9月からまた東京-福井間を行き来することになるため、かねてより懸案だったDTCP-IPの拠点またぎをあらためて考えてみようと思い立ちました。

といっても、拠点越しにDTCP-IPの転送させる取り組みは、結構いろいろな人が試しているが、いまいちこれといった成功事例が少ない(ない?)ように感じます。

で、結局、いろいろ調べ&考えて、特にNTT東西またぎは、かなりの意味で厳しいのではないかという気がしています(というか断念)。
まあ、せっかくなので健忘録がわりに、ちょっと調べたことなど。


■そもそも「DTCP-IP」って何?
そもそもインテルと日本の家電メーカー を中心に作られた映像配信の暗号化・著作権保護のしくみで、主にDNLAを使ってホームネットワークでレコでふつうに録画した地デジやBS・CSの映像を共有するときには必ず使ってる。ってことは誰でも知ってますね。

で、拠点間通信を基本的にDTCP-IPでは認めていないために設けられた制限が「ホップ数3、RTT値7ms以内」というもの。

ここでいうホップ数はIP over IPなので、いわゆるL2 VPNでルート上にホップカウントを経由しなければOKっぽい。やはり問題はRTT(round trip time:1つの通信パケットが送信元から送信先まで行き,再び送信元に戻ってくるまでに要する時間)について7msの制限。


■DTCP-IPの拠点越えのための対策 (らしきもの)
・通常のインターネット通信ではWANインターフェース→WANインターフェース間のインターネット通信でもRTTが7ms以下というスコアは結構維持しづらい。高速なインターネットで同一プロバイダ、同一収容局や、それに近い状態でようやく近いスコアを出せる可能性があります。

・NGN網を経由する光ネクスト回線の場合、東西またぎ(NTT東日本とNTT西日本の間での通信)でなければ結構速そうです。

・ネット情報によると「広域イーサネクスト」ならRTT 7ms以下をクリアできるのでいけそう!という話。
確かにNTT東であれば無料のフレッツ・V6オプションを使用し、対応ISPであれば追加契約なしに利用できるので最も安価に対応できそうです。ただし西日本の場合は対応ISPの追加契約が必要となり、なかなかの高コスト化が予想されます。
また、東西またぎの場合、NTT東-NTT西間のNGN網のゲートウエイ通信での遅延が予想され、実際にはうまくいかないのではないか、という予想も成り立ちます(なんせ成功事例がないので)。


■東西またぎがなければ、「フレッツ・VPNワイド」も有力な候補
法人向けサービスではありますが、NTT東西がそれぞれにサービス提供している「フレッツ・VPNワイド」もなかなか有力な選択肢です。

拠点間の通信はEtherIPを使用すれば(L2TPv3という選択肢もあるがフレッツ・VPNワイドではパフォーマンスを考慮してこちらがふつう)、そこそこ高速なL2通信ができます。また光ネクスト回線でセッション分けを行い、普段のインターネット通信とは別に敷設できます。

実際にフレッツ・VPNワイドのもっとも低価格なサービスで接続されている構成の場合、

テスト①
拠点Aの端末(192.168.100.101)→L2RT ---フレッツ・VPNワイド--- L2RT→拠点Bの端末(192.168.100.215)
拠点A:東京都内(23区)
拠点B:横浜市内

※NTT東・光ネクスト-フレッツVPNワイド、同一セグメント(EtherIP)

C:\>pathping -n 192.168.100.215

192.168.100.215 へのトレース ルートはホップ数が最大値 30 を超えています

  0  192.168.100.101
  1  192.168.100.215

統計を 25 秒間計算しています...
            ソースからここまで   このノード/リンク
ホップ  RTT    損失/送信 = Pct  損失/送信 = Pct  アドレス
  0                                                          192.168.100.101
                                         0/ 100 =  0%            |
  1    4ms     0/ 100 =  0%     0/ 100 =  0%  192.168.100.215

トレースを完了しました。

速度的にはいい感じみたいです。
なお、NTT西日本管内の福井県内(福井市-敦賀市)でもほぼ同様なスコアとなりました。

現状では、上記のテスト環境はDTCP-IP機器を持ち込んでテストができる状態ではないのですが、折があればテストしたいところです。またNTT西日本管内の場合、「広域イーサネクスト」での構築より安価に環境を構築できる可能性があります。
 
ちなみに、フレッツ・VPNワイドでEtherIP使用する場合、フジクラ(Flebo)やNECのIX、富士通のSRシリーズあたりのルータをあたればOK。個人的にはCiscoがL2TPv3しか対応してないっぽいのが寂しい。ただ、Fleboなんかはフレッツ・グループ時代の旧機種の中古が激安で落ちてたりするのでセッション分けで導入するには最適かも。

 そのうちやりたいテーマですね。