TIN Audio T2 Pro

こんにちは。今回は「TIN Audio T2 Pro」という2DDイヤホンの紹介です。「TIN Audio」の人気2DDモデル「TIN Audio T2」のアップグレードモデルになります。まあ、購入したのは結構前なので「いつになったらレビューするんだ」シリーズ、あるいは「書きかけ放置しすぎ」シリーズ(笑)、のネタですね。(←おい

TIN Audio T2 Pro」は、既存モデル「TIN Audio T2」のグレードアップ版ですが、見た目などの相違点は非常に少なく、価格も少し高くなっています。ただ音質的には「良いところを伸ばす」方向のアップグレードで、「個性的なサウンドである」という前提は変わらないものの、特に中高域寄りの音が好みの方には「かなりお勧め」のイヤホンだと思います。
また、「T2」を持っていて気に入られている方には無理して買い換える必要はないかも、というレベルの変化だとは思うのですが、私自身もそうでしたが、他には珍しい音のイヤホンなので、まあ改めて買い足しても損はないかな、という感じはします(^^;)。

TIN Audio T2 Proところで、ちょっと以前の話になりますが、もともとの「TIN Audio T2」というイヤホンは私もけっこう早い時期から購入していて、当時、最初にブログで紹介した時ははほぼ反応無し、という超マイナーなイヤホンでした(確かAliExpressのHCKで出てすぐ、2人目くらいに購入したのですが、レビュー後もしばらくはHCKで私以降ほぼ誰も買ってない状態が続いていたような)。その後Amazonで販売時に改めてレビューを掲載したりしましたが(その当時Kinboofiから「いいイヤホンだと思うけど、どうやったら人気が出るかなぁ」とDMで訊かれたりしたような^^;)、いつのまにか知らないうちに評価がうなぎ登りに上がっていて、すっかりマニアの間では有名なイヤホンの仲間入りをしていました。
中高域寄りでちょっと「2DDらしくない」サウンドバランスや装着性については好き嫌いがはっきり分かれますが、完成度は高く、その個性的な音も含め個人的には当初からかなり好きなイヤホンでしたので、このように多くの方に認知されるようになったのはとても嬉しい限りです。
→ 過去記事: 「TIN Audio T2」のレビュー

閑話休題、今回の「TIN Audio T2 Pro」は既存モデルの「Tin Audio T2」と同様に金属製ハウジングに10mmと6mmの2種類のダイナミックドライバーが直列に配置された2DDレイアウトを踏襲しています。
TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro
付属の5N OFCケーブルは従来の「T2」でも前期モデルと後期モデルでMMCXコネクタ部分が白色のバージョンと透明のバージョンがありますが、「TIN Audio T2 Pro」ではさらに線材も多少変更となりグレードアップしているとの情報です。
いっぽう価格は今回のバージョンアップで従来の「T2」が 49.90ドル だったのに対し、「TIN Audio T2 Pro」では 59.90ドル (どちらもAliExpressでの表示価格)にアップしています。またAmazonでも「TIN Audio T2 Pro」は 7,000円 の価格設定で「T2」の実売価格より高めに設定されています。

購入はアマゾンではKinboofiやL.SオーディオがPro版をプライム扱いで販売しています。アマゾンの場合若干割高ですがアマゾン経由での保証が得られる点はメリットですね。
Amazon.co.jp(Kinboofi): TIN Audio T2 Pro
Amazon.co.jp(L.Sオーディオ): TIN Audio T2 Pro

また、AliExpressでは「Easy Earphones」などで販売しています。AliExpressでの購入方法および割引適用方法についてはこちらをご覧ください。Easy Earphones(@hulang9078)では最近のツイートによると購入時の値引きにより 46ドル で購入できるようです。
AliExpress(Easy Earphones): TIN Audio T2 Pro


■見た目もスペックも「T2」そっくり? 相違点は・・・

私が購入した「TIN Audio T2 Pro」は10月下旬頃には手元に届いていました。パッケージなどは「T2」と同様ですが外箱に「T2 PRO」と記載されているため区別が出来ますね。
TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro
本体に装着済みのウレタン製イヤーピースはライトブルーのタイプになっています。また付属のケーブルも「T2」の少しクリーム色っぽいものからシルバーの線材にかわっています。
TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro
パッケージ内容は本体、ケーブル、イヤーピースは本体装着済みのウレタン以外にシリコンタイプが3種類(それぞれS/M/Lサイズ)、説明書。今回はシリコンイヤーピースのバリエーションが増えましたね。
TIN Audio T2 Pro」の金属製ハウジングの外観は既存の「T2」と全く同じで非常にシンプルなデザインながらビルドクオリティの高さを実感します。「TIN Audio T2 Pro」と「T2」を見分けるための相違点はステムノズル部分のメッシュパーツで、従来の「T2」は本体色とおなじメタリックなメッシュパーツだったのに対し、Proでは白く見える非常に目の細かいパーツに変わっています。
TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro
外観が全く同じため、装着性も変わりません。今回も標準で装着されているのはブルーのウレタン製イヤーピースで、耳にフィットさせるようにしっかり固定させることが重要になります。ただ、個人的はあまりこの組み合わせは好みではないため、別途シリコン製のイヤーピースに交換しています。「TIN Audio T2 Pro」ではシリコン製イヤーピースについても多くのバリエーションが付属しているため、その中から選んでも問題は無いと思います。私もそうですが耳穴が小さく、付属のイヤーピースでうまく装着できない場合はAcoustune「AET06」のようなダブルフランジのものを使用するのも良いと思います。またウレタンタイプでも「コンプライ」などより高音質なものに交換することでさらに中低域の印象を向上させることができます。
TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro
ただシリコンイヤーピースを使用する場合、とにかく耳にフィットさせるようにしっかりと装着することが必要です。もともと中高域メインのイヤホンですので、きちんと装着できていないと中低域がスカスカの印象になってしまいます。
TIN Audio T2 Pro」はケーブルを下に垂らす通常の装着方法でも耳掛け式(シュア掛け)でも使用できますが、どちらの場合でもいまひとつMMCXコネクタのある突起部分が邪魔に感じることがあります。その場合、本体を左右逆にケーブルに取付けることで通常のイヤホンと同様の装着性に改善されます。特に通常のシリコンイヤーピースで装着する場合には左右逆に繋いで使った方がよいかもしれませんね。


■個性的な中高域寄りのサウンドをしっかり踏襲しつつ、高域をグレードアップ

TIN Audio T2 ProTIN Audio T2 Pro」の音質傾向は上記のようにまずイヤーピースを選びしっかり耳に装着していることが「前提」となりますが、「T2」のアップグレード版というコンセプトに違わず、「T2」の特徴的かつ良い部分をさらに伸ばした、という印象です。新しくなったケーブルによる変化は僅かですが、「TIN Audio T2 Pro」本体側、特に高域についてはかなり顕著に変わっている印象です。全体的に低域控えめでフラットに近い中高域寄りのチューニングですが、いっぽうで「2DD構成らしくない」、まるでマルチBAのイヤホンを聴いているような明瞭で透明感のある中音域と非常に個性的な響きを持つ高音域が特徴的です。
全体的に金属ハウジングらしい硬質なサウンドで高域も明るくキラキラ感も比較的ある音ですが、刺さりは少なく比較的聴きやすいバランスにまとめられています。もともとの「T2」は全般的には精緻さよりリスニング的に高音の響きの良さを感じるような「演出が上手い音」という印象だったのですが、今回の「TIN Audio T2 Pro」では、高域のバランスは大きく変えずに解像度や伸びが大幅に向上した印象があります。そのためよりスッキリした明瞭感と煌めきを感じるサウンドに進化した印象になりました。
そして中音域は、従来の「T2」でも2DD構成らしくない存在感と解像度の高さで、この製品のもっとも特徴的な要素だったのですが、今回の「TIN Audio T2 Pro」においてもその点は変わらず、今回も非常にクリアなサウンドと個性的なサウンドバランスは「らしさ」を存分に発揮しています。多くのダイナミック系、特に2DD構成の場合、どうしてもドンシャリ寄りのセッティングで中音域の凹みを感じる事も多くありますが、「TIN Audio T2 Pro」では比較的自然な位置で定位するものの、まるでマルチBAイヤホンのような存在感と解像度の高さを感じます。
TIN Audio T2 Proまた高域および低域とのバランスもあり全体的にスッキリした透明感のある音を実現しており、「ボーカル映え」「ギター映え」しやすいチューニングのサウンドだと感じます。
低音域は最近のイヤホンのなかではかなり控えめな方で低域の厚みを好まれる方には結構物足りないと思うかもしれません。
中高域メインで聴く上では十分に量感と締まりを感じますが、全体的に軽く沈み込みも浅い印象です。
この辺はイヤーピースをコンプライに替えるなどの工夫により多少印象を変化できそうですし、「NICEHCK 8芯 OFCケーブル」や「Yinyoo YYX4769 8芯 OFCケーブル」といった銅線ケーブルにリケーブルすることで中低域の響きを向上させるのも良いかもしれませんね。


TIN Audio T2 Proというわけで、今回の「TIN Audio T2 Pro」はもともと完成度の高かった「T2」をさらにハイレベルに仕上げたイヤホンだと感じました。同時に「T2」同様にかなり個性的なサウンドのイヤホンでもあると思います。ただ、以前の「TIN Audio T2」のレビューでは「驚きの高音質」だけど「マニア向けで好き嫌いが分かれる」みたいなことを書きましたが、その後、実際には「非常にクリアで解像度の高い中音域」を中心により多くの方々に受け入れられたのかな、と感じます。ただ、「TIN Audio T2 Pro」のサウンドバランスは同価格帯でやはり非常に人気の高い「TFZ SERIES 2」あたりとはかなり対極的な存在かもしれませんし、そういう意味ではやはり「好き嫌いが分かれる」イヤホンであることは間違いなさそうです。まあ個人的にはどちらも「アリ」で「かなり好み」なわけですが(^^;)。

最近のハイスペック化が進む中華ハイブリッドイヤホンやKZのコスパなどを考えると少し割高感は拭いきれませんがもし興味があれば挑戦してみていただければ、と思います。