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「スティーブ・ジョブス」観てきました。

まあ、(Sonyが権利を取得した)オフィシャルの伝記をベースにした話ではないため、内容にはいろいろ賛否両論があると思います。
じっさい「内容が薄い」とか、本人達が酷評しているなどの話はありますが、個人的には制作開始の報道当時「それほど期待していなかった」分、結構楽しめました。

下馬評どおり、アシュトン・カッチャー、本当に似てましたね。 
特に「売り」のシーンと思われる冒頭の「iPod発表」シーンと、あと「Think Different」キャンペーンCMでジョブズ自身によるナレーション。この2つの「完コピ」は本当に完璧!
これはSonyのオフィシャル版は相当にしんどそう。
それ以外にも、アシュトン・カッチャーは「似せる」という点では相当にいい線をいってると思います。

個人的にはそれこそMac発売以来、追いかけてきたジョブズの映画ですから、さんざん読んだエピソードを改めて映像で観る感じは結構楽しめました。
ただ、ジョブズの伝記を知らない人にはいまいち掴めないかもしれません。

「現実歪曲フィールド」をはじめとする、なぜジョブズは周りの人間を巻き込み製品を作ってこれたか、というのはアシュトン・カッチャーの演技の中で断片は見られますが、多くは語られません。主にジョブズの「ネガティブ目線」でのキャラクターと、Apple II 発売以降は取締役会とのバトルが中心です。

ストーリーはiPod発表まで、とありますが、これは冒頭のシーンのみ。
正確にはAppleを追われるまで+オチでジョブズ復帰〜iCEO就任あたり、といったところ。

内容はジョブズ通にはお馴染みのジェフリー・S・ヤング著「スティーブ・ジョブズ〜パーソナル・コンピュータを創った男」の前半をジョブズ視点での人物劇でダイジェストにした感じ。

つまり、ジョブズのダークサイド、それも「製品作りでのダークサイド」より圧倒的に「若かりし頃のジョブズの人間性の部分でのダークサイド」が満載。
でもダイジェスト構成故か、逆に「この映画見てジョブズが嫌いになりました」的要素は相当に希薄になっているのも一種の演出なのかも(その分内容も薄い、ということなのかもですが)。

まあ、なにしろ有名なエピソードの多い人ですからそれをひとつひとつシーンに織り込むのは尺的にも無理でしょうしね。
ちなみに、人物劇と言えば、それでも特にマークラとの絡みが多いあたりが特徴的でしたね。あと思いのほかコトケも出番が多い(笑)。これはきっと本人協力アリ、なんでしょうねw。
いっぽうで、Woz以下当時深く関与した人たちが事実と異なり断片しか描かれていない、というのは、この構成だったら(および参考にしている書籍などからすれば)仕方ないでしょ、という気はしました(当人は嫌でしょうけどね)。