「FLANG S2 Buds」 TWS

こんにちは。今回は約15ドル(日本円でも千円台!)で買える完全ワイヤレス(TWS)の「FLANG S2 Buds」 の紹介です。いつもお世話になっている中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」がAliExpressで取り扱う製品で超低価格ながら基本性能を押さえ、音質面でも単なる低価格TWSを大きく超えた内容になっています。
「FLANG」の製品は、以前Bluetoothワイヤレスオーディオアダプタの「FLANG GS1」を紹介しており、こちらも15ドルほどの価格設定で実用性の高さを感じた製品でした。
→ 過去記事: 「FLANG GS1」 10ドル台で手軽に使える、Bluetooth 5.1対応ワイヤレスオーディオアダプタ【レビュー】

今回の「FLANG S2 Buds」も同様に価格重視のモデルながら、Bluetooth 5.0に対応しており、タッチセンサーによる操作機能、IPX6の防水性能と3~4時間の連続再生、300mAhの残量表示機能付充電ケースなど完全ワイヤレスとしての基本性能をちゃんと押さえた仕様になっています。
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
またイヤホン本体は1.5cm×2.4cmと非常にコンパクトで、耳の小さい方でも違和感なく装着できる点も魅力です。
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
ドライバーは6mmのダイナミックドライバーのシングル構成で、低価格ながらもこだわりのあるサウンドチューニングを行っているとのことです。

Bluetooth5.0
プロファイルA2DP/AVRCP/HFP/HSP
連続駆動時間3~4時間+ケース充電2回
バッテリ容量50mAh (片側)、300mAh (ケース)
充電時間約1時間
ドライバー6mm ダイナミックドライバー
防水等級IPX 6
充電コネクタUSB Type-C
寸法(cm)(本体) 1.5 × 2.4、(ケース) 6.1 × 2.7
その他
バッテリ残量表示 (ケース)
FLANG S2 Buds」 TWSイヤホンの購入は、AliExpressの「HCK Earphones」にて。価格は 14.44ドル です。AliExpressでの購入方法などはこちらをご覧ください。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): FLANG S2 Buds TWS Earphone


FLANG S2 Buds」 のパッケージはコンパクトな本体を反映して小さめのボックス。「Buds」の愛称を前面に出したパッケージデザインですね。内容は、本体、イヤーピース(S/M/L、Sサイズ装着済み)、充電ケーブル、説明書です。
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
FLANG S2 Buds」を実際に手にしてみるとその小ささにとても驚きます。プラスチック製のハウジングでタッチセンサーのある外側が光沢仕上げ、ステム側がつや消しになっています。「TRN T200」あたりと比較すると親子かと思うほど大きさが違いますね。
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
本体がとてもコンパクトなこともあり、充電ケースも結構小ぶりです。ふたを開けた際にケースのバッテリー残量が表示されるギミックはワンポイントですがわかりやすいですね。付属イヤーピースはTWS用の軸の浅いタイプですが、実際にはTFZに付属する開口部の大きい方のイヤーピースとほぼ同じ形状だったりします。
「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
FLANG S2 Buds」は非常にコンパクトな「タマゴ型」イヤホンですので、どちらかというとイヤーピースで固定するタイプ、という印象がありますが、耳穴にすっぽり収まる感じでハウジングのホールドも想像以上に良好です。「FLANG S2 Buds」のフェイス部分は多くのTWS製品同様にタッチセンサーになっていて、各種操作を行うことが出来ます。センサーの反応はストレスを感じない程度で、極端に敏感というわけではないので誤動作はかなり抑えられると思います。

再生/停止左側 2回タッチ
曲戻し右側 2回タッチ
曲送り左側 3回タッチ
音量アップ(+)右側 3回タッチ
音量ダウン(-)左側 2回タッチ
受話・終話着信時1回タッチ(左右どちらか) 
着信拒否着信時2回タッチ(左右どちらか)
音声アシスタント左右どちらかを2秒長押し
電源オン/オフ充電ケースから出す/戻す 
注意が必要なのは曲戻しが「右側2回」なのに対して曲送りは「左側3回」となっていて、いっぽうで音量操作は音量アップが「右側3回」に対し、音量ダウンは「左側2回」となっています。どうしてこのようなギミックになっているのは謎です。

なにしろ10ドル台の超低価格TWSということもあり、AACやaptXなどの高音質・高圧縮コーデックには未対応でSBCのみの接続です。しかし想像以上に接続性は良く、屋外で使用しても安定した音質で楽しむことが可能です。さすがに都心の混雑する駅などでは相応に途切れることがありますが、最近のTWS製品と比較しても十分に優秀で、満席の新幹線の車中や混雑する在来線への乗り換えなどでも快適に利用することが出来ました。

FLANG S2 Buds」の音質傾向はやや中高域寄りのドンシャリでTWSとしては結構珍しいスッキリした印象のサウンド。SBCだけの15ドルTWSだと侮るなかれ。決して解像度が高いわけではありませんが、伸びが良く、煌めきのある高域と比較的明瞭で抜けの良い中音域、締まりが良く籠もること無く鳴る低域と、まるでバランスの良い中華ハイブリッドのようなサウンドバランスを実感します。

「FLANG S2 Buds」 TWS「FLANG S2 Buds」 TWS
FLANG S2 Buds」の高域は、TWSとしてはかなり明瞭でスッキリした印象。煌めきを感じる硬質な音を鳴らします。開封直後は多少耳につく歯擦音がありますが数時間〜程度のエージングで比較的落ち着きます。ハイハットなどのシンバル音も綺麗で、SBCコーデックのみのイヤホンで想像しがちなモコモコと籠もった印象の高域とは全く無縁のスッキリした高音です。
中音域は少し凹みますが、ボーカルは近くに定位し、籠もること無くハッキリと鳴りなます。こちらも安価なワイヤレス製品にありがちな変に中音域を持ち上げるような感じは無く、癖ののないサウンド。音場は少し狭いものの分離はよくこの手製品としては定位はしっかりしていると思います。また輪郭のハッキリした音なのでストレス無く聴くことができます。
低域はこの手の製品としてはかなり控えめな印象。どちらかというと軽快な印象の音で、締まりは良く籠もること無く鳴ります。重低音はやや軽いものの想像以上に深く沈みます。ジャズなどではちょっと物足りないですが、ロックやポップスなどのボーカル曲では相性の良さを感じると思います。


というわけで、「FLANG S2 Buds」は、オーディオアダプタの「FLANG GS1」同様に、驚くほど低価格ながら音質面でも「想像以上に、結構使える」製品でした。TWSとしてのビルドクオリティにも安っぽさは以外と無く、普段使いのちょっとしたアイテムとしても十分に楽しめるイヤホンでした。興味があれば是非とも挑戦してみるのも良いと思いますよ(^^)。