AliExpress


※AliExpressの仕様変更に伴い、一部記載を追記・修正しました。

先日、中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」のオリジナルモデルのイヤホンをレビューしたところ、AliExpressを使った中華イヤホンの購入が全く未経験の方から数多く購入についてのご相談をいただきました。そこで、AliExpressから自分だけのオリジナルイヤホンをオーダーするための手順を簡単に紹介したいと思います。


■中国の海外向け巨大ショッピングモール「AliExpress」とおすすめショップ

aliexpress1AliExpress」は中国最大のEC企業のひとつであるアリババの海外向けショッピングサイトです。
AliExpressではさまざまなジャンルの商品が販売されており、なかにはちょっと首をかしげるものや、いわゆる「ニセモノ」商品も数多く販売されているのもいかにも中国的。

そのため、まず初めてAliExpressを利用される方は、いかに信用のおけるショップを選んで購入するかということがポイントになると思います。



私もよく利用している「NiceHCK Audio Store(以下HCK)」や「Wooeasy Earphone Store(以下Easy)」は、日本からの購入者も多く、どちらもTwitterなどのアカウントでコンタクトも取れますので安心して購入できると思います。また両社は今回紹介するカスタムイヤホン以外にもさまざまなポータブルオーディオ関係の商品を取り扱っています。

私のブログでこの2つのショップで購入した商品について記載している過去記事にはそれぞれのショップを示すタグを付けていますので、併せて参考にしてください。
AliExpress:NiceHCK Audio Store ※Twitterアカウント: @hckexin
AliExpress:Wooeasy Audio Store   ※Twitterアカウント: @hulang9078

ところで、HCKやEasyなどのセラーで取り扱われる製品はどのようなものか、という話ですが、多くはマニアの間で「中華イヤホン」とよばれるジャンルに含まれる、中国の深圳などを拠点とするメーカー製のイヤホン製品になります。私のブログではこの「中華イヤホン」を数多く紹介しており、そのバリエーションも非常に豊富になりました。
また、これらのセラー独自のブランドも存在しており、HCKは「NICEHCK」、Easyは「Yinyoo」のほか複数のブランドを自社または関連会社よりリリースしています。ほかにもプレーヤー製品などポータブルオーディオ関連製品も取扱いがあります。

では実際にアカウントを作成し、オーダーする手順をまとめてみます。


■まずはAliExpressのアカウントを作成しよう
さっそくアカウントの作成を行います。
AliExpressにアクセスし、右上のサインインボタンから「無料で加入」でアカウントを作成します。
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アカウントの作成を行ったら、「私のAliExpress」でアカウント管理画面にはいり、「My Shipping Address」であらかじめ商品の送付先アドレスを登録しておくと実際のオーダーの時の手順がラクになります。
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また、ブログで紹介されていたり、自分で検索して気に入った商品やセラー(ショップ)があったらお気に入りに登録しておくとよいでしょう。後述しますが、パソコン画面ではなくスマートフォンアプリのほうがお得に購入できるため、パソコンでできることはあらかじめやっておくわけです。
ショップのお気に入りはショップページにある「ストアリストに追加します」ボタンから、商品のお気に入りは購入ボタンの下にある「欲しい物リストに追加」を押します。


■スマホアプリでお得に購入
実は多くの有力セラーの商品はスマホアプリの追加値引きが設定されており、PCで購入するよりスマホから購入した方がお得に購入できます。
※後述する「フォロワー割引」を利用する場合はPCからの利用でも同額になります。
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AliExpressのアプリは、iOS版、Android版があります。
→ iOS版(AppStore)
→ Android版(Google Play)



アプリを起動し、登録済みのアカウントでログインすることでアカウントの情報を確認できます。あらかじめ店舗リストを登録しておけば、検索する手間も省けますね。

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ここでは実際にHCKでイヤホンのオーダーを行ってみたいと思います。

アプリ内のショップサイトは下方向へのスクロールでオススメ商品の写真が次々表示されます。ここでは左下のカテゴリを押して、「NiceHCK」ブランドのイヤホンを表示させます。
さらに、一覧の中から、購入したい製品を選択してみます。

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購入時にカラーやケーブルの種類等のオプションを選択できる場合は購入したいものを選びます。この辺はアマゾンなどと大差なので違和感は無いと思います。オーダーの際は、ドライバ構成などを選択し、「カートに追加」を押します。

ちなみに日本などのショッピングサイトと中国のサイトの最も大きな違いですが、AliExpressを含む中国のすべてのECサイトではオーダー画面に「メッセージ欄」または「チャット画面」が用意されています。ここで購入時に細かいリクエストなどの「交渉」を行うのが中国では「あたりまえ」なわけです。これには「値引き交渉」も含まれます。いかにも中国らしい文化ですね。
※最近のAliExpressでは欧米の文化に倣って、中国式の値引き関連の機能は順次廃止されています。

以降はカート画面での手順となります。
後述の「フォロワー値引き」を受ける場合は不要ですが(クーポン分も含めて値引きされますので)、通常価格で購入の場合、または「11.11」などのセール期間中については、ショップごとのクーポンとして一定金額以上の購入での割引が設定されている場合があります。金額に応じて利用できるクーポンがありますので、上記HCKやEasyのようなフォロワー割引のないショップで購入する場合は必要に応じて獲得しておきましょう。
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注文画面では、クレジットカードの登録をいったん「別の方法で支払う」を選んでおくことで保留することができます。割引を受ける場合はまずここで、いったん支払いを保留します。

(追記)最新のAliExpressでは仕様が変更となり、支払いを保留することができなくなりました。そのため、あらかじめTwitterやAliExpressのMessage機能を使って、セラーよりクーポンコードを取得するなどの対応が必要となります。

入力方法ですが、まずは注文内容を確認し、個別のオーダーの場合、オーダーに必要な情報なども記入します。セラーとの「交渉」にはさまざまなリクエストが含まれます。もちろんセラー側で対応可能な物もありますし、難しい場合もあります。また、ブログやツイッターなどで割り引き情報が掲載されている場合がありますので、このような場合も、このメッセージ欄にキーワードなどを記入することで割引が適用されたりします。
HCKやEasy Earphoneは「フォロワー割引」があり、上記のそれぞれのTwitterアカウントをフォローすることで割引が適用されます。具体的にはそれぞれのアカウントをフォローした上で、オーダー画面のメッセージ欄に自分のTwitterアカウントを入力するだけです。

さらにHCKやEasy Earphoneの場合、「ブログ割引」としてさらに追加の割引設定をしている場合があります。ここでbisonicr」と入力することで、ブログ割引(またはフォロワー割引)が適用されます。このメッセージを入力する場合はHCKアカウントのフォローは必要ありません。
AliExpress購入手順AliExpress購入手順
決済処理前にメッセージ欄を使って確認したい、または割引を適用させたい場合は、クレジットカード情報を「別の支払い方法を利用する」にします(まだカード情報が登録されていない場合も同様)。そのうえで、オーダー(注文します)を押すことで、注文情報がセラー側に送られます。セラーからのメッセージを待って、内容に同意できたら(割引が適用されたら)、決済を行います。

※AliExpressの仕様変更により、従来の「支払い保留」でいったんオーダーを入れ、その後セラーよりディスカウントを受けてから支払う、という流れができなくなりました。そのため、今後ディスカウントや各種値引き等はプロモーションコードによる値引きとなると思われます。これらの割引情報については都度レビュー記事内で案内しいきます。

各種クーポンを事前に取得し、製品をカートに入れた後、オーダー画面に入ります。ここでセラーごとに注文が表示されるため、カート内から注文する製品をあらためてチェックし、この販売者からすべてを購入するを選びます。クーポンを取得できる場合は適用状況を確認し、プロモーションコードがあれば入力します。
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発送先および支払い方法(カード情報)が登録されていない場合は登録します。以前はここで別の支払い方法が選択できましたが、現在はクレジットカードのみが選択可能です。
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登録した発送先およびクレジットカードが正しく選択されていることを確認して、あらためて決済処理を行います。
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以上で、AliExpressでの注文処理は完了となります。

AliExpressでは、注文商品は「My Order」画面でトラッキング情報など状態を逐一確認ができます。また、一定期間出荷がされない場合、自動的にキャンセル処理がかかったり、トラブルなどがあった際の対応画面などもあります。
※ちなみに受注生産で出荷までに日数がかかる商品の場合、出荷猶予期間の延長をメッセージで依頼される場合があります。その場合はオーダー画面で指示に従って対応してください。
AliExpress:出荷猶予期間の延長依頼への対応方法


■ (追記) 配送トラブル、初期不良における対応、および故障時の返送など

現在のAliExpressでは購入すると「Message Center」に購入したセラーとのチャットルームが開設されます。通常はこのチャットルームでは過去に購入したセラーからセールなどの特売情報とかを受け取ることが多いかと思いますが、たとえば到着が長引いている場合などに問い合わせたり、購入後にトラブルがあった場合もここから連絡をすることでセラーと直接コンタクトを取ることが出来ます。Messageは英語で送る必要があるので、苦手な方はGoogle翻訳などを活用して対応してみてください。
AliExpres MessageRefund & Disputes
トラブル時のやりとりはこのチャットでの問い合わせが基本となりますが、商品の未着および初期不良についてはAliExpress側でも仕組みを持っています。それが「Refund & Disputes」(返金と紛争)です。ここでの「紛争」は「異議申し立て」のプロセスによる「交渉」といったほうがニュアンス的には近いですね。
AliExpress Help Center : What's the dispute process after I have opened a dispute?

この異議申し立ては通常は配送トラブルなどによる商品未着の場合に行われ、上記リンクに記載の手順で行います。中国からの配送トラブル(荷物が届かない類いのトラブル)は日本国内の運送と比べると比較にならないほど多いため、想定される最長日数を超えても荷物が届かない場合、特にAliExpressの標準の運送便をセラーが使用する場合はこの手続きにより比較的容易に返金処理をかけることができます。これはAliExpres側で荷物のトラッキングを把握しやすいため「紛失したらしい」という情報もリアルタイムで共有できるためです。「もし届かなくても返金される」という仕組みは多少ですが安心感があります。

また初期不良や製品違いの場合はまず「Message」でセラーに連絡します。この際に製品違いの場合は写真等を撮って一緒に送った方がよいでしょう。初期不良についてはできるだけ不良の状態を正確に説明し、必要であればスマホで状態がわかる動画を撮影して添付するなども効果的です。
ここで「なぜこっちは顧客なのにそこまでする必要があるの?」と思われる方もいらっしゃるかも知れません。それは日本と海外での商習慣の違いで、サポートについても日本と同等のものを期待してはいけない、という「前提」がありますが、実際はそれ以上にAliExpressのような「越境EC」では日本以外にもさまざまな国の顧客を対象にしていますから、「難癖付けられる奴にはドンドン足下を見よう、と考える文化圏の顧客」も少なくないという「実情」があります。つまり日本より「クレーマーだらけ」なのです。そのような世界では「お客様は神様です」なんて文化は絶対に存在しません。買う側もセラーと対等な立場でお互い納得がいく交渉をすることが「必要」なのだと理解しましょう。

また初期不良だけでなく、購入後の故障などの場合も、購入製品のメーカーサイトなどのサポート窓口が良くわからない場合は、同様に購入セラーの「Message」に連絡します。ここでも故障の状態をできるだけ正確に「伝える」ことが必要です。

破損などの場合は写真を撮って送り、例えば「イヤホンで片方から音が出なくなった」という場合、私は動画撮影できるスマートフォンに有線のミニマイクを付けて、プレーヤーから再生中のイヤホンに右側、左側とマイクを近づけて片方だけ音が出ない、という動画を撮りました。またリケーブルできるイヤホンでは通常の接続の場合と、わざと左右を逆に接続しての場合の動画を撮影し、ケーブルではなくイヤホン本体の故障であることが分る動画も一緒に撮影しています。このような相手に分る情報を提供することで交渉をよりスムーズに行うことができるでしょう。

そして、セラーより「故障した製品を返送して欲しい」という連絡があった場合の日本からの海外発送ですが、日本から中国に発送する場合、「EMS(国際スピード郵便)」および「eパケット」「SAL(eパケットライト)」を使うことが多いですね。一般的に多く使われる「EMS(国際スピード郵便)」便は数日~1週間と最も早く届きますし、より安全確実というメリットがありますが送料で1400円~(2021年現在)と低価格の中華イヤホンなどの場合はちょっと躊躇するかもしれません。このように「届くまでに時間がかかってもいいのでできるだけ安価に」という場合は「国際eパケット」(690円~、中国まで2週間くらい)やSAL便の「国際eパケットライト」(620円~、中国まで20日くらい)を使うことが多いでしょう。発送にあたっては日本郵便の「国際郵便マイページサービス」を使用して送り状を作成し、最寄りの郵便局から発送します。詳細な発送料や発送方法は各サービスのページを参照ください。


以上、非常にざっくりした紹介ですが、多少でも参考にしていただき、AliExpressでの魅力を知っていただくためのお役に立てれば幸いです。