bisonicr keep walking.

ガジェット好きのおっさんによる、趣味的レビュー。ちょっとイイけどお買い得、そんなアイテムに目がありません。

「KZ ZST Pro」編/ZS6だけじゃない! KZ人気イヤホンの「新バージョン」を深掘りしてみた【前編】※修正しました

このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
KZ ZST Pro

中国KZ(Knowledge Zenith)の定番中華イヤホン「KZ ZST」と「KZ ZS5」がこっそり新しいバージョンに変わってる、ということで、自分でも注文して確認することにしました。

といっても、気がついたら既に「ZST」が6個目、「ZS5」で5個目。。。そういえば先日レビューした「ZS6」も後編のレビューに向けて5個目のオーダーが昨日届きました(笑)。Twitterでも「謎のKZコレクター」という称号(?)もいただきました。どんなに安価さがウリのKZイヤホンでもこれだけ買えば結構高級なイヤホンが買える金額になります。ほんと、何やってるんでしょうね。困ったものです(ーー;)。
※ちなみに、さらに10月バージョンのZSTを2個買い足してるので累計8個になりました(滝汗)。

さて、今回アップデートのレビューを作成したのですが、思いのほか長くなってしまったので前後編に分けることにしました。前編は「KZ ZST Pro」、そして後編が「新バージョンZS5」になります。


■まずは「KZ ZST Pro」バージョンのアップデートを確認


閑話休題、というわけで新バージョン「KZ ZST」ですが、元々の「KZ ZST」については過去記事で紹介をしています。
→ 【鉄板】アンダー3千円!「KZ ZS3」「ED9」「ZST (紫)」国内で買える高音質なKZ社おすすめ中華イヤホン

今回の新バージョンではパッケージもZS6のように白箱の化粧カバーのついたものになりました。さらに「紫色のモデル」についてはパッケージ背面の表記が「ZST Pro」という名称に変更となっています。
KZ ZST ProKZ ZST Pro

ZST Pro(紫)」になってからすぐにAliExpressで購入していますが、現在アマゾンで販売しているEasy Earphone(マーケットプレイス名「WTSUN Audio」)で「Prime扱い」なっている商品も「ZST Pro」バージョンに変更になっているとのことで、追加で入手しました。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio):KZ ZST Pro (紫)

imageKZ ZST Pro
アマゾン(WTSUN Audio)経由の場合、Prime扱いですのですぐに商品が届きますし、12ヶ月の交換などの保証対応もあるので安心して購入できます。

いっぽう、同じZSTでも黒モデルは白箱になってからも従来通り「KZ ZST」の表記のままになっています。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio):KZ ZST (黒)

ZSTZST
最初は紫モデルとの名称のうえでの区別だけかと思いましたが、実は中身も少しだけ違っていました(後述)。パッケージでも紫(ZST Pro)はインピーダンスが18Ωですが、黒(ZST)は10Ωと異なる仕様が記載されています。



■(おさらい)夏まで販売されていた「黒箱バージョンKZ ZST」の各世代(ロット)ごとの違いをまとめてみた。

さて、「KZ ZST」といえば、1BA+1DDハイブリッドで2千円台という激安プライスながら結構高音質ということで有名な中華イヤホンの代表格的存在です。私の知る限り、従来の「黒箱」時代の「KZ ZST」には(個体差とは別に)少なくとも3つの「世代」のロットが存在します。まずはおさらいとして「黒箱」時代の各ロットをまとめます。
※レビュー掲載後、Twitter等でいろいろご意見を頂き、改めて内容を一部修正しました。また「初期/中期/後期」の表現は残していますが、原則として流通時期での表記に変更しました。ご協力ありがとうございますm(_ _)m

①初期ロット(ブラックのみ/初期~2016年前半)
ブラックのみ。BAとダイナミックのバランスがとても良くない、非常に評判の悪いイヤホン。
採用しているBAは不明(無印)。
以降のロットとはフェイスプレートの模様が多少違うとの情報もあります。持ってたはずですが紛失。あれ、バラしたかも?(笑)。

②2016後半ロット(2016年後半~2017年初頭くらい)/中期ロット
私の過去レビューでも触れているとおり2016年後半の「紫」色モデルの登場あたりから変更になった仕様です。購入直後は低域がかなり分厚いドゴドゴ系のドンシャリですが、100時間以上のエージングによりバランスの良い軽めのドンシャリに変わります。
KZ ZSTZST
BAは引き続き「無印」ですが、初期ロットとは評価が一転し、「アップグレードケーブル必須、紫モデルのみは悪くない」ということで、低価格ハイブリッドイヤホンとしてかなり定着を始めました。ただ、実際はブラックも以降「2106後半ロット(中期ロット)」に変わりましたが、初期ロットの在庫が結構長期間流れていたようで「黒はダメ、紫はいい音」というウワサが広まる原因となりました。なお、この頃に記載されていた仕様はインピーダンス18Ω、感度120dB/mW。

③2017年春ロット(2017年2月頃~)/後期ロット
2017年の3月頃のオーダーでは存在が確認されているロット(流通開始は2月頃?)。国内正規品として代理店が販売しているのもこのロットではないかと思います。国内正規品は紫のみですが、在庫の関係で流通のタイミングに差はあったと考えられるものの、ロット自体は紫および黒の両方が製造されています。
KZ ZSTKZ ZST
このロットよりBAドライバーに
「Bellsing 30095BA」を採用。音質面が大幅に向上し、アンダー3,000円の中華イヤホンの代名詞的存在に躍進しました。ドライバーの形状と刻印が2016年ロットと異なるため一時BAがKnowles製(WBFK-30095)に変わった、という情報も流れましたが、実際はBellsing製の誤認と思われます。2017春ロット(後期ロットの特徴は箱出し直後でも極端に低域が多いということはなく、バランスの良いドンシャリ系のサウンドになっていること。100時間エージング後は低域の締まりが向上し、2016後半ロット(中期ロット)と比較して高域の伸びがさらに良くなっています。多少の個体差は確認できるものの、「KZ ZST」の低価格・高音質というキャラクターを一気に定着させた、ある意味「完成形」のロットと言えます。


KZ ZST気がつけば上記3種類のロットのイヤホンをすべて持ってたという「謎のKZコレクター」っぷりを発揮しているわけですが(初期ロットも残しておけば良かったと絶讃後悔中^^;)、ZSTの場合はさらにKZ恒例というかビルドクオリティの問題も無視できません。
具体的には、「箱出しの音は個体差があります(キッパリ)」という特徴(?)があります。中期ロットまでは「購入したイヤホンが全部音が違う」なんてこともあったのですが、じっくりエージングすればこなれて同じような音になる、といういかにもKZなエピソードを自分で体験したりしました(笑)。これについては後期ロット以降ではかなり解消されていると思われます。

余談ですが、現在KZは独自に「KZ 30095」というBAドライバーも作っており、最近の「ZS6」や新バージョンの「ZS5」、さらにZSTとおなじハイブリッド構成の「ES3」で採用しています。「ZST」で採用されている「Bellsing 30085BA」と両方に共通する「30095」という型番は、もともとKnowles社の「WBFK-30095」というドライバーがオリジナルで、同じ型番にしているということは同様なスペック(音)のドライバーということで作っているのだと思われます(あえてパ○リとは言わないようにします)。 



■白箱バージョンの「ZST Pro(紫)」と「ZST(黒)」は基本同一。ただしロットにより「別バージョン」も存在。

※レビュー掲載時の内容でロットの確認で多少混乱しましたが、Twitterでのご意見及びお寄せいただいた情報とその後届いた10月購入版の比較を元に改めて整理しました。一部修正を行っており以前の記載内容と異なる部分がありますのでご了承ください。

というわけで、夏までにすでに「KZ ZST」は完成形といえるブラッシュアップを経て、非常にコストパフォーマンスの高い「低価格ハイブリット」に進化を完了しています。そのため9月頃から流通を開始している「白箱」バージョンも特にバージョンアップの告知などはなく気がついたら「黒箱から白箱にパッケージが変わっていた」という感じになっています。

上記の通り、2017年春ロット(後期ロット)以降、「KZ ZST」はすべてBAドライバーに「Bellsing 30095BA」を使用しています。そして、9月以降に販売されている白箱バージョンの「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」でも搭載されるBAドライバー自体は同じ「Bellsing 30095BA」を使用してることを確認しました。
KZ ZSTKZ ZST Pro
アマゾンのWTSUN Audioで購入した「ZST Pro(紫)」および「ZST(黒)」の内容に大きな違いはありませんでした。おそらく紫バージョンを「Pro」というネーミングにしただけかな、という気はします。おそらくKZ的には「BAにBellsingを採用したハイブリッド」というのが「現在のZST」のキャラクターを決定づける要素なのではないかと思います。
KZ ZSTKZ ZST

9月以降に発売された「もうひとつのハイブリッド」である「KZ ES3」がBAに自社製「KZ 30095」を採用していることから、「Bellsing 30095BA」を採用することで比較して少し部品コストが高い「現在のZST」に「Pro」というネーミングを付けたくなる気持ちは分らなくはないです。でもわざわざブラック「ZST」のままにして差別化した理由はなんでしょう。もしかしたらまだ知らないロットが存在した(あるいは今後登場する)のかもしれません。

ということでドライバー構成に加え、実際の音質の比較をした結果から、「白箱」バージョンの「ZST Pro(紫)」および「ZST(黒)」はBellsing製BAドライバーを採用した2017春ロット(後期ロット)を継承した「リパッケージ版」だろうと考えられます。

・・・とまとめたところで、あらためて個体を確認したところ、実は9月にAliExpressのHCKで購入した「ZST Pro(紫)」がステム内でBAにスポンジを付けた仕様で、他の個体は異なった内容になっていました。
KZ ZST ProKZ ZST Pro
なおこのバージョンの「ZST Pro(紫)」も、BAドライバーそのものは同様に「Bellsing 30095BA」でした。
またこの個体を含め、Bellsing製BAドライバーは各ロットで下段のロットナンバーが異なっていることから、この個体では他のロットのBAとは多少サウンド傾向が異なるためこのような「細工」を加えた仕様なのかもしれません。
KZ ZST ProKZ ZST

そういえば、上記の通りパッケージを見ると、「ZST Pro」はインピーダンス「18Ω」ですが、「ZST」は「10Ω」と異なる仕様になっています。また感度はどちらも「106dB/mW」となっており、中期ロットの頃の「120dB/mW」とやはり微妙に仕様が変更になっています。
これが単なる誤表記なのか、あるいは10月以降の「ZST Pro」ロットのように何らかの仕様変更が実際に加えられているのかは現時点では不明です。ただ上記でも触れましたが「2017春ロット(後期ロット)」「9月購入のZST Pro」「10月購入のZST Pro/ZST」では同じ「Bellsing 30095」ながら下段のナンバーが異なるロット違いで、KZからの要請等で継続してドライバーに改良が加えられている可能性は高いのではと思います。



■聴きやすいバランスのとれた音。軽やかな美音系サウンドは健在。

KZ ZST Pro改めて、音質面ですが、「KZ ZST Pro(紫)」「KZ ZST(黒)」とも、周波数特性は弱ドンシャリ。箱出し直後でも音抜けは良く、最初からバランスの取れたイヤホンに仕上がっています。
9月ロットの「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」も10月ロットの「ZST Pro(紫)」も、以前のZSTでよく言われた「低音イヤホン」の印象ではなく、量感のある低音は健在ですが広がりより多少締まりを優先したセッティングになっています。また中期ロットの頃のようにエージング後に特性が激変するということはなく「たっぷりエージングしてからが本来の音」、という以前のレビューは現在の「ZST Pro」「ZST」では訂正が必要ですね。

KZ ZST Pro100時間以上のエージングによる変化によって「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」どちらも分離感と全体のバランスの向上、といった印象があります。スポンジにより多少調整が加えられている9月購入バージョンの「ZST Pro(紫)」も伸びの良いクリアな高域で、いっぽうで刺さりは少なく非常に聴きやすいサウンドにまとまっています。
いっぽう10月以降バージョンの「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」では、高域の「抜け」がさらに向上し低域との分離感も向上しているようです。どちらも「美音系の軽やかなサウンド」に仕上がっていますが、10月以降のバージョンの「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」のほうは解像度も若干上がっている印象を受けました。

白箱バージョンのZSTは従来通りオールマイティにどのジャンルでも楽しめるイヤホンになっていますが、2017春以降の「後期ロット」を踏襲しBAの改良など細かなブラッシュアップを進めているようで、解像度や高域のクリアさ僅かながら向上し、多少メリハリが効いていているのが10月以降バージョンの「ZST Pro(紫)」「ZST(黒)」という印象でしょうか。さらにエージングが進むと変化が大きくなる可能性はありますが、現時点では後期ロットとほぼ同様といってもよいと思います。


KZ ZST ProまたZSTといえば付属のケーブルがお世辞にも高品質とは言い難い(コスト的に仕方のない部分)ですので、別売のより高品質のケーブルへの「リケーブル」が基本といわれます。「KZ ZST」は、「0.75mm 2pin」コネクタという「独自仕様」ながら、ZS5/ZS6など他のKZイヤホンと同様に0.78mmのCIEM用の2pinコネクタケーブルの流用が可能です。
ただ、ZST用に関しては実はKZ社のリケーブルバリエーションも多く、純正のアップグレードケーブルでも十分に対応できるようになっています(ちなみに、コネクタ形状的にZST/ES3用の純正アップグレードケーブルはZS3/ZS5/ZS6では使用不可となっています)。

現在アマゾン(WTSUN Audio)で全てのタイプの純正ケーブルが購入可能です。


① KZ ZST アップグレードケーブル 0.75mm 2pinリケーブル (シルバー)
② KZ ZST アップグレードケーブル 0.75mm 2pinリケーブル (ゴールド)


③ KZ ZST 無酸素銅ケーブル 0.75mm 2pinリケーブル (ブラウン)
④ KZ ZST アップグレードケーブル0.75mm 2pinリケーブル 銀メッキ 8芯

定番の「①シルバー」に加えて、「②ゴールド」「③ブラウン」も最近は結構人気のようですね。また「④シルバーメッキ仕様」のケーブルはアマゾン上では4芯と書かれていますが実際は8芯で、アマゾンでも2,000円程度とかなりコストパフォーマンスの高いケーブルです。柔らかく使い回しも良いケーブルで、多少太いのでその点が問題なければ結構オススメです(ぜひともZS5/ZS6用も出して欲しいですね・・・)。


■進化する定番「低価格中華イヤホン」。まだまだ人気は続きそう

改めて、私が現在使用している「KZ ZST」「KZ ZST Pro」を並べてみました。
ZST / ZST Pro
初期ロットでは「低音イヤホン」のキャラクターでとして登場し紫モデルが登場した中期ロットあたりまではその印象が強かった「KZ ZST」ですが、Bellsing製BAに変更した後期ロット以降は、よりフラット寄りで高域の綺麗な「美音系」のイヤホンに「クラスチェンジ」を果たしました。現在販売されている白箱の「KZ ZST Pro(紫)」「KZ ZST(黒)」は、とにかく聴きやすく、幾度のブラッシュアップで絶妙なバランスに仕上がったイヤホン、という印象になりました。
ZST Pro」「ZST」に加え、よりマルチドライバーらしい厚みのあるサウンドには「ZS5」、高域を中心とした刺さりと解像度押しの場合は「ZS6」、とモデルによる棲み分けもしっかりできているようです。
KZ ZST Pro
現在のバージョンで音質面でもますます2,000円台で購入できるイヤホンとしては定番感が強くなってきました。白箱の「ZST Pro」「ZST」となってパッケージも一新したことで、確実に見分けが付くようになり、安心して購入できるようになったのも嬉しいところです。

またKZ自体は同じハイブリッド構成BAに「KZ 30095」を採用した「KZ ES3」もリリースしており、こちらとの棲み分けも気になるところですが(オーダー中ですのでいずれ比較レビューします)、まだまだ人気は続きそうですね。

後編では、いよいよ「新版ZS5」、ドライバー構成やレイアウトが変更になったイヤホンを深掘りします。
→ 新「KZ ZS5」編/ZS6だけじゃない! KZ人気イヤホンの「新バージョン」を深掘りしてみた【後編】


「MacaW GT600s」メタルボディがカッコいい今後が楽しみなハイブリッドイヤホン【購入レビュー】

このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
MacaW GT600s

最近地味に忙しくてちょっとレビューも遅れがちですがぼちぼち書いていこうと思います。
というわけで今回は「MacaW GT600s」です。

中国「MacaW」ブランドのイヤホンで1DD+1BAのハイブリッド構成で美しいメタルボディと3種類のサウンドフィルターが特徴的です。
imageimage


9月にAliExpressのHCKで購入し、10月の初旬に到着。2週間ほど使用してのレビューとなります。
AliExpress(NiceHCK Audio Store):MacaW GT600s

HCKの場合、表示価格は99.99ドルですが、購入時に「bisonicr」とメッセージを入れていただくと69.99ドルで購入できます。カラーはシルバーとブラックが選択できます(私はシルバーで購入)。
購入方法はこちらを参照ください。

MacaW GT600sMacaW GT600s
パッケージ構成は本体とS/M/Lのシリコン製と2種類のウレタン製イヤーピース、3種類のサウンドフィルター(標準フィルターは装着済み)、MMCX仕様の専用ケーブル、ポーチ、説明書など。
MacaW GT600sMacaW GT600s
MacaW GT600s」の金属製ハウジングはコンパクトながらとても美しいデザインで、パッケージを開けた瞬間に「カッコいい」と感じます。またスウェード調のココア色のイヤホンポーチは質感の良いものでパッケージクオリティの高さを感じます。付属の専用MMCXケーブルは銀メッキOFC(無酸素銅)線のとスペック的には一般的なものですがコネクタ部分なども本体のデザインとあわせており、トータルとして「とてもカッコいい」イヤホンに仕上がっています。

MacaW GT600sMacaW GT600s
金属製イヤホンということでしっかりとした重量感のあるつくりですが、ハウジングそのものが非常にコンパクトなので実際の重量は気になるほどではありません。装着性もなかなか良好でした。
ベントは2か所ありますが一般的なハイブリッド同様で音漏れはほぼありません。


■フラット傾向の良い音ですが「無難な」仕上がり。この辺がいまいちマイナーな理由?

MacaW GT600s」の周波数特性は弱ドンシャリ寄りのフラット。最近の100ドルクラスの中華イヤホンは圧倒的にこのような特性のイヤホンが増えています。
MacaW GT600sジャンルを選ばずオールマイティに聴けて、派手なドンシャリよりも上品(高級?)に感じる、というイメージかもしれません。
100ドルクラスのメジャーな中華イヤホンブランドで(中華イヤホンにメジャーがあるかどうかは別として^^)がっつりドンシャリで攻めているメーカーというと最近では「TFZ EXCLUSIVE KING」 等のTFZ製品くらいになってしまっているような気もします。他にも「MaGaosi K3 Pro」(日本名「BEAT-IN HYBRID」?)とかもありますが、製品自体は出てから結構経ちますので。やはり「SIMGOT EN700 Pro」のような「大当たり」なイヤホンもあるため、しばらくはフラット寄りの傾向は続くのかもしれませんね。

MacaW GT600sMacaW GT600s」は全般的には高域に特徴のあるサウンドですが、「刺激的」というよりキラキラ感を演出するような音作り。届いた直後の音は多少高域に刺さりのある音でちょっと刺激的なサウンドを期待したのですが、エージングが進めにつれて刺さりはほぼ無くなり見通しの良い美音系のサウンドになりました。
解像度も極端に高い、というわけではないですがこの価格帯のイヤホンとしては十分のレベルで、いっぽうでしっかりと分離感はあるため「ふつうに良い音」と感じるつくりになっています。ただ裏を返すと見た目の格好良さ以上には「極端に目立つ特徴はない」とも言えます。
そのため、上記の通り中華イヤホンの世界でも個性的かつ高音質のイヤホンがひしめくこの価格帯では音質面についてはちょっとマイナーな印象になるかもしれません。

そして、「MacaW GT600s」の最大の特徴として、3種類のサウンドフィルターが交換可能となっており、標準のフィルター(シルバーメッシュ)以外に「高域用」(ゴールド)と「低域用」(ブラック)のフィルターが付属します。

MacaW GT600sMacaW GT600s
標準フィルターでの傾向は高域の特徴は活かしつつ刺さりの少ないサウンドになります。
音場は比較的広めで低域の締りも良く、演奏を心地よく聴ける印象です。いっぽう中域は少し凹んでボーカルも多少下がった印象となります。もともとコンパクトなハウジングで遮音性も比較的良いため、仕事をしながらBGM用に、という使い方には最適でしょう。ジャズなどはこのフィルターが一番向いています。

MacaW GT600sMacaW GT600s
いっぽう、ゴールドの高域フィルターに交換すると音場は少し狭くなりますが、ボーカルが前に出てきてきます。持ち前の綺麗な高域とあわせて女性ボーカルとの相性の良さを感じます。個人的にはこのフィルターが一番気に入っています。

MacaW GT600sMacaW GT600s
最後に、ブラックの低域フィルターですが、こちらは単純にイコライザでBassブーストしたような印象。そのため曲によっては全体のメリハリが崩れて中域が曇ったような印象になることがありました。
ただ、屋外で電車での使用など低域を活かしたい用途には悪くはないと思います。こちらはロック系の曲との相性がよいと思います。


■競争激化のアラウンド100ドル中華イヤホン。本命は次の「GT600s Pro」待ちかな?

MacaW GT600sというわけで「MacaW GT600s」ですが、普通にオススメできる「良い音」のイヤホンですし、個人的には気軽に使うアイテムとして、使いまわしも良く案外気に入っていたりもするのでこの価格帯のイヤホンとしては結構オススメできるイヤホンだとは思います。ただ「格好良くで音が良い」という以上の個性という視点では「いまひとつ推しに弱い」というのもまた事実。
正直なところ辛口の人からは「見た目の格好良さに対して、無難な音づくりに仕上げた」という評価もありそうです。
実際HCKの販売履歴を見ても初期購入者以降全く売れていない人気のなさが評価を裏付けている気もします。
このイヤホンのメタリックデザインのイメージからすると、たとえばRHA製品のような全力で高域に振った過激さとかがあれば180度評価も違っていたのかもしれませんが。難しいところです。

image最近では、中華イヤホンも特に100ドルクラスともなると「高品質」で「高音質」なのは当たり前で、さらにいかにイヤホンとしての「個性」をアピールできるかがポイントになってきていると思います。
「GT600s」も私がオーダーした直後にサイトで「GT600s Pro」が出る、という情報が流れました(まじかー。それならProまで待ったのにー!、というのがもちろん「本音」)。アップグレード内容をみるとおそらく「GT600s」ではいまひとつだった「解像度」や「クリアさ」がドライバやハウジング周りとケーブルのグレードアップで大幅に改善しそうな印象です。なんというか、本命はこのProの方かなー、とも思いながら、今後の展開を楽しみに、とりあえずはこの「GT600s」を活用したいと思います。



プロフィール(Twitterアカウント)
カフェで息抜きにイヤホンとかのブログ書いてます。Apple好きのおっさん。食べるのも好き。普段はIT系のお仕事で自宅は福井県ですが都内で単身赴任してます。ポタオデは趣味で出張のお供。美音系/モニター系の音が好みです。自宅ホームシアターもそろそろ改造したいな。
※ご意見・ご質問などはコメント欄にてお願いします。
レビュー依頼等は bisonicr.keep.walking@gmail.com までお願いします。内容を確認の上ご返答申し上げます(返信の無い場合はご了承ください)。


記事検索
カテゴリ( [+] を押すとサブカテゴリを表示)







最新コメント












Rakuten



成長因子