TFZ NO.3 Ti

こんにちは。今回は以前紹介した「TFZ NO.3 Ti」のアップデート情報になります。
前回のレビューでは初期バージョンの「TFZ NO.3 Ti」で同梱された「TFZ TC-2」ケーブルとの組み合わせで紹介しましたが、現在出荷されている最新版では「NO.3Ti 専用の8芯銀メッキ線ケーブル」が付属します。今回「TC-2」との比較のためこの「専用ケーブル」を入手しました。結論としては両者のケーブルで多少の印象の変化はありましたが、「専用ケーブル」も当然ですが「TFZ NO.3 Ti」の特徴をしっかり引き出しており、最新版も価格に見合った、文句なくお勧めできる製品でした。
※「TFZ NO.3 Ti」の詳細についてはこちらのレビューも併せてご覧ください。


→ 「TFZ NO.3 Ti」 磨き上げられたサウンドにTFZの「完成形」を見た? 第3世代ドライバー搭載 高音質イヤホンのアップグレードモデル【購入レビュー】


■「TFZ NO.3 Ti」の最新版は「NO.3 Ti 専用ケーブル」が付属(「TC-2」のバンドルは終了)

TFZ NO.3 Ti」は、TFZの第3世代ドライバーを搭載した最新モデル「NO.3」の「チタニウム合金製シェル」モデルで、約300ドルと「NO.3」より大幅に価格がアップしているいっぽうで音質面も劇的にグレードアップしたイヤホンになります。私のブログでも非常に高い評価で紹介しており、個人的にも先日公開した最新の「好みランキング」で「準別格」扱いとするなどかなり好きなイヤホンのひとつです。
TFZ NO.3 TiTFZ NO.3 Ti

ただ、私はオーダー可能になってすぐに購入したこともあり、専用のパッケージも用意されていない「初期バージョン」で届いています。音質的にも大幅に異なるチューニングが加えられた「TFZ NO.3 Ti」では、通常モデルの「NO.3」等に付属するケーブルでは実力が発揮できないため「専用のケーブル」が本来用意されているのですが、初期バージョンではこのケーブルが間に合わなかったため、純正アップグレードケーブルとして別売りで販売されている「TC-2」ケーブルがパッケージごと付属(バンドル)される形で届きました。しかし、現在はこの専用ケーブルもちゃんとパッケージに同梱されているため「TC-2」ケーブルのバンドルはなくなっています。
TFZ NO.3 Ti (TC-2付属版)TFZ NO.3 Ti (専用ケーブル版)

しかし、もともと「TC-2」ケーブルは単品で購入すると149ドルと結構高額なケーブルで、さらに私のレビューでも「TC-2」との組み合わせでの音質を前提に紹介しましたし、私以外の購入者やレビュアーの方々も同様にこの組み合わせで高い評価をされていたこともあり、「NO.3 TiはTC-2の組み合わせが当然」ということになりました。ところがあるタイミングで予告なく「TC-2」のバンドルがなくなり、現在の専用ケーブル版となったことで、私が購入した香港の「Penon Audio」にも「なんで(bisonicrのブログに書いてあった)TC-2が付いてないの?」といった問い合わせが相次いだそうです。そこで、今回「Penon Audio」からTFZと交渉し、「TC-2」との比較レビュー用に「TFZ NO.3 Ti」専用のケーブルを用意してもらうことになりました。

なお、「TFZ NO.3 Ti」は現在 299ドルで販売されており、香港のイヤホンセラー「Penon Audio」から購入の場合、「TFZ NO.3 Ti」については+1ドル(300ドル)でExpressサービスでの発送(通常はDHLを利用するようです)が利用できます。
※国内正規品が6月28日に発売されることが決定しました。想定市場価格は 44,800円 とのことです。
Amazon.co.jp(国内正規品): TFZ NO.3 Ti


■「NO.3 Ti 専用 8芯 銀メッキ線ケーブル」と「TFZ TC-2 ミックス線ケーブル」

最新版「TFZ NO.3 Ti」付属の専用ケーブルは8芯の銀メッキ線ケーブルで、これまでのTFZ製品の付属ケーブルや同社の純正オプションで用意されているケーブルとは全く異なる、文字通り「NO.3 Ti 専用ケーブル」になります。太めの芯材を編み込んだ高純度銅銀メッキ線でプラグなどは「TC-2」同様かなり太めのプラグ部品が使用されています。ただ「TC-2」はプラグおよびコネクタなどは光沢のあるクロームメッキ処理がされていましたが、専用ケーブルではアルミの質感のつや消し仕上げとなっています。いっぽうイヤホン本体に接続する2pinコネクタ部分は突起部のないフラットな形状で、「TC-2」より「TFZ NO.3 Ti」と接続した際の違和感がない点は改良点でしょう。
TFZ NO.3 Ti 専用ケーブルTFZ NO.3 Ti (専用ケーブル版)
ただ被膜がすこし硬めなため「TC-2」より多少ゴツい印象な点は残念なところ。耳掛けの際にもう少ししなやかさがあると良かったのですが。ただミックス線の「TC-2」より使用による変色などは少なそうです。また見た目にもシルバーのケーブルが「TFZ NO.3 Ti」の鏡面処理されたシェルと良くあって見た目的には抜群ですね。

実際に「TFZ NO.3 Ti」を「NO.3 Ti 専用ケーブル」と組み合わせて聴いてみると、「TC-2」より中高域にTFZらしい派手さがより出る印象があります。また、僅かですが「TC-2」より全体的にエッジが立つ印象で明瞭感が向上します。
TFZ NO.3 Ti (専用ケーブル版)そのためドンシャリ度がアップしたようにも感じますが、KING系など多くのTFZ製イヤホンで特徴的な硬質でメリハリの強いサウンドと比べると「TFZ NO.3 Ti」らしい厚みのある音場感は変わらず維持できていると思います。この点はノーマルの「NO.3」に付属するケーブルを流用すると中低域がボワつく印象になりますし、ほかのリケーブルでもバランスが崩れてしまうことが多いため、「NO.3 Ti 専用ケーブル」は「TC-2」同様の印象になるよう最適化されたケーブルであることが改めて実感できます。もっとも、これはTFZが専用ケーブルによって意図的な変化させた点かな、とも思える部分で、「TC-2」との組み合わせと比べ、多少「TFZらしさ」が復活した印象も感じました。

中低域に厚みのある高純度銅線と高域の伸びが特徴的な銀メッキ線のミックスケーブルは全体的な音の質を向上させつつ濃くする特徴がありますが、TFZでもハイグレードな位置づけの「TC-2」ケーブルはこの特徴がよりしっかり出る印象があります。そのため、「TC-2」を組み合わせた「TFZ NO.3 Ti」は高い解像感を持ちながら人工的な硬質さが抑えられ、特に低域の質が高い、より自然で厚みのある音場感がありました。

TFZ NO.3 Tiいっぽう「NO.3 Ti 専用ケーブル」は「TC-2」より全体的に明瞭感を意識した印象となり、ボーカルなどの中高域はより多少雑味が抜けたハッキリめの音になります。そして特徴である質が高く厚みと存在感がある低域の印象については、その印象そのものは維持しつつ、わずかですが粒立ちによる解像感の変化を感じました。個人的には「TC-2」ケーブルと組み合わせた「TFZ NO.3 Ti」のサウンドがかなり衝撃的だったこともあり、どうしてもより好印象を持ってしまう部分はあるのですが、「NO.3 Ti 専用ケーブル」も品質的にはかなり高く、このケーブルを組み合わせた最新の「TFZ NO.3 Ti」も同様に非常にハイレベルな製品で、300ドルクラス、もし日本での国内版が出たら5万円前後のイヤホンと比較してもトップクラスの評価となるべき完成度の高さで、今後とも(ちょっと高いけど)個人的にTFZでは一推しのイヤホンですね(^^)。


TFZ NO.3 Tiちなみに、「TC-2」はそれ単独で150ドルほどする製品ですし、自分も含めこのケーブルを一緒に入手できた初期バージョンの購入ユーザーは「初回特典」ともいえる一種のボーナスを得たみたいなものかな、と思います。
もし今後「TC-2」付きのサウンドを体感したい場合は合計するとかなり高額になりますが、挑戦できるマニアならばこれくらい買っても十分に価値はあるよ、とあえてお勧めしたいと思います(^^;)。
また、私はまだ見つけることができていませんが、「TC-2」との組み合わせに匹敵するリケーブル製品を探してみるのも楽しいかもしれませんね(よい情報があれば教えていただけると・・・^^;)。