Yinyoo HQ6

こんにちは。今回はEasy Earphonesの「赤いほうの6BA」こと、「Yinyoo HQ6」であります。
そういえば先日AliExpressの春のセールが終了しましたが、「Yinyoo HQ6」もこのセールのタイミングで登場したものの、先日レビューした「青いほうの6BA(HCK HK6)」に比べると今のところあまり購入報告は聞こえてこないですね。実際のところ私自身も「赤いほうも青いほうと中身似たようなものじゃないの?」と当初は思っていたので、同様な心理が働いた方もいらっしゃるのでは、という気がします。ただ、今回の「Yinyoo HQ6」は確かによく似た傾向ではあるものの、青いほうとは結構違う仕上がり&サウンドで、比べると「こちらの方が好み」という方も結構いるのではないかと思いました。

というわけで、改めて「Yinyoo HQ6」ですが、名称通り中国のイヤホンセラー「Easy Earphones」などを中心に販売するイヤホンブランド「Yinyoo(音佑)」の6BAモデルのイヤホンになります。

Yinyoo HQ6「Yinyoo」のマルチBAというと、これまでも「MaGaosi K5」と同じ製造元&ブランド違いの5BAイヤホン「Yinyoo H5」および「H5 Pro」(スタビウッド版)、そして3BAモデルの「Yinyoo H3」を私のブログでも紹介しています。
 「Yinyoo H5」「Yinyoo H3」レビュー  /  「Yinyoo H5 Pro」 レビュー

今回の6BAモデル「Yinyoo HQ6」はこれらのイヤホンとは異なる製造元と考えられ、前述の「HCK HK6」とも異なっているようです(ちなみに5BAのHC5は同様にMaGaosi K5のブランド違い)。レッドのクリアシェルが大変印象的なデザインのイヤホンで、フェイスパネルは天然石と思われる個体ごとに異なる模様のデザインとなっています。

購入は中国AliExpressのEasy Earphones(Wooeasy Earphones Store)にて。付属のMMCXケーブルが「付属ケーブルなし」「3.5mmステレオ」「2.5mm/4極」「4.4mm/5極」のパターンが選択できます。私は「2.5mm/4極」付きでオーダーしました。
AliExpress(Easy Earphones): Yinyoo HQ6

Yinyoo HQ6表示価格は266ドル~となっていますが、春のAliExpressのセールは終了したものの、現在もフォロワー値引きを適用することで大幅なディスカウントが期待できます。現時点ではまだあまり数が出ていないようですので、かなりのお買い得価格で購入できるのではないかと思います。購入方法はこちらを参照ください。ちなみに、この「フォロワー値引き」というのは「Easy EarphonesのTwitterアカウント(@hulang9078)をフォローしている人向けの値引き」という意味ですので、実際に購入を検討する際は、まずは同アカウントをフォローいただき、DMにて実際の値引き後の価格を確認されるのがよいと思います(日本語でOKです)。

またアマゾンでも「ケーブル無し」モデルが「WTSUN Audio」(Easyが運営するマーケットプレイス)にて販売されています。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo HQ6


■とにかく「大変美しい」レッドのシェルデザインと良好な装着性

例によって到着したパッケージは「Yinyoo」ブランドのブラックのボックス&イヤホンケースに一式が収納されています。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
Yinyooのイヤホンケースは結構大きめでいろいろ収納できるサイズなのですが、開けてみるとイヤーピースやケーブルなどがびっしり詰まっています。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
パッケージの内容はイヤホン本体のほか、イヤーピースが装着済みの白色以外にグレーのS/M/Lおよびウレタンが4色(白・黒・青・赤)。またケーブル付属モデルの場合は指定したMMCXケーブルとケーブルバンド、イヤークリップなども付属します。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6

Yinyoo HQ6」の本体は結構大きめですが、なんといってもレッドのクリアハウジングと美しいフェイスプレートが強烈に目を引きます。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
ステム部分への音導管による穴は2個で開口部は大きくないためイヤーピースによる音の変化は少なく、耳に合わせやすいものを自由に選べると思います。私は付属の白いイヤーピースでフィットできました。ハウジングのサイズは大きいですが装着性は結構良い印象です。また、ドライバーは中高域用のデュアルBA+低域用ウーファーのデュアルBA×2の構成となっているのが外からみても確認できます。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
ケーブル付きのタイプを選んだ場合、付属するのは「Yinyoo H5」などと同じ、銀メッキ線の8芯ケーブルとなります。こちらは単独でもAliExpressやアマゾンで販売していて、非常に柔らかい使い勝手のよいケーブルです(「Yinyoo 8芯銀メッキリケーブル」)。MMCXコネクタを採用していますので、同じケーブルで3.5mmステレオとバランスケーブルを両方用意して使い分けたりする使い方も可能です。またEasy(WTSUN Audio)では同じケーブルのブラックバージョン「YYX4732 Yinyoo 8芯銀メッキケーブル(ブラック)」をはじめ、さまざまなケーブルを販売していますのでリケーブルを楽しむこともできますね。

Yinyoo HQ6」のデザインを他のマルチBAの中華イヤホンと比較してみるとそのサイズ感がわかるのではと思います。特に同じ6BAの「HCK HK6」とは実際には結構サイズ感が異なることが確認できるのではと思います。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6

なお、「Yinyoo HQ6」の6つのバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーは、中高域ユニット(デュアル)×1、ウーファーユニット(デュアル)×2個の3つのデュアルドライバーユニット(2 × 3 = 6BA)から構成されています。ウーファーユニットについては同一と思われるデュアルユニットが2つ(4BA)でモデルナンバーの刻印等は確認できなかったのですが、中高域のユニットは刻印からBellsing社製の「Bellsing 30017」(BRC210C30017)であることが確認できました。このユニットはマルチBAイヤホンではお馴染みのKnowles社製「TWFK-30017」と同様の用途を想定した中高域デュアルBAユニットですね。またその後Easy Earphonesからいただいた情報によると、2個の大型デュアルBAのウーファーユニットはKnowles製「HODTEC-31323」を使用しているとのことでした。低価格にもかかわらず結構ドライバーにもコストがかかっていますね。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
ちなみに、同時期に販売開始した「HCK HK6」も似たような6BA構成ですが、上記の比較写真の通りこちらは中域用と高域用でそれぞれシングルBAユニット(おそらく中華製)を組み合わせた構成となっています。中域の厚みはHK6のほうがありそうですが、高域の伸びは「Yinyoo HQ6」が期待できそう、という印象が構成からも想像できます。


■マルチBAらしい解像度の高さに加えて厚い低域&キラキラ感。元気で楽しさもプラスした元気サウンド。

Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6」の音質傾向は弱ドンシャリで、2個搭載された大型デュアルウーファーユニットによる量感のある低域も印象的ですが、実際にはそれ以上に中高域のメリハリが比較的しっかりしており、アタックの気持ちよさとキラキラ感のあるサウンドとなっています。高域の伸びは比較的良いですが明瞭感というよりは雰囲気で感じさせる印象で分析的に聴くタイプではないですね。また刺さりは少なめですが、駆動力のあるDAP等では多少アグレッシブに感じるかもしれません。トータルとしてはマルチBAらしい解像度の高さを持ちつつ、聴きやすさと元気の良さのバランスを取ったようなサウンドです。
前述の「HCK HK6」がジャズやクラシックなどを気持ちよく感じる傾向だったのに対し、「Yinyoo HQ6」はロックやアニソンなども楽しく聴くことができるサウンドという印象です。例えばアニソンでいえばワルキューレをHK6で聴くにはDAPやポタアン側でパワーを与えて多少「覚醒」させたほうが印象が良くなりますが、「Yinyoo HQ6」であれば「PLENUE R」のようなNormalモードだとフラットで多少味気ないDAPでもボーカルがぐっと近くで目まぐるしく変わっていく様子が感じられ、とても気持ちよく聴くことができる、それくらいの違いはあります。

Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6」も音場は広く、低域はマルチBAらしい情報量の多いサウンドで響きはコントロールされた印象です。この点も多少ダイナミック型のような響きのあるHK6とは異なる部分ですね。
2つのイヤホンのこのような傾向の違いは、良し悪しというより前述の通り「どこにフォーカスした音作りをしているか」という個性の部分ではないかと思います。HK6と比較した場合、音作りのまとめ方は「Yinyoo HQ6」のほうが分かりやすいサウンドに感じるかもしれませんね。特にロック、ポップス、アニソンなどのボーカル曲との相性はとても良いと思います。
いっぽうで、HK6で印象の良かったジャズなどの曲では「Yinyoo HQ6」はもう少し雰囲気が欲しいと感じる場合もあります。また個人的な好みのレベルですが、某「Neptune」に寄せたデザインとなっているHK6より落ち着いたレッドが美しい「Yinyoo HQ6」のシェルデザインのほうが好印象でした。


■6BAとしては十分に低コストでトータルの完成度の高さと利用シーンを選ばない便利さが魅力

というわけで、想像以上に「違いがあった」という印象の「Yinyoo HQ6」ですが、6BAとしては低コストながら中華イヤホンとしては中価格帯に位置する製品のため、気軽に購入できる製品ではないとは思います。しかしながら、使用BAドライバーの選択も含めとても満足度の高い内容で、全体的な完成度の高さは十分に価格以上の価値のある仕上がりだと感じました。
また今回私はバランスケーブルでオーダーしましたが、DAPなど再生環境でバランス接続が可能であればやはりこちらを選んだ方が正解のようです。5BA、6BAのイヤホンは本来10万円オーバーの高級な製品も数多く存在しますが、それらの製品と「Yinyoo HQ6」、あるいはHK6等との最大の違いは「分離感」あるいは「実在感」の精度ではないかと思います。中華BAドライバーを使用してコストダウンを行っている関係上、これらの「精度」に関してはどうしても差が出てしますのですが、バランス接続によりDAP側で分離感を向上させることで多少は補完する効果が期待できます。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
また「Yinyoo HQ6」も反応そのものは良いのですが6個ものドライバーを搭載する以上、これらを安定して鳴らすための十分な駆動力が再生環境に求められます。この点でも左右独立のバランス接続は小型DAPでも出力を稼げる傾向にあるため有効な手段だろうと思います。

私自身はAliExpressの春のセールでEasy Earphonesより「Yinyoo」ブランドの新しい「純銀線ケーブル」をオーダーしており、このケーブルにアップグレードすることで特に高域の明瞭感にどの程度変化を出せるか楽しみにしているところです。装着感や遮音性も良好で、なによりとても美しいイヤホンですので、今後もいろいろな場面で愛用していきたいと思っています。


※追記
最近「Yinyoo HQ6」のクリアブルーのバージョンが出ました。現在はAliExpressでのみオーダーが可能です。「Yinyoo HQ5」でqdc 2SE風のクリアグリーンが出ましたが、こちらは「qdc 3SH」をイメージしているみたいです(^^;)。このブルーもかなりカッコいいと思います。

Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6
さらに、このロットから、ステム部分が金属製のパーツで覆われるようになりました。従来のレッドも同様の仕様になるそうです。価格は据置きでより高級感が増しましたね。
Yinyoo HQ6Yinyoo HQ6

どちらも新しい仕様の「Yinyoo HQ6」はAliExpress、Amazonの両方でオーダーが可能です。

AliExpress(Easy Earphones): Yinyoo HQ6(ブルー/レッド、新バージョン)
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo HQ6(ブルー/レッド、新バージョン)