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DS-DAC-10が東京の環境でイマイチだったから、というわけでもないのですが(多少ありますが)、現在の売れ筋No.1の呼び声も高い、 ifiの「nano iDSD」を購入。これまで入荷しては完売、となかなか入手しづらかったのですが4月以降は潤沢に商品があるらしくAmazonで即納で購入できました。

バッテリ内蔵でポタアンとしても据え置きとしても使え、32bit/384kHz PCMに6.2MHz DSD対応という、まさに「全部入り」のコンパクトなUSB-DACですが、これが税込み2万円台で買えるのは本当にお買い得。
私は付属のゴム足をつけて、据え置きでの利用を前提に設置。音質の良さとコストパフォーマンスが高いONKYOのGX-70HD2アクティブスピーカーにRCAで接続します。ケーブルはこれまでDAC接続で使用していたものはコネクタのサイズが大きく間隔的に厳しかったのでオーテクのSUPER LINKケーブルに換装。これもなかなかコストパフォーマンス抜群の品質です。 

2014-05-25-12-15-12USBケーブルは付属のものを使用しましたが、
Mac本体ではなくThunderbolt DisplayのUSB端子に接続。
45私の使用している機種はMac mini (Mid 2011)でUSB 2.0搭載のモデルなのでもともと問題はないのですが、最近のMacのUSB 3.0インターフェースはUSB DACとの相性がいまいち良くないことが知られています。
しかしThunderbolt Displayは幸い(?)現在もモデルチェンジをしていないため、背面に搭載されたUSB端子は2.0のまま。しかもこのディスプレイ自体がホストアダプタになっているためMac本体がUSB 3.0の機種でも影響を受けません。またMac本体より当然ノイズも少なく安定した電源を供給できるため、nano iDSDのようにバスパワー稼働のUSB-DACを接続する端子としては最適でしょう。
私は「BusPower-Pro」などの電源安定アダプタを所有していないので差はわかりませんが、Thunderbolt Displayにつなぐだけである程度は同様の効果が得られるかも、と思っています。


19nano iDSDを接続後、ボリュームをまわして電源をいれます。
そのあと、Audirvana Plusを立ち上げ、DACを選択、さらにDSDでDoPを選択すると、全ての周波数のフォーマットがグリーンになることを確認できます。これこそまさに全部入り! おもわず嬉しくなっちゃいますね。さらに最大までアップサンプリングする設定でいよいよ実際に鳴らしてみます。33










まずは、Audirvana Plusを「iTunes Integrated Mode」をオンにして、iTunesに入っている256k AACを再生。
とりあえず、やなぎなぎ「エアウル」、ChouCho「secretgarden」、ClariSの「STEP」を試聴。
32/384kHzへアップサンプリングされよりきめ細かくなった感じ。全体的になめらかでとても聴きやすいサウンドです。
今度は「iTunes Integrated Mode」をオフでCDから変換した44kHzのFLACでAACと同じ曲を再生。中高域がクリアになり、よりエッジが立った音になりました。96kHzのハイレゾはダウンロードしたサンプル音源と雑誌の付録にあった曲で試聴しましたが傾向は同じで、ちゃんと音の違いを表現してくれています。解像度が高いと言うより締まっている感じ、でしょうか。なるほどです。
AudioGateでFLACを変換した5.6MHz DSDも再生してみましたが、さすがにDS-DAC-10には及ばないものの、「DSDらしさ」みたいなものを感じることはできました。

2014-05-23-11-57-29うして聴いていて、nano IDSDのコストパフォーマンスの高さを実感すると同時に、GX-70HD2はちゃんとnano iDSDでのフォーマットの違いをキレイに鳴らしてくれていることにも感心しました。このコストパフォーマンスの高い製品同士の組み合わせはなかなか相性がいいようです。

あとヘッドフォンでは、同じく最近大きく値下がりして(なんと1万円台後半で買える!)AKGの K550 をつないでみました。K550のキャラクターがよく反映され、また違った聞こえ方をしますが、これはこれでいい感じです。

よく試聴で用いられる「Pure2 -Ultimate Cool Japan Jazz-」をK550で聴いてみると、手持ちの「Astell&Kern AK10」などと比較し、楽曲の「広がり」をより明確に体感できます(GX-70HD2でももちろん体感できます)。いっぽうボーカル曲ではボーカルが前面にでてちょっと色気のあるサウンドになります。この辺は曲によってはよりダイレクト感のあるAK10のほうがいい場合もあるので、音作りの特徴というところでしょうか。それにしてもこのサウンドがこの小さいボディから出ているというのは本当に驚きです。
なかなかハイ・コストパフォーマンスの製品が増えて楽しい限りですね。