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Yinyoo 「YYX4778」「YYX4783」「YYX4784」 最新・低価格 16芯 & 8芯イヤホンケーブル(2018年10月編)【レビュー】

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Yinyoo Cable

こんにちは。今回もずいぶん長いこと書きかけのままになっていたレビューです。
今回は、これまでも数多くのケーブルを紹介している「Yinyoo」ブランドの新しいイヤホンケーブル3種類を紹介します。実際の掲載では16芯ケーブルのまとめレビューのほうが先行しまたしたが、最新16芯ケーブルの「YYX4778」を改めて紹介します。さらに最近になってYinyooブランドより比較的低価格の「純銅線」と「銀メッキ線」の8芯ケーブルが発売になりました。これでYinyooブランドでも以前のレビューで紹介した「YYX4775 8芯ミックス線ケーブル」(2,999円)とあわせて主要な3種類のケーブルが揃ったことになりますね。「YYX4775」は同様の価格帯で販売されているHCKの「TYB1」の対抗商品でしたが、今回も同様に「CT1」「TDY1」と比較しながら紹介します。

ちなみに、これまでの中華イヤホンケーブルのレビューについてはこちらを参照ください。また、こちらのカテゴリーの最初の記事では線材ごとの特徴も簡単にまとめていますので併せてご覧頂ければと思います。
過去記事(一覧):中華イヤホンケーブルのレビュー

購入はアマゾンの「WTSUN Audio」およびAliExpressの「Easy Earphones」にて。Easy(@hulang9078)およびWTSUN Audio(@Zhuo520X)Twitterアカウントでは割引情報等もツイートされていますのでこまめにチェックされることをお勧めします。またAliExpressで購入方法およびフォロワー値引き等はこちらを参照ください。


[ YYX4778 ] Yinyoo 16芯 銀メッキ銅線 OFC  アップグレードケーブル(ブラック)
Yinyoo 16 Core Silver Plated Cable 2.5/3.5/4.4mm Balanced Cable With MMCX/2pin Connector (Black)
【 MMCX 】【 CIEM 2pin 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【 4.4mm/5極 】
※アマゾンでは現在このケーブルで1,500円OFFのクーポンが利用でき 5,702円 で購入が可能です。

YYX4778YYX4778YYX4778
「Yinyoo」ブランドの新しい16芯ケーブルは、既に販売されている「YYX4745」同様のOFC(高純度無酸素銅線)を使用した銀メッキ線ケーブルとなります。シルバーの「YYX4745」が透明の被膜だったのに対し、今回の「YYX4778」ではブラックの被膜となりました。
YYX4778YYX4778
「YYX4778」はこれまでの同シリーズの16芯ケーブル同様に非常に柔らかくしなやかで細めの線材がしっかり編み込まれています。「YYX4745」と比較してみると線材の太さなどはほぼ同じですがブラックの被膜がほんの僅か厚くなってるようにも見えますね。また「YYX4778」ではプラグやケーブル分岐部分の部品が「YYX4745」の中華ケーブルでは多く使われる汎用品から現在のYinyooブランドで使用されているタイプに変更になりました。これにあわせて「YYX4778」では大きめのケーブルスライダーがついています。スライダーでしっかりケーブルを固定したい方には嬉しい配慮ですね。
YYX4778YYX4778
そして実際に聴いてみた印象ですが、同じ16芯で単なる色違いかと思いきや結構音の印象の異なるケーブルでした。従来の16芯銀メッキ線のYinyoo「YYX4745」とHiFiHear「HiF4747」は味付けがほぼ皆無で情報量の多さでイヤホンの特徴を大幅に引き出すタイプのケーブルでしたが、今回の「YYX4778」は銀メッキ線らしく高域の伸びが少し向上するのがわかる味付けになっています。
YYX4778印象としては全体の情報量はどちらも同等レベルですが、「YYX4745」(および「HiF4747」)が全域にわたって解像度を底上げしている印象なのに対して、「YYX4778」は全体的に情報量を増やしつつ特に中高域の伸びをよくしている印象があります。そのためもともと高域の強いイヤホンではすこし派手な音になる可能性がありますが、一般的には音の濃度が少しあがったように感じるのではないかと思います。とはいえ、最近の3千円クラスの8芯ケーブルで多くなっているメリハリの強いタイプではなくあくまで自然に情報量を上げるタイプのケーブルのため、イヤホン自体にある程度のポテンシャルがあることが求められます。
ある程度のグレードのイヤホンとの組み合わせで、イヤホン自身のキャラクターを活かしつつ、より伸びのあるサウンドにしたい場合には最適なケーブルではないかと思います。


[ YYX4783 ] Yinyoo 8芯 高純度銅線 アップグレードケーブル(ブラウン)
Yinyoo 8 Oxygen-Free Copper Balanced Cable 2.5/3.5/4.4mm With MMCX/2pin Connector (Brown)
【 MMCX 】【 CIEM 2pin 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【 4.4mm/5極 】
Amazon.co.jp(WTSUN Audio) 2,989円 / AliExpress(Easy Earphones) $22.49
※WTSUN Audioでは現在このケーブル購入時に489円割引が適用され、 2,500円 で購入が可能です。
YYX4783YYX4783YYX4783

Yinyooブランドの新しい8芯純銅線ケーブルです。AliExpressのEasy Earphonesで9月下旬より先行で販売されており、発売後直ぐにオーダーしたため私の手元にも9月末に届いています。HCKのCT1に価格的にも外観的にも近い印象の8芯無酸素銅線(OFC)のケーブルですね。
YYX4783YYX4783
ある程度の太さのあるしっかりした線材で2千円台のケーブルとしてはかなり品質の高い製品だと思います。太さがゆえ多少のコシはありますがケーブル自体は柔らく、取り回しは良好です。よく似たケーブルはHiFiHearブランドの8芯タイプの「HiF4774」がありますが、「YYX4783」は太さはほぼ同じですがより濃い色の線材を採用しています。しかし音質傾向的には非常に酷似しており今後のロットで「HiF4774」も同じカラーの線材に変わる可能性もあります(過去にも同じ型番で線材のカラーが微妙に変わることはよくあるので)。ちなみに、「YYX4783」はHCK CT1と見た目同じ線材にも見えます。こちらとの比較でも音質傾向的な差はほとんど感じず、やはり同じ線材を使用している可能性があります。
YYX4783YYX4783
また、「YYX4783」および次に紹介する銀メッキ線の「YYX4784」は0.78mm 2pinコネクタが「CIEM 2pin」タイプから、以前の中華ケーブルに多くあった出っぱりの少ない「中華系 2pin」仕様に戻りました。このタイプの2pinコネクタの場合、イヤホン側のコネクタに凹みがあるタイプの場合は装着できないことがあるいっぽうで、TFZ製イヤホンや一部のCIEMなどでは見栄え的にスッキリします。
YYX4783「YYX4783」の音質傾向は純銅線らしく中低域の情報量をアップさせるタイプで、こちらは特にKZなどの低価格イヤホンでかなり明確に変化を実感できます。ボーカルはぐんと近くに定位し、より立体的な奥行きのある音場感を実感できます。またTFZの純正ケーブルも同じOFCで「YYX4783」のほうが情報量が多いため音質向上、バランス化などでの仕様にも最適です。上記の通りHCKのCT1と同種の線材を使用している可能性があり、音質傾向も非常に酷似しています。文字通りCT1のYinyoo版、といった位置づけの製品らしく、どちらを選んでも非常にコストパフォーマンスが高くオススメできる製品だと思います。


[ YYX4784 ] Yinyoo 8芯 銀メッキ銅線 OFC  アップグレードケーブル(シルバー)
Yinyoo 8 Core Silver Plated Balanced Cable 2.5/3.5/4.4mm With MMCX/2pin Connector (Silver)
【 MMCX 】【 CIEM 2pin 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【 4.4mm/5極 】
※WTSUN Audioでは現在このケーブル購入時に489円割引が適用され、 2,800円 で購入が可能です。YYX4778YYX4778YYX4778
「YYX4784 8芯 銀メッキ線ケーブル」は、「YYX4783」と同時に発売された8芯の銀メッキ銅線(OFC)の線材を使用したイヤホンケーブルです。シルバーカラーの線材は見た目的にも多くのイヤホンに合わせやすく、使い勝手の良さを感じますね。HCKのTDY1に近く、価格も同レベルの3千円前後に抑えられています。
YYX4784YYX4784
上記の「YYX4783」とほぼ同様の太さで柔らかさとコシがあるケーブルです。上記の比較写真の通りHiFiHear「HiF4777」およびHCK「TDY1」との線材としての差異は見た目だけではほぼわからないくらい酷似しています。
YYX4784銀メッキ銅線ケーブルは、中低域に強みのある銅線ケーブルと高域の伸びが特徴的な銀の特徴を併せ持つケーブルで、銀線の高域アップ型と味付けがほぼない情報量アップ型ケーブルなど、様々な音質傾向の製品が(特に中華ケーブルでは)存在しています。今回の「YYX4784」は、高域の伸びが良くなる銀メッキ線の特徴がしっかり出ているタイプのケーブルで、中低域タイプのイヤホンで高域の伸びを向上させメリハリをつけたり、分離性を向上させることで低域を中心とした籠りを抑制する効果などが期待できます。低価格なケーブルですが、KZ等の派手め傾向のイヤホンとの相性がよさそうです。また「YYX4784」の音質傾向としても「HiF4777」「TDY1」とほぼ同じ印象のため価格やコネクタ形状以外ではどちらを選んでも同様のリケーブル効果が得られそうです。


とうわけで、今回も低価格のケーブルがいろいろ登場してきました。今回の「YYX4783」はCT1、「YYX4784」はTDY1、そして先日の「9月編」で紹介した「YYX4775」はTYB1のそれぞれ対抗製品で音質傾向的にもよく似たケーブルであることを確認できました。またHiFiHearの「HiF4774」(純銅線)、「HiF4777」(銀メッキ線)も同様にCT1、TDY1対抗の位置づけとなります。
これらのケーブルは9月編で紹介した「YYX4772」および「YYX4773」の8芯ケーブルが比較的穏やかな印象だったのに対し比較的わりやすくリケーブル効果を実感できるケーブルとなりますので、とりあえずリケーブルをしてみたい、という方には広くお勧めできます。それぞれの線材の傾向を確認しつつ、お使いのイヤホンに最適なケーブルを見つけてみてくださいね(^^)。


「KZ BA10」 5BA構成ながら開放型デザインを採用した、低域の響きが個性的なKZのアンダー1万円中華イヤホン【レビュー】

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KZ BA10

こんにちは。しばらくぶりでございます。9月下旬くらいから仕事の方が結構立て込んでいてブログの更新をすっかり放置しておりました。おかげで書きかけレビューもかなりの量がたまっているのですが、がんばって少しずつ紹介していきたいなとおもっています。

今回紹介するのは手元に届いてすでに1ヶ月近く経ってしまいましたが、私のブログではすっかりお馴染みの低価格中華イヤホンブランド「KZ」の「KZ BA10」です。「低価格ブランド」といっても、今回の「KZ BA10」や先日紹介した「AS10」は5基のバランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーを搭載する同社のハイグレード製品で、価格も8千円前後の設定と5BAイヤホンとしては驚異的な価格設定ながら、すでに「低価格イヤホン」のカテゴリーには入らなくなってきている、という気もしますね。
KZ BA10 KZ AS10
ちなみに、「KZ BA10」と「AS10」の違いは金属製とプラスチック製のシェル材質および形状の違いですが、「KZ BA10」はフェイスプレートに同社の人気モデル「ZS6」を彷彿させるスリット状のベント(空気孔)がある「開放型」仕様となっている点が特徴的です。
一般的に、ダイナミック型ドライバーや、ダイナミックとBAのドライバーを組み合わせたハイブリッドタイプのイヤホンでは、オーディオスピーカー同様にハウジングの「鳴り」も影響することからベントの大きや位置は音質傾向に重要な意味を持ちますが、密閉構造のBAドライバーのみで構成されるマルチBAタイプのイヤホンではベントは不要とされます。そのためマルチBAイヤホンではハウジング内に樹脂を充填して密閉度を高めるアプローチなどを行うことも少なくありません。
KZ BA10KZ BA10
しかし、「KZ BA10」は、構成するKZ製BAドライバーの一部(おそらく低域用の「KZ 22955」がドライバー自身に空気孔がある仕様となっているため、マルチBAイヤホンながら、ダイナミックのみやハイブリッドタイプ同様にベントによる音質調整が意味を持つ構造となっているようです。このようにBAのみのイヤホンでベントのある製品は多くはありませんが、中華イヤホン以外でも同様に空気孔のあるドライバーを採用する製品で稀に見かけることがあります。

KZ BA10」が搭載されている4種類のドライバーはすべてKZ独自のもので、メーカーの画像によると中音域のドライバーが「AS10」では「296898」と記載されているのに対し「KZ BA10」では「29689」となっている点以外は同一型番のドライバー構成となっています(「29689」と「296898」も違いも、もしかしたらKZ側による単なる記載ミスで実は同じドライバーの可能性もありますね)。
KZ BA10KZ BA10

KZ BA10」のカラーバリエーションは「ゴールド/レッド」と「レッド/ブラック」の2種類です。価格はAliExpressので76ドル~、アマゾンでは8,750円~の表示価格となっています。
購入はいつもお世話になっている「HCK Earphones」と「Easy Earphones」で、今回も2つのカラーバリエーションをそれぞれ異なるセラーにオーダーしました。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): KZ BA10
AliExpress(Easy Earphones): KZ BA10
AliExpressで購入(中国からの発送)の場合、HCK(@hckexin)、Easy Earphones(@hulang9078)のTwitterアカウントをフォローのうえオーダー時に自身のアカウント名を伝えることでフォロワー割引を受けることが出来ます。AliExpressでの購入方法および割引方法はこちらを参照ください。

いっぽう少し割高になりますが、アマゾンで購入の場合、プライム扱いで国内倉庫より発送されるため比較的直ぐに手元に届きますし、アマゾン経由での保証を受けられるメリットがあります。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): KZ BA10
Amazon.co.jp(NICEHCK): KZ BA10

KZ BA10」はこれまでのKZ製品と比べて「低価格イヤホン」とはいいにくい価格になってきていますので、AliExpressで割引を適用してより安価で購入するのもひとつの手ですが、あえてアマゾンで購入することで不良などのリスクに備えるという考え方もありますね。KZも以前ほど「当たり外れ」は少なくなっていますが、全く不良がないとも言い難い「中華イヤホン」としての側面もやはりありますので。また、上記各セラーのTwitterアカウントでは頻繁に割引情報がツイートされるのでこまめにチェックすることをお勧めします。


■「金・赤」モデルのカラーリングはまんま「ア○ア○マン」(笑)。思ったよりコンパクトなハウジング

ちょっとレビューが遅れてしまいましたが、実際に製品が届いたのは1ヶ月くらい前になります。「KZ BA10」も「AS10」同様にKZではハイグレード製品の扱いとなるため、従来の白いコンパクトなボックスではなく、しっかりした黒い化粧箱のパッケージとなっています。
KZ BA10KZ BA10
パッケージ構成はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/L)、説明書、保証書と相変わらず最小限のシンプルな内容です。
KZ BA10KZ BA10

KZ BA10」は比較的コンパクトなハウジングですが、お弁当箱のような四角い「ハコ型」デザインはちょっと斬新さがありますね。このようなデザインのため正直なところ耳にフィットする、という感じにはならないですが装着性自体はそれほど悪くはありません。
KZ BA10KZ BA10
ステムも最近のKZ製ハイブリッド同様に太いデザインですがイヤーピースを工夫することで装着性を向上することが出来ます。わたしは耳穴が小さいこともあえり、JVC「スパイラルドット」のSサイズを組み合わせました。他にもAZLA「SednaEarfit」やAcoustune「AET07」などを組み合わせるのも良いと思います。
KZ BA10KZ BA10
KZ BA10」はおなじ5BA構成の「AS10」と比べてもかなりコンパクトで、サイズ感としては「KZ ZS6」と比べて同様の大きさで厚さは少し薄くなっています。
KZ BA10KZ BA10

付属ケーブルが「レッド/ブラック」モデルが従来の「AS10」や「ZS10」などと同様のブラウンのケーブルだったのに対し、「ゴールド/レッド」モデルではカッパー色の明るい色のケーブルが付属します。
KZ BA10KZ BA10


■マルチBAながらハウジングで低域を響かせる開放型デザイン。かなりクセのあるサウンドは意図的?

KZ BA10さて、「KZ BA10」を聴いた印象ですが、開放型アルミ製ハウジングによる影響はかなり大きく、同様のドライバー構成ながら低域弱めの印象だった「AS10」とは異なり、低域の響きが強い弱ドンシャリ傾向のサウンドになっています。5BAらしい解像度の高さや中高域の聴きやすさという点で、ポップスなどのジャンルの曲では結構良い印象のイヤホンですが、それ以上に音数の多い曲や低域成分多い曲では中音域が凹み籠もる印象を受ける残念さも感じてしまう製品でした。フェイス部分のスリット状のベントからは同様の仕組みの「ZS6」並に音漏れがあり、上記の通り、同じ5BAモデルの「AS10」をベースに、空気孔のある低域BAユニット(KZ 22955)をハウジング内の空間で反響させていることがわかります。「KZ BA10」はこのダイナミックやハイブリッド型のイヤホンで行うような手法を取り入れることで低音域の響きをアップさせているわけですが、実際の音を訊くと曲によっては「やり過ぎ」感が否めない印象となります。
KZ BA10かつて重低音をブーストすることで臨場感を高めた低域ドコドコ系の「低音イヤホン」や「低音ヘッドフォン」に人気があった時期がありますが、「KZ BA10」はこのような低域強調イヤホンとは異なり、中高域、特に高域は明瞭感のある聴きやすい音で、そこに横に広がるような響きがある低域が加わることで、擬似的な空間表現を作っているような印象があります。そのためボーカルやギターがメインのポップスやロックなど中高域を中心に聴かせる曲では多少中音域の凹みは感じるもののボーカル自体は後ろに下がることはなく、曲によっては「AS10」と比較してもメリハリがある良い印象に感じる場合もあるのではと思います。
いっぽうで、中低域メインで打ち込み等による音数の多い曲や、低域成分がもともとしっかり存在する曲では中音域はかなり凹み、ボーカルも下がって聴こえるため、低域の響きにより籠もったような印象を受けやすいのだと感じます。

KZ BA10いっぽう、「AS10」同様にリケーブルによる変化も受けやすいイヤホンですので、情報量の多いケーブルを使用することで全体的にバランスが良くなる印象があります。特にHCKの「NICEHCK TDY1」「TDY2」やYinyooブランドの「YYX4784」といった8芯銀メッキ線ケーブルを組み合わせることで中高域の伸びが大幅に向上し、上記のような低域過多になりがちな曲でもバランスが大幅に改善されます。
すでに「KZ BA10」をお持ちでしたら、これらのケーブルへのリケーブルはぜひとも行った方が良いのではと思います。

KZ BA10」と「AS10」の音の変化をあえて似たようなサウンドを考えると、ホームシアター用AVアンプでよくある「ライブ」や「コンサートホール」のエフェクトを有効にしたような印象でしょうか。そのためライブ音源などのソースをリスニングといより「楽しむ」という使い方なら結構アリかもしれません。ただ、いわゆる低価格イヤホンのモデルならともかく現時点でKZ製品で最もハイグレードな製品としてはどうだろう?という思いは拭えないわけですが(汗)。というわけで、デザイン的な点では「KZ BA10」は魅力的な点はありますが、イヤホンとして完成度としては「AS10」のほうが高く、両者の比較では間違いなく「AS10」のほうがオススメ、ということになりますね。

KZ BA10ただ、不思議なことにここ最近このような低域の響きを極端に強くしたようなイヤホンが少し増えている気がします(実は今後レビュー予定の別ブランドのイヤホンで「もっと極端な製品」もあったりします)。これらの製品は私のブログで取り上げたものも微妙な評価となることが多いですし、同様の他のイヤホンも含め国内・海外のサイトでも総じて高い評価はされていないようです。しかしメーカーのチューニングミスというより(某「V60」という本当にミスだったらしい製品もありましたが。汗)意図的にその音で作っている感じもあり、もしかしたら一部地域(中国とか)でわりと好まれている傾向なのかも?という気がしています。もし本当にそうならひとつの音質傾向のジャンルとして、名称などで区別してくれないかなぁ、と思ったりもします(^^;)。


■KZの「マルチBA」化の挑戦はまだまだこれから。進化は今後も続く、かな?

先日の「AS10」のレビューでも触れましたが、もともと構造的にBAドライバーは「低域」の表現が得意ではなく、「MaGaosi K5」などの100ドル台のマルチBAイヤホンでも中高域は中華BAユニットを使用しても低域だけは定番のKnowles社製ウーファーを使用していたり、いわゆる「多ドラ」イヤホンでは低域に多くの数のBAを割り当てることで全体的なバランスを整える手法をとっています。
KZ BA10その点、すべて自社BAを使用するKZ製イヤホンにおいて、やはり低域の独自BAユニットの完成度は高いとは言い難く、「KZ BA10」では低域BAユニット自体に空気孔をつくり、ハウジングによる反響音をベントで調整する方法を採用することで補う方法を採用しています。しかし完成度という点ではまだまだ発展途上で、「KZ BA10」も過渡的な製品であると言わざるを得ないでしょう。
まあ今でこそKZ製のハイブリッド製品は低価格中華イヤホンの代名詞的存在で広くマニアの間で認知され評価されていますが、初期モデルの「KZ ZST」などは正直「酷い出来」でした。その後「中期」「後期」、そして「ZST Pro」とこっそり(?)バージョンアップすることで初期とは真逆の評価を得るまでに進化したわけですが、「KZ BA10」を見る限り、あえて販売数の出ない高価格帯のモデルを作ることで進化のための挑戦を続けているようにも感じます。さすがにこのようなイヤホンを手放しでお勧めするわけにもいきませんが、個人的には今後もその変化を追っていきたいと思います。


プロフィール(Twitterアカウント)
カフェで息抜きにイヤホンとかのブログ書いてます。気付けばアラフィフの酔っ払い(定期)。食べるのも好きな天秤座AB型。普段はIT屋で都内と自宅のある福井ほかあちこち出張するお仕事してます。ポタオデは趣味で出張のお供。長年のPC(?)遍歴にApple //c とNeXTstation があるのがプチ自慢(じじぃ)。
※ご意見・ご質問などはコメント欄にてお願いします。
レビュー依頼等は bisonicr.keep.walking@gmail.com までお願いします。内容を確認の上ご返答申し上げます(返信の無い場合はご了承ください)。





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