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イヤホン・ポータブルオーディオなどの趣味的レビュー。

iTunes 12.2.1で解消された「iTunes Match」の問題について

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iTunes 12.2.1のリリースで、iTunes Match利用者のApple Musicとの問題が解消されました。

リリースノートによると、
If you join Apple Music and are a current iTunes Match subscriber, you might notice that some previously matched songs appear as Apple Music songs after you add Apple Music playlists.

具体的には、iPhnoe Maniaさんの記事によると、
同アップデートでは、iTunes Matchで選曲された曲がApple Musicの楽曲として表示され、デジタル著作権管理(DRM)が勝手に追加されてしまうトラブルが修正されました。

つまり、iTunes Matchに加入しているユーザの場合、ミュージックライブラリの楽曲は自動的にiCloud(≒iTMS)のライブラリと比較され、iCloud上にある曲の場合は「マッチ」し、ない場合はiCloudの利用者の専用エリアに「アップロード」されます。この「マッチ」「アップロード済み」はミュージックライブラリのリスト表示で「iCloudの状況」を表示させることで確認できます。

この状態で、Apple Musicを有効にした場合、Apple Musicの画面上でで「」をクリックし、My Musicのリストに入れた曲は、さらにミュージックライブラリ上では「iCloudの状態」が「Apple Music」というかたちで表示されます。
この「Apple Music」の状態の曲もiTunes Matchの「マッチ」の曲同様、「ダウンロード」ができます。

しかし「マッチ」の場合は、DRMなしの曲データがダウンロードできるのに対して、「Apple Music」の場合はDRMつきになり、ダウンロードしたiTunes上で再生する以外のすべての利用が制限されます(iPodへの転送などもできない)。

iTunes 12.2のバグは、Apple Musicで存在する曲データの場合で、DRMなしの楽曲がダウンロードできる「マッチ」の状態から、DRM付きの曲の利用に制限される「Apple Music」の状態にライブラリが置き換わる可能性がある、という問題だったようです。

iTunes 12.2.1へアップデートすることで、以降はこれらの問題は発生しませんが、もし該当するかたちでミュージックライブラリが置き換わった場合、再ダウンロードすることで解消できるようです。

If needed, follow these steps to remove and download again songs that were incorrectly saved as Apple Music songs:
 
1. Open iTunes 12.2.1.
2. In the upper-left corner of iTunes, click the Music icon.
3. Click My Music.
4. Control-click the songs that were incorrectly downloaded as Apple Music, then choose Remove Download.
5. Control-click the same songs, then choose Make Available Offline to download them again correctly as Matched songs.
 

ようするに、「iCloudの状況」が「マッチ」だったはずなのに下矢印の雲マーク(「iCloudダウンロード」を表示にするとでてくる)をクリックしたら、DRMつきデータ(.m4pデータ)が落ちてきたー、と言う場合は、いったんダウンロードのみを削除し、再度ダウンロードすればDRMなし(.m4aデータ)が落とせますよ、という話らしい。

ただ、実際には、私のミュージックライブラリも洋楽以外はいまのところApple Musicとはマッチできていない曲の方が圧倒的に多い(ほとんど)なので、まずこのへんのトラブルは起きなかったわけですが。。。

※7/25追記
「マッチ」曲の「Apple Music化」問題は12.2.1で解消された(らしい)ですが、いっぽうで今日現在でも密かに存在すると言われる「Apple Music」の「マッチ」化バグ。私も遭遇しました。
後述の理由で再現実験を行う気は全くないため発生経緯は記載せず、遭遇後の事実のみ追記します。まあようするに昔からのMatch加入者がライブラリのiCloudへの更新をなかなかしないときに「よくやる方法」をしただけです。ですのでほかの方も遭遇確率は結構高いかもしれません。
確かに、「マッチ」化することで、m4aファイルを普通にダウンロードできた曲も一部ありましたが、ほとんどのアルバムは「マッチ」化したことで「このアイテムはダウンロードできません」というダイアログがでて逆にダウンロードができなくなりました。仕方ないのでiCloudミュージックライブから削除してApple Musicで追加しても「マッチ」として追加されるばかり・・・これではオフライン再生ができずなかなか困った事態です。思わせぶりな感じが実に迷惑ですね(笑)。
とりあえず、しばらく様子を見て対応してみようと思います。



 

Apple Musicをカーオーディオで「車載」してみた

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2015-07-05-08-04-22


■地方ユーザの最も使うリスニング環境は「カーオーディオ」?
私も東京都内で仕事しているときは気にしないのですが、交通手段がほぼクルマ、という福井などの地方だと、音楽を聴く機会は圧倒的にクルマの中、つまりカーオーディオの稼働率が一番高いのは珍しいことではありません。

となると、ストリーミングで音楽を試聴するApple Music(に限らず、LINE MUSICやAWAなども)を使いたい、というニーズも半減以下に落ちてしまうのかもしれません。
それでもせっかくだからカーオーディオでもApple Musicを堪能したい!

というわけで、いろいろ試してみました。

■レベル1: まずはBluetooth接続で聴く
imageまずは、一番シンプルにBluetooth接続でカーオーディオに接続し、iPhone側のミュージックアプリでRadioをストリーミング再生します。私の車のオーディオはAUX端子があるためそのままライン接続でミニピン端子のケーブルでiPhoneとつなぐことが出来ます。またロジテックのLBT-CR01(LBT-MPCR01BK)などのAUX接続型のBluetoothオーディオレシーバーを使用することもできます。
ラインで直接接続すればいい気もしますが、あえてBluetooth接続ににする理由は、ペアリングしておけばiPhoneはカバンやポケットにいれたままで使用でき、わざわざオーディオケーブルで接続しなくてよいので、慌ただしい通勤の時にはすごく便利です。
そして、それ以上にBluetooth接続の場合、エンジンを停止すると自動的に一時停止になるため、iPhone側でいちいち操作するわずらわしさがありません。単純なことですがこれは使ってみればよくわかると思います。おそらく車載のうえでは必須の機能だと思います。

Apple Musicは標準でiTMSの音源と同じ256kbpsのAAC形式に固定されており、他社サービスと異なり転送レートを制限する機能がなく、さらに、デフォルトではLTEなどのモバイルデータ通信でのストリーミングがOFFになっています。ただ実際にはモバイルデータ通信利用時には自動的に転送レートを下げてストリーミングを維持する仕様になっていることが非公式ながら確認されています。

まず、Radioで聞いてみます。途切れることなく堪能できます。多少のバッファは効いているため電波状況が3Gになる環境でもさほど問題はありませんし、音質的にも満足のいく使用感です。



■レベル2: パケット上限のないWiMAX2+ルータでWi-Fi接続してストリーミング
imageしかし、LTEでのストリーミングでの再生は、データ通信の契約にもよりますが、あっという間に上限に達してしまいそうでなかなか怖いところがあります。

そこで、契約上では現在上限設定のないUQ WiMAX2+のモバイルルータを使用し、iPhoneはモバイルルータにWi-Fi接続で利用してみます。このケースだと、iPhoneはWiFi接続だと判断し、256kbpsのレートを維持しようとしますが、この場合も通信回線状況にあわせてレート変更が働いているのか、LTEと同様に途切れることなく快適に利用できました。



■レベル3: Apple Musicをカーオーディオで操作する!
 Dockコネクタ用の「Made for iPod」対応カーオーディオへiPhone 4Sを接続


ここで、利用端末をiPhone 6 Plus から解約済みのiPhone 4Sに変更します。

なぜか? 実は現在使用中のカーオーディオ(カーナビ)は従来型のDockコネクタのiPodに対応しており(いわゆる「Made for iPod」仕様)、普段はDockコネクタ対応の旧世代のiPod nanoを接続して利用しています。
最近のモデルでようやくLightningでの接続が可能なカーオーディオが出てきましたが、長く販売されていて、仕組みも簡単だったDockコネクタ対応のカーオーディオやカーナビは現在も多くのクルマに搭載されているのでは、と思われます。

そう考えるとDockコネクタを搭載し、iOS8.4にも、将来のiOS9にも対応するiPhone4Sは車載オーディオ用のiOSデバイスとしてはなにげに最強かも(笑)。

というわけで、お蔵入りしていた「解約済みiPhone4S」をあらためてiOS8.4にアップデートし、Apple Musicが利用できるようにします。さらにWi-Fi環境であらかじめ聴きたい曲はすべてオフライン利用可(ダウンロード)しておきます。

2015-07-05-08-04-30私の場合、iTunes Matchにも加入しているため、My Musicには母艦のiTunesのミュージックライブラリがすべてiCloudと同期しており、Apple Musicで追加した曲と、iTMSの購入曲、CDなどからリッピングした曲の混合のプレイリストが表示されています。これがすべてがオフラインで再生可能なようにiCloudからダウンロードしておきました。
なお、iTunes Match加入の場合は、あらかじめiCloudミュージックライブラリをOFFで同期を行い、必要なライブラリをiOS側に転送してからONにするとダウンロードの手間が少し省けます(64GBのiPhone4Sの場合、空き容量いっぱいに曲をいれると「少しの手間」どころではなかったり)。


また、ライブラリの選択画面で「オフライン再生可能な項目を表示」にチェックを入れておけば、カーオーディオで再生できる曲(ダウンロードされている曲)があらかじめ確認できるので便利です。
さて、この「解約済みiPhone4S」をもともとつながっていたiPod nanoの代わりに接続、ミュージックアプリを起動しておきます。

カーオーディオ(カーナビ)からApple Musicを含んだプレイリストも正常に表示され、普段と変わらず再生することが出来ました。
まあ、DRM付きとはいえiPhoneのミュージックライブラリに入っている訳ですから当然と言えば当然ですが、本来クラウドのはずのAppleMusicのプレイリストがCDエンコードの曲と同様にカーナビのリストに表示されるのはなかなか不思議な感覚です。

ここでひとつだけ注意が必要なのは、iPhone4Sの電源ONや再起動による起動直後はあらかじめ自宅のWi-Fi環境などネットワークが使える環境でミュージックアプリを起動させる必要があります。起動直後も完全オフラインだとAppe Music環境下ではそもそもミュージックアプリを起動しても「オフラインです」という表示で使用することができません。
ただ、いちど起動してしまえば、フォアグラウンドでもバックグラウンドでもカーオーディオで普通に使用することができます。もちろん外出先などiPhone4Sが通信できない環境でもスタンバイ状態であればエンジンをスタートした時点でふつうに続きから再生してくれます。


Apple MusicでダウンロードさせるDRMつき曲データはダウンロードしたデバイスでの再生のみをサポートしているため、昔のiTunes Storeの楽曲のようにiTunesを使ってiOS非搭載(Apple Music非対応)のiPodへ転送するなどの使い方はサポートされていません。
(参照: さっそくApple Music楽曲をiTunes 12.2で「ダウンロード」してみた

しかし、この方法なら普段のiPodとかわらず、従来型のMade for iPod仕様のカーオーディオでApple Musicの音源を楽しむことが可能でした。



■結論。Apple Musicは他社配信サービスとは一段レベルの違うカーオーディオでの使い勝手を実現
Apple Musicをカーオーディオで使ってみた印象は、「これなら使える」でした。
実は2013年ごろから音楽配信をカーオーディオで使用する試みはやっていましたが、やはりMade for iPodオーディオの機能を使いたい、あるいはBluetooth接続でも、ちゃんとエンジンを切れば自動で一時停止し、再度乗車してエンジンをスタートした際には、一時停止したところから聴ける。そういう「あたりまえのこと」を音楽配信サービスで行うことの難しさを感じることの連続でした。

Apple MusicはApple純正のサービスとしてミュージックアプリと統合することで、いくつかの制限はあるものの、従来の音楽配信サービスでは難しかった条件の多くを払拭することが可能になりました。

これならば、音楽はカーオーディオ派の皆さんにも十分におすすめできるサービスだとおもいます。


さっそくApple Music楽曲をiTunes 12.2で「ダウンロード」してみた(追記その2)

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2015-07-01-20-22-25■Apple Musicがはじまった!!

本日(2015年7月1日)から、Appleの音楽配信サービス「Apple Music」が日本でも同時サービス開始されました。

iPhoneなどのiOSデバイスでの使い勝手や機能はさっそくレビューが一斉に掲載されましたが、そんななかすこしタイムラグを置いて、同日午前中にMac版およびWindows版のiTunesが12.2にアップデートし、iTunes上でもApple Musicが使えるようになりました。

というわけで、iTunes 12.2上でApple Musicになってできたことを確認。



■iCloudミュージックライブラリへの統合(iTunes Match未加入の場合)

111Apple MusicをiTunes12.2でスタートさせると、ミュージックライブラリをiCloudへ統合させる確認ダイアログが表示されます。ここでOKをおすか、「設定」画面で「iCloudミュージックライブラリ」のチェックを入れると、iTunes内の音楽ライブラリがApple Musicと照合されます。

114照合が開始されると、既存のミュージックライブラリをApple Musicと照合し、Apple Musicにある楽曲についてはApple Musicの曲を、ないものはiCloudの専用領域にアップロードされます。
これにより、iPhoneのミュージックアプリの「My Music」をみるとiTunesのすべての音楽ライブラリとプレイリストが表示され、Apple Musicと統合されます。

ただし、iTunes 12.2ではこの統合機能に問題があるようでミュージックライブラリが破壊される可能性もあります。その場合は、バグが解消されるまでiCloudミュージックライブラリの使用を中止し、ライブラリの再構築を行うことを推奨します。
ライブラリの再構築はこちらのページに詳しい情報が記載されていました。

私の場合、Apple Musicファミリープラン加入で、ファミリーに追加した奥さんのApple IDでスタート。もともとミュージックライブラリの登録曲が少なかったせいか、ライブラリが破壊される現象は起きなかったようです。

※7/15 「iTunes 12.2.1」がリリースされ、これらのApple Music関係の問題は解消されたようです。


■iTunes Matchとの関係は?
iTunes上でApple Musicを考える場合、どうしても気になるのは「iTunes Match」との関係。Apple Musicには、すでにサービスが展開されている「iTunes Match」と補完する関係にある、とAppleのサイトには記載されています。
ただ、実際には重複する部分も多く、具体的には母艦のミュージックライブラリをiCloud上にもつ機能はiTunes Matchと同じとされています。

14ちなみに「iTunes Match」とは、母艦のiTunesにあるミュージックライブラリを iCloud(iTMS)上のライブラリとマッチングさせ、
マッチした曲はiCloud上の楽曲を、
マッチしなかった曲はiCloud上にアップロードされ、
結果母艦のライブラリはすべてiCloud上でストリーミングが可能になるサービス。(アップロード領域は通常のiCloudとは別領域。ライブラリ最大管理数は2.5万曲。今後10万曲になる予定)。



現在、iTunes Matchの項目はiTunes 12.2のメニューからはなくなりましたが、おなじ項目がiTunes Storeの「iTunes Match」にあり、サービスを契約する場合や、契約者がコンピュータを追加したり、実際にローカルの音楽ライブラリをiCloudとマッチ(およびアップロード)する場合も、ここの画面から行います。

iTunes Matchの機能とApple MusicでのiCloudミュージックライブラリの統合を比較すると、
iTunes Matchの場合は、既存のミュージックライブラリとの照合でiTMS(iTunes Music Store)のほぼ全曲と照合しているようなのに対し、Apple MusicではあくまでApple Musicでサービスしている曲だけで、邦楽については多くがマッチしません。これがiTunes Matchの場合は、サントラなどを除き、かなりの確率で「マッチ」し、またマッチした曲はDRMなしの高品質のiTMSの音源に差し替え(ダウンロード)することが可能です。
つまり、マッチした音楽ライブラリの楽曲はすべてiTMS相当の曲に置き換えることが可能で、それはWalkmanなどほかの音楽プレーヤーで聞くことも可能になるわけです。

Apple Musicでは後述のとおり楽曲にDRMがかかっているため、iTunes Matchのような柔軟な対応はできず、あくまでApple Music上でのライブラリの統合のみに主眼を置いた「似て非なるサービス」と考えるのが妥当でしょう。

わたしはすでにiTunes Matchも契約中なので、とりあえずは、両方契約の環境での動きを確認します。

※7/15 「iTunes 12.2.1」がリリースされ、iTunes 12.2でiTunes Matchの「マッチ」化されたライブラリが「Apple Music」のライブラリに置き換わる場合があるバグが解消されました。
→ iTunes 12.2.1で解消された「iTunes Match」の問題について



■iTunes Matchとの共存準備

image2015-07-01-20-21-21iPhoneなどで、iTunes Matchを利用している環境下で、iOSを8.4にアップデートすると、これまであった「iTunes Matchを利用する」スイッチが「設定」の「ミュージック」メニューから消えます。

そして、「Apple Musicを表示」スイッチがオン、「iCloudミュージックライブラリ」スイッチがオフになっています。
この状態で「iCloudミュージックライブラリ」をオンにしてもエラーになるので、いったん「Apple Musicを表示」スイッチをオフにして、再度「iCloudミュージックライブラリ」をオンにすると再び「iTunes Match」環境が復活します。

具体的にはミュージックアプリの「My Music」がiCloudにアップロードまたはマッチしたライブラリになります。そのうえで、あらためて「Apple Musicを表示」スイッチがオンにして、Apple Musicサービスをスタートさせれば、ふたつのサービスが無事共存できるわけです。



■iTunes 12.2でのApple Music(+iTunes Match)

Macの場合はOS X 10.10.4にアップデートし、iTunesも12.2にアップデートすると、iTunesでもApple Musicの画面が出現します。ただミュージックライブラリそのものは、iTunes Match契約済み(すでにライブラリがiCloudと同期している状態)ではそのままApple Musicでも利用されるため、特に変化はありません。

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iOS/Macなど環境に関わらず、Apple Musicで「+」アイコンでMy Musicに送ると母艦のライブラリにも「iCloudの状態」が「Apple Music」でライブラリに追加されます。このままApple Music画面ではなくふつうのiTunesの画面でストリーミングで再生することも、プレイリストに母艦の曲と組み合わせて追加したりなども自由にできます。
そして、曲のダウンロードも無事できました。



■Apple Musicからダウンロードした曲ではDRMが復活

36曲のダウンロードはミュージックライブラリのリスト表示で「iCloudのダウンロード」タブを表示させると表示される雲のアイコンをクリックすることでライブラリにダウンロードされます(iTunes Matchではお馴染みの方法)。



07ダウンロードされた曲ファイルは、iTunesフォルダの「iTunes Media/Apple Music」フォルダに格納されます。
ファイル形式をみてみると、ひさびさにみた「.m4p」形式(DRMつきMPEG-4 AACオーディオファイル)であることがわかります。DRMつきなので、ファイル移動などが制限されるほか、ダウンロードできてもApple Musicを解約するとおそらく利用できなくなるようにコントロールさせているものと思われます。


53したがって、このDRMつきAACファイルを直接移動したりして、具体的にはWalkmanなどにコピーして利用することはできません。もちろんMP3などへの変換など抜け道はありそうですが・・・(自己責任で)。

また、ダウンロードした曲を含め、ミュージックライブラリに追加されたApple Muisicの楽曲は自分のライブラリと組み合わせてプレイリストに入れることも可能。もちろん、ダウンロードした曲はネット未接続の環境でも再生できます。

ただし、プレイリストをiPodなどに同期しようとすると、ダウンロードした場合でもApple Musicの楽曲はエラーになります。やはり再生可能なのはダウンロードしたデバイスのみで「チェックアウト禁止」ということのようです。
唯一、Apple Watchへのみチェックアウトに対応しているようですが。
(Apple Watchを持っていないので未確認)


■その他(Apple TVなど)
Apple Musicのファミリープランに加入すると、ひとつの契約で最大6つまでのApple IDでApple Musicが利用できるほか、同一Apple IDでも複数のデバイス(iPhoneとiPadなど)でApple Musicが使えます。
ただ、現時点でApple TVはまだApple Musicに対応していないため、たとえば上記のようにMy Musicに追加し、さらにプレイリストに追加しても、iTunes Match加入状態ではApple Music楽曲を含まないプレイリストが表示されます。この辺の動きは今後Apple TVのファームウェアのアップデート等で変更されると思われます。

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エレコム EHP-CH1000/EHP-CH2000 を辛口レビューしてみた。

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2015-03-22-18-50-55

いろいろ故あって、エレコムが真面目に作ったと話題の(?)あのイヤホンを2種類とも入手しました。
というわけで、さっそく聞き比べをしてみたいと思います。

■ハイレゾWALKMANの交換イヤホン専用機、的な製品?
私も愛用しているソニーのNW-A10シリーズなど、いわゆるハイレゾWALKMANには、ハイレゾ未対応のイヤホンしか付属しておらず、「ハイレゾを体感したかったら別途買ってね」といういかにもな商法をとっております。で、普段はハイレゾなんてまったく興味もないという方も「DSEE HX」で圧縮音源がハイレゾ相当になるぜーとか書いてあると、やっぱり対応イヤホンが欲しくなってくるものではないでしょうか。ところがソニーのハイレゾ対応は、そこそこうるさいオーディオ系の方むけに展開してるだけにちょっとお高め。

そこで「EHP-CH1000」は実売5000円オーバー1万円未満と、手軽にハイレゾを体験したい方々には絶妙な価格帯でちゃんとお墨付きのハイレゾ対応マークの商品、で真鍮製ハウジングの質感もちょっと高級そう(そういえば付属ポーチの質感もけっこう良い)。
ネットの記事などを見ると真面目に作りました的なことが書かれていますが、えらくマーケティング寄りでニッチ狙ってますよね。実際ヨ○バシの店頭とかにもソニーのハイレゾコーナーのすぐ近くにあって、NW-A16で試聴できるようになってたり。

で、「EHP-CH2000」はハウジングがさらにでっかくちょっと目立ちます。で音は重低音寄り。
よーするに重低音志向の人はイヤホン目立つ方がカッコ良くて、そのためにちょっと高くてもいい・・・てゆーか、1000がソニーのハイレゾイヤホンの代替狙いなら、2000はBoseかBeatsあたりの・・・あ、あざとい。なんか聴く前からモチベーションがだだ下がりなんですが。。


■それでも真面目に聴いてみた。
そーゆー製品だからでしょうか。これを書いている時点では真面目にレビューはまだまだ少ないようです。
やはりオーディオ好きがわざわざ手を伸ばす商品にはなっていないのでしょうか。
「エレコムのわりに、ちゃんと作っている」というのは全くほめてないと思うわけです。
最初からハードル下げても意味ないし。というわけで、相変わらずの素人耳ながら、真面目に聴いてみます。

試聴環境は、この商品が狙っているであろう、ソニーのハイレゾWALKMAN、「NW-A17」へ直刺しです。
(そのうち手持ちの別環境のレビューもしたいと思います)


平凡だがクリアで聴きやすい音。まさに「お手頃価格でちょっといい」イヤホン

2015-03-22-18-57-48まず、「EHP-CH1000」から。
私は耳穴が非常に小さいので標準のSサイズのイヤーチップでも入らず、同社のXSサイズのチップを別途購入して装着。
で、まず気になったのがケーブルのタッチノイズ。ちょっと触っただけでも結構気になります。ただこれはXSサイズのイヤーチップを使っているせいもありますが(標準のものを使えば少しマシです)。さらにケーブルが細いのでちょっと気を遣います。
遮音性は並。音漏れなどはよほど大音量にしなければ気にしなくても大丈夫なレベルでしょう。

最初はハイレゾ試聴の定番、「Pure2 Ultimate Cool Japan Jazz」の「届かない恋」
ハイレゾ試聴の前に、比較用にノーマル(16bit/44KHz)のFLACから。
ひじょーにフラットで解像度も悪くないようですが、広がりとか奥行きをあまり感じないダイレクトな音です。
そのうえで、同じ曲の、DSD64(2.8MHz/1bit)音源から変換した24bit/88.2KHz FLACのハイレゾを試聴。
私が普段使っているSE535LTDだと曲の情報量がぐっと増えるところですが、変化は控えめ。もちろん1万円以下クラスの製品にこのレベルの解像度を求めても仕方はありませんが。それでも、注意して聴いていると後ろでピアノが小さく流れているところでハイレゾらしい音の余韻を感じることができました。

続いて、fhánaの「いつかの、いくつかのきみとのせかい」
最初に聴いて、なんとなくこのイヤホンに合いそうだなーと思ったのでチョイス。
ノーマルのFLACでも予想通り気持ちよく鳴ってくれます。こちらの曲では定位感も悪くありません。
そこで今度はプレーヤー(NW-A17)側で「DSEE HX」機能をオンにしてハイレゾ相当にアップサンプリングします。ノーマルと比較し、曲の随所で音の変化を理解することができました。
やはりこのようなポップスやアニソンなどの曲、とくに女性ボーカルが向いているようですね。
ジャズやクラシック向きではないと思います。

全般を通して、刺さる感じでもなく、かといって丸い感じの音でもない。良く言えば「比較的クリアだが聴きやすい音」、悪く言えば「平凡な音」でしょうか。
ただこのイヤホンを求める人の多くが、付属イヤホンのアップグレードであることを考えれば、お手頃価格で付属イヤホンとの違いをはっきり認識できる、非常に判りやすいアプローチの製品と思います。


■ただの低音強調型、にあらず。実はけっこう個性的なイヤホン

2000続いて「EHP-CH2000」を試聴します。
こちらは、聴いてすぐわかる低音強調型です。

フラットなEHP-CH1000よりドンシャリ傾向ですが、どちらかというと全体的フラットな音に低域だけ極端に太くしているような、ちょっと変な不思議なバランスに聞こえます(汗)。
というか、明らかに狙っているところがあって、そこに合わせてチューニングしている感じです。


試しに Lady Gaga の「Born This Way」を再生してみると「もうドンピシャ」。ビートがガンガン響きつつとても気持ちよく曲が駆け巡ります。
続いて Hilcrhyme の「春夏秋冬」。これも適度にビートが強調されつつも、定位感が維持され、実はそこそこ高域から低域まで解像度が高いイヤホンであることが確認できます。
この曲ではDSEE HXのハイレゾ化効果もちゃんと確認ができました。この手の曲と相性がいいようです。
逆にアニソンなど高域成分が多い曲を聴くと、高域の女性ボーカルがキンキンと響きまったく聴くことができません。

このイヤホンは「低音強調型」として、男性ボーカルの曲や、ラップ、ロックなどのジャンルで低音を利かせたいという用途に向いていることがわかります。相性のいい曲では低音が活きつつ非常に気持ちの良い解像度の高い音楽を楽しめます。また意外にクラシックやジャズなども曲によってはぴったりハマるケースがありました。

EHP-CH2000はネットでの評判がはっきり分かれているようですが、個人的には特徴の少ないEHP-CH1000より面白く「けっこう個性的」で、曲の種類によっては使ってみようかな、という気分にさせてくれました。
(聴き疲れするので普段使いは無理ですが…)


■「この次」がどういくのか。
なんとなく、EHP-CH1000でニッチのパイを確保しつつ、EHP-CH2000で個性をだしながら今後の路線を決めてみようか、なんて風にも見えるラインナップですが、逆に言えば「本気でオーディオやるよ」といいつつ実際は「まだ手探り」という感じなんでしょうね。
でもEHP-CH2000のほうがマーケティング的に受けないと、今後はEHP-CH1000の「ちょっと安くてそこそこいい」路線になっていくのかもしれません。それはちょっと残念な気がします。
エレコムさん、サプライメーカーとしてマーケティングは大事だと思いますが、オーディオ真面目にやろうと思ったら(もしかしたら売れない)「変な商品」も売り続けることでブランドが認知されてくるのだと思います。もっとも個人的にはロジテックブランドか、新たにブランド作った方がいいのでは、とも思いますけどね。 


※追記(2015.12.23)
こちらで紹介しているEHP-CH2000相当品の付属モデルもある、ロジテックブランドの「Lightningオーディアダプター」(超小型ポタアン・DAC)の「
LHP-AHR192」(イヤホン付属は「LHP-CHR192」)のレビューも掲載しました。
→ ロジテック LHP-AHR192 をいろいろ比較して使い倒す


 

iTunes Match、更新しますか?(活用法を見直そう)

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■ベストのAAC圧縮音源=iTunes Storeの曲データ(たぶん)

いわゆる圧縮音源(AACやMP3)の話ですが、私はiTunesのライブラリにCDをインポートするときは、一般的なiTunes Plus(AAC/256kbps)で取り込んでいます。
im1
これはアップルのiTunes Storeで販売されている楽曲とおなじコーデックですが、
自分でCDから取り込んだものが
「AAC/256kbps(VBR)」(=可変ビットレート)なのに対し、Storeで販売されているものは
「AAC/256kbps」となっています。

CDからの取り込みでは自動でビットレートを調整しながら圧縮を行っているのに対し、Storeのほうは当然「売り物」として最適な状態でAAC化できるようにマスタリングされていると考えられます。
つまりStoreのAACファイルは同じ楽曲の同じフォーマットのなかでも「最も音のいい」ファイルだと考えられるわけです。
実際、CDからiTunes PlusでエンコードしたAACとStoreの音源をSE535LTDやK240Monitor(+E12)などで聴き比べてみると高音の伸びなど違いは歴然で、聞こえてくる音にもはっきり違いがあります(Storeの音源は曲によってはFLACで聴くCDレベルの音源と遜色ないクオリティでマスタリングされている)。


■「iTunes Match」による「マッチ」した曲の最適化

2014年5月に日本でもサービスを開始した「iTunes Match」は、自分のiTunesライブラリ(母艦の音楽データ)をiCloud上の専用エリアに持ち、iPhone/iPadやAppleTVのiOSデバイスや、Mac/Windowsの母艦以外のiTunes上でストリーミング再生ができるサービスです。このサービスのため、母艦上の楽曲とiTunes Storeで提供している曲のマッチングを行い、「マッチ」している場合は、iCloudにアップロードは行わず、iTunes Storeの楽曲がストリーミングされます。さらに、iTunes Match環境では自分のクラウドからライブラリへダウンロードも可能で、「マッチ」の場合はiTunes Storeの楽曲をダウンロードできます。この点がこのサービスの大きなポイントになっています。

そのため、サービス開始当初は、自分のライブラリでマッチした古い曲(128kbpsなど低いビットレートのファイルなど)をStoreのより高音質の楽曲に入れ替え、ライブラリのファイルをリフレッシュできることが話題になりました。

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しかし、もともとの古いライブラリのリフレッシュに限らず、新たにCDからインポートしたライブラリをマッチさせ(マッチング自体は都度自動で行われる)、「マッチ」になればStoreの楽曲に入れ替えることで、CDをインポートするより「いい音」のファイルに置き換えられ、母艦上も最適なライブラリを維持できます。

51ちなみに、マッチした曲の入れ替え方は、すでにiTunes Matchを利用中の方はみなさんご存じのとは思いますが、マッチ状態の曲(iTunesのリスト表示で「iCloudの状況」「iCloudのダウンロード」あと「ビットレート」を表示するとすぐにわかる)を選択し、「削除」を選び「この項目はiCloudからも削除されます」のチェックが「外れていること」を確認して削除。
そうすると「iCloudのダウンロード」(雲のマーク)の欄に点線の雲が表示されるので、クリックすればダウンロードされライブラリに登録されます(詳しくは検索してくださいね)。

私の場合はさらにWindows側でFLACにもインポートしておきますので、1枚のアルバムからいろいろな音でオーディオを楽しめるわけです。
もちろん、FLACもロスレスとはいえ圧縮していることには変わりありませんから、ベストなのは非圧縮のWAVだとは思いますが、円盤(CD)を保持していればいつでもインポートできます。


もともと私の場合は、福井の自宅で、東京(にある母艦のMac)のiTunesライブラリをいつでも聴けるiTunes Matchの(本来のサービスである)ストリーミング環境は大変便利なのですが、それとは別に、CDで持つからこそのサービスのメリットも結構あるなと思っています。


■閑話休題

ちなみに、この話を先日友人にしたら、

「なんでそんな面倒くさいことするの?
CDからインポートするとき、最初からApple Losslessで取っておいて
iTunesでもWalkmanでも使えばAACとFLACと両方持つ必要なんてないでしょ」


と、至極ごもっとなつっこみを受けましたが。。。

「いや、、なんつーかFLACとALAC、AACとALACを混ぜたくないつーか、、、(汗)」
「MP3とAACを一緒にライブラリにいれるより遥かにマシでしょ?」
「・・・・(絶句)」

ようするに、iTunes Matchを本来の用途(ライブラリのクラウド化とストリーミング)だけで使うのは「もったいない(=セコい)」という私の本音に気づかされたのでした(笑)。

正直、FLACが普及しだしたことで逆にALACも盛り返した感もあるし、一理ありそうかな。。。


今年の5月、iTunes Matchを現在契約中のみなさんは更新、されますか?


 
 

SENNHEISER HD598 がやってきた

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HD598

これまで、東京でのメインのヘッドホンは「AKG K550」でした。
最近、福井の自宅でもヘッドホンが欲しくなり、こちらは家族がいるため遮音性の高い密閉型がよいだろうということで、このK550を福井に移動させ、かわりに東京にはオープン型の「SENNHEISER HD598」を購入しました。

すでに東京にはセミオープン型のモニタヘッドホンである「AKG K240 Studio」がありますが、モニタとは異なるタイプのリスニング用がメインで欲しくなったんですね。
購入してからさっそく聴いてみて、そのまろやかさを体感。これでいいんじゃないか、とも思いましたが、とりあえずエージングを実施。約50時間くらいのところで再度聴いてみました。

接続は、Mac mini (Late2011)+HP-A4+Audirvana Plus 2.0
USB DACの「FOSTEX HP-A4」でGAINは上げなくてもじゅうぶん鳴らしてくれます。
やはりHP-A4との組み合わせの相性は抜群のようで、さまざまなジャンルの音楽をとても気持ちよく聴くことができます。この広がり感はオープン型ならではのもの。それでいてちゃんと音が締まっていてハッキリしています。特に刺さることもなく全体的に柔らかいサウンド。
価格以上の価値のあるヘッドホンですね。

さらにエージングが進み音がどう変化していくのか楽しみです。




音楽プレーヤーとしてのXperia Z3 Tablet Compact(USB-DACも)

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2015-03-20-19-41-22


■つい音楽性能よりで遊んでみた

先日購入した「Xperia Z3 Tablet Compact(並行輸入・LTE/SIMフリー版)」でも、Walkmanアプリでハイレゾを楽しめますが、moraでダウンロード以外にも、PCやMacにUSB接続時にインストールできる転送ソフトを経由して手持ちの音楽データを転送できます。
使用したMac版ではiTunesライブラリからの取り込み(プレイリスト単位での曲の取り込み、プレイリストそのもの)も可能。

09これはWalkmanにもないXperia独自の機能で、iOS系移行組にはかなりうれしい配慮。特にiTunesでライブラリを整理していない場合、フォルダのコピーでの取り込みは結構大変だし、プレイリストも一緒に作ってくれるのはかなり有り難い。ぜひWalkmanでも採用して欲しい。
ちなみに、XperiaとWalkmanでは微妙にプレイリスト(.m3u8)の仕様が異なるのでXperiaでiTunesから転送したmicroSDカードをWalkmanに刺してもプレイリストを認識してくれないのは残念。
(あらかじめWalkmanでフォーマットしたmicroSDをXperiaに刺して転送すれば、曲データそのものはWalkmanでも利用可能)

FLACはフォルダ追加で対応。対応は192KHzまでのようですがヘッドフォンでは96KHzまで。USB-DACも設定できます。
ただMac環境ではDSD(.dsf)を転送ソフトが認識しませんでした。

サウンド機能についてはスマホ版のZ3同様、「DSEE HX」(圧縮音源などを192KHz/24bit相当にアップサンプリングさせる機能)は搭載していますがフルデジタルアンプの「S-Master HX」は未搭載。
そのためか「S-Master HX」搭載のWalkmanと比較すると「DSEE HX」の"効き"はむしろいいように感じました(Walkmanより元が落ちる、ということでしょうね)がAndroid機での使用ではバッテリー持続時間が半分になる、という激しいCPU処理も同様。

2015-03-20-19-43-41また、WalkmanアプリでのUSB-DACへの対応ですが、おそらくこれもWalkmanのAndroid機と同様と思われます。むしろ「S-Master HX」を搭載しないXperia Z3ではより良い音を求める場合、USB-DACの恩恵は相対的に高くなるはずです。
私も「ifi nano iDSD」および「Astell&kern AK10(+Android用ケーブル)」のどちらの組み合わせでも普通に使用できました。ハイレゾ音源や「DSEE HX」オン時でヘッドホン(AKG K550K240 Studio)では聴いてみたところ、それなりにDACの特性を感じるサウンドを体感できました。またUSB-DAC以外ではイヤホン端子に「Fiio E12」をアンプとして経由させてS/Nを向上させることでもヘッドホンでハイレゾの違いをはっきりと感じることができました(個人的にはこっちの音の方が好み)。ただ、手持ちのイヤホン(Shure SE535LTDSE215SPEなど)の場合は「音の刺さり具合」がUSB-DACを経由するよりむしろ直刺しのほうが好みでした。この辺はDACとイヤホン・ヘッドホンとの相性もありますので一概には言えませんので、結局いろいろ試してみることが重要、といういつものオチになります。


ちなみに、私個人としては、音楽プレーヤーを別途使っているとうこともあり、Xperia Z3 Tablet Compactではせっかくの「軽さ」を重視し、ここは直刺しで楽しむことに決めました。そこで、あえてバッテリ消費の激しいDSEE HXやサイズの大きいハイレゾ音源はあきらめて、Walkman NW-A17に付属していたイヤホン(ハイレゾ未対応、MDR-NWNC33相当品)を装着し、「ClearAudio+」(要するにイコライザのSonyおまかせ設定)をオンで使用しています。
ソニー純正イヤホンの恩恵であるノイズキャンセリング機能が使えるので、この組み合わせで屋外での動画やミュージックビデオを観るのがお気に入りの使い方です。
 
国内モデルはわかりませんが、Xperia Z3 Tablet Compactの本体付属のイヤホンはお世辞にも使い物になるものではありません。ところがこのWalkman付属のイヤホンは、単品で購入しても、Xperiaと合わせるノイズキャンセル対応の安くてよいイヤホンをお探しなら悪くないチョイスです。価格以上にいい音で鳴ってくれると思います。
まあ余談ですが、この組み合わせで、静かな部屋でノイズキャンセリングをONにすると逆に盛大なホワイトノイズを拾うのはご愛敬ですけどね。


Xperia Z3 Tablet Compact LTE(SIMフリー版)を買ってみた。

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xperiaz31

Amazonで、並行輸入版のソニー「XPERIA Z3 Tablet Compact(LTE)」版を購入。
もちろんSIMフリーです。しかもちゃんと日本の技適マークを取っているので日本でも問題なく使えます。
起動してふつうにセットアップすれば日本語環境で使えます。

ただ、レビューなどで他サイトに載っているものとは異なり、POBox Plusは入っていませんので日本語入力環境は別途インストールが必要です(私はもともとATOKだったので問題ありません)。

検索するとPOBox Plus(要root化)やPOBox Touch(非root可)の移植方法が旧機種で載っていますがこの機種でも問題なくできるようです(あくまで自己責任で)。

【root不要】Xperia Z3 Compact SO-02GでPOBox Touchが使えるぞ!

POBox Plus をXperia Z1fに導入してみた


2015-03-20-19-31-23SIMはBIG-SIM(IIJ Mio)を入れました。これも他サイトであらかじめ設定が入ってた、という記載がありましたが、そんなこともなく、設定が必要でした(BIG-SIMの取説通りに設定すれば問題なし)。

充電は、防水性能を考えたらマグネットで充電するケーブルは必須でしょう。
私はアキバで充電中の色がわかるケーブルを880円で入手。また持ち運びようにmicroUSBの変換コネクタも同時購入。




Xperia Z3 Tablet Compactとしては、
・なんといっても軽い。先日までiPad mini 2を持っていましたが数字以上の別次元の軽さを感じます。
・防水は何気に便利。やはりお風呂でそのまま使えるのは有り難い。
・パフォーマンスもよい。iPad Air2と比べてもがっかりしません。

2015-03-20-19-33-56パフォーマンスは「いまどきのAndroidはこんなに早いんだー」とちょっと感動するレベルでした。
docomo系MVNOのBIC-SIM(中身はIIJ Mio)との周波数帯的な意味での相性もよく、LTEでのパフォーマンスも快適。ひとこと「良いタブレット」ですね。


iPhone6 Plus(au)でテザリングを日常的にしているので、わざわざLTEモデルにする恩恵は少ないかも、とも思いましたが、やはり屋外でもすぐに使えるのは大変便利ですね。


私が「SONY Walkman NW-A17」に落ち着いた理由。(追記あり)

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image


■携帯用プレーヤーに求めるもの


これまで、携行用の音楽プレーヤーには、iPod Touch (5th) + Astell&Kern AK10の組み合わせを使用しておりました。これはこれでなかなかコンパクトでよいのですが、ハイレゾ音源が少しずつ増えて、CDのFLACでの再エンコードも進んでくると、いまひとつ使い勝手の良くないHF Player(iOS用のオンキヨーのハイレゾFLACやUSB-DAC対応の音楽プレーヤー)では不満を感じるようになってきます。またバッテリも持ちも不安です。
そうなるといよいよハイレゾプレーヤーへ、となるわけで、できれば「Astell&Kern AK120II」や「SONY Walkman NW-ZX2」へ行きたくなるのですが、フトコロがなかなか許してくれません。
「これはNW-ZX1の中古狙いかなー」などと思いながら、いつものように店頭でいろいろ試聴していると、コンパクトなハイレゾ対応Walkman、NW-Aシリーズの音が思ったより悪くない、ということに気づきました。


SONY NW-A16/NW-A17ってすごいコスパじゃない?

SONY Walkman NW-Aシリーズ(NW-A16NW-A17)は、NW-ZXシリーズ(ZX1/ZX2)にあったオーディオ的な「こだわり」は普及機並みなものの、スペック的にはこのクラスとも遜色ありません。特に同じソニーのハイレゾ対応でもXperia Zシリーズのスマホやタブレットと異なり、NW-Aシリーズは上位機種同様に高性能デジタルアンプ「S-Master HX」を搭載しています。S-Master HXは従来機種のF880シリーズでも搭載されていましたが、当時はコンデンサまわりの違いでZX1とは音質的に相当な差があったようです(参照:ASCII.jpのZX1の紹介記事)。
imageいっぽう、NW-A10シリーズはさらに新たな薄型コンデンサの採用でZX1のレベルに近づいているとか。むしろOSがAndroidではない分、安定性的な部分やバッテリ性能的にもかなり有利な気がします。CD音源やMP3やAACなどの圧縮音源をハイレゾ相当にアップサンプリングする「DSEE HX」機能も、これらAndroid OSのWalkmanやXperiaでは「オンにするとバッテリの持ちが半分になる」と言われます。しかしNW-A10シリーズでは「DSEE HX」常時オンでもまったくバッテリが減らない! ちょっと感動です。
そしてこのコンパクトさ。
 とりあえずDSDはAudioGateでハイレゾFLACに変換して取り込めば問題なし。イヤホンは遮音性に優れたShure SEシリーズを使用。コスパ抜群のSE215SPEなら相性バッチリです。
また再生環境なりに鳴らすShure SE535LTDを直刺しでも元気なサウンドでハイレゾを楽しめます。(ただし、SE535LTD直刺しだと、静かな部屋でホワイトノイズが聞こえる)

というわけで、この抜群のコスパに圧倒され、結局ほぼ勢いでNW-A17(内蔵64GB)を購入。さらに64GBのmicroSDを挿入し使用。現在に至っております。
ケースは挿入型のエコレザーケースをチョイス。そこそこ高級感もあり、ケースに入れたままでも再生・停止や送りができる優れものです。


■コンパクトでもちゃんとしてる。さまざまなリスニング環境に対応できる万能プレーヤー

NW-A17の使用感ですが、同価格帯のオーディオプレーヤーにはない多機能っぷりはさすがWalkman。
それでもキワモノ感はすくなく、小さいわりにけっこうちゃんとしてるな、というのが印象です。
NW-Aシリーズはフラットな音質ながら、購入者層を意識してかZXシリーズに比べじっくり聞かせるというより元気で楽しく、というイメージがぴったりのサウンドを奏でます。どんどん屋外に出て、アクティブに使うことに特化したプレーヤーといえます。

image私の場合、普段はShureのSE535LTDを直挿しで屋外で利用。SE535以上のモデルになるとIEM並に反応が敏感なのでどうしてもホワイトノイズを拾ってしまうものの、SE535LTDの高い解像度と原音忠実性にもちゃんと応えてくれます。
個人的にはSE535LTDの音に慣れてしまっているのでこの組み合わせを使っていますが、直挿しの場合、相性的には手持ちのイヤホンでは「SE215SPE(Special Edition)」のダイナミックドライバーのほうが相性は良いと思います。
 
どちらのイヤホンでも、Shure SEシリーズの高い遮音性も相まってどんな場所でもどっぷり音楽に浸ることができます。 

 ちなみに、付属のイヤホンはハイレゾ未対応だがノイズキャンセリング機能には対応というもの。ただどのみちハイレゾを考えるならノイズキャンセルなどの「加工」は意味がないのであっさり無視。また私の場合、月に数回のペースで東京~福井間を新幹線・特急を乗り継いで往復していますが、電車内での長時間利用でもSE535LTDやSE215SPEのような遮音性に優れたイヤホンを使用するほうがソニーのイヤホンでノイズキャンセリングをONにするよりよほど効果があることも確認済みです。

BluetoothについてもaptXに加え、ハイレゾ対応の転送方式(LDAC)に対応するなどさすがソニー。私が持っている「JBL Synchros E40」というBluetoothヘッドフォンは既存方式にしか対応していませんが、それでも普通にいい音で使えました。またカーオーディオ用のBluetoothアダプタ(私はaptX対応のロジテック「LBT-MPCR01BK」を使用)でのワイヤレス再生ももちろんOK。再生・停止のBluetooth側制御も問題ありません。

このように、コンパクト性については申し分ないですし、イヤホンを替えてもちゃんと鳴ってくれる。ヘッドホンや据え置きで楽しみたい場合はポタアンやUSB-DACを経由させることもできる。もちろんBluetoothでも高音質で対応。なかなかコスパ抜群のプレーヤーだと思います。 


■ポタアン併用で上位機種並のポテンシャルを発揮 

(追記)なお、IEM並に反応の良いSE535LTDクラスのイヤホンの実力をがっつり活用したい場合は、FiioのWalkman用ケーブルで「Fiio E12A」をポタアンとして組み合わせる構成が断然オススメ。
この組み合わせの場合、S-Master HXのデジタルアンプがしっかり効いてとても気持ちよいサウンドが堪能できます。
image
実際、NW-A17が直挿しとはまた違ったキャラクターを見せ、SE535LTDクラスのイヤホンでも十分渡り合える、 上位機種並みの実力を感じさせてくれます。
「Walkmanはノイズが・・・」という記事もよく見かけますが、上記の通りDAC部分の性能はNW-Aシリーズでも決して悪くはありません。結果、IEMに最適化したFiiO E12Aとの組み合わせならホワイトノイズもなくなり、別次元の音質になります。

価格帯やサイズを考えればヘッドホンアンプ部をある程度割り切るのは仕方ないことかもしれません。しかし、Walkman用ケーブルによるLINE出力+E12Aの構成の場合、NW-Aシリーズの本来の実力を改めて確認できるのではないかと思います。



NW-A17-2いっぽう、自分の部屋でヘッドホンで聴く場合は、FiiOのポタアンでもヘッドホン用の「Fiio E12」を据え置きのヘッドホンアンプとして利用。IEMに特化したE12Aと比較し、より高いインピーダンスに対応し、反応の低いヘッドホンでもクラス以上の実力を発揮します。
手持ちのヘッドホンだとゼンハイザー HD595AKG K550は比較的反応がいいためNW-A17直刺しでも結構鳴ってくれますが、E12を経由させたときの音の広がりは絶大。またモニター用のAKG K240 Studio、さらにAKG K240 Monitorという特に単独では非常に鳴りづらい(600Ω/88dB)古いヘッドホンでも、NW-A17とE12の組み合わせの相性がいちばん良く、ハイレゾの機微を堪能したいときに使っています。


いっぽう、NW-A10シリーズ用のUSB-DAC接続ケーブル(WMC-NWH10)でソニー純正のPHA2PHA3をはじめ、多くのメーカーのUSB-DACも接続可能ですが、せっかくのS-Master HXをバイパスしてUSB-DACに渡してしまうのはちょっと勿体ないと思うわけです。
imageと、いいつつ時々は手持ちのUSB DACをいろいろつないだりしますが。ちなみにUSB-DAC接続の場合はAndroid用の接続に対応しているケーブル(いわゆるOTG)を使用するとソニー製以外でも認識してくれるようでです。

※追記:
CHORD 「Mojo」をDACとして使用しWalkmanと連携させる構成を新しい記事で紹介しました。

→  「FiiO L19」ほか、“Mojoと愉快な仲間たち(接続デバイス)”まとめ


■Media Go転送よりMUSICフォルダコピーが基本。

無題音楽データの管理および転送ですが、
本体メモリにFLACのデータをコピーし、64GBのmicroSDにはiTunesで管理しているAACなど圧縮音源を入れています(iTunesのミュージックライブラリはiTunes/iTunes Media以下にある)。
方法としては本体、microSDとも、どちらも同様にMUSICフォルダがあるので、音楽データを適当にコピーしています。
接続はNW-A17本体はUSBケーブル、PCのmicroSDはカードリーダーを使用します。


ちなみに、利用当初はソニーのマニュアルどおりFLACはMedia Goで管理・転送をおこない、iTunesからの音源はプレイリストも書き出していました。しかし現在は、上記のようにまず音楽データをPCやMacからWalkman本体およびmicroSDへコピーし、そのあとfoorbar2000でプレイリストを作成、という順番で作成を行っています。

ソニー純正の「MediaGo」は、Windows環境でのプレーヤーとしてはフリーウェアの「foobar2000」より相当に落ちますが、Walkmanへの転送アプリ、と割り切って使えばそれほど悪くありません。またCDをFLAC化する際にもMedia Goはわかりやすいソフトです。FLACなどの音楽データの格納先をMedia Goとfoobar2000で同じフォルダを参照させることで、用途に応じて同じデータで使い分ける方法も簡単にできます。

 ただ、私の場合、FLACはWindows側ではfoobar2000を使用していますが、もともとメインのFLAC再生環境はMacのAudirvana Plusのため、いったんMac側で曲データを管理し、タグ編集したライブラリをオリジナルにしてWindows側(foorbar2000の参照フォルダ)へもコピーして共用しています。

つまりCDを取り込む場合は、
① Media GoでCD音源をFLAC化 →
② ネットワーク経由でMacに移動。Audirvana Plus 2.0のライブラリ登録、タグ編集 →
③ Winodws(foobar2000用)にも再コピー、ライブラリ登録 → 
④ Walkman(USB接続で本体、カードリーダーでmicroSDをそれぞれ)のMUSICフォルダへ
    音楽データをコピー →
⑤ WindowsにWalkmanを接続し、foobar2000でプレイリスト作成しWalkmanへ保存。

という感じでしょうか。ちょっと面倒くさいですね。ふつうはMediaGo、foobar2000、Audirvana Plus(Macの場合)のどれかひとつとiTunesあたりだと思うので、②③は要らないですよね(笑)。
ただWindows/Macの音楽データにはDSDも含まれるのですが、この環境では唯一、Audirvana 2.0がDSDのタグ編集に対応していることもあり、メインの再生環境であるMacで作成したライブラリを親にしています。ただNW-A17/NW-A16はDSDの再生には対応していないため、KORGのAudioGateを使ってDSDをFLACに変換した曲データもWalkman転送用にこれらのライブラリで管理をしています。


■タグの細かい編集で使いやすく。

タグ編集についてですが、多くの曲データを入れる場合、ここで「手を抜かない」のはミュージックプレーヤーを使いやすくするコツだと思います。
私の環境では、まずiTunesのミュージックライブラリが先に存在し、曲数も多くありますから、とりあえずはiTunesでもともと使っているタグを基準とし、foorbar2000やAudirvana Plusで管理しているFLAC/ALACのタグを区別できるように編集しています。
 
具体的には、Walkmanで聴くとき、「アーティスト」で絞り込んだときは本体側のFLAC、microSD側のAACなどが混在しても良いのですが、やはり現在どのフォーマットのデータを聴いているかをわかりやすくしておきたいもの。
実際、同じタイトルのアルバムでもハイレゾ音源はより広い音域、微細な音を再生させるため、CD音源より音圧が低めでマスタリングされています。そのためCD音源とハイレゾを続けて聴くとハイレゾの方がボリュームが小さく聞こえます。ですからなおさら音源ごとにまとめて聴きたいと思うわけです。

tagそこで、私の場合、foorbar2000やAudirvana Plus側のデータ(FLAC/ALAC)についてはWalkmanやiTunesでは「ジャンル」に相当する「Genre」タグを活用し整理をしています。

たとえば「J-Pop」のジャンルの場合、
iTunes(AAC)の曲データで「J-Pop」タグをつけていたとすると、foorbar2000/Audirvana Plus側の
FLACの場合は「FL/J-Pop」、
ALAC(アップル・ロスレス形式)は「AL/J-Pop」、
さらにハイレゾのFLACは「HR/J-Pop」のように
頭にフォーマットの識別を入れて整理します。

これにより、Walkman側で「ジャンル」の抽出であらかじめフォーマットを理解できるので(特にハイレゾを集中的に聴きたいときなどに)便利です。もちろん「ジャンル」(Genreタグ)はすべての曲データに対し、自分が使いやすいようにルールを決めてあらあじめ細かく編集することが効果的です。 

あと、Walkman用にということでは、2枚組のアルバムなどの場合、同じアルバム名でディスク番号で整理していると、Walkmanはディスク番号タグをちゃんと読んでくれないためきちんとした順番で再生してくれません。そのためあらかじめ「アルバム名 [Disc-1]」などのようにディスクごとにアルバム名を分けておく工夫が必要です。


■foobar2000でかんたんプレイリスト作成。

プレイリストは、本体メモリ用、microSD用にそれぞれ作成しなければならないルールがありますが、どちらもWindowsのfoobar2000を使って作成しています。
image
曲データをコピーしたWalkman(またはmicroSD)をUSB接続し、
foorbar2000側で新規プレイリストを作成、MUSICフォルダ内のフォルダを空白のプレイリストに適当にトラッグ&ドロップすると、フォルダ構造をfoorbar2000が勝手に解釈して曲データの一覧を作ってくれます。

あとは適当に順番を変えたり、曲をプレイリストから追加・削除すればできあがり。これを同じWalkmanのMUSICフォルダ(本体の曲の場合は本体のMUSICフォルダ、microSDの場合はmicroSDのMUSICフォルダ)に保存すればちゃんと相対パスでプレイリストを保存してくれます。

また、あらかじめMUSICフォルダに保存したプレイリストを読み込み、修正や追加削除ももちろん問題ありません。
もしMac環境しか持っていない場合でWalkmanを利用する場合、このプレイリスト編集のためだけにVMやBootCampでWindows環境にfoorbar2000を入れる価値があると思います。


■なによりコンパクトで「気軽」にハイレゾを楽しめるプレーヤー。

というわけで、iPod touch時代からはだいぶ運用方法が変わってきましたし、プレイリストなどは最終的にほかのメーカーのポータブルオーディオプレーヤー同様にfoobar2000頼みになりました。しかし、なによりハイレゾを単体でも「そこそこ」鳴らしてくれる性能(褒め言葉)と、脅威のバッテリ性能、そしてiPod nano並のコンパクトさは他には代えがたいものです。
どこへでも持って行き、いつでもすぐに聴ける。この「気軽」さ。電源オフからの起動や、曲データ変更後のライブラリ再構築の遅さはちょっと気になりますが、利便性の上では特に問題はありません。

ポータブル特化としてのリスニング環境を考えた際、NW-A17はしばらくは私にとっての回答になってくれそうです。
 

定番USB DAC「FOSTEX HP-A4」をMacに接続しました

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HP-A4


かねてより購入を検討していた定番USB-DAC「FOSTEX HP-A4」が届きました。
待望の一品であります。

これまでMacにはifi nano iDSDを接続していましたが、こちらはWindows環境に移動。foobar2000にASIO接続します。
もちろんHP-A4もDSDに関してはASIOもDoPも対応していますが、ここはMacで利用になります。
接続環境はMac mini (Late 2011) + Apple Thunderbolt Display(通称さんぼる)。さんぼるのUSB端子にHP-A4を接続することで本体直結より電源ノイズを多少軽減させます。

■Audirvana Plus 2.0 の設定

audirvanaiconMacでUSB-DACといえばの定番プレーヤー、
Audirvana Plus」も2.0から標準モードではiTunesぽいライブラリ画面を擁するいっぱしのプレーヤー環境になりました。とはいえ基本的な設定は同じ。
これまでメインで使っていた「iFI nano iDSD」のときの設定と基本的には同じですが、「Preference」メニューで一部HP-A4用に設定を変更します。

audiosystem「Preference」の「Audio Subsystem」メニューで接続されているUSB-DACを選択します。HP-A4などDSDに対応している場合は「DSD over PCM standard 1.0」を選択。
さらに音質を追い込むため、「Direct Mode」と「Integer Mode」のチェックを入れます。
また、Macへの実装しているメモリサイズにあわせてプリロードのメモリ値を増減させます。
ここまでは、nano iDSDのときと同じ設定です。

HP-A4の仕様で、USB Audio Class 2.0デバイスとして認識すると、PCMの上限を384KHz/32bitと誤認識してしまうことがわかっています。そのため、仕様である192KHz/24bitに合わせて、「Max sample rate limit」を192KHzにして、「Limit max bitdepth to 24bit instead of 32bit」のチェックを入れます(24bitのリミットは設定しなくてもちゃんと鳴りますが、念のため)。

さらに、私の場合以下の設定を入れています(各DAC共通)。
「Audio Filter」(アップサンプリング関係)
Converterを「iZotope 64-bit SRC」にし、クオリティをBestに、アップサンプリングの設定は2の倍数で上げる方式(Power of 2 oversampling only)にしています。この辺はDACの最大値まで上げる方式(Maximum Sampling rate Upsampling)と好みやマシンスペックで変えるところでしょう。
SysOptimizer(システム優先度設定)
必要に応じて有効にします。オーディオ専用の場合有効にした方が良いようですが、インストールされているアプリケーションやドライバによって不安定になることがあるようです。
filtersysoptimizer

Volumeなどはデフォルトのまま。最後に「Library」メニューでライブラリ登録する音楽フォルダを指定し「Sync」します。以降起動時などに自動でシンクロします(このメニューで都度手動でSyncすることもできます)。
普段は2.0から搭載されたライブラリモードでFLAC(CD音源、ハイレゾ)やDSD64、SACD ISOなどを管理しています。
というわけで、アクティブスピーカー(RCA)、ヘッドホンでそれぞれ試聴。

そうそう、この音です。素人耳ながらとても繊細かつフラットで心地よいサウンドを感じます。
CD音源(FLAC)、ハイレゾFLAC、DSD64とランダムに鳴らしてみますがどれも端正に鳴ってくれます。

オペアンプの交換などもネット上では見かけますが、個人的には当分はこのままで申し分ないでしょう。


audirvana31続いて、Audirvana Plusを「iTunes Integrated Mode」にしてiTunesと連動。iTunes StoreのAAC音源を聴いてみてもAudirvanaでアップサンプリングされたサウンドを同様に心地よく鳴らしてくれます。
ヘッドホン・スピーカーの切替やゲインの変更もフロントで操作しやすく、使いやすいのがいいですね。


■ iTunesから「BitPerfect」でも鳴らしてみた。

bitperfecticon「BitPerfect」はiTunesと連携させることに特化したプレーヤーで、かつては「Audirvanaより好み」という人も結構いたようなのですが、最近はそういう話も全く聞かなくなりました。なんかネット見てるとUSB-DACなしでBitPerfectを使っている例がやたら載っているので、USB-DACを使うMacユーザは最近は使わないのでしょうか。でも私も気まぐれでMac AppStoreから以前購入してしまっていたこともあり、せっかくなので設定してみます。


bitperfect
あまりバージョンが上がっていないせいか、いつの頃からか、本来はInteger modeが使えるDACでも「Integerモード」が使えなくなってしまいました。それはHP-A4でも変わりません。
またAudirvanaのウリであるDirect Modeももちろんありません。

 
bitperfect2bitperfect3

とりあえず、適当に設定してAACをアップサンプリングして聴いてみます。
HP-A4ではAudirvana Plus同様、最大サンプルレートとビット数を24bit/192kHzにする必要があります。設定例のスクリーンショットを貼っておきます。

ヘッドホンで聴いてみると、Audirvanaと比較して空気の膜を一枚かぶったような不明瞭感を多少感じますが、よりダイレクトというか、音のクセはこちらのほうがAudirvanaより少ないのかもしれません。これはこれでアリかな、とも思いましたが、曲送りやライブラリ操作などをiTunes側で頻繁に行うと相変わらず挙動が不安定で、iTunesとうまく連携できないこともしばしば。けっこう用途が限られるソフトのようですね。



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読み:ばいそにか。無駄に中華イヤホン等いろいろ買い続けるアラフィフ限界オタクの酔っ払い。ダイエット中ですが食べるのも好き。普段は東京と福井(鯖江)の自宅の二拠点生活で小さなIT系企業を細々とやってます(出張多め)。仕事の合間に趣味で書いてるレビューブログも2022年末に1千万PVを突破(あざす!)。相変わらずのマイペースですが今後もよろしくです(^^)
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