CCA CA4

こんにちは。今回紹介するのは「CCA CA4」、1BA+1DD構成の低価格ハイブリッドの新モデルです。低価格中華イヤホンの代表的メーカー「KZ」の姉妹ブランド「CCA(Clear Concept Audio)」の最新モデルとなりますが、発売時期やドライバー構成、デザイン、価格などの要素から先日レビューした「KZ ZSN Pro」のCCAバージョンでは?という憶測もあったモデルです。
CCA CA4しかし実際には「CCA CA4」のシェルデザインは「ZSN Pro」とは別物で、搭載されているドライバーも異なる、改めてCCAブランド用に製品化されたモデルとなっています。
そのサウンドはこれまでのCCA製品同様KZ製イヤホンのメリハリのある寒色系サウンドとは異なる、より自然で聴きやすいサウンドバランスにチューニングされた製品でした。「KZ ZSN」のサウンドを「ZSN Pro」とは異なりどちらかというと中低域メインでブラッシュアップしたのが「CCA CA4」という印象かも知れません。「CCA CA4」も「ZSN Pro」と好みが分かれる可能性の高い製品ですが、2千円台のイヤホンとしては同様に良くまとまっており、オススメできるイヤホンだと思います。

CCA CA4」は「KZ ZST」から続く伝統的な低価格ハイブリッドイヤホンのデザインを踏襲しており、中低域をカバーする10mmのフルレンジダイナミックドライバーを中心に、高域用のツィーターとして「KZ 30095」バランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーを搭載するデザインとなっています。さらに「ZST」の事実上の後継モデルである「ZSN」同様に「金属製フェイスプレート」「アルミ合金製ステム」「KZタイプC / 2pinコネクタ」を採用したデザインとなっています。
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「KZ ZSN」「KZ ZSN Pro」と「CCA CA4」が異なるのは、CCAブランド「C10」「C16」にも通じる厚みと重量感のある亜鉛合金製フェイスプレートのデザインと、搭載している10mmダイナミックドライバーの種類で、「ZSN」の「チタン振動板ドライバー」および「ZSN Pro」の「二重磁気回路ドライバー」といった新タイプのものではなく、従来(「ES4」等に搭載されているタイプ)の10mmダイナミックドライバー(もしかしたらちょっとアップデートしてるかも)が使用されている模様です。つまり、

KZ ZSN :  10mm (新型)チタン振動板ダイナミック + KZ 30095
KZ ZSN Pro 10mm (新型)二重磁気回路ダイナミック + KZ 30095
CCA CA4:  10mm ダイナミック(ES4搭載タイプ?) + KZ 30095 

という違いではないかと考えられます。

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このように記載すると「CCA CA4」がスペック的に見劣りする印象になりますが、全く新しいドライバーより使い慣れたドライバーを改良していくほうがより経験に基づいたサウンドチューニングができるのでは、という考え方もあります。あるいは、「CCA CA4」は実質的に「KZ ES4」の後継モデルとしての位置づけもあるのかも知れませんね。新旧3種類のドライバーの違いで異なるサウンドのイヤホンを楽しめるというのも、KZおよびCCAならではだと思います。

CCA CA4
CCA CA4」は「ブラック」と「ブルー」の2色が選択できます。購入はAliExpressの「HCK Earphones」とアマゾンの「HiFiHear Audio」で今回もカラーごとに異なるセラーにオーダーしました。価格はAliExpress(中国からの発送)が 18.50ドル~、アマゾンが 2,450円 となっています。AliExpressでのオーダー方法およびフォロワー値引きについてはこちらを参照ください。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): CCA CA4

アマゾンではプライム扱いで国内倉庫からの発送となり、アマゾン経由でのサポートが受けられますから安心感がありますね。
Amazon.co.jp(HiFiHear Audio): CCA CA4


■ZSN Proに近いデザインで作られた、KZ ES4のブラッシュアップ版?

CCA CA4」のパッケージはいつものKZサイズの白箱で写真デザインのタイプです。パッケージ記載の仕様によると、インピーダンス23Ω、感度107dB/mWとなっています。
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パッケージ構成は本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/L)、説明書、保証書。ケーブルはKZと同じブラウンの撚り線で、タイプC仕様となったためコネクタも「ZSN」「ZSN Pro」と同様ですがケーブル分岐部分および3.5mmステレオプラグ部分はCCAタイプの形状となっています。
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CCA CA4」の本体デザインは確かに「KZ ZSN Pro」と酷似していますが、まず目に付くのは搭載された10mmダイナミックドライバーの形状で、上記の通り、明らかに「ZSN」「ZSN Pro」とは異なるドライバー搭載されていることがわかります。本体カラーは「ZSN Pro」のブラックおよびブルーと同じカラーの樹脂素材が使用されています。
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CCA CA4」ビルドクオリティは「ZSN」「ZSN Pro」同様に非常に高く、見た目には2千円台で購入できるイヤホンには全く見えない仕上がりです。3種類のイヤホンを並べてみると、「CCA CA4」だけがフェイスプレートのシルエットも異なっており、わずかに大きいデザインとなってることがわかります。
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ハウジングのサイズが異なることで、重心が少しステムより離れた場所に変わっているのがわかります。またハウジングの厚みが変わることで背面部のシルエットおよびステムの装着角度も結構違いがあることが確認できます。また「CCA CA4」の亜鉛合金製フェイスプレートは「ZSN」「ZSN Pro」と比べて厚みが有り、全体的な重量感がアップすることでより価格以上の存在感を感じるデザインとなっています。

ここで「CCA CA4」と同じ1BA+1DDモデルの「KZ ES4」を比べると実はハウジングの形状に結構共通点があることがわかりました。同様のダイナミックドライバーを使用しているためベント(空気孔)の位置は「ZSN Pro」ではなく「ES4」と同じであることが分りますし、シェルの背面部の形状も「ES4」に近いカーブとなっています。
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上位モデルの「CCA C10」(4BA+1DD)はドライバー構成が「KZ ZS10」と共通で音質的にも「ZS10」のブラッシュアップ版、という印象が強い内容でした。そうなると今回の「CCA CA4」も同様に「ES4」のブラッシュアップ版と考えるべきかも知れませんね。
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このように「CCA CA4」はシェル形状が「ES4」に近く、「ZSN」「ZSN Pro」より耳にフィットしやすい形状になっているためか、装着感は同様なものの、遮音性などは「CCA CA4」のほうが多少高い印象です。後述の通り低域寄りのサウンドバランスのあって屋外の利用や電車の中などでは「CCA CA4」のほうが快適に利用できる印象でした。
とはいえステムが太いタイプですので「ZSN Pro」などに付属する別タイプのイヤーピース(Mサイズ)は「CCA CA4」には付属しないため、できれば別途フィット感を向上するイヤーピースを用意する方がよいでしょう。


■CCAのキャラクターを踏襲した、聴きやすく自然なバランスのサウンド

CCA CA4」の音質傾向は、中低域寄りのドンシャリで、「KZ ZSN」より低域の厚みを向上させた印象ですね。これは「ZSN Pro」が「ZSN」より高域の質を高めた中高域寄りのアレンジだったのとは対照的です。いっぽうで高域はやや控えめな印象で、少し下がって定位します。このようなアレンジもあり、音場の広がりを感じやすいサウンドだと思います。最近のKZがよりメリハリのある派手めの音だとすると、CCAブランドでは一貫して「より聴きやすく、自然なバランス」というチューニングが行われており、「CCA CA4」でもこの印象は継承されています。
CCA CA4全体的な音のまとまりは非常に良く、「KZ ES4」など以前のハイブリッドモデルと比較しても格段に完成度が向上していると感じます。
とはいえ、解像度などでは新しいドライバーを使用した「ZSN Pro」のような明瞭さには及ばず、やはり既存の1BA+1DDハイブリッドモデルより多少進化した程度、というのが正直な印象ですね。それでも、低域に十分な量感を確保し音場の広がりを演出しつつ、中高域に籠りなどは感じない、聴きやすいバランスに仕上げている点はさすがだと思います。このような音作りは、以前レビューした「RevoNext RX8」が低価格イヤホンの限られたリソースのなかでサウンドバランスのチューニングで「良い音に聴こえる印象」を作っていたアプローチに近いものを感じます。なんというか「ES4」と同じ条件で、どこまで音質を向上できるか、というCCAの挑戦のようにも感じますね。

CCA CA4」の高域は、「ZSN Pro」と比べると少なめで、刺さり等の刺激もほぼ感じないチューニングとなっています。籠りなどはなくハイハットなども綺麗に鳴りますが少し距離感がある印象。ただこれは「CCA C10」の少し暖色系にも聴こえる高域の印象にチューニングで寄せている感じもありますね。
CCA CA4中音域は少しあっさりした感じで曲によっては若干凹む場合もあります。いかにもハイブリッド的でドライな音ではあるもののつながりは良く極端なメリハリの強さはありません。確かに「ZSN Pro」のような線のハッキリとした明瞭感はありませんが、ボーカルの定位も含めこちらもCCAブランドの製品らしく自然な印象にまとめられています。
低域は量は多く広がりのある音で、より重さを感じる印象になっています。重低音の沈み込みも良好で存在感のある音を鳴らします。立ち上がりは早く、ロックやポップスなどはとても楽しく聴くことができますが、響きが強い分、音数が多い曲やテンポの速い曲では「ZSN Pro」のような解像度や分離性は得られない印象です。
よりハッキリとした音の描写や中高域の抜けの良さを感じたい場合は「KZ ZSN Pro」のほうが良いと思いますが、さまざまなジャンルの曲で気軽にリスニングを楽しみ、特に屋外での利用なども考慮する場合は「CCA CA4」のほうが好まれる場合も多いでしょう。まあ実際のところ、2千円台の低価格イヤホンに本来求められるニーズはこちらのほうな気もします。このような傾向からも「ES4」の後継モデルとしての「CCA CA4」のポジショニングが見えてきますね(^^;)。


さらに「CCA CA4」はリケーブル効果が比較的大きいイヤホンで、特に分離性および明瞭感の向上が期待できます。相性が良いのは中高域の明瞭感を向上するタイプの銀メッキ線ケーブルで、アンダー2千円クラスであればHCKの「NICEHCK TDY4」(1,999円)の2pinタイプなどが良いと思います。
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また「CCA CA4」の「KZ タイプC」2pinコネクタのコネクタカバーに合うケーブルではAliExpressで購入できるKZ純正の銀メッキ線ケーブルがあり、ほかにも「Yinyoo Topaz」用に販売されている(銀メッキ線)アップグレードケーブル(1,899円)があります。特に「NICEHCK TDY4」と「Topaz用アップグレードケーブル」では明瞭感が大幅に向上し、より音のキレを感じるようになります。見た目にも格好良くお勧めの組み合わせですね。
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また、AliExpressでは「KZタイプC」コネクタに対応したKZ純正の「aptX対応Bluetoothケーブル」も販売されています。より遮音性に優れた「CCA CA4」はワイヤレス化しての利用にも最適ですね(KZのaptXケーブルは技適認証を取っているようで、日本国内での使用も問題ありません)。


というわけで、「CCA CA4」の登場により、KZおよびCCAの最新低価格モデルも揃った感じがありますね。すでに手元には4BA+1DD構成の「KZ ZS10 Pro」が届いており、こちらも完成度の高さを実感しています。また「CCA」ブランドについては今後KZとどのように棲み分けを行い、ラインナップを強化していくのか、とても興味深いところです。まだまだ中華イヤホンの進化は目が離せないなと感じますね(^^)。