Ikko OH10 Obsidian

こんにちは。今回紹介するのは「ikko OH10 Obsidian」です。中国のオーディオブランド「ikko Audio」(「アイコー」と読みます)の最新モデルで日本では販売元のIC-CONNECTさんより7月26日に発売されています。事前の評判も非常に良く、なによりショップで試聴してすっかり気に入ったため私も購入してみました。とはいえ発売直後に購入していますので1ヶ月近く経つわけですが、例によって仕上げるのにえらく時間が経ってしまいました(汗。
実は、春頃から夏にかけてイヤホンもいろいろ購入しており、それだけ少しずつ書きかけたレビューは溜まるいっぽうだったりします。「あのイヤホンのレビューしないんですか?」みたいなコメントをいただいたりもしてますし、なんとか夏が終わるまでに(笑)書きかけも順次仕上げるようがんばっていこうと思っています(^^;)。
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ちなみに、「ikko Audio」からは「OH1 Meteor」というモデルがリリースされており、今回の「ikko OH10 Obsidian」はその上位モデルに位置します。1BA+1DDのハイブリッド構成や耳馴染みの良いデザインの金属製ハウジングは「OH1」と共通ですが、「OH1」がアルミニウム合金をハウジング素材に使用しているのに対し、「ikko OH10 Obsidian」では「丹銅(たんどう)」を使用。「丹銅」は銅合金の一種(銅亜鉛合金)ですが、一般的によく知られる真鍮(=黄銅)より亜鉛成分が少なく、より銅の性質に近い柔らかで深みのある音響効果が期待できるとされています。
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ドライバーユニットにはOH1同様に「10mm チタンメッキポリマー振動膜ダイナミック」ドライバーと「Knowles 33518」BA(バランスド・アーマチュア型)ドライバーを搭載します。「Knowles 33518」は単体ではまだ市販されていない新しい型番のユニットで、他にもFiiOなど複数のメーカーで注目度の高い製品で採用されるなどちょっと気になるBAドライバーですね。またハウジングは0.78mm 2pinコネクタを採用しており、リケーブルにも対応しています。
ikko OH10 Obsidian」は国内の主要なショップおよびアマゾン、YahooなどのIC-CONNECTの直営ショップで購入することが可能です。アマゾンでの購入価格は 22,980円 でした。
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): ikko OH10 Obsidian


■重量感のある個性的な丹銅製ハウジング&パッケージ構成。シンプルで美しく装着性も良好。

ikko OH10 Obsidian」のパッケージはとても可愛らしいイラストが目をひくデザインとなっています。付属品もとても充実しており、高級感も同時に感じる内容となっていますね。
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パッケージ内容は本体、ケーブル、イヤーピース(2種類、それぞれS/M/Lサイズ)、布製ポーチほか、という感じです。この「ほか」というのは金色のピンバッジと革製のシートなのですが、実用性はともかく、なんというか凄く「雰囲気を感じる」パッケージ構成ですね(^^;)。
Ikko OH10 ObsidianIkko OH10 Obsidian

黒っぽいカラーの丹銅製ハウジングはそれなりに重量感を感じるしっかりとした作りですが、フェイス部分が耳の形状にフィットしやすい形状となっており、またそれほど分厚くない形状と言うこともあり実際に装着したときに重さで外れるということはほとんど無いようです。一体形成されたステム部分も含めビルドクオリティは非常に高く、シンプルなデザインながら高級感をしっかりと感じるデザインとなっています。
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イヤーピースは半透明のタイプと部ラップのタイプの2種類が用意されおり、フィット感は比較的良い印象です。もし耳に合わない場合は、「final E」タイプや「RHA シリコンイヤーピース」など組み合わせるのも良いかもしれませんね。
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イヤーピースと一緒に「ikko」ロゴのゴールドピンバッジが付属しています。またなめし革のシートは実は裏面が「説明書」で羊皮紙みたいになってます(!!)。布製ポーチは触り心地の良いものでサイズ的にも実用的なものです。
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付属ケーブルは高純度銀メッキ銅(OFC)線タイプで0.78mm 2pinコネクタを採用しています。コネクタやプラグには本体と同じカラーリングの金属製の部品が使われており高級感があります。取り回しも良く使いやすいケーブルですね。
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■グレードアップすることで完成度が大幅に上昇。バランスの良い理想的ハイブリッドサウンド

ikko OH10 Obsidianikko OH10 Obsidian」の音質傾向は中高域と低域がしっかり主張するいかにもハイブリッドらしいサウンドながら、全体的なバランスは絶妙でリスニングイヤホンとしての完成度の高さを感じます。
以前「OH1」を試聴したときもバランスの良いサウンドと感じたもののメリハリの強さに対して中高域がややウォームで、解像感や分離感という点でやや物足りなさを感じました。しかし、「ikko OH10 Obsidian」では同じドライバー構成を採用しているにもかかわらず印象は大きく異なり、派手さをやや抑えることでより耳に馴染みやすい自然なサウンドになると同時に全体的な描写において明瞭感が向上しており、各音域の聴かせどころをわかっているという印象の聴き応えのある鳴り方をします。

ikko OH10 Obsidian」の高域は伸びの良い綺麗な鳴り方をします。シンバルなどは適度な煌めきと余韻があるもののスッと抜けていく感じで上の方はわりとアッサリとした印象。どちらかというと中高域寄りの主張を感じる音ですね。刺激は少なめで聴きやすい音です。「OH1」よりややメリハリを抑えめの音にすることで結果的により自然で明瞭感のある音になっています。
ikko OH10 Obsidian中音域は広めの音場でしっかりとした主張のある音です。輪郭のハッキリした明瞭感のある音で、音の抜けの良さや解像度の高さからからボーカルの息づかいや余韻、ギターの響きなど非常に綺麗に鳴ってくれます。高域および低域とのつながりがこの手のハイブリッドとしては非常に良いこともあり、味付けはないもののややウォームに感じるのはikkoのイヤホンの特徴的な部分でしょう。男性女性どちらのボーカルの表現力も高く、またピアノも綺麗で、全体的に聴き応えのあるサウンドです。
低域は比較的厚みのある音で、沈み込みも良く重低音も心地良い重量感があり、しっかり出ている印象。「OH1」より強めに感じますが中高域への分離もよく比較的スッキリした明瞭感のある低音です。とはいえハイブリッドにありがちなエッジの強い音ではなく、あくまで自然な音で聴き疲れはしにくい印象です。
ポップス、ロック、アニソンなどジャンルを問わずボーカル曲を堪能できるイヤホンですが、ウォーム寄りながら明瞭感があるサウンドのため、インストゥルメンタルもEDMなどの音数の多い曲や逆にジャズなどのアコースティックな曲と幅広く楽しめるけっこう万能選手なリスニングイヤホンですね。

また、インピーダンス18Ω、感度108dB/mWと比較的鳴りやすいイヤホンですので再生環境を選ばず楽しめますが、リケーブルの効果も結構あるタイプのイヤホンですので、再生環境もそれなりに駆動力が安定しS/NのしっかりしたDAPを選択したいところです。
付属ケーブルでの自然な印象のサウンドもとても良いのですが、情報量の多いケーブルにリケーブルすることで、より分離感を向上し明瞭でキレのあるサウンドを楽しめます。ミドルグレード以上の16芯ケーブル等でリケーブルすると、もともと音場はやや広めでしたが、全体的に奥行きのある立体的な定位となり、改めて「ikko OH10 Obsidian」の表現力の高さを実感します。
ikko OH10 Obsidianikko OH10 Obsidian

というわけで、「ikko OH10 Obsidian」は、ともすると「KZ」などの低価格中華イヤホンを連想させるハイブリッド構成で、BAおよびダイナミックの各ドライバー、そしてハウジングなどの構成を突き詰め完成度を高めることで、本来の「いいとこ取り」によるオールマイティなサウンドを実現した、「理想的なハイブリッド」とも思える製品でした。様々なジャンルの曲を楽しく鳴らしてくれる魅力的なサウンドで個人的にも利用頻度は高まっていきそうですね(^^)。