qdc Neptune

海外での登場以来、一部のイヤホン好きの方々の間で大変話題となり、満を持して登場する国内正規版は初回分が予約のみで早々に完売するなど、とにかく注目のシングルBAイヤホン「qdc Neptune(海王星)」です。

qdc」はカスタムIEM(CIEM)が非常に有名な中国のプレミアムイヤホンのメーカーで、中国でCIEMシェア70%以上と、同国のアーティストの多くがqdcのCIEMを使っているという話も有名です。
そのため同社のイヤホンはCIEMがラインナップの中心となりますが、同時にユニバーサル仕様も数々のモデルがあります。qdcのユニバーサルモデルも非常に美しいデザインと卓越した技術力と開発環境に裏付けされた優れた音質には定評がありますが、同時に「かなり高額なブランド」という印象が強いも事実。
qdc Neptune」は伝え聞いた話によると、このようような状況で、より多くの方にqdcの製品を手に取りサウンドを体験してもらうことを目的に作られた、という経緯があるそうです。そのため「qdc Neptune」はシングルBA仕様のシンプルな構成ながら、ほかのqdc製品同様に同社が設計し製造委託をしている特注品BAドライバーを搭載し、ひとつひとつ丁寧に手作りされているとのこと。

私は11月の初旬に海外版で入手しましたが、国内正規版(11月29日発売予定)も税込30,000円と、海外版を調達するのとさほど変わらない価格設定となっています。今後は保証面なども含めメリットがある国内版での購入のほうが良いと思います(某氏から伺った話だと非常に戦略的な価格らしいです)。


■手にした瞬間からウレシイ、高品質で充実のパッケージ構成

qdc Neptune」のパッケージからは同イヤホンの美しいシルエットがパッケージからも確認することができ、手にした瞬間から高揚感があふれてきます。

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パッケージ構成は、イヤホン本体とケーブル、ケースとイヤーピースは白の通常タイプとグレーのダブルフランジタイプがそれぞれXS/S/M/Lの4サイズ、といった内容。
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特にレザーケースは高級感にあふれる非常にしっかりしたつくりで大満足です。あらためてqdcが高級なブランドであることを実感します。

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ケーブルはqdcの2ピンコネクタ仕様(UEのCIEMと同様)のマイク付きのもの。同コネクタでリケーブルにも対応します。

そして「qdc Neptune」は何と言っても本体シェルの美しさが目を引きます。

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雲母(マイカ)が採用されたフェイスパネルは個体ごとにすべて異なる模様で宝石のような美しさがあります。またブルーのクリアーシェルからはqdcロゴの入った特注品BAドライバーが確認できます。

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qdc Neptune」は同社の多くの実績に基づき非常によく考えらたシェル形状で装着性もかなり良好です。私の場合はダブルフランジのイヤーピースでしっかり装着することができました。


■1BAながら非常になめらかでワイドレンジ。聴きやすいqdcサウンドに癒される

qdc Neptune」を最初に聞いた印象は「非常になめらかで、広がりのある音」。レスポンスは高く、全体としてワイドレンジで非常にバランスの取れたサウンドです。

qdc Neptune音場は広く、低域の量感は少なめですが存在感があり、いっぽうで高音にはやわらかいサウンドの中に一方でqdcらしい多少のキラキラ感のある金属的な硬質さも存在します。
シングルBAのドライバーでフルレンジを再生しますので「中域メイン」のサウンドではあるものの、以前試聴した同社の「2SE」とも共通する、qdcの個性をしっかり見せつつ、限られた構成のなかで聴かせたい音域へのコントロールが抜群に上手いという印象です。
標準のケーブル(マイクコントロール付き)の場合、高域が多少伸び切っていない感じはあるものの、ボーカルはしっかり存在感がありつつも全体的にナチュラルで、とても聴きやすい暖色系の音色となります。
そのため個々の音の精緻さや、聴き分けを行うような使い方はマルチドライバーのモデルに譲りますが、分析的に聴くというよりは全体的な雰囲気を楽しむようなタイプのイヤホンだと思います。聴き疲れも少ないので長時間じっくり聴くのに最適ですね。私も仕事終わりにまったり聴きながら思わず「癒されるわ~」と声が出てしまいました(^^)。


■リケーブルにより高域が伸びメリハリのあるサウンドに。さらなる変化が楽しみ

qdc Neptune」は標準のケーブルでも十分に解像度は高く、聴き込むと個々の音の成分をある程度は感じることができます。ただ曲によってはやはり高域には実力を出しきれていない印象があります。この点についてはリケーブルによって大きく改善することが可能なようです。特にネットで少し話題になった「例のケーブル」では残念ながら聴くことができなかったのですが(新しいケーブルで聴く機会があれば次こそは!)、結構感動モノの変化があるらしいとのことです。

qdc NeptuneqdcのイヤホンではUEのCIEM用を含めコネクタに互換性のあるケーブルのほか、いちおうCIEM仕様の2pinケーブルでも代用できるのですが、いざ対応ケーブルが届いた時にコネクタがゆるくなってしまう可能性があるので常用はしないほうがよいかもですね。
私もNeptuneのリケーブル用にAliExpressで100ドルほどのバランスケーブルをオーダーしており(購入価格は結構下げてもらっています)、その到着を待ってレビューをしようと思っていたのですが、到着が遅れており現時点でもまだ手元にありません。

とりあえずオーダーしてるケーブルが届くまでのあいだ、手持ちの2pinケーブルをいろいろ試して変化を楽しんでいます。情報量の多い銀メッキ銅線のバランスケーブルを使用すると、明瞭度と高域の伸びが一気に向上し、メリハリのあるサウンドになった印象でした。
今後オーダーしているケーブルの到着を待って、さらにどのような変化が得られるか楽しみにしたいと思います。


■シングルBAとしてはまだまだ高価だが、qdcのクオリティとしては驚異的なプライス

というわけで、「qdc Neptune」は私自身「初めて購入したqdc」だったわけですが、満足度は非常に高いイヤホンでした。
30,000円のプライスは十分にお買い得でイヤホン好きの多くの方にオススメできると思います。

qdc Neptuneとはいえ、単純にシングルBA構成のイヤホンと考えればまだまだ高価な製品ではあります。しかし、qdcでも比較的安価といわれた「2SE」や「3SH」でも6万円前後の価格設定であり、ドライバ構成こそ違いますが、同様に非常に高いビルドクオリティと雲母を使ったフェイスパネルなどコストのかかった作り、そして比類なきqdcのサウンドと、「qdc Neptune」国内正規品の3万円というプライスは確かに驚異的といってよいのではと思います。
初回分が発売前にすでに完売していることからも今後潤沢な数量が流通するかは未知数ですが、Neptuneはたぶん「qdc」のブランドが日本でも一気に広がっていく起爆剤となるのではと感じています。


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