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こんにちは。私のブログでも多くアクセスをいただいている「イヤホンケーブル」のレビューですが、「HCK Earphones」から低コストながら非常に高品質のケーブルが2種類リリースされました。特に銅線ケーブルのほうは発売以降大人気でアマゾンではあっというまに入荷分が売切れてしまいました。本レビュー掲載時点でも次回入荷待ち状態になっています。

というわけで、私も発売開始直後に銅線ケーブルと銀メッキ線ケーブルの両方をAliExpressとアマゾンでそれぞれ購入しました。どちらも比較的細い線材を編みこんだケーブルで柔らかく取り回しも良好ですが、音質面でもリケーブル効果が十分に得られる非常に高品質のケーブルでした。
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なお、各ケーブルの線材(材質)ごとの特徴については過去記事の「解説編」にてまとめています。
→ 【その1:解説編】 中華イヤホンケーブルをまとめてレビューしてみました(前編)
また、上記以外にもこれまでにさまざまな中華イヤホンケーブルを購入&レビューしております。
→ 過去記事: 中華イヤホンケーブルのレビュー 一覧

購入はいつもお世話になっている中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」(AliExpressおよびAmazon)にて。HCKのTwitterアカウント(@hckexin)では頻繁に割引情報などもツイートされますのでフォローのうえこまめにチェックされることをお勧めします。アマゾンでは国内発送のためすぐに商品が到着しますし、アマゾン経由の保証が得られるメリットがあります。上記の通り入荷するとすぐに売切れてしまう可能性があるので、気になっている方は見つけたらすぐに購入するほうがよいかもですね。いっぽうAliExpress(中国発送)では順次出荷となりますので納期はかかりますがより低価格で購入できます。また上記Twitterアカウントをフォローのうえ「フォロワー値引き」を利用することが可能です。AliExpressでの購入方法、「フォロワー値引き」についてはこちらを参照ください。


NICEHCK 8芯 純無酸素銅線 OFC  アップグレードケーブル
NICEHCK MMCX/2Pin Connector 3.5/2.5/4.4mm Balanced 8-Core Pure Copper Cable
【MMCX】【2pin ※】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】 
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発売時にHCKより大幅なディスカウントが行われたこともあり一気に品切れになるほど売れた「純銅線ケーブル」となります。HCKからの情報によると台湾メーカーより直輸入した99.99%の高純度無酸素銅(OFC)線材を使用したケーブルとのこと。比較的細い線材をしっかり編み込んでいるため8芯タイプながらゴツゴツした印象ではなく、ケーブルの柔らかさもあり、さまざまなイヤホンに合わせやすいケーブルといえるでしょう。
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MMCXおよび2pinコネクタ部分、ケーブル分岐部分にはHCKの「EBX」「DT100」などのイヤホンでも採用されている金属製のパーツを使用。2pinコネクタはKZやTFZなどに合わせやすい最近の中華ケーブルに多いタイプとなります。
KZ ZSAhck cable
こちらの純銅線ケーブルは先日「KZ ZSA」のレビュー後編(比較編)にて複数のKZイヤホンと組み合わせてみましたが、低価格ながら高純度の銅線ケーブルらしい「オリジナルの音を活かしながら明瞭度が向上する」傾向をしっかり表現しており、また一般的な付属ケーブルと比較しても情報量の向上が見込めます。また、より近くで定位し、音量もすこし上がるのが実感できると思います。
hck cableやはりKZやTFZなどの比較的メリハリのある「濃い音」のイヤホンとの相性がよいですね。TFZの上位モデルでは5NのOFCケーブルが標準で採用されているとのことですが、8芯で情報量が上がっているためか、そもそもの品質が高いからか、十分にリケーブル効果が得られます。また低域に特徴のあるイヤホンでも個性を伸ばしてくれるため、中低域が厚いシングルダイナミックのイヤホンとの組み合わせも相性の良さを感じます。特にバランスケーブルも低価格で購入できる点はありがたいところです。
正直なところこのクオリティのケーブルがこれだけの低価格になると、以前の50ドル〜100ドルくらいの8芯の中華ケーブルは「立つ瀬が無い」気もしてくるのですが・・・(^^;)。かなり汎用的に使いやすいケーブルですので、複数のイヤホンを利用している方はまとめて何本か持っていても損は無いと思いますよ。


NICEHCK 8芯 OFC純銅銀メッキ  アップグレードケーブル
NICEHCK MMCX/2Pin Connector 3.5/2.5/4.4mm Balanced 8-Core Plated Silver Cable
Amazon.co.jp(NICEHCK)  4,399円~ / AliExpress(NiceHCK Audio Store) $29.99~
【MMCX】【2pin ※】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】
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そして、上記の銅線ケーブルよりは少しだけ価格がアップしますが、こちらの「銀メッキ線ケーブル」も純銅線と同じくに台湾メーカーから直輸入の線材を使用した8芯ケーブルで、同様に柔らかく使い勝手も良好です。一般的に「銀メッキコート線」のケーブルは、銅線ケーブルに比べて高域の解像度が向上し、線材によっては多少アグレッシブになるなど「純銀線」に近い傾向と、中低域は銅線に近い傾向を併せ持つといわれます。ただ銀メッキの度合いなども含めた線材のクオリティに依存しやすく、低価格の中華ケーブルでの銀メッキ線の多くは「解像度が向上する程度」というものも少なくありません。実際HCKなどで従来から販売しているシルバーカラーのケーブルも高域より中低域の解像度の向上がメインで味付けの無い銅線といった印象がありました。
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しかし、今回のHCKの銀メッキ線ケーブルは価格はこれまでの銀メッキ線とほとんど変わらないですが傾向としては材質の傾向がしっかり現れる特徴的なケーブルに仕上がっていると思います。ある意味、本来の「銀メッキ線ケーブルらしい」傾向といえるのですが、それ故にこれまでのシルバーカラーの中華ケーブルとは「明らかにジャンルの違うケーブル」と捉えたほうが良いかもしれませんね。
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HCKの新しい銀メッキ線ケーブルでは、上記の純銅線ケーブル同様にリケーブルによって一般的な付属ケーブルより近くで定位し音量がすこし増えるなどケーブルとしての情報量の高さを実感します。さらに高域の明瞭感が向上し見通しの良いクリアなサウンドになる傾向があります。全体的によりスッキリした音になる傾向があるため、ハイブリッド系のイヤホンで各音域の雑味を軽減し、より明るい傾向の音にできる効果が期待できます。また反応のよいマルチBAなどのイヤホンとの相性も良いと思います。イヤホンによっては高域の印象が向上するため銅線と比べて相対的に低域はすこし細くなるように感じる場合もありますが、ダイナミック系でも低域のバランスを改善し中高域の分離性を上げたい場合にも良いケーブルだと思います。


というわけで、HCKの最新低価格ケーブル2種を紹介しましたが、どちらのケーブルも材質本来の性格がよく表れている、という点で非常に素直なケーブルだと思います。また線材も柔らかく使い勝手も良いですし、さらにそこそこ質の良いコネクタなどの部品選びと、細い線材をしっかり編み込むことで見た目も過度に派手ではなく、中華イヤホン以外の製品と組み合わせても違和感を感じないのが良いですね。そして、何よりどちらも非常に低価格で販売されている点は本当にありがたい限りです。
私も両方のケーブルでMMCXと2pinで1本ずつバランス接続用のケーブルで購入しましたが、さらに買い増ししていろいろなイヤホンに組み合わせたいな、と考えています(^^)。