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届いたのは8月初旬ですので多少時間が経っていますが、改めて「Wooeasy 3BA+1DD」です。
今回はアマゾンからの購入で、さらに遡り「Amazon Prime Day」でオーダーしました。
受注生産(ハンドメイド)になるため、納期は約1ヶ月弱くらいになります。

image私が注文後、AliExpessのほうでも「同じモデル」の販売を開始しました。
AliExpressでは240ドル、アマゾンでは25,980円と、どちらで購入しても価格的にはほぼ同じですのでセールのタイミングなどをうまく活用して買いやすい方で購入するのがよいと思います。またAliExpressのほうはセール時以外でもEasy EarphoneのTwitterアカウント(@hulang9078)へDMで価格を相談するのも良いと思います。※追記:このアカウントではアマゾンで購入する場合もAliExpress同様にフェイスプレートのバリエーションなどの交渉も可能とのことです。
AliExpress(Easy Earphone): Newest Wooeasy 3BA+1DD
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): Wooeasy 3BA+1DD

上記のイヤホンがどちらで購入しても同一であることは、Easy Earphoneに確認済みですので間違いは無いのですが、いっぽうで、アマゾンのほうの写真および商品名は「2016 VT Gear Custom Made In Ear Earphone」の3BA+1DDモデルの当時のものになっています。とはいえ結局は注文後にVT Audioのファクトリーでハンドメイドされるイヤホンであることには変わりは無いので、現時点ではどれを買っても同じものが届くのかなと思われます(AliExpressでは「Wooeasy 3BA+1DD」のほうが安い価格で設定されているのでこちらで買った方がお得ですね)。


■パッケージは「お馴染み」のVT Audio缶。ビルドクオリティはまずまずだが「もうひとがんばり」欲しい。
届いたパッケージはVT Audioで製作されたイヤホンであることを示す、同ブランドではお馴染みのブリキ製の缶に入って届きます。
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イヤーピースはシリコン製・ウレタン製がいろいろ入っており、さらにケース、ケーブル留め、イヤーフックなど付属品は比較的充実しています。装着性は付属のイヤーピースを使用しても比較的良好です。

また付属のMMCXケーブルも見た目も音質面でも比較的良好なものが付属しており、特に追加で用意しなくても一通り使えそうなのはいいですね。
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ちなみに、シェルの透明度は高く、とても美しい仕上がりではありますが、わずかに成形時の気泡があったり、あとフェイスのギアデザイン(特に右側)が実際に届いたものは正直「いまひとつ」だったのはトータルとしては良いだけに少し残念なところ。今後のオーダーでは改善されることを期待します。


■広い音場と重厚な低域。「VT Audio 3BA+1DD」とは異なるチューニングの模様
今回購入したイヤホンは「Wooeasy」というEasy Earphoneのブランド名になっていますが、「VT Audio」で製作されているということもあり、以前から販売されていた「VT Audio 3BA+1DD」との違いが気になるところです。

image従来モデルの「VT Audio 3BA+1DD」は所有していませんが、比較的多くネット上でユーザーレビューが掲載されているイヤホンですので、そちらの写真などで比較すると、シェルデザインは「Wooeasy 3BA+1DD」でより丸みを帯びた形状に変更になっています。いっぽうドライバーの配置はどちらもほぼ同じですが、「Wooeasy 3BA+1DD」はネットワークが多少変更になっているように見受けられます。また各BAドライバーの刻印は確認できないため詳細は不明ですが、採用するドライバーも変更になっている可能性があります(Easy EarphoneによるとKnowlesのBAであること自体は変わっていないようです)。

そして実際に聴いてみると、これまで拝見したどの「VT Audio 3BA+1DD」のレビューとも異なる音質傾向で、「Wooeasy 3BA+1DD」の一番の特徴は「より深く、重厚な低域」でした。約150時間程度エージングを行ったことで低域の締まりは当初より向上し、本来のサウンドになったものと思われますが、それでも中低域の主張が印象的なイヤホンになっています。
周波数特性はフラット寄りの弱ドンシャリ。音場はかなり広く、ボーカルは少し後方で定位します。

image「VT Audio 3BA+1DD」は低域は控え目とのレビューが多いようですが、いっぽうの「Wooeasy 3BA+1DD」はかなり厚みを感じる重低音で沈み込みも深め。ただ、分離感は悪くないので、中高域の描写もマルチBAらしい解像度の高いサウンドです。高域の刺さりは少なめですが、存在感のある音にまとまっている点は手持ちの3BAのイヤホンに近い印象を受けます。
とはいえ、クリアさや見通しの良さという点では少し物足りなさがあり、低域に引っ張られている感じは否めないかもしれません。

遮音性は普通で音漏れなどの心配もほぼありません。そのため屋外や混雑した電車の中での利用も問題ないと思います。むしろ、このような環境ノイズの多い屋外や電車の中では、低域に厚みがあることで、逆に適度に相殺して非常に聴きやすいサウンドになるのではないかと思います。私もお盆シーズンの大変混雑した新幹線のなかで長時間使用してみましたがとても快適な移動をすることができました。
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音質傾向的にジャンルでの向き不向きは少なく、むしろ「低音好き」かどうかとか、「屋外での利用」をするかどうか、などのほうが好みを分ける要素になるかもしれません。ただ、非常に音場が広く、低域に厚みがあることで、オーケストラ演奏などでは特に威力を発揮するのではないかと思います。


■アマゾンでも手軽に注文できる、わかりやすいマルチBAハイブリッド
imageWooeasy 3BA+1DD」はMMCXコネクタを採用していますので、もちろん対応するケーブルでのリケーブルが可能です。同じくEasy Earphone扱いでアマゾン(WTSUN Audio)でも販売している8芯銀メッキケーブルの「LZX42031(2.5mmバランス)」「LZX42032(3.5mmステレオ)」を購入してみたところ、比較的安価で品質も高く、使い回しが良いのでとても気に入りました。「Wooeasy 3BA+1DD」との組み合わせでも特に2.5mmバランス接続で分離感とドライバへの情報量が一気に向上し、濃度の高いサウンドをより堪能できるようになりました。

今回購入した「Wooeasy 3BA+1DD」を販売する「Easy Earphone」は中国のイヤホンセラーの中では「HCK」などと並び日本からも安心して購入できる実績のあるショップです。私もこのブログで「Easy Earphone」や「HCK」扱いのイヤホン等をいくつか紹介していますが、できればAliExpressで購入いただくことで本来の楽しさ、中華イヤホンの醍醐味を味わっていただけると思います。
imageしかし、まだAliExpressでの購入はちょっと、と思っていらっしゃる方も、Easy Earphoneはアマゾンに「WTSUN Audio」名義でマーケットプレイス出店をしており、今回同様にいくつのかのイヤホンはアマゾン経由で購入することができます。このようなグレードのマルチBAハイブリッドのイヤホンを中華ブランド以外で購入しようとするととても2万円台では不可能だと思いますが、AliExpressはまだ敷居が高い、と思っていらっしゃる方には「Wooeasy 3BA+1DD」はわかりやすく高音質なイヤホンを入手できるアイテムだと思います。まずはここから、気に入ったら次はAliExpressで、というのも良いかもしれません。
まあ、確実に中華オーディオ沼に誘っている流れですけどね(笑)。