KBEAR KB04

こんにちは。今回紹介するのは「KBEAR KB04」です。中国のイヤホンブランド「KBEAR」(または「KB EAR」)はこれまでも比較的低価格でハイスペックな製品を中心に、音質面でも定評があります。
今回の「KBEAR KB04」は1BA+1DD構成のシンプルなハイブリッドで、30ドル、3千円台の価格設定ながら、高級感のある金属製ハウジングと上位モデルを彷彿とさせる質の良いサウンドバランスを実現した、非常にコストパフォーマンスの高いイヤホンです。
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KBEAR KB04」のハウジングは亜鉛合金のダイキャストで落ち着いたメタリック塗装が施されています。コネクタは0.78mm 2pinコネクタを採用。付属ケーブルは高純度銅線を使用しています。
ドライバー構成は1BA+1DDのハイブリッドで、ハウジング部の10mmサイズの複合振動版ダイナミックドライバーとステム部分に搭載された高域用のバランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーがほぼ直列に並ぶ配置になっています。
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非常にシンプルなデザインですが、個々のパーツをみると音質面でも定評のある「KBEAR Hi7」や「Yinyoo D2B4」、「TRI-i3」などとデザイン的な共通点もあり、同じファクトリーで作られている可能性も高そうです。そうなると質の高いイヤホンを次々と作ってきたノウハウを反映させた低コストモデルという見方もでき、その仕上がりが気になるところです。

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■ 低価格イヤホンとは思えない重厚感のある金属ハウジング。装着性も良好。

KBEAR KB04」のパッケージは低価格モデルということもありコンパクトなボックスに最小限の構成となっています。内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースが2種類(それぞれS/M/Lサイズ)、ケーブルフック、説明書。
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亜鉛合金ダイキャスト製のハウジングは10mmサイズのドライバーを搭載しつつ非常にコンパクトにまとめられており、装着性も比較的良好です。耳の小さい方でも装着に苦労することは少ないでしょう。
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ダークグレーのメタリック塗装により角度により鈍く光る感じが非常に渋い印象ですね。使いやすいシンプルなデザインですが、しっかり個性も主張しています。また最近のKBEARのモデルと比較すると「KBEAR KB04」が非常にコンパクトなのがわかります。ステム部分が太く見えますが、実際は「KBEAR Hi7」と全く同じ形状で、それだけ本体がコンパクトであることがわかります。
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付属ケーブルは最近のKBEAR Hi7やTRI-i3などに付属するの同様な柔らかい樹脂被膜に覆われた銅線で取り回しは良好です。0.78mmサイズの2pinコネクタで本体側はやや窪みのあるデザインとなっていますが、CIEM 2pin以外にも中華2pinケーブルでもいちおうリケーブルは可能なようです。
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イヤーピースは半透明のグレーのものが他のモデルでもよく採用されているタイプ、黒色のものは多少円錐形に近い形状のタイプになっています。黒色のイヤーピースのほうが少し柔らかいタイプです。また他にも、定番のJVCの「スパイラルドット」やAcoustuneの「AET07」、AZLA「SednaEarfit Light」「SednaEarfit Light Short」など開口部の大きいイヤーピースを合せるのも良いと思います。耳穴が細くイヤホンの重量で外れてしまい安い場合は「AET06」や「RHAダブルフランジイヤーピース」などのダブルフランジタイプを組み合わせるとしっかり固定できると思います。


■ 中華ハイブリッドらしいメリハリの良さに加え、適度な柔らかさと臨場感をもった絶妙なバランス

KBEAR KB04」の音質傾向は分りやすく「中華ハイブリッド」らしい「寒色系寄りの弱ドンシャリ」のバランスになっています。これまでKZ/CCAなどの低価格中華イヤホンやKBEARの製品を聴いたことのある方なら結構馴染みやすいサウンドだとおもいます。ただし、今回の「KBEAR KB04」の面白いところは、解像感が緩めのダイナミックドライバーを組み合わせつつメリハリのあるチューニングを加えることで、ボーカル帯域を中心に適度に柔らかく明瞭感もある、といった点。これにより一聴するとミドルグレードで最近増えてきている音作りにも似た低価格ハイブリッドとは思えない聴き馴染みの良さを感じます。

KBEAR KB04KBEAR KB04」の10mmダイナミックドライバーは複合素材をコーティングされたPU振動版を使用しているため比較的ウォームな印象で、低価格中華イヤホンで主流のチタンやグラフェン振動板より特に低域は緩めの鳴り方をします(まあ価格なりの音、ともいえますね)。しかし、組み合わせるBAドライバーとの配置や金属製ハウジングの反響音などの工夫により、中高域を中心にメリハリのある元気な音にチューニングすることで、耳馴染みのあるハッキリした印象の弱ドンシャリ傾向にまとめつつ、ボーカル帯域を中心に、中高域はやや硬質でスッキリ目な印象、いっぽう中低域は柔らかさを感じるウォームな印象で、全体として雰囲気のある音作りをしているようです。
個々の音を捉えてみると価格なりのクオリティの部分は多くあるのですが、限られたコスト内で上手くまとめるという点では非常に手堅いものを感じます。前述の通り、「KBEAR KB04」も「KBEAR Hi7」や「TRI-i4」など、非常に優秀な中華イヤホンを数多く生み出しているファクトリーで作られていると考えられ、それらの経験値の高さがしっかりと反映された「低価格イヤホン」といえるのではと思います。

KBEAR KB04」の高域は、硬質な印象も感じるスッキリ目のサウンドです。きちんとした主張はあり、刺さらない程度に多少シャリ付きがあるエッジの効いた鳴り方をすることで、多少人工的ではあるもののメリハリを感じる鳴り方をします。高域について実際のところは限界は低めで解像度も価格なり、という感じですが、どちらかというとボーカル帯域の高音、中高域付近の明瞭感にフォーカスしたような割り切ったチューニングと言えるかも知れませんね。

KBEAR KB04中音域はドンシャリ傾向ですが特に凹むこと無く鳴ります。ボーカル帯域は伸びの良い明瞭で聴きやすいサウンド。曲によっては多少人工的なエッジを感じる事がありますが、輪郭のわかりやすいハッキリ目の音で音場はやや狭いものの定位は取りやすい印象です。特に女性ボーカルのハイトーンなどはこの価格帯のイヤホンとしてはかなり鮮やかな印象でスッキリめの印象を受けます。これに対し中低域は少し広がりのある音で適度な響きがあり柔らかさと温かさを感じさせます。この響きのおかげで適度な臨場感があり元気で楽しいリスニングサウンドを演出しています。この明瞭さと温かさのバランスが「KBEAR KB04」の大きな特徴のひとつといえるでしょう。

低域はミッドベースを中心に適度な量感と厚みがあります。中高域との分離は比較的良好ですが、やや膨らむ傾向があり、男性ボーカルの低音などが少し被りがちな場合があります。重低音の沈み込みはやや軽く、解像度は価格なりで多少ノリ重視な印象。全体的にボーカル帯域を引き立たせてバランスの良い元気の良いサウンドにまとめている感じです。

相性が良いのはロック、ポップス、アニソンなどのボーカル曲。テンポの速い曲でも疾走感を失わない程度にボーカル帯域は煌びやかで適度に臨場感があり、また硬すぎず、同時にハッキリとしたメリハリのあるサウンドを楽しめると思います。いっぽうで低域や高域をしっかり聴きたい方には表現力で物足りなさを感じる可能性があります。インストゥルメンタル曲はあまり得意ではないかもしれません。またEDMなどでも低域が膨らみすぎたりする可能性があります。

KBEAR KB04KBEAR KB04
ちなみに、「KBEAR KB04」は0.78mm 2pinコネクタを採用しており、埋め込みタイプのCIEM 2pinコネクタであれば問題なく使用できます。また突起部が浅い中華2pinタイプでも完全に奥までは入らないものの、同様に使用することができます。リケーブルにより全体的に情報量が増加することで中高域を中心に明瞭感が向上し、よりメリハリの強い音に変化します。しかし、個人的には「KBEAR KB04」についてはあまりリケーブルを推奨しません。前述の通り、コスト的な理由も有り、もともと解像度のそれほど高くないドライバー構成で適度に派手めの演出を加えることでサウンドバランスの良いサウンドを作っています。それがリケーブルによりせっかくのバランスが崩れてしまい派手なだけのサウンドになってしまうことが多いようです。特にドンシャリ傾向が強まることでボーカルが凹みやすく感じたり、高域の限界が早くちょっと安っぽい音に感じる場合があるのは完全に逆効果かも。「KBEAR KB04」は製品として非常にまとまりが良いイヤホンですので、そのままのサウンドで楽しむのが正解みたいですね。


KBEAR KB04というわけで、「KBEAR KB04」は3千円台の価格設定のなかで、質の高い金属ハウジングを備え、全体的なバランスの良さを追求したイヤホンだと思います。
最近の中華イヤホンの傾向をしっかり踏襲し、ボーカル曲を中心に、使いやすく、聴きやすいバランスにまとめたのは流石だと思います。また見た目においても全然安っぽくみえないのが良いですね。
製品としてのまとまりが良いため「遊び」の余地は少ないものの、マニア以外の方も購入対象に含まれる3千円程度の価格帯で、またひとつ「多くの人にお勧めできる」イヤホンが増えたのは楽しい限りですね(^^)。