Yinyoo Ash

こんにちは。今回は「Yinyoo Ash」、コンパクトで美しいシェルが特徴の1BA+1DD低価格ハイブリッドイヤホンの紹介です。 中国のイヤホンセラー「Easy Earphones」を中心として販売されている「Yinyoo(音佑)」ブランドの新作ハイブリッドイヤホンで3Dプリント出力されたレジン製シェルに1BA+1DDのハイブリッド構成となっています。30ドル台、3千円台の低価格イヤホンながら価格感を感じさせないカスタムIEMのような作りが印象的ですね。また音質面でもバランスが良く聴きやすいハイブリッドサウンドでとても使いやすいイヤホンだと思います。
Yinyoo AshYinyoo Ash
当初、AliExpressの春のセールにあわせてEasy Earphonesから福袋として先行販売されましたが、実際に「Yinyoo Ash」として公開以降に、ブラックカラーにくわえてブルーのモデルも追加されました。またレッドカラーについても写真が公開されており、そのうち追加される可能性もありますね。
なお、「Yinyoo Ash」はすこし後に発売された「TRN IM2」と共通点が多く、後述の通り同じファクトリーで作られた「兄弟イヤホン」と考えられます。ただし「Yinyoo Ash」は独自の2pin銀メッキ線ケーブルが付属し、サウンドチューニングも若干異なっており、よりハイブリッドらしいサウンドに仕上がっています。
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Yinyoo Ash」の購入はAliExpressの「Easy Earphones」またはアマゾンの「WTSUN Audio」にて。価格はAliExpressが 29.99ドル、アマゾンが 3,598円 となっています。AliExpress(中国からの発送)での購入方法はこちらを参照ください。またアマゾンではプライム扱いでアマゾン国内倉庫より発送されますのですぐに届きますし、万が一の場合もアマゾン経由でのサポートを受けられるので安心感がありますね。
AliExpress(Easy Earphones): Yinyoo Ash
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Yinyoo Ash

※現在WTSUN AudioではYinyoo Ashの10% OFFクーポンが配布されています。そのため実質 3,238円 で購入可能です。

Yinyoo Ash」のパッケージはKZなどの低価格中華イヤホンよりやや大きいサイズのボックスで、イヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(ブラックS/M/Lサイズ、グレー1ペア)、保証書のみのシンプルな内容です。
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レジン製シェルは非常にコンパクトで最近のKZなどのハイブリッドとくらべると2まわりほど小さく感じるサイズ感です。ハウジング部分が非常にコンパクトなため金属製のステムが太くみえますが実際は穴の小さいイヤーピースでも普通に使用できるサイズ感です。
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また本体価格に対して層状以上にビルドクオリティは高く、また耳にフィットするデザインで装着性も良好です。付属する2pinケーブルは一部のメーカーのカスタムIEMなどに付属するタイプのもので取り回しも良く使い勝手もよいケーブルです。
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なお、搭載されているBAドライバーでは「TRN」のロゴが確認できており、「Yinyoo Ash」もTRNのイヤホンと同じファクトリーで製造されていることが想像できます。ちなみに、「Yinyoo Ash」は後日レビュー予定の「TRN IM2」と外観および音質傾向に若干の相違点はあるものの、同時期につくられた「兄弟イヤホン」であることは間違いなさそうです。この2種類のイヤホンの違いについては「TRN IM2」のレビューで掘り下げる予定です。


■聴きやすく全体のバランスが良いドンシャリ傾向のサウンド。

Yinyoo Ash」の音質傾向は中低域寄りのドンシャリで聴きやすくまとまりの良さを感じるサウンドです。音質面で突出して良いという印象はありませんが、最近のスペックモンスター化しているKZなどの中華ハイブリッドとは一線を画し、シェルのビルドクオリティの高さや装着性の良さも含めて低価格イヤホンとしての「総合力」ではなかなか高い製品ではないかと思います。
Yinyoo Ashちなみに、「Yinyoo Ash」が当初福袋としてEasy Earphonesから先行販売された際に「SE215のような音」みたいなことが告知ツイートに記載されていましたが、「Yinyoo Ash」自体はハイブリッドらしい分りやすいサウンドのため、やや低域が籠もりやすいSE215系の音とは一聴した印象は異なりました。しかしSE215SPEでリケーブルやイヤピース交換などで籠りを元々より感じない状態でじっくり聴き比べると、音の立ち上がりやバランスなどサウンドチューニングで参考にしているのかな、と思える箇所も見つけることができました。
Yinyoo Ash」の高域は明瞭感のある音である程度の主張がありますが聴きやすいバランスの範囲でまとめられています。最近のTRN製イヤホンで採用されている自社ロゴ入りの高域BAはBellsing 30095を元に高域の刺激を多少抑制した音、というイメージを持っているのですが、「Yinyoo Ash」についてもこの傾向はそのまま感じる事ができます。煌めきのある硬質な音でハイハット等も綺麗に鳴ってくれますが天井は少し低めでスッキリ感より聴きやすさに力点を置いているのが分ります。
Yinyoo Ash中音域は僅かに凹みますがボーカルなどは自然な距離感で鳴ってくれます。ハイブリッドらしい鮮やかさを感じる明るめの音です。やや中低域が広がる感じの音で存在感のある男性ボーカルやアコースティックギターが印象的です。味付けは無く自然に鳴ってくれますが、解像感については価格なり、という印象で最近の中華ハイブリットのような解像度の高さはありません。そのため音数の多い曲では多少ボーカルが下がり気味で緩めの描写に感じる事があります。
低域は量感と厚みのある音を鳴らしてくれます。やや膨らむような印象もあるため解像感や締まりは今ひとつで重低音についても価格なりに多少の割り切りが見られるものの、中高域が籠もること無くベースラインもしっかり感じる事ができます。沈み込みも比較的良く感じ響きのある音を鳴らします。上記の通りSE215SPEに少し近い感じもありますね。付属ケーブルではスピード感のある曲では少し響きが強く描写しきれない印象もありますが、リケーブルで分離性が向上することでかなり印象が良くなると思います。

Yinyoo Ashまたリケーブルによりアップグレードも効果的でYinyooブランドから販売される「YYX4822 8芯 銀メッキ線ケーブル」(1,989円)や「YYX4823 8芯 高純度銅線ケーブル」(1,789円)との組み合わせでは分離感が向上し全体的により明瞭感が向上するとともにメリハリの向上が確認できました。印象としては銀メッキ線の方がドンシャリ傾向がより明確に、銅線のほうがより自然な低域の厚みを感じる変化ですね。
というわけで、「Yinyoo Ash」は、低域および高域の主張を感じる分りやすいドンシャリ傾向のサウンドですが全体的なバランスは良く、この価格帯のイヤホンとしては良くまとまったサウンドだと思います。比較的鳴らしやすく、どのような再生環境でも曲のジャンルを問わず普通に楽しめる使い勝手の良さもポイントですね。普段使いのアイテムとして、またスマートフォンでサウンドをアップグレードしたいライトユーザにもお勧めです。そういった観点では、「ポータブルオーディオ入門用」として、いまだ根強い人気の「SE215」系の代替としてより低価格で個性的なイヤホンを楽しむ、という意味でも確かに最適化もしれませんね(^^)。