KZ ZS10 Pro

※2109.8.13 ブルーフェイスモデルなどの情報を追記しました。

こんにちは。今回は「KZ ZS10 Pro」の紹介です。低価格中華イヤホンを代表するブランド「KZ」(Knowledge Zenith)の4BA+1DD構成のハイブリッドイヤホンです。名称的には同じく4BA+1DD構成だった「ZS10」の実質的な後継モデルという位置づけとなります。ただし「ZS10」とは外見的にもドライバー構成的、さらに音質傾向も含め、全く異なるキャラクター設定を与えられており、「KZ ZS10 Pro」は完全に新しく作られた同社ミドルクラスの次期主力モデルと考えてよいのでは思います。

KZ ZS10 Pro  KZ ZS10 Pro

■KZ/CCAブランドの「4BA+1DD」イヤホンからの集大成モデル

KZ ZS10 Pro」の音質傾向は、発売当初「KZらしくない」といわれた「ZS10」とは異なり、いかにもKZといった派手めのチューニングで、同社が低価格イヤホンの世界で追求していた音作りにひとつの到達点を見いだしたような非常に完成度の高いサウンドだと思います。
4BA+1DDという低価格イヤホンとしてはかなりリッチなハイブリッド構成については、KZおよび姉妹ブランドのCCAから初代の「ZS10」以降、「KZ ZS7」と「CCA C10」というそれぞれ全く異なるアプローチのモデルをリリースしてきました。初代の「ZS10」はこのドライバー構成に加え、ネットワーク基板によるドライバーの出力制御という、数万円クラスのマルチBAでは一般的ながら低価格イヤホンではコスト的にも非常に珍しい手法がKZとしては初めて使用され、以降「KZ ZS7」「CCA C10」、そして今回の「KZ ZS10 Pro」でも実装されています。
KZ ZS10KZ ZS7CCA C10

また外観的にはKZの出した最初のハイブリッド「KZ ZST」のサイズ感を継承しつつ、より耐久性のある「KZタイプC」コネクタの採用など、「ZSN」「ZSN Pro」といった新しいモデルのデザインを踏襲しています。最近のモデル、という点では「CCA C10」および「ZSN Pro」で採用された第2世代の「二重磁気回路ダイナミックドライバー(Tesla Double Magnetic Dynamic Unit)」を搭載。
テクノロジー的にも「KZの集大成」で、まさに同社の主力イヤホンとなるべく登場した製品といえるでしょう。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro

(追記)実際、「KZ ZS10 Pro」は発売以降大人気モデルとなり、KZでは新たなカラーバリエーションとして「ブルーフェイスモデル」を追加リリースしました。従来のブラックモデルをベースに、これまでシルバーの鏡面処理だったフェイスプレートが鮮やかなブルーカラーになっています。
KZ ZS10 Pro (Blue)KZ ZS10 Pro (Blue)


■「ZS10 Pro」のドライバー構成およびデザインからみるアプローチの違い

KZ ZS10 Pro」のドライバー構成は高域に2基の「KZ 30095」BAユニット、ミッドレンジに「KZ 50060」BAをデュアル構成で配置する4つのバランスド・アーマチュア型ドライバー構成(4BA)に、「CCA C10」や「ZSN Pro」で採用された10mmの「二重磁気回路ダイナミックドライバー」を搭載することで「4BA+1DD」のマルチハイブリッド仕様となっています。各ユニットはネットワーク基板の抵抗等により出力をコントロールされており、片側5ドライバーの構成ながら最適なクロスオーバーによるサウンドチューニングが行われています。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro

KZおよびCCAの各4BA+1DDモデルのドライバー構成をリリース順に比較すると、以下のようになります。

KZ ZS7 KZ 30095 ×2、 KZ 31005、 KZ 29689、 10mmダイナミック
KZ ZS10 KZ 30095 ×2、 KZ 50060 ×2、 10mmダイナミック
CCA C10 KZ 30095 + KZ 50060) ×2、 10mm二重磁気回路ダイナミック
KZ ZS10 Pro KZ 30095、 KZ 30095、 KZ 50060 ×2、 10mm二重磁気回路ダイナミック

「CCA C10」と「KZ ZS10 Pro」は使用するドライバー構成自体は同じですが「使い方」が全く異なることがわかります。まず最初の「ZS10」では2BAずつセットになった「30095」と「50060」がほぼ並列にステム直下に配置しており、その後の「CCA C10」では「30095」+「50060」のコンビネーションユニットをステム部分とステム直下にずらして設置しているおり、ネットワーク的には異なる役割が与えられています。
ZS10KZ-ZS7CCA C10

しかし、「KZ ZS10 Pro」では2個の「30095」のうち1個をステム部分に、もう1個はダイナミックドライバーを基点に「50060」×2とは約90度ずらした位置に配置されています。2個の「30095」はそれぞれ独立したチューニングで出力が行われている可能性もあり、ほかのモデルの2BAとしての使い方とは全く異なる考え方で使われているようです。これら同じKZ(またはCCA)の4BA+1DDモデルと「KZ ZS10 Pro」のサウンドの違いも気になるところですね。

KZ ZS10 Pro」カラーは「パープル」「ブラック」「ブルー」の3色。どれもクリアカラーのハウジングに光沢のあるメタルフェイスプレートのデザインとなっています。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro

購入は今回も各色ごとに異なるセラーにオーダーしました。アマゾンでのブログ掲載時点での価格も合わせて掲載します。人気商品のため国内在庫が無い場合もありますが、AliExpress等からの購入と比較して万が一の場合アマゾン経由でのサポート(返品対応など)ができるのは安心感がありますね。

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※WTSUN Audioは 12月31日まで有効の300円 OFFクーポンコード「XTKJKGHK」が使用できます(ブルーモデルは除く。他の割引との併用可能)。

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(追記)また、追加された「ブルーフェイスモデル」についてもWTSUN Audioなどで購入できます。こちらは現在のところ各種割引はありませんが、カラーバリエーションのひとつとして押さえておきたいアイテムですね。

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■鏡面処置されたステンレスフェイスプレートが格好いい、価格以上の品質にKZの進化を見る。

KZ ZS10 Pro」はいつもの白箱タイプで、各カラーごとの写真パッケージとなります。内容は本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/Lサイズ)、説明書・保証書のミニマムな構成。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro

KZ ZS10 Pro」本体は鏡面処理された金属製フェイスプレートにクリアカラーの樹脂製ハウジング、アルミ合金製のステムパーツで構成され、ケーブルのコネクタはよりしっかりと接続できる「KZ Cタイプ」を採用。
KZ ZS10 ProKZ ZSN Pro
「ZSN」「ZSN Pro」といった最近のモデルのデザインを踏襲しています。さらに「KZ ZS10 Pro」ではフェイスプレート部分でSUS304ステンレススティールを採用しており、アルミ製フェイスプレートの「ZSN」、亜鉛合金製の「CCA C10」および「ZSN Pro」よりさらにコストをかけた仕様になっています。もちろん、これらの材質の違いはデザイン的な意匠だけでなく搭載したダイナミックドライバーの音質面でも大きく影響することが考えられます。「CCA C10」と「KZ ZS10 Pro」はフェイスプレートだけでも「異なるチューニング」といえるわけです。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro
これまでの4BA+1DDモデルと比較すると「KZ ZS10 Pro」がとてもコンパクトにまとまっているかがわかります。また最初の「ZS10」がいかに大きいサイズだったかもわかりますね。

KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro
KZ ZS10 Pro」のシェル形状は「ZSN」および「ZSN Pro」を継承しており、樹脂部分の外観は全く同じです。しかし「ZSN」「ZSN Pro」にはない本体部分のBA搭載のためのスペースが「KZ ZS10 Pro」にはあることから異なる金型で作られていることがわかります。また、「KZ ZSR」のような一体形成された樹脂製ステムに2基のBAユニットを収容している「CCA C10」とは異なり、アルミ製ステム部品を使用する「KZ ZS10 Pro」では「ZSN」「ZSN Pro」同様2基の高域用BA(KZ 30095)のうち1基のみをステムに収容し、もう1基はハウジング内ダイナミックドライバーの側面に配置しています。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro
「KZ 30095」はKZ製イヤホンで幅広く使用されてきたツイーターユニットですが、このようなレイアウトは過去には例が無く、「KZ ZS10 Pro」が全く新しいアプローチでデザインを試みていることがわかりますね。このように類似したデザインでありながら少しずつ進化を重ね、それを価格以上のビルドクオリティにまとめ上げるあたりに、最近のKZの進化を実感しますね。
なお、付属イヤーピースは装着済みのMサイズ以外、従来のタイプのままのため、よりフィット感を向上させるため定番のJVCの「スパイラルドット」、Acoustune「AET07」、AZLA「SednaEarfit Light」など開口部が大きいタイプの製品を利用することをお勧めします。


■(追記)ブルーフェイスモデルは深みのあるカラーリングが特徴的。

また「KZ ZS10 Pro」のブルーフェイスモデルの登場に合わせてさっそく買い増しをしました。カラーバリエーションはとりあえず揃えてしまうのは、いつもの悪い癖ですね(^^;)。
KZ ZS10 Pro (Blue)KZ ZS10 Pro (Blue)
本体仕様は通常の「KZ ZS10 Pro」と大きな違いはありませんが、ステンレス製のフェイスプレートが塗装されているのが特徴的です。青色は素地のメタリック感を活かしたクリアブルーの仕上げで思った以上にフェイスプレートのステンレス感が残っているなという印象です。
KZ ZS10 Pro (Blue)KZ ZS10 Pro (Blue)
鏡面仕上げの通常の「KZ ZS10 Pro」も非常に良いですが、こちらのモデルも少し落ち着いた印象でより高級感があるイヤホンに仕上がっていると思います。


■これまでの集大成でつくられた、「KZブランド」らしいサウンドの現時点での最適解。

KZ ZS10 Pro」の音質傾向は派手めで明瞭感のあるKZらしい寒色系のドンシャリで、「ZS10」のサウンドとは大きく印象が異なります。いっぽう「ZS10」が評価されるポイントとなっている解像感や音場の広さはしっかり継承されており、確かにこのネーミングも頷ける要素もあります。
KZ ZS10 Proしかし、「KZ ZS10 Pro」はサウンドバランス的にはより中高域の明瞭さを感じるアプローチになっており、スッキリめの高域と同時にややモニターライクで輪郭がしっかりした印象の中音域、そして情報量が多く存在感がある低域と、この価格帯のイヤホンとしては驚異的なレベルで「音の描写にこだわった」アレンジになっている印象です。
これは、楽しいリスニングにフォーカスしたような「KZ ZS7」の中低域が非常に厚く派手な印象のサウンドとも、「CCA C10」のボーカルに厚みを感じるナチュラルな印象のサウンドとも、明確にキャラクターの差別化が行われています。まさに「Pro」という名称に則したチューニングといえるでしょう。KZのイヤホンのなかでも「KZ AS06」のようなスッキリとした明瞭感に好印象を持った方には特に好まれそうなサウンドです。

KZ ZS10 Pro」は、同社のこれまでの4BA+1DDモデルより反応は良く、音量は取りやすいですが、いっぽうでスマートフォンのように本体内の電気ノイズが多く、かつ少ない電力でゲインを強引に確保するタイプのオペアンプを使用した再生環境に直挿しをすると、多少のホワイトノイズや音量を上げた際の歪みが発生しやすくなります。つまりちゃんと鳴らすためには数万円クラスのハイブリッドやマルチBAイヤホンと同様、ある程度のグレードのDAP(デジタルオーディオプレーヤー)やポータブルアンプ等での使用が望ましいイヤホンということですね。

KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro」の高域はスッキリとした明瞭感があるサウンドです。1BA+1DD構成の「ZSN Pro」同様、以前のKZよりかなり分離性が向上しており雑味が抜けた印象で、さらに「KZ ZS10 Pro」ではよりキレのある輪郭がしっかりした音になっています。煌びやかさのある少し派手めの音のため、「CCA C10」と比べるとかなり強めの高域に感じるかもしれませんね。
低域は中高域に比べると描写に緩さは感じるものの、情報量は多く濃厚な印象があります。中低域、とりわけ低域が強い「KZ ZS7」ほど音圧は高くなくメリハリも少なめですが、「二重磁気回路ダイナミックドライバー」による質の向上が効いている印象です。「CCA C10」同様に重低音の沈み込みもしっかりしている印象です。
そして、中音域はこの価格帯のイヤホンとしてはかなり解像感があり輪郭がしっかりした音を鳴らします。味付けはなく比較的モニターライクな印象で、1音1音の明瞭さを感じます。左右に広さを感じる音場でボーカルは僅かに下がって定位しますが凹むようなことはなく、表現力の高さを感じます。最初の「ZS10」とは定位感や音場に多少の共通点はあるのですが、クリアかつ情報量に厚みを感じる「KZ ZS10 Pro」は全く違う音に聴こえます。
KZ ZS10 Proまた、高域同様に「CCA C10」とも印象が大きく異なり、この中音域の表現ではっきりと「好みが分かれる」と思われます。「KZ ZS10 Pro」は良くも悪くも「KZぽい音」の延長線上で完成度を高めた印象ですが、「CCA C10」はあえてブランドを変えた理由を実感できるようなつながりの良い自然なバランスのサウンドです(以前「CCA C10」のレビューでは「よい意味で多ドラっぽさを感じない音」と書きました)。また「KZ ZS10 Pro」は全体的な音の明瞭さを感じる音ですが、「CCA C10」は解像感よりボーカルなどの濃く艶やかさが印象的です。これは善し悪しではなく、双方のイヤホン、あるいは「KZ」と「CCA」というブランドの違いによる音作りのアプローチの違いで、曲のジャンルや好みによって選ぶ、または使い分けるというのが「正解」だと思います。
「CCA C10」は高域は控えめなものの、中低域の自然なつながりとしっかりしたベースラインがあり、ボーカル曲やジャズなどのアコースティックなサウンドとの相性の良さが際立ちますが、「KZ ZS10 Pro」のキレと明瞭感のあるサウンドは打ち込み系が主体の最近のポップスやアニソンなどをよりクリアに楽しめるのではと思います。


■(追記)「KZタイプC」コネクタ対応も充実。リケーブルでさらに明瞭感のあるサウンドに。

KZ ZS10 Pro」をリケーブルする場合、このイヤホンの特徴を活かすという意味では銀メッキ線やミックス線のケーブルを選ぶのがよいと思います。
KZ ZS10 Pro「KZ タイプC」コネクタと互換性のあるケーブルではKZ純正のアップグレードケーブルのほかEasy系の「Yinyoo」「HifiHear」「Kinboofi」の各ブランドおよび「KB EAR」ブランドで利用可能な「qdcタイプ」のケーブルが多く選択できるようになりました。リケーブルにより、付属ケーブル全体的に描写の精緻さが向上し、より豊かな音場表現を実感できるようになります。またqdcタイプがないケーブルの場合も中華2pinタイプが「ZSN」「ZSN Pro」同様に使用することができます(接続部分の露出が気になる場合、コネクタシールド等を併用すると良いでしょう)。例えば8芯ミックス線の場合「Kinboofi KBF4824」あたりが候補となるでしょう。この辺のリケーブルについては「ZSN Pro」とも傾向は似てきますので「KZ ZSN Pro」のレビュー(後編)も一緒にご覧いただければと思います。

アンダー2千円クラスの低価格ケーブルの場合、銀メッキ線では「Yinyoo YYX4822」、および「KBEAR KBF4833」がqdcコネクタに対応し、高純度銅線では「YYX4823」が対応します。またミックス線ではqdcコネクタに対応する「YYX4852」が新たにリリースされました。これらのケーブルは2千円程度で購入できますのでKZ/CCA純正とあわせて手軽にリケーブルを楽しむのには最適ですね。
過去記事(一覧): 2千円以下のイヤホンケーブルのレビュー
YYX4822 / YYX4823KZ ZS10 Pro / YYX4852

またより音質面のグレードアップが楽しめる16芯タイプのケーブルでも従来の5千円~6千円クラスのミドルグレードに加えて新たに3千円程度の低価格なモデルも一斉にリリースされました。これらの3千円クラスについても「Yinyoo」「HifiHear」「Kinboofi」の各ブランドおよび「KB EAR」ブランドについてはqdcタイプが選択できます。高純度銅線ではKBEARの「KBEAR 4841」は銅線らしいわかりやすい変化が楽しめるケーブルでミドルグレード以上の製品と遜色ないケーブルだと思います。
KZ ZS10 ProKZ ZS10 Pro (Blue)
また銀メッキ線ケーブルでは、Yinyoo/HifiHear/Kinboofiの「HiF4848」「YYX4849」「HiF4850」「KBF4851」「YYX4853」の各ケーブルは基本的に「カラーバリエーション」で同じ線材ですので、組み合わせるイヤホンのカラーリングで組み合わせるのがよいですね。これらのケーブルでは8芯タイプよりさらに情報量が増加し、1枚空気の皮をめくったような明瞭感とキレの良さを実感できると思います。いっぽうでさらにイヤホンの反応がよくなるため、スマホなどノイズの多い再生環境ではホワイトノイズの可能性も高まりますので、8芯タイプとは再生環境なども考慮して選ぶと良いですね。
過去記事(一覧): 16芯タイプのイヤホンケーブルのレビュー

他にも私のブログでは様々な中華ケーブルを紹介していますので興味があればチャレンジしてみてください。(なお、ときどき「○○のケーブルの場合は?」と複数のケーブルでの違いを細かく質問いただく事がありますが、好みや再生環境によって印象は変化しますので、レビュー内に記載以外のケーブルの場合は、それぞれのケーブルのブログ記載の傾向を参考に、まずは試していただくのがいちばん手っ取り早いと思います)


■単なる低価格品メーカーから一貫性のある「ブランド」への成長へ

というわけで、「KZ ZS10 Pro」は「4BA+1DD」という50ドル以下の低価格ハイブリッドイヤホンでKZが初めて踏み込んだ領域に対して、「KZブランド」としての現時点での最適解を打ち出したような製品でした。しかもいっぽうでは「CCAブランド」のキャラクターを牽引する「CCA C10」という看板モデルもリリースしており、ひとつの製造メーカーとしての幅の広さを改めて実感します。
おそらく現在の「KZ」は単に低価格中華イヤホンでの有名ブランドというだけにとどまらず、企業としてもメーカーとしてしっかりとした体制を構築している、あるいはしつつある、ということなのでしょう。
KZ ZS10 Pro同社の新製品展開についてはメーカーとして筋の通った考え方が以前と違いしっかり固まっている印象で、数を売ることが必要とされる低価格商品ながら陳腐化させない早い商品サイクルと同時に、最近はラインナップの整理によりブランドとしての一貫性も考慮するなど、ビジネスとしてもかなり的を射たアプローチを感じます。このようなタイプのメーカーはどの業界でも必ず存在しますが、市場自体が決して大きくなく、多くは販売元(ブランド元)の企画でODMやEMSのファクトリーが製品をつくったり、自社生産でもかなり小規模で製販一体が珍しくない中華イヤホンの世界では、KZのようにここまでしっかりした経営をしているメーカーはかなり特殊な例でしょう。今後もさまざまな新機種が控えており、ファンとしてもますます目が離せない存在になってきていますね(^^)。