M300

前回の「SENFER PT15」に引き続き Kinboofi さんからのサンプル提供によるレビューです。
今回紹介するのは「M300 In-ear Wood earphones」というイヤホンとなります。
1DDタイプのイヤホンで、アマゾンでの販売価格は1,998円となっています。プライム扱いでアマゾン倉庫からの発送となります。
Amazon.co.jp(Kinboofi):  M300 In-ear Wood earphones

ハウジングは木製ハウジングを金属パーツのベントとステムではさんだ構造になっており、9.2mmのダイナミックドライバーを内蔵しています。
M300

届いたパッケージ内容を確認すると、イヤホン本体、イヤーピース(S/M/L)、イヤホンポーチなどが同梱されていました。
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イヤホン本体は9.2mmのシングルダイナミックドライバーを採用しており、ステム部分と同じくらいの大きさのメッシュが背面ベントにあるデザインとなっています。左右を示すものは右側のケーブルの付け根部分に非常に小さい突起があるのみで非常にわかりにくいのはちょっと残念です。ただ右側のケーブルにはマイクがついているのでそちらのほうで判断ができますね(^^;)。
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ケーブルはマイク付で、素材は中華イヤホンによくあるちょっとゴムゴムした感じのものかと思ったのですが、実際は多少のタッチノイズはありますが絡まりにくく見た目より使い勝手のよいケーブルでした。


■「ウッドイヤホン」らしさが伝わるバランスの良いサウンド

M300周波数特性は典型的なドンシャリ傾向で、深く沈むバスドラムと思いのほかシャープな高域が心地よいサウンドが特徴的です。
安物イヤホンとたかをくくっていたら思いのほか分離感の良いバランスの取れたサウンドに驚かされました。あくまで低価格イヤホンとしての評価の範疇ではあるものの、中低域の量感はかなりしっかりしていますが過度に広がらずに、ひとつひとつの音が心地よく響く印象。また後方のベントからの「抜け」の関係もあり、高域の伸びも良く、ウッドイヤホンらしさ、というのをうまく表現できている製品だと思います。ジャズ等との相性が抜群でついついボリュームを高めにして聴き入ってしまいました。ただ音量を上げるとそれなりには音漏れをするので、その点は要注意です。

M300いっぽう音場は自然な広さで、演奏の定位は比較的良好です。ボーカルは曲によっては少し後方に定位します。
全体的な印象としては比較的コンパクトにおさまっている印象ですので、雄大さを表現したオーケストラ曲などでは少し物足りなさを感じるかもしれませんが、アコースティックな演奏での楽曲やライブハウスなどの音源などは良い印象を受けるのではないかと思います。
またウォーム系のサウンドながらアタックもスピーディですので打ち込み系のサウンドでも相性が良いのではないかと思います。


今回の「M300 In-ear Wood earphones」は、正直なところレビュー依頼を受けなければまず手にすることはなさそうなイヤホンだったのですが、このサウンドで2,000円以下ということであればデザインが気に入れば結構良い買い物ではないかと思います。
Kinboofiの担当者さん(=@kinboofi さん)はマーケットプレイスで出しているイヤホン、特に今回の「M300」や過去にレビューした製品のような「ちょっとマイナーなイヤホン」についても、実際に聴いてオススメしたいと思っているものを選んでアマゾンに出しているようです。今後もリーズナブルで良いイヤホンの登場に期待をしたいと思います。