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■そうだ、「青チーム」をつくろう。

あいかわらずワケの分らない見出しですね( ´ ▽ ` )。
というわけで、SIMGOT「EN700BASS」のブルーモデルを購入しました。

一部ではすでに説明の必要もないくらい有名なイヤホンになっていて、多少のいまさら感はありますが、5月に入り新たに青色のモデルが追加されたこともあり、勢い購入しました。
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このブログサイトも「赤い」カラーのテンプレートデザインを使っていますし、私自身も自称「赤チーム」とか言いながら、「SE535LTD」以下、ポタオデ関係も結構赤色で揃えています。そいえば「FiiO X5 3rd」も海外版のレッドで購入しましたし、メインの「Astell&Kern AK300」最近赤色のカバーを買いましたね。
そうなると本来の私なら「EN700BASS」も「レッドモデル」を発売時点で予約買いでしょー、ってなるハズだったんですが、ちょうど仕事が立て込んでたりと諸々あって購入のタイミングを逸しておりました。

ただ、春先「EE846 5BA」に購入をした辺りから青色のアイテムも揃えてみようかな、と思い始め、「Shanling M2s」の海外版の予約開始と同時にブルーモデルをオーダー。そうなると、イヤホンも有名選手がひとつ欲しくなり、ちょうどそのタイミングで未購入の「EN700BASS」のブルーモデルが発売されたので合わせて買ってみようかな、ということにしました。

もっとも「Shanling M2s」は絶讃出荷延期中でまったく手元に届いていないので、また「青チーム」はできあがっていないんですけどね(-_-)。


■いまさらですがのSIMGOT「EN700BASS」について

SIMGOT
EN700BASS」は、同社の「EN700」というイヤホンの改良型モデルとしてリリースされました。また開発者がかつて中華イヤホンの名機といわれた「KC06」「KC06A」の開発メンバーであることも知られています。
私も「KC06A」と「EN700」は所有していますし、「EN700」については過去にブログにて紹介しています。
→ 過去記事:【高音質イヤホン】アラウンド1万円なお買い物♪「MaGaosi K3 Pro」「SIMGOT EN700」「Whizzer A15」

この「EN700」が個人的にかなり気に入っていて、「わざわざBASSのほうも買う必要ないじゃん」と思っていたのも最近まで購入しなかった理由のひとつでした。

imageさて、実際の使用感や音質傾向についてですが、まず「EN700BASS」については、国内販売元のIC-CONNECTさんのサイトにてこのイヤホンの特徴が大変詳しく解説されており、また販売開始時のキャンペーン等もあって、既に多くの非常に素晴らしいレビューがネット上で掲載、同製品ページでも紹介されています。
一般的に輸入元はメーカーの受け売りだけ、あるいは商業サイトの広告記事的な紹介で、というところも多いなかで、この製品については販売元自身が日本向けに「咀嚼して」カスタマーに伝えようとされていて、とても好感が持てます(もちろん予算的な理由もあるのだと思いますが、別業種で個人的に仕事で融通の利かない輸入元を相手にすることが多いもので、ついその努力に敬意を感じてしまいます^^;)。
IC-CONNECTさんのEN700BASS 製品紹介ページ

そのため、いまさらこれらの説明やレビューに内容を被せてもあまり意味がないと思いますので、以下は個人的な感想メインで紹介してみます。詳しくは上記ページとそのリンクの各レビューをご覧ください、ということで(ぉぃ)。


■EN700からの
形状変化がもたらすフィット感。ただイヤーピースがフィットするとは限らない。

imageまず、装着感についてですが、「EN700BASS」になって前モデルの「EN700」よりわずかにハウジングの厚みが薄くなっています。このわずかな差はけっこう装着感には影響があり、特にあまり大きなイヤホンは装着できない方でも耳に収まる絶妙なバランスになっています。

しかし、ハウジングがすっぽり収まるかわりに、イヤーピースを耳穴にフィットできるようハウジングをベスポジションにあわせるための「遊び」の部分がほぼないため、必ずしも標準のイヤーピースでしっくりくるとは限らないのが注意点です。
特に耳穴の小さい方や、私のように耳穴がちょっと奥まっている人はしっかり固定できないことがありますし、実際はしっかりフィットしていないため遮音性が他のイヤホンより低いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。また場合によっては特に高域の抜けが悪く感じるケースもあると思います。

imageこのような場合は、柔らかめのウレタンフォーム、SpinFitなどの耳穴へのリーチが取れるイヤーピースなど、いろいろ試してみて一番フィットするものを選ぶのがよいと思います。

私はいろいろ試した結果、「EN700」も「EN700BASS」も何故か100均(セリア)のウレタン製イヤーピースに落ち着きました(適度に小さくて適度に柔らかく、ちょうど良かったので)。

ちなみに、標準のイヤーピースは、ざっくりいうと穴の大きい方(よりノズルの露出の大きい方)が中高音傾向で、小さい方が低音傾向ですが、このイヤホンの「味」は個人的には「穴の大きい方」だと思っています。
「BASS」って言うくらいだから普通「低音傾向」の方じゃないか、という意見もあるかと思います。ただあくまで個人的感想ですが「EN700BASSは低音イヤホンじゃない」ので「低音が欲しければ同価格帯でもっと向いてるイヤホンありまっせ」と考えています。ですので、もしイヤーピースを変える場合も「穴」は大きい方がいいですよ(笑)。


■「EN700 BASS」のサウンドは、実は低音のキレもいい「濃厚なフラット」

というわけで、の音質傾向についての感想ですが、「EN700BASSは低音イヤホンじゃない」という事はそもそも上記のIC-CONNECTさんのページにもしっかり書いてあります(笑)。
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実際に聴いた「EN700BASS」の印象は「とても濃厚なフラット」でした。

もともとベースになった「EN700」は、以前紹介した際は「とてもフラットな、まろやかサウンド」と表現したのですが、実際はちょっと中高域偏重の特性のうえでモニターライクに感じる適度な距離感があることで自然な音場表現を作っているイヤホンでした。

EN700BASS」では微妙なハウジングの形状変化や、ケーブルの変更などにより、より完全なフラットに近づけ、それぞれの音の「濃さ」を増している感じです。実際は距離感や音場感はEN700とほとんど変わっていないと思いますが、低音を含むすべての音域で量感がアップし、低音についてはキレの良さを感じるようになりました。またケーブルの変更により解像度は多少向上している可能性があります。しかし、EN700BASSは非常に濃厚かつ色鮮やかなサウンドで、この2つのイヤホンは同じ音色傾向ながら全く違うサウンドに聞こえてきます。
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例えるなら同じメーカー(色味)の水彩絵の具でも、水彩色鉛筆と水彩アクリルの発色くらいの違いがあります。BASSが改良型や低音強化型というより、全く2つの異なる製品と考える方が良いかもしれません。
多くの音源では「EN700BASS」の彩りの濃さが良く感じますが、あえて「EN700」のような柔らかなサウンドも聴きたい、という曲やシチュエーションもあるだろう、という印象です。

「EN700」もそうでしたが「EN700BASS」はこのクラスのイヤホンにしては珍しくリケーブルができない仕様ですが、ハウジング・ケーブルを含めて「この音」を作り込んでいるのだと考えれば納得のいくところです。


■「フラット」とは決して「平坦」ではない。ただし、「濃さ」故の向き不向きもある。

ところで、音質傾向で「ドンシャリ」「カマボコ」「フラット」などと表現されるとき、「フラット」な音、という言葉でどのような印象を受けるでしょうか。もしかしたら「平坦な音」「味気ない音」のようなイメージをもつ人もいらっしゃるかもしれません。

あくまで私の測定環境での結果ですが「EN700BASS」の周波数特性は決して低音が強いわけでなく、実は、下から上まで非常にきれいな「フラット」な音質傾向でした。
単純に周波数特性だけ見ればEN700BASSはSE535などのモニター用イヤホンに非常に近いカーブを描いています。「濃厚な音」のEN700BASSのイメージとは結構異なる結果かもしれません。
もちろんSE535とはドライバ構成はもちろん、音質傾向もEN700BASSとは似ても似つかないほど全く異なります。
しかし、解像度や分離感、さらに音場表現の「演出」は周波数特性とはまったく別のところでつくられますが、「フラット」であるというとは、すべての音域についてより原音に近いバランスで表現されるため、「演出」はよりダイレクトかつシビアに反映される、とも考えられます。
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そういった意味で、「EN700BASS」は同社のEN700、そして同じ系譜に捉えられるKC06・KC06Aのなかで、もっとも濃厚に、色鮮やかに音を演出しているイヤホンではないかと思います。

ただ、フラットである、ということは全域にわたって同様の音圧があるということなので、「EN700BASS」の場合、曲によっては中低域に濁りを感じたり、高域の不足を感じたり、全般的に「うるさく」感じる場合もあります。

もちろん、EN700BASSがダイナミック1発のドライバー構成であるためマルチBAのイヤホンとはタイプが異なるという、そもそもの理由も考えられます。いっぽう、最近の楽曲は全般的にラウドネス値が高い傾向にありますが、その上で、曲の種類によりドンシャリなどの「フラットじゃない」環境で多く聴かれることを想定してマスタリングしている場合、EN700BASSの「濃さ」が裏目に出るケースもあるのではないかと思います。

image確かに、「EN700BASS」はジャンルを選ばずかなりオールマイティに楽しめるイヤホンだと思いますが、それでも向き不向きの曲はあります。

例えば、あくまで個人的な好みとしては、EN700BASSでJ-POPやアニソンで結構厳しいと感じる曲がありました。また、個人的にもともとあまり聴かないのですがメタル系も得意じゃないかもしれません。

いっぽう全般的に邦楽より洋楽のほうが新旧問わず非常に気持ちいいですね。
Spotify」や「Apple Music」のお供にはかなりいい感じです。

imageとはいえ、「EN700BASS」を組み合わせるDAP(デジタルオーディオプレーヤー)は、これらのストリーミングが使える「FiiO X5 3rd」よりフラット度の高い「Astell&Kern AK300」のほうが個人的には好みなのですが(ただ低音はX5 3rdのほうがより感じるので逆の好みの方も多そうですね)。
あとは、ブルーの「Shanling M2s」が届いたらどんな相性になるか、楽しみです。

Twitterを見ていたら、「EN700」「EN700BASS」の両方が「VGP2007 summer」を受賞したそうで、今後中華イヤホンのくくりを超えて、マニアからより多くの方に知られる存在になっていくのだと思います。このような質の高いイヤホンがますます増えてくると嬉しいですね。

というわけで、次回「Shanling M2s」のレビュー に続きます。(なんですかこのオチは)