TRN V20

低価格の中華イヤホンの世界で昨年末に突如として登場した中華イヤホンブランド「TRN」の新モデル「TRN V20」が登場しました。今回はデザインも一新し1BA+1DDのハイブリッド・ドライバ構成となりました。また大幅な低価格化も実現しています。前回の「TRN V10」は2BA+2DDの構成ながらお世辞にもバランスが良いとは言いにくい派手すぎるサウンドで賛否を含めていろいろ話題をかっさらったイヤホンでしたが、今回「TRN V20」の音質面は思いのほか手堅くまとめてきた印象です。
価格はAliExpressではフォロワー値引き後の価格で15ドル程度、アマゾンでも2千円台と中華イヤホンの人気モデルで私のブログでもお馴染み「KZ ZST」や「KZ ES3」と競合する価格設定になっています。カラーはブラック、グレー、レッドの3色が選択できます。私はレッドとブラックの2色を購入しました。

TRN V20今回の購入は毎度お世話になっているEasy Earphonesより。
AliExpressでのフォロワー値引きの方法などはこちらをご覧ください。
※3月28日からのAliExpressのスプリングセール期間中はもれなく13.06ドルのセール価格となります。
AliExpress(Easy Earphones): TRN V20

またアマゾンで購入する場合は2,580円で販売しています。プライム発送に対応しており注文して直ぐに届くのが有り難いですね。※こちらも現在購入時に380円値引きされ、実質2,200円で購入できるようです。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): TRN V20


■オモチャっぽさも味わい?! の本体と、お得感抜群のケーブル

TRN V20」は前述の通り1BA+1DDのハイブリッドドライバー構成で、ハウジング内にミッドレンジ用と低域用ウーファーを担当するダイナミックドライバーを搭載し、ステム部分に高域用のBAドライバーを搭載しています。
TRN V20TRN V20
インピーダンス24Ω、感度108db/mWとDAP(デジタルオーディオプレーヤー)に限らず、スマートフォンを含め大抵のプレーヤーで鳴らしやすい仕様になっています。

パッケージは本体写真がカラーごとにプリントされたものとなり、TRNのロゴだけだったV10の頃より少しだけ豪華になりました。
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本体デザインや成型にもよりコストがかかっていますし、資金面でも前回V10を購入することでメーカーを微力ながら後押しできているのかもしれませんね。
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パッケージ構成は本体、V10と同じ2pin仕様の4芯OFCケーブル、イヤーピースが装着済みのMサイズとS/Lサイズ、説明書など。
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本体はマット仕上げの樹脂製ですが特にレッドはサイト写真よりずいぶん明るい赤色で、子供の頃にスーパーで買ってもらった食玩のオマケのような、何とも言えないオモチャ感が漂います(^^;)。
とはいえマット感を出している表面処理のおかでげ触り心地はなかなか良く、TRN V10のチープなプラッキーさとはまた違って悪くないと思います。またブラックの方はオモチャ感はあまりなく、この価格帯としてはなかなか良い印象ですね。
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本体形状はハウジングが横から見るとハコ状になっていることもあり、BAドライバーを収納する関係でステムが結構長いデザインとなっています。そのためシュア掛けタイプのイヤホンですが装着は通常のカナル型イヤホンのようにステムが耳にまっすぐに入りイヤーピースで固定する印象になります。イヤーピースによっては耳に合う・合わないがあると思いますので「final Eタイプ」「SpinFit」「ATE06/ATE07/ATE08」など好みのイヤーピースを別途用意し、小さめのタイプを耳奥まで押し込むように装着するのがおすすめです。
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付属ケーブルは「V10」同様に2pin仕様の4芯OFC(無酸素銅線)ケーブル。2千円台のイヤホンに付属するケーブルと考えるとかなりのお得感です。

ちなみにスマートフォンなどで利用する場合は「マイクリモコン付き」のケーブルを選択すると思いますが、特に2pinタイプでは質の良いマイクリモコン付きケーブルがほぼ皆無で、KZのイヤホン等でもやむなくゴムゴムとした純正ケーブルを使っているという話を伺いました。「TRN V20」「V10」の付属2pinケーブルはKZやTFZなどのメーカーのイヤホンでも転用できますので、V20の価格ならケーブル目当てで購入してみるのもアリかもしれませんね(本当はマイクリモコン付きのTRN製ケーブルのみが販売されると良いのですが、実際にセラーを通じてリクエストしたところニーズが少ないらしく現時点では無理みたいです)。


■一変して万人ウケしそうな中低域メインの「いかにもハイブリッド」なサウンド

TRN V20」の周波数特性はドンシャリ傾向に近いですが中低域メインのスッキリした非常に聴きやすいサウンドにまとまっています。これは前回の「V10」のただただ派手すぎる「ドンドン・シャリシャリ」なサウンドと比べるととても同じメーカーの製品とは思えないほどの激変&好転ぶりです。
寒色系で音のつながりにも人工的なメリハリを感じるサウンドですが、全体のバランスはかなり良好で、良い意味で「ハイブリッドイヤホンてこんな音だよ~」と説明するのに最適な気がする、とってもわかりやすい音だと思います。
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音場は一般的な広さですが、低域は量感がありつつ、高域も上の方で少しだけ粗さはありますが比較的伸びのあるサウンドで刺さりもほぼありません。中域には少し凹みがありボーカルも少し離れて定位しますが、低域にボーカルが埋もれる感じではなく、臨場感を楽しむタイプですね。
低域が強いため開封時は少し籠もった感じがある場合も1日程度のエージングである程度解消できると思います。より高額なイヤホンと比較すると分離感や解像度は決して高いと言うわけではありませんが、2千円程度のイヤホンの音質と考えればかなりのレベルにまとまっていると思います。また上記の通り小さめのイヤーピースで耳奥まで装着することで明瞭感は多少向上します。また開口部の大きいダブルフランジのイヤーピースが用意できればさらに耳へのフィット感が向上し、より自然な印象のサウンドに感じるのでオススメです。
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ちなみに、前回の「TRN V10」ではBellsing製のデュアルBAドライバーが採用されていましたが、「TRN V20」でもいただいた分解写真によると同じBellding製の「Bellsing 59006」というBAユニットが使用されているとのことです。同社サイトには記載のない型番のため詳細は不明ですが、ユニットの形状はKZ ZST等で以前採用されていた「Bellsing 30095(BRC305C30095)」と似たツィーター(BRC305またはBRC310ライン)で、実際高域特化タイプのBAドライバーのようです。そのため「TRN V20」の中~低域はダイナミックドライバーが中心に担っていると考えられます。そうなると長時間エージングにより分離感なども変化してくるかもしれませんね。

TRN V20また、「TRN V20」はKZやTFZ用に販売されている2pinコネクタ仕様のケーブルが使用できます。もっとも付属の4芯OFCケーブルは中低域の印象が強いケーブルで、「TRN V20」の音質傾向とも比較的合致しているためこのままでも十分に相性が良いと思います。逆にリケーブルによって変化を持たせたい場合は高域に特徴のあるケーブルが面白いでしょう。「TRN V20」の中低域の気持ちよさを活かしつつ高域をよりアグレッシブにする、という意味では銀メッキ線(または銀線)と銅線のミックスケーブルを選択すると少し高域にシャリ感がでて楽しいサウンドになります。
私の場合はちょうどEasy Earphoneで販売している4芯ミックス線ケーブルが1個余っていたので組み合わせてみました。上記のように音質の変化だけで無く、レッドの「TRN V20」と合わせるとメタリックなコネクタ部分のおかげで「オモチャっぽさ」がいくぶん解消できたような気も・・・(気のせいですかね^^;)。


というわけで、「TRN V20」はV10のかなり人を選ぶサウンドから一変して、「多くの人にお勧めできるオールラウンドなイヤホン」に仕上がっていると感じました。価格も大幅に下がり、マニア以外の方も気軽に買いやすくなった点もうれしいところです。2,000円くらいのちょっと音の良いイヤホン、と知人に訊かれたらお勧めしてもいいかな、と思いますね。
ただし、(レッドのオモチャっぽいカラーは別として)唯一残念なのはV10より装着性が下がった点でしょうか。EasyもWTSUN Audioでリケーブル以外にも比較的安価なイヤーピースなども販売するとニーズがあるかもしれませんね。特にダブルフランジなんかは(個人的によく使うので)あるといいんですが(笑)。
とりあえず私はブラックを中心に、レッドに関してはしばらくはこのまま使ってから、後日クリアー系の塗装をして雰囲気の変化を楽しもうかなと思っています(^^)。