KBF4815 KBF4782

こんにちは。前回に引き続き中国のイヤホンセラー「Kinboofi」ブランドのイヤホンケーブルの紹介です。前回は低価格ケーブルの新製品でしたが、今回はKinboofiブランドで最もハイグレードな位置づけの「KBF4815 合金ケーブル(シルバー)」 「KBF4782 純銀線ケーブル」の2種類です。
「KBF4782」については昨年購入したケーブルで年明けの「2018年度お勧めケーブルまとめ【後編】」でも取り上げていますがあらためてレビューしたいと思います。

Kinboofi Cableちなみに、AliExpressなどでは中国のイヤホンセラーからも100ドルを超えるプライスのケーブルは以前からありましたが、特に昨年辺りからの使用する線材の品質向上は目を見張るものがあります。市場の拡大にあわせた驚異的な中華イヤホンのスペック向上やバリエーションの拡大によりリケーブルについても認知が拡大しており、特に日本などのマニアからの要望に応えるべく各セラーともどんどん製品のグレードを向上させる流れがみられます。その結果、現在販売されている1万円台の中華イヤホンケーブル製品は日本国内で取り扱われているメーカー品ならば数万円クラスのケーブルと比べても遜色ないレベルの高品質な線材を使用するようになってきました。今回紹介するハイグレードケーブルも中華イヤホンに限らず、いわゆる「高級イヤホン」用のリケーブル製品としても十分に検討できる素晴らしい音質の製品となっています。

購入はアマゾンの「Kinboofi」にて。Kinboofi(@kinboofi)のTwitterアカウントでは頻繁に割引情報などもツイートされるため、こまめにチェックされることをお勧めします。


[ KBF4815 ] Kinboofi 4芯 合金ケーブル (金+銀メッキ銅合金&高純度銅線 / ホワイトシルバー)
Kinboofi 4 Core Alloy With Silver Plated Copper Cable 2.5/3.5/4.4mm Balanced Cable With MMCX/2pin Connector
【 MMCX 】【 中華 2pin/CIEM極性 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【4.4mm/5極 】

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合金ケーブルは1万円オーバーのハイグレードな中華ケーブルのなかでも特に音質面で人気の高いYinyooブランドの「YYX4765 金銀合金&OFCケーブル」でも採用されている線材ですが、「KBF4815」では非常に美しいホワイトシルバーにカラーリングされており、さらに高級ケーブル感がアップした外観となっています。パッケージはいつものKinboofiの袋入りのシンプルなものですが、余計なことにコストをかけずにケーブルの質に全振りしている感じは好感が持てます。
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太さのある芯材は存在感は抜群で、プラグや分岐部分などの部品も含め数万円クラスで販売される高級ケーブルとまったく遜色ない仕上がりとなっています。太さのあるケーブルですがそり返しなどはないため取り回しは良く、ホワイトシルバーの質感はどのようなカラーの高級イヤホンとあわせやすいのはうれしいところです。また「KBF4815」を同じ合金ケーブルの「YYX4765」と実際に比較してみると太さなどはほぼ同じで線材自体の相違点はカラーリングだけのように見えます。
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実際に「KBF4815」を組み合わせて聴いてみると空気の皮を一枚取り除いたような明瞭感はまさに合金ケーブルそのもので、特定の音域の味付けはせず、全体的な音質向上を行うことで、明瞭で澄み切ったサウンドに変化します。全体的に雑味が消えたスッキリしたサウンドへ変化し、解像度の高さと音の厚みがはっきりと向上するのが実感できます。1音1音の濃度がアップし、よりリアルさを印象づけるサウンドです。5,000円台~のミドルグレードの16芯ケーブルと比較すると音量などの変化は若干少なめですが雑味の抜けたスッキリ感は中華ケーブルのなかでは合金ケーブルならでは、といってよいでしょう。決して安価なケーブルではありませんが、一定価格以上の高級イヤホンを使用していて、よりハイグレードなケーブルに挑戦したい方には選択して間違い製品のひとつだと思います。またこれまで有名ブランドの数万円クラスのケーブルを利用されている方にも是非とも試してみていただきたいケーブルです。このクオリティを1万円台で実現できていることにきっと驚きを感じるのではと思います。


[ KBF4782 ] Kinboofi 4芯 純銀線ケーブル (シルバー)
Kinboofi 4 Core Pure Silver Upgraded Cable 2.5/3.5mm Balanced Cable With MMCX/2pin Connector
【 MMCX 】【 CIEM 2pin 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【4.4mm/5極 】

※現在Kinboofiでは3,000円OFFクーポンが発行されています。
※さらに春節期間中は購入時に20% OFFの割引きが適用されます(クーポン併用可能)。

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昨年の秋頃に販売を開始したKinboofiの「純銀線」ケーブルです。純銀線はその名の通り、イヤホンケーブルで一般的な銅線を使用せず高純度な銀素材のみで作られた線材を使用したケーブルです。ただし銀線は材質の性格上銅線のようなしなやかさを得にくいため、たとえばナイロン線などの絶縁体に極細の銀線を巻き付けることなどで作成されます。もっとも中華ケーブルにおける「純銀線」にはこの芯部分に「銀メッキ銅線」などを使用した「純銀を使っている(が実際は混合)線」というケーブルも存在します。
しかし、「KBF4782 4芯 純銀ケーブル」はこのような銅線を芯材に使っていない、上記の「定義通り」の純銀線ケーブルであることが確認されています。そのため価格も決して安価ではありませんが、有名メーカーの製品に比べてかなり低価格に抑えられており挑戦しやすいのが魅力です。
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「KBF4782」は比較的細い線材ながら透明の被膜に覆われた美しいシルバーカラーのケーブルでコネクタなどの部品も含め高級感を感じる仕上がりとなっています。こちらもパッケージはいつものKinboofiの袋入りでAmazonのラベルシール以外には製品型番を示すものはありません。「分っているマニア」のためのケーブルです。

KBF4782音質面も銀線らしい高域の伸びの良さを実感するケーブルで、全体的な解像度やキレの良さとあわせてイヤホンを1ランク上のサウンドに引き立たせてくれます。高域は極端に刺さりが増すような派手さではなく、分離性と解像度がとにかく高く伸びがぐっと向上する印象は、キリっとした明瞭感と見通しの良さを感じます。ある意味非常に銀線らしいケーブルともいえ、マニアのためのアイテムとしては非常にコストパフォーマンスが高い製品だと思います。
いっぽうでケーブルの能力を活かすためには組み合わせるイヤホンの性能も相応のものを要求します。高域のポテンシャルが高くないイヤホンとの組み合わせでは歪みや雑味を感じてしまう可能性もあります。「KBF4815」同様に中華イヤホンの枠にとらわれず、より高級なイヤホンと組み合わせてみたいと思えるケーブルですね。


というわけで、Kinboofiのハイグレードケーブル2種類を紹介しました。すっかり日本のマニアの間では認知を得た感もある同ブランドですが、今後もさらに魅力的なラインナップを広げて楽しませてもらえることを期待しています。