしてレビューしなかったのかが今でも謎なランナップ(;・∀・)

EARNiNE EN120
EARNiNE EN120EARNiNE EN120
いわずもがな「数ランク上のサウンドクオリティ」をひっさげ今年の大ヒットとなったイヤホンのひとつが「EN120」です。「シングルBA」というマニアがときめく構成で、個人的も好みのフラット美音系で、私自身「E3000より上かも」とかツイートしたりしてるくらい気に入っていたにも関わらず、何でこのイヤホンレビューしなかったのかというと、この頃すごく忙しくてレビューのタイミングを逸してしまったんですね。
EN120ただこのイヤホンもE2000、E3000と同様に「比較対象」としては以降レビューにちょいちょい登場いただきました。「EN120」は長い時間をかけて作られた独自BAによる、「シングルBAイヤホン」の常識を打ち破りフラットでワイドレンジなサウンドが特徴的です。各社独自BAやイヤホンメーカー個別にカスタマイズされたBAが開発可能になって、世界的なトレンドは多ドラ傾向より自社に最適にカスタムドライバーに向かう、という話もありますが、結果的に「EN120」はその流れの先駆け的な存在になりましたね。
次の「EN210」が正式に発売した折には今度はしっかりレビューしたいなと思っています(^^)。

「1216.ears 4RM」

1216.ears 4RM1216.ears 4RM
1216.ears 4RM」はkilikoさんより譲り受けたイヤホンとなりますが、マルチBAとしては今年購入した中でかなり気に入っているひとつです。「1216.ears」のイヤホンは基本的に「寄せているブランドイヤホンやCIEM」があり「〇〇と同じ音をこの価格で」みたいなやりかたを好まない方が多いのも事実かと思います。いっぽう「4RM」は同じようなコンセプトで作られた「3RM」より1BA増やしたグレードアップ版で、ある意味「1216オリジナルの音」のイヤホンといえなくもありません。レビューのためさまざまな傾向のイヤホンを聴きますし、それはそれで楽しいのですが、「4RM」の解像度の高いフラットのなサウンドは何気ないときに使って音楽に浸れる普段使いな存在ですね。

RHA CL750
RHA CL750Shanling M3s
ヨドバシのネットショップで瞬間的に激安になった際にポチりました。刺激が欲しいときにRHAのシャリシャリは大好きなんですが、実はこれが最初の同社製イヤホンです。個人的にはCL1への呼び水になっているような気がしてならないですが、2018年にCL1買ってたら「思うツボな奴」と笑ってやってください(^^:)。にしても豪華なパッケージ、ほかのイヤホンでも利用しがいがある同社製イヤーピースがたくさん、そして重量感のあるメタリックなハウジングとごついケーブル。所有欲を満足させてくれる素晴らしい製品ですね。手持ちイヤホンでは屈指の「モア・パワー」という感じで要求してくるタイプですので同時期に購入した「Shanling M3s」のハイパワーが大活躍です。

KZ ZSE
KZ ZSEKZ ZSE
実は「ZSE」も買ってました(笑)。ブルーのモデルが出てカラーが綺麗だったので11.11でポチ(^^)。
見た目の安っぽさに対し、中高域の抜けの良いサウンドに困っちゃう(笑)。ちゃんと2DDのサウンドですが低域は控えめ。最近は2DDとえばウーファーがドカドカという時代ではなく、高域を綺麗に出すイヤホンが増えてうれしいですね。あともう少しカッコいいデザインだったらもっと推すのに、と思わざるを得ないイヤホンです(見た目かい)。

「AROMA AUDIO GREEN PRO」(11.11 HCK福袋)
AROMA AUDIO Green ProAROMA AUDIO GREEN PRO
TwitterでHCKをフォローされている方はご存じの11.11のセールでのHCKの「福袋の中身」ですね。型落ち在庫処分とも言われますが、販売当時の価格を思えばお得度はなかなか。とはいえ一気に200個あまりを売り抜けるわけですから別に型落ちに限らず「福袋商法」として結構有効かなと思わずにはいられなかったイベントでした。「今後ももっとやれ」です(笑)。
さててさエージング後の「GREEN PRO」はサウンドは中低域が気持ちいいアコースティックが映えるイヤホン。まったり聴くのにはとてもいい感じですね。

AUGLAMOUR AG-BT1
AG-BT1AG-BT1
AUGLAMOURのBluetoothケーブル。購入時にコネクタをRT1用の2pin、MMCX、CIEM用2pinを選ぶ必要あり。私は2pinで買いましたが、とにかく標準音量での音圧が強すぎて手持ちの2pinイヤホンでは怖くて使えない感じで現在お蔵入り中。コネクタ部分を別売りする予定もなさそうだし、MMCXに改造しましょうかね。。。(゜.゜)


12月】レビュー待ちが実は大量にたまってます。来年もマイペースで楽しみます!!

というわけで11月までに届いたイヤホンでレビューできなかった&しなかったイヤホンを簡単にまとめました。実はこれで全部じゃないところが(汗)。そして、12月も話題の「TRN V10」をはじめいろいろオーダーしまくっていますし、レビュー依頼のイヤホンもすでにいくつか控えており、年明け早々から順次公開していく予定です。

確か今年の春頃にはそろそろ中華買うのやめてCIEM作ろうかなとか言っていた気もしますが、実際は全く逆の1年となってしまいました。もともとは出張の多い仕事柄、ポータブルオーディオは「毎週のように新幹線で長時間じっとしているのがつまらない」という動機でいろいろ買い始めたのがきっかけですが、その本業の仕事も関係もあり、今後も現在の勢いでのレビューを続けられるかも正直よくわかりません。
とはいえ、KZ製イヤホンでは元来のコレクター癖が全開になったりもしましたし(笑)、まだまだ楽しみは尽きないので、来年も引き続きマイペースで行きたいと思います。

このような個人的な趣味ブログをご覧いただいた皆様には本当に感謝、感謝でございます。
改めまして本年もご覧いただきましてありがとうございました。来年もまたよろしくお願い申し上げますm(_ _)m。


【告知】やっぱりHCKも「福袋」やるよ! 中身は「あの」イヤホン?それとも・・・

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というわけで、またまた年末年始の告知です。
こちらも毎度大変お世話になっているHCKのJimより「福袋」の紹介依頼を受けました。

中国AliExpressのイヤホン関係のストアで日本国内でトップクラスの販売実績をもつ「NiceHCK Audio Store」ですが、先日の「11.11」セールの際の「福袋」も大変な人気で好評を博しました。同社の「福袋」の中身はシークレットのイヤホンで、確保した限定数のみの販売となります(11.11の際は「AROMA AUDIO GREEN PRO」でした)。


「新製品見たことない」とのことですが、限定数500個を確保して正月に発送できるよう準備しておけることを考えると「見たことない」というのはHCKのショップでは見たことない(取り扱ってなかった)イヤホンブランドの発売・出荷済みの新製品(12月発売?)かな、という気がします。

そのうえでその他の条件を考えると該当するイヤホンの心当たりもありますが、全く予想外のところから攻めてくるかもしれません。実際全く知られていないブランドの製品、という情報もあるようで、ますます興味深いところです。

どちらにせよ、今回は68ドルと前回より少しだけ高めですが内容が気になるところです。

発売開始は12月30日18時から。限定数は500ですが、前回のようにあっという間に売切れる心配はないかな?(^^;)
届くまでのワクワク感も含めて、よろしければチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

発売を開始したらURLを紹介させていただきます。

※販売URLが公開されました。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): 新年福袋




最近、iFI Audio「nano iDSD BL(Black Label)」の利用率がMojoより高くなってる件。【購入レビュー】

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iFI-Audio nano iDSD BL

今年も残すところあと数日となり、書きかけレビューをなんとか年内に消化したいな、ということで、今回は iFI Audio「nano iDSD BLBlack Label)」です。「nano iDSD」の後継モデルとして、「nano iDSD BL」は特に音質面において劇的な向上がされた最新モデルとなります。

英国iFI Audioの「nano iDSD」といえば、数年前のデビュー時にはポータブルオーディオだけでなくデジタルオーディオ全般で爆発的にヒットし、同社を一躍有名ブランドに押し上げたエポックメイキング的なUSB-DAC&ポータブルアンプ製品だったと思います。同製品の発売時点での異常なまでのハイスペックに対してのコストパフォーマンスは衝撃的でしたが、それ以上に内部設計の完成度の高さは特筆に値するものでした。iFI-Audio nano iDSD BL
実際、「nano iDSD」で採用された、XMOS製I/Fとバーブラウン(TI)製DACの両チップコンビネーションをベースとしたデジタル部分に、同社独自の技術でアナログ性能を高める手法は、以降の「micro iDSD(および同BL」「micro iDAC2」などの上位モデルにもそれぞれの用途に特化しながらそのまま採用され(micro iDSD/BLはチップをデュアル化することで性能を大幅に強化)、今回の「nano iDSD BL」にも受け継がれています。つまりソフトウェア的な部分はともかく、デジタル処理部分の基本設計は数年前の「nano iDSD」の時点ですでに完成していたといえます。

多くのUSB-DACやポータブルアンプは搭載するDACやオペアンプICなどのチップ性能がそのまま機器性能のひとつの指標になっていますが、iFI-Audioは全く別のアプローチでサウンドクオリティを磨き上げることで新しい「nano iDSD BL」を生み出しました。にもかかわらず、さらに別の考え方でデジタル性能に特化したCHORD「Mojo」と並んで、現時点でも「ハイスペックUSB-DAC」のひとつとして挙げられることが非常に興味深いですね。


■「nano iDSD BL」のアップグレードしたポイントを確認する

閑話休題、つい前置きが長くなってしまいました(すいません)。
nano iDSD BL」はなにしろ思い入れの深い製品の後継ですので、発売前から予約注文で購入しました。手元に届いたのは11月の初旬、使用開始から約2ヶ月になりますね。
Amazon.co.jp: iFI-Audio nano iDSD BL 

iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
パッケージのサイズは従来モデル度同様。付属品には本体用のポーチやゴムバンドなどのほかPC接続用ケーブルや変換コネクタなどが入っています。

外観は上質なブラック塗装を施されたメタリックボディ。底面はフラットでゴム足が最初から付いていました。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL

本体サイズは従来の「nano iDSD」とほぼ同じですが角の凹凸がなくなりスッキリした印象に。またボリュームダイヤルの質感も向上しています。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
CHORD「Mojo」と比較すると本体の奥行きこそ大きいですが、幅はほぼ同じでiPhone6/7/8と合わせやすいサイズ感をキープしています。

フロントには最大600Ωのヘッドホンにも対応するDirectコネクタと、CIEMなどの反応の高いイヤホンでホワイトノイズを軽減する同社の「IEMatch」を内蔵した端子の2系統を搭載。「nano iDSD」では本体上部に非常に小さく付いていたLEDも前面配置となり、再生周波数などのモードがはっきりと分るようになりました。
また背面には2種類のデジタルフィルター(「MEASURE」と「LISTEN」)の切替スイッチがついています。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
「nano iDSD」には搭載されていたデジタル出力(COAX)は廃止されているため、「nano iDSD BL」は正確には「nano iDSD LE」の高性能・高音質バージョンというとらえ方もできます。ラインアウトはRCAタイプから3.5mmのステレオミニコネクタ(ボリューム非連動)に変更となり、ほぼポータブル利用を中心に捉えた仕様となっています。

USBインターフェースは「micro iDSD」等と同様のUSB-Aオスコネクタタイプで、iPhone等の接続で必要な「Lightning - USBカメラアダプタ」等がそのまま接続できるタイプとなっています。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
そのためOTG対応のAndroidデバイスやAstell&KernのDAP(デジタルオーディオプレーヤー)等USBトランスポートに対応したプレーヤーに接続する場合は「USB-Aメス - micro USB」タイプのOTG変換ケーブル等を利用する必要があります。この辺は「micro iDSD」ですっかり定着した方式ですのでおなじみですね。

また、Shanling M2s/M3sのようなUSB-Cタイプのコネクタについては、もともとUSB-Aメス-USB-CメスタイプのOTGミニケーブルは持っていたのですが今ひとつ使い勝手が悪かったので、新たにUSB-CコネクタがL字になっているタイプのOTG変換ケーブルを購入。20cmとちょっとだけ長かったのですが写真のようにつないで使用しています。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
ケーブルも含めたサイズ感的にしっくりきていることもあり、現在はこの「Shanling M3s」と「nano iDSD BL」のコンビがいちばん多い組み合わせになっています。


■あくまでナチュラルに「クリア」さと「パワー」を得た「nano iDSD BL」の進化

iFI-Audio nano iDSD BL「nano iDSD BL」はその名称の通り、384kHzの高ビットレートのPCMに加え、DSD256(11.2MHz)までのDSDや最新のMQA等にも対応する高スペックDACである点はお馴染みですが、以前の「nano iDSD」より出力面と音質、特にS/Nの向上においては特筆すべき進化が見られます。
新たに「nano iDSD BL」では従来単独の製品として販売されていた「IEMatch」が内蔵されたことで、手持ちの「SE535LTD」など反応の良いマルチBAイヤホンでも全くホワイトノイズのない快適なサウンドで利用することができます。さらに「IEMatch」ポートに接続した場合、これらのイヤホンで非常に透明度の高いサウンドを確認できました。

iFI-Audio nano iDSD BL音質傾向に味付けはほぼなく、空間表現も非常にナチュラル。イヤホンやヘッドホンの特性をきちんと捉えているのが感じられます。サウンドに変な歪みを感じず、音像の描写には据置型のヘッドホンアンプのような余裕すら感じます。
また「nano iDSD BL」はヘッドホンアンプとしての機能に注力した仕様になっていますが、この傾向は「micro iDAC2」などには及ばないもののラインアウトでもほぼ同様で、DSD等の音源をラインアウトからプリメインアンプを経由しスピーカー出力すると「nano iDSD」からの劇的な進化を実感することができました。

後述しますが「nano iDSD BL」では同社が「Sバランス」と呼ぶ技術により、アンプ部分はデュアルモノラルの構造になっています。そのため通常のポータブルアンプより、左右の分離性(セパレーション)を向上し音質向上をはかるだけでなく、駆動力の向上にも一役買っていると思われます。iFI-Audio nano iDSD BL
実際「nano iDSD BL」では新たに600Ωのヘッドホンに対応するなどスペック面での出力強化が行われており、手持ちの600Ω仕様のヘッドホンであるAKG「K240 Monitor」でも「Mojo」と同様に余裕を持った出力で使用できました。ですので、普段使用している同「K712 Pro」あたりのモデルでは非常に快適で、駆動力の上で不安を感じることは全くありません。
従来の「nano iDSD」ではこのクラスのヘッドホンでも十分な駆動力を確保するために「nano iCAN」などのポータブルアンプを併用する必要があったことを考えると「全く似て非なる」製品だとつくづく実感します。
またデジタルフィルターによる切り替えも効果的で、例えば「K712 Pro」の場合、より正確なMONITORサウンドで聴きこみたい時は「MEASURE」、多少高域を抑え気味で長時間のリスニングを楽しむときは「LISTEN」にセットすることで使い分けることができます。

iFI-Audio nano iDSD BLこれまではAKGのヘッドホンは「Mojo」に接続して聴くことが多かったのですが、曲によっては「nano iDSD BL」の登場頻度も確実に増えています。以前私のブログで「Mojo」について取り上げた際も記載しましたが、CHORD社はiFI-Audioとは全く逆の「徹底的にデジタルで処理する」考え方で「Mojo」以外の何物でもない、独自のハイクオリティなサウンドを実現しています。しかしどんなヘッドホンやイヤホンでも「Mojo」の味付けになってしまう、という側面もあります。もちろん「Mojo」のサウンドは個人的にとても気に入っているのですが、いっぽうで「nano iDSD BL」のナチュラルな音で楽しみたい、というケースも増えてきています。


■「nano iDSD BL」の「Sバランスを試す」

nano iDSD BL」には「iEMatch」「Direct」双方のヘッドフォン出力で「Sバランス」(以前は「Qバランス」と呼ばれていましたが名称変更になったそうです)に対応しています。この「Sバランス」とは要するに前述の通り内部構造をデュアルモノラルにすることで分離性を向上し、クロストークや歪みを抑えると同時に、3.5mm 4極(TRRS)コネクタのバランスケーブルでヘッドホン・イヤホンを接続することでその効果を最大化する考え方です。
技術的な詳細は同社のレポートを参照ください。
iFI-Audio : nano iDSD BLの3.5mmTRRS四極接続「Sバランス」

私は3.5mmのバランスケーブルは持ち合わせていなかったので、oppoのHA-2SE/HA-2用変換ケーブル「OPP-CC-2535BI」を使用しました。これは、2.5mm 4極バランスケーブルコネクタを3.5mmのTRRSコネクタに変換するアダプタです。
iFI-Audio nano iDSD BLiFI-Audio nano iDSD BL
ちなみにoppo社のHA-2SEやHA-2はバランス接続ではなくあくまで「GND分離」接続への対応ですが、コネクタの「3.5mm TRRS 4極」の仕様はSバランスと同じなのでそのまま利用することが可能です。

「Sバランス接続」で聴いてみた印象はとにかく「透明感が向上」するイメージでした。

iFI-Audio nano iDSD BL一般的にバランス接続の場合、左右の分離性の向上と併せて最近はイヤホンへのより効率的な出力の確保という側面も大きく、聴いた印象としてはよりメリハリの強いエッジの立ったサウンドになる傾向にあります。逆に言うと通常のバランス接続では曲によっては過度なエッジが立つことで人工的な音への変化を感じてしまう場合もあります。いっぽう、Sバランス接続の場合は非常になめらかにセパレーションしている印象で、(クロストークや歪みに起因する)雑味が抜けてよりクリアになるようです。とくにマルチBAイヤホンでの通常のバランス接続ではちょっと不自然さを感じるようなオーケストラ演奏も、Sバランスなら全体的に非常にナチュラルで美しいサウンドながら、個々の音もきちんと聴き取れる明瞭さを感じることができました。


■iPhoneやMac/PCだけで使うのはもったいない。USB接続可能なDAPでどんどん持ち出そう。

iFI-Audio nano iDSD BL冒頭に記載の通り、かつのて「nano iDSD」は低価格ながらポータブルでも据置型でも使える、当時としては圧倒的ともいえる高スペックを「売り」にした製品でした。その後、iFI-Audioの製品はさらに数多くの用途やニーズに特化した製品がラインナップを埋め尽くすようになりました。
今回の「nano iDSD BL」は同社が積み重ねたノウハウをポータブルに特化して凝縮することで「正統進化」したモデルで、価格的にも手が届きやすい製品となっています。また、音質面ではキャラクターの違いはありますがCHORD「Mojo」と遜色ないレベルを実現していると思います。ただし、あくまでUSB-DACの枠内の製品で「Mojo」のようにSPDIF入力等はできないため、DAP用のポタアンとしてはいまひとつ認知されていない気がするのは残念なところです。
できれば、iPhoneやMac/PCといったデバイスに限らず、「Astell&Kern」のプレーヤーはもちろん、「Shanling M2s/M3s」や「Cayin N3」など、USBトランスポートに対応したDAPと積極的に組み合わせて活用も大変オススメです。他のポタアン等を愛用されている方も「nano iDSD BL」の完成度の高いサウンドには感心されるのではと思いますよ。


【告知】Easy Earphones年末年始セールのご案内。今回の「福袋」はちょっとスゴイかもよ!!

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というわけでちょっとだけ告知ですm(_ _)m

いつもいろいろお世話になっているEasy Earphones(@hulang9078) より年末年始セールの紹介依頼を受けましたので私のブログでも案内させて頂きます。

今回のセールの目玉は「もしかして11.11のリベンジ?」ともいうべき新しい「福袋」です。
11.11セールでも限定の「福袋」を販売し、良い意味でも悪い意味でも非常に反響が大きかったのですが、前回の意見を踏まえて今回は大幅に「お得感をグレードアップした」内容となっています。

今回の福袋は日本時間12月28日0:00より販売開始で、「2,999円」(限定数300個)「12,999円」(限定数20個)の2種類が用意されます。

2,999円」セットでは、12種類(イヤホン9種類、ケーブル3種類)のなかからランダムで3種類が入ったセットとのこと。
まずは私のブログでもお馴染みKZの「ZST」「ES3」イヤホン&アップグレードケーブル3種、さらに「URBANFUN HiFi(1BA+1DD)」「Yinyoo IN8」「AUGLAMOUR-F100」「ZODIC audio 2+2 ZO6255」と、EasyのAmazonのストア「WTSUN Audio」にて2,000円台~6,000円台で販売されているイヤホン各種、他に「NABOLANG F910」や 「URBANFUN White(1DD)」 とか「Yinyoo H1」とか、ですね。

Easy 2,999円福袋

福袋の中身は基本「イヤホン2種類+ケーブル1種類」だそうですが「イヤホンが3個入っている」パターンもあり、この場合は相当なお得度になりますね。なおケーブルの出現率については「ケーブル3種類のみ」みたいな地獄パターン(笑)がないようにEasy Earphonesにリクエストをしたところ、「ケーブル3個のみ、またはケーブル2個+イヤホン1個という組み合わせは出ないと思います。」という回答をもらいました。これで安心して購入できますね(^^)
また今回は日本国内のAmazon倉庫より発送のため、通常の中国発送よりかなり早く手元に届きそうです。


そして実は販売開始と同時にけっこう争奪戦になりそうな予感もするのが、20個限定、ちょっと高めの「12,999円」福袋。以前Easyより11.11の福袋の感想を訊かれた際に「せっかくEasyの福袋なんだしVT Audioとか入ってるバージョンとかあったら楽しいのに」と言ってみたら、本当に登場してしまいました。言ってみるものですね(笑)

Easy 12,999円福袋

こちらは「LZ-A4」を筆頭に、私のブログでもアクセス数上位の「MaGaosi K5」「Yinyoo H3」ほかVT Audioからは3BA+1DD構成の「VT3+1」、3BAの「DX3」、1BA+1DDの「DB2」といったなかなかの布陣。しかも「DB2」「DX3」「Yinyoo H3」については1万円相当のケーブルも付属してちゃんとお得度をキープしています。これらのイヤホンに興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


ちなみに、Easy EarphonesのTwitterアカウント(@hulang9078)をフォローのうえ、下記Easyの宣伝ツイートをRTなどで拡散すると抽選でプレゼントされるキャンペーンも実施中。

すでに相当数のRTがされていますが、今回はプレゼント数もかなりの大盤振る舞いになっているようですので当選確率は十分高いかも。しかもプレゼント商品もそこそこ良いものです。

Easyキャンペーン

こちらはフォロー&RTのうえ参加表明をするだけですのでどんどん参加しましょう(^^)

というわけで、まずは事前告知ですが、実際の販売URLが発表されましたらまたこの記事にて追加で案内させて頂きます。

※というわけで、URLが公開されました。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio):【新春 福袋】イヤホン ランダムで3点セット

そしてまさかの12,999円セットは販売開始直後に「瞬殺」の非常事態・・・
びっくりしました( ゚Д゚)

※また2,999円セットも12月29日に売り切れたとのことです。



「NABOLANG F910」優れた装着性とクリアで聴きやすいサウンドが特徴的な低価格中華イヤホン【レビュー】

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NABOLANG F910

2017年も残りわずか、というタイミングになってきましたがポタフェスでもいろいろ魅力的な製品が各社より発表されていたり、中華イヤホン系も各セラーより精力的に新アイテムが投入されたりと、まだまだ話題は尽きない感じがします。私のブログも11.11前後で結構な出費をしてしまったこともあり先日のレビューでしばらく打ち止めかな~と考えていたところ、立て続けにサンプル品や貸与品のレビュー依頼を頂いており、嬉しい悲鳴をあげています。
そんなこんなで年末年始もブログの更新は休まず続きそうです。何卒よろしくお願いしますm(_ _)m

というわけで今回は「NABOLANG F910」です。先日の「URBANFUN HiFi」に引き続き、アマゾンのマーケットプレイス「Kinboofi」 さんからのサンプル提供によるレビューとなります。

とはいえ、実は今回の「NABOLANG F910」は元々すこし気になっていたイヤホンで、価格もお手頃ですので何かの折に、と思っていた矢先の渡りに船でした(^^)。私に届いたものは中国からの発送でしたが、現在はプライム扱いでアマゾンの倉庫から出荷されますし「アマゾン税」が乗っているわりにAliExpressなどの価格ともそれほど大きな違いはないようですのでなかなかお買得なイヤホンではないかと思います。

Kinboofiさんのマーケットプレイスでは、2,400円で購入できます。
Amazon.co.jp(Kinboofi):NABOLANG F910

※kinboofiさんより、「NABOLANG F910」の期間限定割引クーポンをいただきました。アマゾンの注文画面の「Amazonギフト券・Amazonショッピングカードまたはクーポン」の欄に「 KINBOOFI 」と入力いただくと、1回限り10%割引となります。有効期間は「12月22日23:00~31日23:59まで」ですので、よろしければ期間内にご活用ください(^^)。

カラーは、クリア、ブラック、パープルの3色となります。

ドライバー構成は10mmと6mmの2つのダイナミックドライバーを搭載する2DD仕様。シュア掛けタイプのイヤホンでクリアなハウジングがなかなか格好良いデザインです。

実際に届いた製品を確認すると、「NABOLANG F910」は中華イヤホンとしても十分に安価ですが、比較的しっかりしたボックスのパッケージに入っています。
NABOLANG F910NABOLANG F910

パッケージ構成はイヤホン本体とS/M/Lのイヤーピースの非常にシンプルな内容。
NABOLANG F910NABOLANG F910

ケーブルは本体一体型でリケーブルは不可。コネクタはマイクコントロール付の4極タイプとなります。TPE素材の皮膜で覆われた銅線ケーブルは弾力があり比較的からまりにくく使い回しの良い物です。
NABOLANG F910NABOLANG F910
実際に届いた本体は、上記のサイト写真の印象より厚さは小さく、実際に装着すると耳にすっぽり収まるサイズ感となっています。ハウジングの形状的に装着感は非常に良く遮音性も良好です。
あと後日わかったのですが、平らなフェイスデザインのため耳に装着した時に耳から本体がはみ出ることが少ないため寝ながら使うという用途にとても便利だったりします(忘年会で温泉宿に知人たちと行った時に、実は大活躍しました。知人のいびき対策に^^;)。


■優れた装着性と遮音性が生み出す特徴的な「暖色系」クリアサウンド

NABOLANG F910NABOLANG F910」の周波数特性は典型的なドンシャリ傾向ですが、多少低音寄りの暖色系で非常に聴きやすいサウンドです。今回もいつものApple Musicランダム&エンドレス再生で100時間程度エージングを実施したところ、開封直後より中高域の分離感が向上しよりメリハリのあるサウンドとなりました。全体的に3千円以下のイヤホンとしてはかなり良いサウンドだと思います。
以下は100時間エージング後の印象ですが、2DD構成ということで低域強調型と思いきや、確かに低音寄りではあるものの、実際には中高域の分離感が良くクリアで印象的なサウンドを聴かせてくれます。
解像度もそこそこで高域の刺さりはほとんどなく、伸びも少ない印象ですが、透明度の高いボーカルやギターなどの中域の描写がとても美しく感じます。
NABOLANG F910いっぽう、インピーダンス16Ω、感度95dB/mWと抵抗の低さのわりに感度は低めに設定されていることもあり、低域はDAPなどのプレーヤーの特性に比較的影響されやすいと感じました。実際にはこのクラスのイヤホンの「本来の接続先」と思われるスマートフォン直結での利用でも量感を十分に実感しつつ一定の締まりのある低域を聴くことができますが、同時にエッジ部分に「ハコ鳴り」によるバランスの崩れた雑味も捉えられます。この点はしっかりしたゲインコントロールができるDAPで聴くことでかなり抑えられるようで、再生環境にはある程度影響されやすいイヤホンでもあるようです。
とはいえ、デュアルダイナミックらしい広がりのある音場表現と定位感の良さは、この価格帯のイヤホンとしてはかなりハイレベルな印象を受けます。多少の凹みはあるもののボーカル等は比較的近くで定位するため、オーケストラやジャズ演奏はもちろん、アニソンの女性ボーカルなどでも十分楽しめるのではないかと思います。

■「KZ ZST」「ES3」「Tennmak Pro」同価格帯の人気中華イヤホンと比較してみる

NABOLANG F910ここで、私のブログでも良く登場する「NABOLANG F910」と同価格帯の中華イヤホンと比較をしてみます。まずは、同じ2DDドライバー構成で価格帯も近い「Tennmak Pro」。私のブログでもたびたび登場する低価格イヤホンのオススメ機種です。この2つのイヤホンを聴き比べてみると同じ低域寄りのドンシャリ傾向ながら全くアプローチの異なるサウンドに驚かされます。「Tennmak Pro」は非常にパワフルで音の塊が押し寄せてくるような低域が印象的ですが、「NABOLANG F910」と比較すると「Tennmak Pro」では凹みがちな中高域が前面にくるかなりメリハリのあるサウンドに感じます。
好みの問題や曲のジャンルにもよりますが、より中高域を中心に考えるなら「NABOLANG F910」のほうが聴きやすく気持ちの良いサウンドに感じると思います。いっぽう、「Tennmak Pro」の低域のクオリティはやはり特筆すべきで全体のバランスも含めやはり完成度の高いイヤホンだと感じます。

NABOLANG F910次に、すでに低価格帯の中華イヤホンの代名詞的存在になっているKZですが、お馴染み「KZ ZST Pro」と今年登場した「KZ ES3」の両ハイブリッドイヤホンと比較してみます。価格帯、デザインともよく似たイヤホンではありますが、KZ製の「ZST」「ES3」はドンシャリ傾向ながら中高域寄りのセッティングで硬質なサウンドで、どちらかといえば暖色系の「NABOLANG F910」とはかなり印象が異なります。
「ZST」は以前の記事でも紹介した通り初期のロットはかなり低域強調型のイヤホンでしたが、現在はかなりフラット寄りのサウンドでリスニングイヤホンとして価格以上のクオリティを感じる製品となっています。また、最新ロットのZSTではBAドライバー部分に「ES3」と同じKZ製「KZ 30095」を採用しているという情報もあり、より中高域が強調されたサウンドに変化している可能性もあります。いっぽうの「ES3」は高域を中心としたキレのあるサウンドでZS6など現在のKZ製イヤホンの流れを踏襲した印象となります。これらKZイヤホンのサウンドはとても特徴的でクオリティの高いものですが、もうすこし気軽に、仕事中のBGMなどに心地よく音楽を楽しみたい、という用途には「NABOLANG F910」のほうが向いているかもしれませんね。

このように、「NABOLANG F910」は見た目こそ同価格帯でもよく見かけるようになったシュア掛けタイプですが、暖色系で気軽に聴ける製品は他には以外と少ないかもしれません。十分に低価格で、装着性や遮音性にも優れていることから、普段使いアイテムとして気兼ねなくどんどん持ち出すような使い方にはうってつけではないかと思いますよ(^^)。


「Yinyoo H5」「Yinyoo H3」 5BA / 3BAのマルチBAドライバーとマルチカラーが楽しいクリアデザイン&高音質イヤホン【レビュー】

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Yinyoo H3 / Yinyoo H5

※本レビューは12月3日に投稿した「Yinyoo H3」のレビューに追加で入手した「Yinyoo H5」の内容を加え、あらためて再構成いたしました。

※さらに「Yinyoo H5 Pro」の購入情報および H3/H5/H5 Proの「追加のブログ値引き情報」を追記しました。

2017年も12月に突入し、いろいろ慌ただしくなってきましたが、実はレビュー予定のネタが年末に向け増えるいっぽうで「なんで俺はこんなにポチったのだろう?」と述懐せずにはいられない今日この頃です(゜-゜)。
というわけで、今回紹介するのは中国のイヤホンブランド「Yinyoo」のマルチBAイヤホン「Yinyoo H3」および「Yinyoo H5」です。写真のとおり美しいクリアシェルにマルチBAドライバーを搭載したイヤホンになります。このシリーズでは3BAトライバーを搭載した「Yinyoo H3」と5BA搭載タイプの「Yinyoo H5」の2種類が同時にリリースされており、ドライバ構成で選べる仕様となっています。
Yinyoo H3Yinyoo H5

さらに現在は両モデルとも「赤青」「紫」「緑」「濃紺」「透明」と複数のカラーバリエーションが選択可能となっています。
※最新モデルではフェイスに「Yinnyo」ロゴが入るとのことです。
Yinyoo H3Yinyoo H5

私は「Yinyoo H3」は赤青のコンビネーション、「Yinyoo H5」は紫のカラーでオーダーしました。
購入はAliExpressのEasy Earphonesにて。

サイトの表示価格は3BAの「Yinyoo H3」が129ドル、5BAの「Yinyoo H5」が169ドルとなっていますが、フォロワー値引きでそれぞれ100ドル(Yinyoo H3)、120ドル(Yinyoo H5)で購入することが可能です。
AliExpress(Wooeasy Earphone Store):Yinyoo H3 / Yinyoo H5

AliExpressでの購入・フォロワー値引きの方法を含め詳しくはこちらをご覧ください。
HTB1CZN8mN6I8KJjy0Fgq6xXzVXaO

また、5BAモデルについてはフィスプレートに高品質の木製パネルをあしらった「高級バージョン」の「Yinyoo H5 Pro」も登場しました。こちらは表示価格で189ドルとなっていますが、フォロワー値引きで140ドル(Yinyoo H5 Pro)になるとのことです。 AliExpress(Wooeasy Earphone Store):Yinyoo H5 Pro 
※AliExpressでは「Yinyoo H5 Pro」は販売終了とのことです。

また「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」「Yinyoo H5 Pro」ともアマゾンのWTSUN Audioでも購入することが可能です。

Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo H3
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo H5

Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo H5 Pro
「Yinyoo H5 Pro」のみ、WTSUN Audioでは2,000円引きの割引を実施中とのことです。

Easy EarphonesのTwitterアカウント(@hulang9078)へでは頻繁に割引情報などもツイートしていますのでこまめにチェックされることをおすすめします。


Yinyoo H3」「Yinyoo H5」とも、パッケージはYinyooブランドのイヤホンでは共通のボックスで、なかに大きめのイヤホンケースが入っています。
Yinyoo H3Yinyoo H3
ケースの中には、イヤホン本体、MMCXケーブル、イヤーピース(グレーのものと、ホワイトのデュアルフランジタイプがそれぞれS/M/Lサイズ)の内容です。
Yinyoo H3Yinyoo H3
イヤホン本体はあらかじめケーブルに装着された状態でパッケージングされています。「Yinyoo H3」の赤青のカラーフェイスのクリアシェルと金属製のステムで構成された本体は非常にビルドクオリティの高いものです。また追加でオーダーした「Yinyoo H5」も同様のパッケージ構成でこちらも同様にクリアで非常に美しいシェルです。
Yinyoo H5Yinyoo H5
さらにどちらのモデルも付属MMCXケーブルには8芯銀メッキ銅線を使用した手編みケーブルが採用されており、非常にしなやかで品質もよい線材が使用されています。


■「Yinyoo H5」は「MaGaosi K5」と同じ、「Yinyoo H3」は異なるシェルデザインの別バージョン

さて、手元に届いた「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」ですが、見ての通り、先日レビューを行った「MaGaosi K5」と非常に酷似しています。特にMaGaosi K5と同じ5BAの「Yinyoo H5」はMaGaosiのロゴがない以外、シェル形状は全く同じです。
Yinyoo H5Yinyoo H5

まず、同じ5BAタイプの「Yinyoo H5」ですが、「MaGaosi K5」の写真を比較すると、MaGaosi K5のグリーンの基板に対してYinyoo H5はブラウンと異なっており、さらに内部の抵抗やネットワークも違うため同様のドライバーを使用しているものの異なるセッティングのようにも見えます。
Yinyoo H5Yinyoo H5

しかし、ネットの情報やAliExpressの商品写真をみると本体カラーによってはMaGaosi K5と同様のグリーンの基板のタイプもあるようで単純にロットによる違いのようにも思われます。そこで、実際に周波数特性を測定してみたところ、2種類のイヤホンの違いはほとんど無く「同じイヤホン」といっても支障が無いことが確認できました。さっそく販売しているEasy EarphonesにDMで確認したところ「同じ工場で作った同じイヤホンである」とのことでした(その後のツイートでも言っていますね)。

いっぽう、3BAとドライバ構成の異なる「Yinyoo H3」のほうは「Yinyoo H5」「MaGaosi K5」とはシェル形状が異なっており、内部のBAドライバーの配置にも違いが確認できます。こちらは本体部分は同じ製造元で作られているものの、もちろん異なるチューニングを行っているとのことでした。
Yinyoo H3Yinyoo H3
実際に比較すると、「Yinyoo H3」では写真の通り「Yinyoo H5」「MaGaosi K5」よりコンパクトなシェル形状となっており、耳にフィットしやすく、装着性も良くなっています。また遮音性も比較的良好でした。
Yinyoo H3Yinyoo H3
また「Yinyoo H3」および「Yinyoo H5」は、付属ケーブルについても「MaGaosi K5」とは大きな違いがあります。
MaGaosi K5」ではapt-X対応のBluetoothケーブルが同梱されているいっぽうで、標準のMMCXケーブルは特に高域の表現で若干スペック不足な印象が否めず、より高品質なケーブルを用意しリケーブルを行うことが望ましいですが、「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」では最初から高品質な8芯銀メッキ線のケーブルが同梱されています。調べてみると、AliExpressで同一と思われるMMCXケーブルが単品で41.99ドルで販売されていました。イヤホン本体の価格を考えるとかなりお得ですし、購入直後から最適な構成で使用できる点は「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」の大きなメリットだと思います。

このようにメーカーの違いにより構成面で違いがある「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」ですが、音質面でのチューニングの違いもとても気になるところです。


■「Yinyoo H3」はより刺激的な高域が楽しめる、アグレッシブなサウンド

Yinyoo H3」の周波数特性はMaGaosi K5同様にフラット寄りの弱ドンシャリですが、「MaGaosi K5」よりメリハリが強く、高域へのアプローチが鮮明になっています。2つのイヤホンは共通のBAドライバーを使用していることもあり音質傾向そのものは似ているのですが、「Yinyoo H3」のほうが反応が良く、エッジを効かせる方向に振っているように感じます。

Yinyoo H3また、「Yinyoo H3」は3BAの構成らしいよりスッキリしつつアグレッシブなサウンドにチューニングされている印象です。
Yinyoo H3」は「MaGaosi K5」よりかなり高域は強めで、シャリシャリ感は少ないもののDAPによってはより刺さりを強く感じるサウンドです。いっぽうで中低域は分離性が高くキレのある印象で、「MaGaosi K5」の量感のある情報量の多いサウンドとは対照的です。高品質なケーブルとの組み合わせもあり解像度も高く、音場は「MaGaosi K5」よりは少し狭くなっていますがそれでもフラット傾向の3BAとしては十分な広さがあり、いっぽうでボーカルはより近くで定位します。全体的なバランスは「MaGaosi K5」のほうが優れていますが、「Yinyoo H3」のチューニングも面白いと思います。

ところで、「MaGaosi K5」もポータブルアンプやプレーヤーの組み合わせによっては結構刺さりが強いサウンドになりましたが、「Yinyoo H3」はその傾向がさらに顕著で、より刺激的なサウンドが楽しめます。おそらく5BAの「MaGaosi K5」ではある程度ネットワークで中高域のドライバーを抑制することで全体のバランスを取っているものと考えられ、よりシンプルな構成の「Yinyoo H3」のほうが搭載ドライバー本来の高域が出せている可能性もあるのではと思います。
ただし、「Yinyoo H3」はDAPによっては多少聴き疲れしやすく感じるかもしれません。
Yinyoo H3Yinyoo H3
例えば、最近利用機会の多い「Shanling M3s」ではパワーが供給過剰気味で「Yinyoo H3」は多少刺さりが強くなります。いっぽうで「PLENUE R」との組み合わせではモード設定にるパワーコントロールがしやすく個人的には結構気に入ってる組み合わせです。普段は「Normal」モードで刺さりを適度に抑えつつ、曲によってモードを「BBE+」や「Crystal Clear」に変更することで「Yinyoo H3」本来のアグレッシブさを楽しんでいます。逆に「Shanling M3s」ではあえてバランスケーブルにリケーブルして「刺激マシマシ」でロック系のサウンドを盛り上げたりもしています。

いっぽう「Yinyoo H5」については前述の通り「MaGaosi K5」と同様のサウンドでした。「MaGaosi K5」の音質傾向については先日のレビューで紹介していますのであわせてご覧ください。
→ 「MaGaosi K5」 5BA搭載で驚きの低価格と高音質を実現した中華イヤホン【購入レビュー】


■万人受け構成の「MaGaosi K5」と、よりマニア向け/玄人向けな「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」

というわけで、「MaGaosi K5」に引き続きで入手した「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」でしたが、同じ工場で生まれた「兄弟イヤホン」にもかかわらず、特にH3については若干好き嫌いを選びそうですが、音質面でもそれぞれブランドのキャラクターを明確に感じることができ、とても興味深く思いました。

Yinyoo H5「MaGaosi」という中華イヤホンの世界では比較的メジャーなブランドで登場した「MaGaosi K5」は、とにかく5BAというインパクトのある構成に加えて、最初からapt-X対応の高音質Bluetoothケーブルの同梱したうえで100ドル台の価格を実現するなどスペック面では非常にキャッチーな構成となっています。いっぽうパッケージ内で目立たないMMCXケーブルは従来モデルのK3 Pro(青色)やK3 HDなどで採用している比較的安価なものを使用しており、イヤホンケースについてはさらにK3よりコストを下げたものになっています。

いっぽう、「Yinyoo H3」「Yinyoo H5」はシンプルなパッケージ構成ながら、逆に付属ケーブルが8芯銀メッキ線の高品質なものを同梱したり、ケースをよりしっかりしたものを同梱するなど「わかる人」への訴求が強い内容で、トータルとして購入直後からそのままで使用できる内容になっています。

Yinyoo H3 / Yinyoo H5さらによりシンプルな3BAとドライバー構成面では多少見劣りする「Yinyoo H3」については、よりアグレッシブでドライバーのパフォーマンスを活かした仕上がりとなっており、「Yinyoo H5」および「MaGaosi K5」のマルチBAらしい情報量の多さと中域をメインに聴きやすくセッティングされたサウンドと比較して、より「玄人向け」というか、多くのイヤホンに親しんだマニアが楽しめそうなサウンドになっています。この似て非なるイヤホンを使い分けるのはなかなか楽しいのですが、とりあえず「MaGaosi K5」と「Yinyoo H5」は同じサウンドなので、片方はバランス接続やLightning/Bluetooth接続など利用シーンを変えて使おうと思っています。

MaGaosi K5」「Yinyoo H5」と「Yinyoo H3」はどれも非常にお買得度が高く購入後の満足感も大きいイヤホンだという点で間違いなくオススメです。さらに、もしBluetoothケーブルが不要でより自分好みのカラバリを選びたい場合は「Yinyoo H5」は良い選択肢ですし、同様にカラーを選びつつ、刺激的なサウンドのほうが好みであれば「Yinyoo H3」はかなり良いイヤホンだと思います。
このシリーズは今後、マルチBA中華イヤホンの定番のひとつになっていくかもしれませんね。


※その他「Yinyoo HQ」および「Yinyoo H」シリーズのレビューについてはこちらをご覧ください。
→ 過去記事(一覧): 「Yinyoo HQ」シリーズ/「Yinyoo H」シリーズ・マルチBAイヤホン


「HIFIMAN RE800J」をIE800/IE800Sと比較して私が選んだ理由 【購入レビュー】

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HIFIMAN RE800J

今回も手元に届いてから結構時間がたっているのですが、遅ればせながらの「HIFIMAN RE800J」のレビューです。以前より販売していた「RE800」がMMCXコネクタ仕様となり、同時に各所がグレードアップしたマイナーチェンジバージョンとなります。今回もHIFIMAN JAPANさんからお借りし、今回もまた「そのまま買取り」となりました(笑)。

RE800J」の販売価格は税込み82,080円(税別 76,000円)。12月末までは税込み69,800円で購入可能なキャンペーンを実施中です。
Amazon.co.jp(HIFIMAN JAPAN): RE800J

HIFIMANのイヤホンについては過去に「RE2000」と今回の「RE800J」のマイナーチェンジ前の「RE800」についてレビューを行っています。
 ・ 「HIFIMAN RE2000」 常識を越えたサウンドを実現するフラグシップ【試用からの購入レビュー】
 ・ 「HIFIMAN RE800」をお借りしたら本気で欲しくなった話【試聴レビュー】

HIFIMANちなみに前回レビューした「RE2000」は私が所有するイヤホンのなかでも最も高額な製品ですが、音質面も文句なく「ベスト」だと感じているイヤホンです。実際20万円近い高額なモデルにもかかわらずセールスも好調なようで、私自身も含め購入者の満足度も非常に高いことから多くの方に評価をされていることが伺えます。
いっぽうの「RE800J」については、海外では今回のMMCX対応バージョンから販売を開始した地域も多いそうで、日本以外では「RE800」の名称のまま販売されています。いっぽう日本でも従来モデルの「RE800」を購入した方を対象に「RE800J」の無償交換のキャンペーンが行われるなど、HIFIMAN JAPANさんの太っ腹できめ細やかなサポートが印象的な製品でもあります。

HIFIMAN RE800Jところで、私はすでに上位モデルの「RE2000」を所有にしているにもかかわらず、「RE800J」についても「購入」したわけですが、単なるコレクションと考えるには「RE800J」も十分に高級なイヤホンですし、もちろん購入に至った理由があります。今回私はさまざまな同価格帯のイヤホンのなかでもまさに直接競合モデルであり、HIFIMAN自身も意識して製品化していることが間違いないと思われるゼンハイザーの「IE800」と後継モデルの「IE800S」を比較検討しました。そのうえで、私があえて「RE800J」を選択し、購入しようと考えた理由をまとめてみました。


■ 高級イヤホンとして所有欲を満たしてくれる豪華なパッケージング

HIFIMANの高級イヤホンというと、なんといっても豪華なケースに入ったパッケージが印象的です。
そのズシリとしたボックスを手にしたとき、間違いなく「高級なイヤホン」を入手したのだという実感がわいてきます。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J

さらにボックスをあけてみると、中央のイヤホンケースと左右のケーブルおよびイヤーピースが収納された箱がウレタンで固定された「RE2000」のパッケージと全く同じレイアウト。「RE800J」ではイヤホン本体を収納するイヤホンケースもRE2000と同等の金属製になりました。左右の紙箱にはRE2000と同じデュアルフランジ、トリプルフランジのイヤーピース、そしてRE800JでMMCX方式となったケーブルが入っています。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J
さらにイヤホンケースなどが固定されたウレタンの中敷を外すと、さらにコンプライが大小2セットと今回追加されたホワイトのイヤーピース、イヤーフックなどの付属品が出てきます。また今回もフルカラー印刷された豪華なガイドブックが付いており、開発経緯や同社の「トポロジーダイヤフラム」についての解説など、同社の「熱い思い」を知ることができます。


■美しい24Kゴールドメッキ真鍮製メタルハウジング

「RE800J」の本体ハウジングは引き続き24Kゴールドメッキ加工を施した真鍮製。表面のコーティングは以前の「RE800」より明るめのゴールドになりました。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J

ベントは本体下部に2箇所。MMCXコネクタは本体と一体になっています。全体として高度なビルドクオリティは非常にコンパクトなイヤホンながら十分な高級感を実感させます。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J

ケーブルは非常に高純度な素材を用いた銀メッキ結晶銅線を採用しています。これは最近発売されたRE2000用バランスケーブルと同様の線材ケーブルとなっています。ケーブルはシリコン製の皮膜に覆われており非常にしなやかで柔らかく取り回しも良好です。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J
また今回、以前の「RE800」および「RE2000」より新たにホワイトのイヤーピースが8種類追加となりました。従来の黒いシリコン製とコンプライとあわせて全体では大幅な増量となっており、RE2000でよく言われた「合うサイズのイヤーピースが付属していない」という要望に今回はちゃんと応えた形になっています(実際HIFIMAN JAPANさんではどのようなサイズのイヤーピースが必要か、というリクエストを訊いており、これを反映させているようです)。


■ HIFIMAN独自の「トポロジーダイヤフラム」を採用した「トポロジードライバー」

HIFIMANの「RE800J」および上位モデルの「RE2000」は同社独自の「トポロジーダイヤフラム」振動版(振動膜)を採用した「トポロジードライバー」をシングルで搭載します(以前は独自構造のダイナミックドライバーという表記もありましたが、他社のダイナミックドライバーとは全く性質の異なるものですので同社独自の名称をつけることで違いをより明確にできたと思います)。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN
従来のダイナミックドライバーの場合、通常とは異なるアプローチを考える場合は、振動版の材質を変えたり、同社のヘッドホンでも採用されている平面駆動型のように振動版の形状を変えるという方法が取られてきました。しかしHIFIMANの「トポロジーダイヤフラム」は、特殊なナノ素材の配合物や模様の種類により音色の特性が変わるという独自の理論に基づき、微調整された幾何学模様のコーティングを施すことでダイナミックドライバー特有の「歪み」を大きく減衰させることができるそうです。
この「トポロジーダイヤフラム」を採用する「トポロジードライバー」は、マルチBAに匹敵する高い分解度と解像度による明瞭なサウンドと、ダイナミックドライバーのワイドレンジのサウンドを両立させています。


■ 「RE800J」 vs 「IE800」「IE800S」。聴き比べて納得のサウンドレベルの高さとキャラクターの違い

ゼンハイザーの「IE800」といえば、ダイナミック1発の高級イヤホンの代名詞ともいえる、すでに不動の地位を築いている世界的にも非常に有名な製品です。この秋、長らくモデルチェンジしていなかった「IE800」の後継モデルである「IE800S」が発売され、とても大きなニュースとなりました。

「IE800S」は値上がりして10万円オーバーの製品となりましたが、もともとの「IE800」は8万円ほどの価格設定でした。HIFIMAN「RE800J」が製品名称、本体デザイン、そして価格と「IE800」を意識した製品であることは疑いようの無いところでしょう。しかし、HIFIMANが巨人ゼンハイザーにガチンコで挑んだ高級イヤホン製品であるからこそ、この2つはきちんと聴き比べて評価する必要があると思います。

HIFIMAN RE800JまずHIFIMAN JAPANさんからお借りした「RE800J」を2週間利用した印象では以前レビューした「RE800」とは全く異なるサウンドで、個人的には全ての面で「良い方向に進化した」と感じました。以前の「RE800」は多少人工的で刺激強めの高域で、好き嫌いがはっきり分かれる音でしたが、「RE800J」では高域のキレの良さはそのままに、癖のない聴きやすいサウンドに変化しました。
同社独自の「トポロジーダイヤフラム」が生み出す歪みを徹底的に押さえた高域はある程度の刺激を残しつつ、上位モデルの「RE2000」に匹敵する透明感のある伸びの良さで独特の美しさと楽しさのあるサウンドになったと思います。

「RE800J」はインピーダンス60Ω、感度105dBとほぼ「RE2000」と同様でイヤホンとしては多少音量を取りにくいほうですが印象としては「RE2000」よりはDAPなどのプレーヤーやアンプによる変化は少なくどの再生環境でもレベルの高いサウンドを楽しめると思います(ただしDAPの性能差をある程度は聴き分けることは可能です)。

HIFIMAN RE800Jまた購入前に知人の「IE800」をあらためてじっくり聴かせてもらい、店頭で「IE800S」をじっくり試聴することで「RE800J」と比較してみました。
これらのイヤホンは、周波数特性はすべてドンシャリ傾向ですが、「IE800」「IE800S」が明確な低音寄りの傾向なのに対して、「RE800J」は多少高域寄りだったRE800からフラット近い傾向に変化。そしてIE800を高級イヤホンの定番たらしめるキラキラした抜群にクリアで美しい高域をしっかり演出させ、全体として高次元のサウンドを作り出す分離感の高さやサウンドバランスの良さについては、「RE800J」については全く異なるアプローチながら「同レベル以上」の水準を達成していると感じます。

HIFIMAN RE800J正直なところ「IE800」と比較して「IE800S」の高域はあまり好きではなかったので、「RE800J」は聴く楽しさではベスト、美しさではRE2000と同レベル、という個人的には「最高評価」です。分離感、明瞭感ではよりフラットに近いこともあり「IE800」「IE800S」より「RE800J」のほうが優れていると感じます。
いっぽう音場については「IE800」「IE800S」が非常に広大なスケール感のあるサウンドであるのに対し、「RE800J」も十分な広さでですが比較すると多少タイトな印象となります。その分ボーカルは近く、高域の印象とあわせて「愉しさ」をより演出してくれます。これはより広い音場で深みのある低域が味わえる「RE2000」とも異なるキャラクターです。

もちろん、「RE800J」も十分な量感と沈み込む低域があり、コンパクトはハウジングからは想像も付かないような臨場感のあるサウンドが楽しめます。いっぽうでアコースティックな音も非常にナチュラルに楽しめる点は「RE2000」とも共通します。
両者の違いは、全体のイメージとしては、「広く深く雄大さを持った」印象の「RE2000」に対し「愉しく心地よく、さらに元気な」印象の「RE800J」という感じでしょうか。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J
それに「RE2000」はとても高額なイヤホンですので屋外で使用するのは多少躊躇しますし、新幹線の中など環境ノイズの多い場所では遮音性の低さが気になる、という隠れたデメリットがありましたが、非常にコンパクトで耳穴にすっぽり収まる「RE800J」は十分な遮音性があるため、(価格的にも)新幹線の車内でも音楽に浸れるのはうれしいところです。

またMMCXコネクタの採用により容易にリケーブルが可能になった点も「RE2000」とは異なる特徴です。「RE800J」の銀メッキ銅線とは性格の異なるミックス線を利用することで異なるサウンドバランスを楽しんだり、バランスケーブルを利用することでよりエッジの効いた刺激的なサウンドに変化させることも可能です。
HIFIMAN RE800JHIFIMAN RE800J
さらに、「Shure RMCE-LTG」や「AAW CAPRI」などのMMCXコネクタ対応の高音質LightningケーブルやBluetoothケーブルを利用するという構成も可能です(かなり贅沢ですが^^;)。

このようにHIFIMAN「RE800J」は私にとって「IE800」「IE800S」より好みの音であった上に、「RE2000」とも異なるキャラクターで優劣がつけがたいイヤホンでした。もちろんゼンハイザーの製品のほうが好みという方も少なくはないと思いますが、このクラスのイヤホンを検討されている方はぜひとも「RE800J」の試聴もお勧めします。HIFIMANのサウンドクオリティの高さは多くの方が受け入れやすいものだと思いますし、より購入しやすい価格帯の「RE800J」は高級イヤホンではあるものの比較的手に届きやすい存在ではないかと思います。
かくして私自身も「RE800J」も購入し、「RE2000」と両方持ち、という選択となったのでした(^^)。

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読み:ばいそにか。無駄に中華イヤホン等いろいろ買い続けるアラフィフ限界オタクの酔っ払い。ダイエット中ですが食べるのも好き。普段は東京と福井(鯖江)の自宅の二拠点生活で小さなIT系企業を細々とやってます(出張多め)。仕事の合間に趣味で書いてるレビューブログも2022年末に1千万PVを突破(あざす!)。相変わらずのマイペースですが今後もよろしくです(^^)
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