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※2/24追記:レビューを一部加筆・修正しました。


■2月22日はヘッドホンの日だそうです(あと猫の日)。
というわけで便乗企画です(笑)。いろいろ持っているヘッドホンのなかでも特に「AKG」(アー・カー・ゲー)というメーカーの製品は結構好きで、気がついたら同じメーカーで9台目を先日購入していました。知人とその話になり「なら持ってるAKGのヘッドホンで打線組んだら?」という、なんとも「ありがち」が提案を受けました。

私が持っているAKGは上の写真のとおりの9種類。ほぼモニター系の定番が中心です。
ほとんどが後継モデルが発売されいていますが、この手のヘッドホンの場合、最新モデルがベストとは限らないので、あえて中古で前の型を購入したりもしています。

とりあえず、私が考えるこれらのヘッドホンの打線は以下の通り。
異論はもちろん大歓迎ですのでございましたらコメント欄で^^)。


■AKGヘッドホン(bisonicr所有)で打線を組んでみた。
  • 1番(中):K550
  • 2番(二):Y40
  • 3番(捕):K712 Pro
  • 4番(一):K701
  • 5番(遊):K240 Studio
  • 6番(三):Y50BT
  • 7番(左):K271 Studio
  • 8番(右):K545
  • 9番(投):K240 Monitor
  •  代打(外国枠):HD9999
壮絶に偏っている気がしますし、しかも1個AKGですらないのが混じっていますが、これらの理由も兼ねて、以下に簡単なヘッドホンの紹介を。またそれぞれのスペックなどの詳細は各ヘッドホンのリンクをご覧ください。

1番(中) 「K550」 (後継モデル「K550 MK2」)

image    K550MK2

いい音、気持ちいい音、何にでも使える万能選手(ケーブル長いけど)。
まず、1番の「K550」はそれほど異論はないのでは、と思います。コンシューマー系の大人気モデルで、もしかしたら家電量販店では4番の存在かもしれません。密閉型ヘッドホンです。現在販売されている「K550MK2」は多少ドライバの設定を変えてカタログスペックを多少「ハイレゾ寄り」にしていますが(音質と言うよりマーケティング上の理由で)基本的には「K550」と同じものです。ですので中古で状態の良い「K550」があればお買得です。また、AKGのヘッドホンは全般的に側圧がソフトで結構大きい頭でも圧迫されませんが、K550はなかでも包み込むような感触がとても気持ちいいですよ。ケーブルは3mで脱着不可。一時ケーブル脱着式のモデルが出ましたが、その用途はK545のほうに任せれば良いかなという判断か、MK2でも同じ仕様なのが唯一残念なところでしょうか。image

往年の「K500」の流れを汲みつつモダンなデザインに仕上げられていますが、音質傾向はAKGそのもの。繊細かつクリアで解像度の高いモニター系のサウンドながら、密閉型らしい制御の効いた低域と、逆に密閉型は思えないほどの広大な空間表現を両立しています。一般的に「鳴りにくい」と言われるAKGのヘッドホンの中でも比較的反応が良くいちおうスマホ直挿しでも使えますが、できればアンプとの組み合わせが推奨。

image個人的には福井の自宅に普段は置いてあって、AVアンプに接続して使用しています。もちろん音楽のリスニングにも使えますが、深夜にホームシアターで映画を観る際にも大活躍。優れたオーディオヘッドホンはステレオでも正しい音像表現をするので、たとえばライブ録音なら楽器の位置関係が立体的に感じられたりします。したがって、AVアンプで2ch化された映画のサラウンド音声も実はちゃんと立体的に聞こえるのです(しかもこの用途なら3mのケーブルはちょうど良い)。
「嘘だと思ったら試してみてください」。特にK550の密閉型(外に音が漏れにくい)タイプで広い空間表現ができるヘッドホンはAV用途でも最適です。 まさに中堅のオールマイティさですね。


2番(二) 「Y40」 (他にワイヤレスの「Y45BT」もあり)

image  Y40   Y45BT

持ってると便利。隠れたポテンシャルを持つ伝統的ミニモデル。
そして2番セカンドには、なぜかエントリーモデルの「Y40」を設定。密閉型オンイヤータイプのミニヘッドホン。なぜ2番なのか、なぜセカンドなのか、というのは、このモデル、「Yシリーズ」(Youngの「Y」らしいです・・・)のエントリー設定ながら、実はとても歴史ある系譜のモデルなのです。Y40の前身はK404という当時大人気だったミニヘッドホンで(私も持ってました)、さらにその前にもK26P、K414PとAKGはこの分野の製品を長年作り続けていて、ひとつの分野を築き上げたといっても過言ではない存在。そのため、同じYシリーズでもシリーズを代表する「Y50」とは全く異なり、「K550」などと通じるコンサバな外観をしているのも特徴的です。image
Yシリーズらしい、AKGとしてはかなり低音が分厚い音ながら、実際は音質面もかなりコンサバ。価格帯的にほとんどのケースではスマホ直結などで使われると思いますが、ポタアン等を経由することで音が激変します。実際いわばアンプ部分を内蔵しているとも言えるワイヤレスモデルの「Y45BT」はベースの「Y40」より評価が高く、このヘッドホンのポテンシャルの高さを伺わせます。安価でコンパクト、実はこっそり音もいい。この使い勝手の良さは普段使いアイテムとしてなかなか手放せないのです。


3番(捕) 「K712 Pro」

image  K712 Pro

「AKGの音」でオーディオを「聴き分けるため」のヘッドホン
クリーンアップの最初を担うのは、手持ちのAKGではいちばんフラグシップの「K712 Pro」です。オープン(開放)型ヘッドホン。実際にミックスダウンで使えるかどうかは別として「プロフェッショナル」のフラグシップとなっております。それでいてお値段実売3万円台。別に安くはないかもしれませんが、いまどきソニーでもフラグシップと名の付いてるものは最低でも5万はするのでそう考えると安価ですね。
同社のK700シリーズの現行モデルはすべて同じドライバーを使用しており、平たく言うとチューニングや仕上げの違いでだけでモデルが別れている、ともいえます。ですので、素人目には後述する「K701」の色違いかしらん、とも見えます。ただ主要なAKG製品は中国の工場で作っているのに対し、K712 Proはつい最近はまでオーストリアで生産されており、現在は同じEU内で工場を移転しスロバキア製になっています。image
K701の音質面のキャラクターを踏襲しながら、ひとつひとつの精度が高く、音質はとにかく全域にわたって明瞭かつ解像度の高いサウンドで安定した実力を発揮します。個人的には、さまざまなDACやアンプ、そして曲データの違いを聴き分けるうえで欠かせない存在です。付属のケーブルは使わず、ハーマンインターナショナルでAKG純正として販売しているアップグレードケーブル「C200」にリケーブルを行っています。ちなみに、次のK701同様、鳴りにくいヘッドホンの代表選手としても知られるヘッドホンですので、ポータブルアンプ等は必須です。


4番(一) 「K701」 (後継モデル「K702」、派生モデル「Q701」)

image K701Q701 K702

AKGのひとつの到達点。派生モデル「Q701」は今でも代表モデル。
AKGでも最も有名なヘッドホンのひとつ、オープン(開放)型の「K701」は、通称「澪ホン」として数年前に一部で爆発的に人気になったヘッドホンです。AKGを代表する存在として、やはり4番ファーストという感じですよね。現在は国内正規品は販売を終了し後継の「K702」に代わっていますが、日本では派生モデルの「Q701」のほうが有名。しかも「K701」と同じ白色が人気らしいです(Q701はグリーンとホワイトの2色)。

imageわたしは並行輸入品で入手可能な現行の海外モデルを購入。本当はQ701でも良かったのですが、初期のK701とQ701はヘッドバンドに「コブ」があり、これが個人的にどうも苦手だったので。現在海外版K701(中国製)はK702やK712 Pro同様にコブ無しになっているのであえてこちらで購入しました(K702は中身はともかく、価格的に上位機種のK712 Proと比べるとかなり微妙)。

「K701」の音色傾向は、まさにAKGというブランドがイメージするサウンドそのもので、美しく細やかな中高域と、オープン型ならではの広く開放的な音場での空間表現が特徴。スタジオモニター的な微細なディテールはK712 Proに一歩譲りますが、ライブの感触をそのままに感じることができるヘッドホンです。また、K701は長らくAKGを代表するヘッドホンとして不動の存在だっただけに、ほかのAKG製品を比較する際もK701と比較して~、というようにベースに置くことが多い存在です。

なお、K701はケーブル直結で、Q701、K702はK712 Pro同様の交換式になっています。あとQ701のほうが印象として中低域が僅かに厚めのチューニングが施されているようです。


5番(遊) 「K240 Studio」 (後継モデル「K240 MK2」)

image K240 StudioK240MK2

並行輸入ながら根強い隠れ人気モデル。リケーブルで音のグレードアップも。
4番に続くポジションを担うのは、セミオープン型のスタジオモニター「K240 Studio」です。「K240 StudioK240S)」は「K550」と並んで、個人的には最も長く使っているAKGヘッドホンのひとつ。「K701」同様、AKGを語る上では欠くことの出来ない存在で、現在も安心して使える実力派ヘッドホンです。
ずいぶん以前から国内販売は終了しており後継モデルので「K240 MK2」に移行していますが、並行輸入品はいまだに根強い人気があります。そしてポジションを遊撃手にしたのは「セミオープン型」というK240Sの特性そのものに理由があります。
image
AKGを代表するスタジオモニターヘッドホンで、音質傾向は全く異なるものの、ちょうどソニーでいうと日本のレコーディングスタジオで活躍する「MDR-CD900ST」と同様に、欧米のスタジオで活用されてきました。このAKGのスタジオモニターが日本で一躍有名になったのは、1985年の「We Are The World」のPVで、当時の参加アーティストが使用していたスタジオヘッドホンとして知られています(実際に使われたのは後述するK240 Monitorと下位モデルのK141 Monitorだと思われる)。またK240Sから、55ΩとAKGのモニター系のヘッドホンの中では比較的「鳴りやすく」なったのも特徴的。

imageK701に代表されるAKGの開放的な音場はオープン型故に実現できるところですが、スタジオモニターでは微細なものも含め、ひとつひとつの楽器の音を歪み無く正確に描写する必要があり、この部分はMDR-CD900STのような密閉型が有利と言われています。そこで、K240シリーズはこの2つの特性を両立させるため「セミオープン型」という折衷案で独自のバランスを実現させた技巧派ヘッドホンなわけです。

K701はクラシックやジャズなど、その広大な音場を活かせる音源で本領を発揮しますが、K240Sはロック系・ポップス系はもちろん、EDMやアニソンなどの打ち込み系でも価格以上の実力を見せます。K240Sをリスニング目的で使用する場合は、リケーブルによる音質向上がおすすめ。
→過去記事:AKG K240 Studioに純正リケーブルで超絶アップグレード

過去記事で使用したAKG純正のC200ケーブルはその後K712 Proに付け替えたため、現在K240SではBELDENを使ったケーブルに変更しています。またイヤーパッドも好みに応じてK240MK2用のベロア調のものに交換することでより快適に利用できます。


6番(三) 「Y50BT」 (有線モデル「Y50」)

image Y50BT Y50

Bluetoothヘッドホンの人気モデル。スポーツカーメーカーの街乗りSUVみたい?
サードはともかく、6番はちょっと本人が不本意かもしれない、店頭での売れっ子モデル「Y50BT」は、持っているAKGの中では唯一のBluetoothワイヤレスヘッドホン。密閉型オンイヤータイプです。2015年冬の発売から現在もワイヤレスヘッドホンの不動の地位を確保している人気モデルです。
ただAKGとしてはベースとなった「Y50」は従来のAKG製品とは異なる音質傾向を与えた製品で、そのポイントは「低音指向」です。つまり、Beatsなどと競合するヘッドホンとして、クラブやEDMサウンドをより愉しめるようAKG流にアレンジしたものといえます。このAKG流、と言うのがポイントで、クルマで例えるなら欧州のスポーツカーブランドのオンロードSUVのような、若い世代に人気の街乗りのユーティリティさを持ちつつ、ちゃんと自社のキャラクターは感じさせる、そんなヘッドホンではないかと思います。image
「Y50」「Y50BT」はオンイヤータイプながら付け心地はソフトで長時間でも疲れません。他のAKGヘッドホンにはない低音の響きを持ちながら、中高域にはちゃんとAKGらしさも感じさせる、特に街中で聴く際にとても気持ちいいヘッドホンです。さまざまなジャンルの音楽で、音の分離製は高く、ちゃんと制御の効いた低音が心地よく感じることができますが、やはりターゲットとするより若い世代に「普通にいい音」と感じてもらえるヘッドホンでしょう。いっぽう、クラシックやジャズなどをワイヤレスで楽しみたい層には「K845BT」を提案する、という棲み分けなのだろうと思われます。



7番(左) 「K271 Studio」 (後継モデル「K271 MK2」)

image  K271MK2

K240Sに隠れてマイナーな存在。数少ないAKGの密閉型スタジオモニター。
実は7番と8番がいちばん悩んだのですが、中古ながら最も最近入手したヘッドホン、ということで多少のひいきもありで、AKGの密閉型スタジオモニター「K271 Studio(K271S)」(現行モデル「K271 MK2」)を7番に。

ちょっと「K240 Studio(K240S)」に隠れてAKG好きの間でもマイナーな存在で、そのため、後継のMK2発売と同時に、こちらは海外でも生産を終了しています。そのため、私が所有するK271Sも当時のオーストリア製。ちゃんとエンブレムにも「Made in Austria」とプリントされています。AKGといえばオープン型かセミオープン型、という印象が強く、実際K240Sのところでも触れた「We Are The World」のPVで使用されているAKGもすべてセミオープン型です。K271S販売当時は熱心なファンがいるいっぽう、同じ密閉型モニターとして、オーテク(の同クラス)の製品より上だが(ソニー)MDR-CD900STより下、みたいな中途半端な評価だったようで、いまいち個性をアピールすることができなかったように思えます。

image音質傾向はざっくりいうとK240SのドライバーでMDR-CD900STみたいな密閉型モニターを作った感じ(笑)。K271SはK240Sと比較すると、密閉型にすることでよりタイトに音を聴き分けるためにセッティングされているように感じます。しかしもともとのAKGサウンドの特徴ともいえる音場の広さから、例えばDTM用としてはMDR-CD900STよりちょっと距離がある、というネガティブな印象になってしまうのでは、と感じます。
でも正直MDR-CD900STは極端にピーキーなヘッドホンなので(なんせ完全業務用で保証もない機材ですし)、スタジオモニター用とはいえ広く世界中で販売されるヘッドホンに同じ事を求めることに無理があります。

ここは、MDR-CD900STと比較しようという気になるくらいには精度が高く、しかもAKGの艶のあるサウンドがリスニング用としても楽しめる、高いレベルのヘッドホンだと考えるのが妥当かと思います。まあ、MDR-CD900ST至上主義的な方はそもそもAKGを使わないと思いますが、例えばMDR-CD900STも持ってるけどこれで長時間リスニングをするのはさすがにツライ、というような方には結構マッチするかもしれません。
また現行のK271MK2はさらにリスニング的なキャラクターが強くなっていると思います。



8番(右) 「K545」 (ワイヤレスモデル「K845BT」)

image  K545 K845BT

スピード感のあるキレの良いサウンド。K550の繊細系AKGサウンドを持ち出そう。
K271Sに押し出される形で8番になった「K545」は、人気モデル「K550」と同じドライバを搭載しつつ、よりコンパクトなハウジングで屋外も含めてより使い勝手を向上させたモデル。オーバーイヤーですがコンパクトにまとまっています。発売当初は大変人気のあったモデルですが、結局オリジナルのほうがいいんじゃないの、という原点回帰的発想で、現在はK550の後継機種「K550 MK2」のほうに人気が集中。K550の廉価版的な印象がマイナスに働いているのかもしれません。私もアマゾンのタイムセールで通常の半額くらいの価格で購入できました。

imageいっぽうでワイヤレスヘッドホンではK545とは別の「K845BT」というモデル名を与え、ワイヤレスのフラグシップとしての位置づけで販売をされていて、今後はこちらが中心になるのかもしれません。
確かにK545はK550よりハウジングを大幅に小さくすることで特徴的な広大な音場は多少弱まっていますが、それでもK550の繊細系のAKGサウンドを維持しつつ、代わりにK550よりちょっと強めの側圧もあって低域の厚みが増し、キレはより高まっています。制御のきいた低音と解像度の高い音で、K550よりスピード感のあるサウンドが楽しめます。

個人的には、さすがにK550やK700系/K240系は屋外へは持ち出せないので、K545は気軽にオフィスで仕事中などにも使えるのが重宝しています。



9番(投) 「K240 Monitor」 (K240 Studioの前モデル)

30年選手の年代物? 600Ωの難物ながらMojoとの組み合わせで抜群の相性。

imageまさかの最古参ヘッドホンがこの場所です。
セミオープン型のスタジオモニター「K240 Monitor」(K240M)は、K240 StudioK240S)の前モデルで、K240シリーズの3台目にあたり、発売開始は1980年代といわれています。もちろんオーストリア製。
前述の「We Are The World」で使われたのは時期的にこのモデルではないかと思われます。私は中古での購入のため正確な時期は分りませんが、1990年代に購入したもののようです。
K240 Studio(K240S)の前モデルということで、外見は非常に酷似していますが、ドライバは全くの別物。
特にこのK240Mの最大の特徴であり「問題点」は、インピーダンスが「600Ω」と非常に高いことです。600Ωというと現在販売されているヘッドホンでは「beyerdynamic T1 2nd」などごく一部ののフラグシップに限られるほどの高インピーダンス。もちろん本来のレコーディングスタジオ用途としては問題ないのですが、一般的なヘッドホンアンプでは対応できないものが結構あるほどの「鳴らしにくさ」です。
私の場合は昨年入手した「CHORD Mojo」が、800Ω対応という驚異的なスペックをもつポータブルアンプで、この組み合わせにより、改めてK240Mの実力を確認。資料によると、発売当時の欧米のスタジオニーズに対応して中域を僅かに厚めに設計されており、同時発売だった放送局向けのK240DF(日本未発売)と区別した作りになっているそうです。
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実際に聴いてみると、以降のK240S同様に、クリアな音質ながらサ行の刺さりの少ないまろやかなサウンドです。K240MのほうがK240Sより低域が強いような印象も受けますが実際は微弱カマボコのフラット、という感じだと思います。
このキャラクターがMojoの弱カマボコの音質傾向と似ていることもあり、特にアコースティックな音源のリスニングに抜群の相性を感じます。600Ωの特性により古いドライバーながらS/Nは非常に高く、ちゃんと鳴らせれば音の見通しが抜群によいのも特徴的です。私はMojoとの組み合わせでDSDを気持ちよく聴くために使っています。


 代打(外国枠) 「iSK HD9999」 (オマケ)

image  HD9999

「本家越え」を果たした、高音質中華ヘッドホンの世界代表。
最後に、AKGとは縁もゆかりもないヘッドホンです(笑)。実勢価格10,000万円以下。中華ヘッドホンでありがちですがK271 Studioの「そっくりさん」です。ただし、このiSKのヘッドホンは完全に「本家越え」をしちゃった存在で、おそらくK271Sや現行のK271MK2より有名かつよく売れているのではないかと思います。

image音色傾向は比較的フラット。低域の厚さもK271並ですが、音の艶というかそういう部分はなく、聴いていてああこのヘッドホンはAKGじゃないんだ、ということを実感させます。ただし、解像度は高く、良い線を行っています。特筆すべきは付属品の多さですが、なかでも標準で付いているイヤーパッドはK271やK240系と異なり非常に厚みのあるもので、装着していて大変気持ちの良い仕上がりです。

もとからモニター用途で使えるヘッドホンではないので心地よく長時間リスニングができる作りは好感が持てます。実際、モニターライクで心地よいヘッドホン、というバランスを高次元で実現するのは難しいものです。AKGのヘッドホンは結構長時間のバーンイン(エージング)が必要と言われますが、HD9999はさらにじっくりと慣らしてやると高域の抜けが良くなってくるようです。


 今回のオチ 

■ちょっと高級、でも買いやすい「プロフェッショナル」ブランド
image私がAKGのヘッドホンを初めて購入したときは、オーディオマニアはともかく、一般ではそこまでメジャーなブランドではなかったと思います。ただ、ここ数年大手家電量販店のオーディオコーナーの急拡大にも見られるように、ちょっといいヘッドホンを使うのはわりと普通になってきました。
そんななか、ソニー、オーディオテクニカなどの国内メーカーや、BOSE、さらにBeatsといったメーカーの製品とは「ちっと違う」ブランドを、というときに最近のAKGは価格帯的にも音質傾向的にも「ちょうどよい」感じなのかな、という気がします。もっともAKGにも「K872」や「K812」のように10万円超えのヘッドホンもありますが、上記のAKG製品は1万円台~3万円台。伝統ある唯一無二のAKGサウンドはけっこう簡単に手に入るところにあります。 
もっとも、お買得と言って、打線組めるくらい買っちゃったら、本末転倒ですけどね(ちゃんちゃん)。