【 ZS6系イヤホンレビューマラソン その④ 】
というわけで「ZS6系イヤホンレビューマラソン」の「その④」となりますが、今回は振り返り編となります。7月にはいってすでに3種類の「2BA+2DD」構成をZS6系イヤホンを紹介するなど、すでに似たようなイヤホンが乱立(失礼)しており、若干訳が分らなくなっている感もあります。とりあえず今回はここまでのモデルを「2BA+2DD」比較しながら振り返りたいと思います。
また前回レビューした「TRN V80」については色違いのブラックをEasy Earphonesにオーダーしていましたので合わせてリケーブルを中心に紹介したいと思います。 「TRN V80」については前回のレビューもあわせてご覧ください。
→ 「TRN V80」 明瞭感とキレの良い軽快なサウンドが心地良い、2BA+2DD中華イヤホン【レビュー】
改めて、「TRN V80」は、「TRN」という新鋭ブランドの2BA+2DDモデルの中華イヤホンで、アルミ製の金属シェルを採用すると同時に、同ブランド最初のモデル「V10」から大幅にブラッシュアップし明瞭かつ軽快なサウンドで、発売以降ネット上での評価も高いモデルとなります。
カラーは前回紹介した「ブルー」と「ブラック」があり、いつもお世話になっている中国のイヤホンセラー「Easy Earphones」には「ブラック」のモデルをオーダーしました。「TRN V80」の中国AliExpressの表示価格が38ドル~、アマゾン(WTSUN Audio)での価格が4,800円~となっています。
AliExpress(Easy Earphones): TRN V80
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): TRN V80
アマゾンではすぐに届きますし、アマゾン経由での1年間の保証が受けられるので安心感が高いですね。またセールにより購入時に割引を受けられる可能性があります。
またより低コストで購入したい場合はAliExpressでとなりますが、購入方法などはこちらを参照ください。どちらの場合も、Easy EarphonesのTwitterアカウント(@hulang9078)では頻繁に割引情報などもツイートされますのでフォローのうえこまめにチェックされることをお勧めします。
「TRN V80」はアルミ製ハウジングに塗装仕上げのデザインとなっています。そのため前回紹介したメタリックな「ブルー」もなかなか派手なカラーリングでしたが、実用性を考えるとブラックの上品で落ち着いたカラーリングの方が良いかもしれませんね。
「TRN V80」の大きさを「RevoNext QT3」および「BQEYZ K2」と比較してみると、あらためて「TRN V80」がコンパクトなイヤホンであることが確認できますね。
■実際に3種類のイヤホンを聴き比べてみることでわかった、それぞれの特徴と「個性」。
というわけで「TRN V80」を中心に、「RevoNext QT3」「BQEYZ K2」と3種類のイヤホンを聴き比べしてみます。ケーブルに「YYX4753 6芯 純銅ケーブル」を使用し、Astell&Kern AK300で聴いてみます。このケーブルは2千円以下で購入できる低価格ながら品質も高く、イヤホンの能力や個性を引き出しつつ味付けをしないため比較には最適です。
またAK300は現在となっては駆動力も高くないですし仕様的に古さも見えてきますが、味付けのないフラットな音質傾向とS/Nの高さから現在も比較レビューでは愛用しているDAPのひとつです。
そして別の組み合わせでケーブルに「YYX4761 8芯 銀メッキケーブル(イエロー/シルバー)」にリケーブルし、DAPもより高い駆動力を持つiBasso Audio DX150(AMP6)に変更して聴いてみます。このケーブルはYinyooブランドの新しい銀メッキ線ケーブルで、黒/ブラウンの通称「やきそばケーブル」の色違いバージョンとなります。リケーブルによる音質変化も確認したいところです。
まず、最初の組み合わせで聴いてみると、3種類のイヤホンとも様々なジャンルの曲で非常に聴きやすく、バランス的にもまとまった印象を受けます。そのなかでも「RevoNext QT3」は「締まりの良い質の高い低域」、「BQEYZ K2」は「ボーカルの気持ちよさと中低域の響き」、そして「TRN V80」は「軽快でキレのある中高域」にそれぞれ特徴を感じる製品ごとのキャラクターをしっかり実感できました。
次に、「RevoNext QT3」は前モデルの同「QT2」が「BQEYZ K2」に近い中低域寄りのチューニングであったため「低音イヤホン」の印象が強めだったのに対し、「RevoNext QT3」では2BA化することで高域を強化し、解像度が向上するとともに全体的なバランスも中高域寄りに変化しました。しかしバランスの変化によりむしろRevoNextのイヤホンの特徴ともいえる締まりのある低域がより実感できるようになった、という印象もあります。ベースの音をしっかり聴きたいときにはこの3種類のイヤホンのなかでは「RevoNext QT3」がいちばんお勧めだと思います。
ここでケーブルを6芯純銅ケーブルから「YYX4761 8芯銀メッキ線」にリケーブルし、DAPをAK300からDX150に変更して聴いてみると、全体的にアグレッシブな傾向に変化しより「ZS6」感の強い派手な音になります。全体的な解像度は向上しより情報量の多いサウンドになりますが、高域が相対的に強くシャリ付きの多い音を感じるため、低域を楽しむ上ではちょっと邪魔に感じるかもしれません。とはいえ刺さりはかなり抑えられています。
「TRN V80」はアルミ製ハウジングに塗装仕上げのデザインとなっています。そのため前回紹介したメタリックな「ブルー」もなかなか派手なカラーリングでしたが、実用性を考えるとブラックの上品で落ち着いたカラーリングの方が良いかもしれませんね。
「TRN V80」の大きさを「RevoNext QT3」および「BQEYZ K2」と比較してみると、あらためて「TRN V80」がコンパクトなイヤホンであることが確認できますね。
■実際に3種類のイヤホンを聴き比べてみることでわかった、それぞれの特徴と「個性」。
というわけで「TRN V80」を中心に、「RevoNext QT3」「BQEYZ K2」と3種類のイヤホンを聴き比べしてみます。ケーブルに「YYX4753 6芯 純銅ケーブル」を使用し、Astell&Kern AK300で聴いてみます。このケーブルは2千円以下で購入できる低価格ながら品質も高く、イヤホンの能力や個性を引き出しつつ味付けをしないため比較には最適です。
またAK300は現在となっては駆動力も高くないですし仕様的に古さも見えてきますが、味付けのないフラットな音質傾向とS/Nの高さから現在も比較レビューでは愛用しているDAPのひとつです。
そして別の組み合わせでケーブルに「YYX4761 8芯 銀メッキケーブル(イエロー/シルバー)」にリケーブルし、DAPもより高い駆動力を持つiBasso Audio DX150(AMP6)に変更して聴いてみます。このケーブルはYinyooブランドの新しい銀メッキ線ケーブルで、黒/ブラウンの通称「やきそばケーブル」の色違いバージョンとなります。リケーブルによる音質変化も確認したいところです。
まず、最初の組み合わせで聴いてみると、3種類のイヤホンとも様々なジャンルの曲で非常に聴きやすく、バランス的にもまとまった印象を受けます。そのなかでも「RevoNext QT3」は「締まりの良い質の高い低域」、「BQEYZ K2」は「ボーカルの気持ちよさと中低域の響き」、そして「TRN V80」は「軽快でキレのある中高域」にそれぞれ特徴を感じる製品ごとのキャラクターをしっかり実感できました。
まず「TRN V80」ですが、先日のレビューでも触れたとおりコストダウンのためにビルドクオリティについて若干の不安はあるのですが、他の2個のイヤホンにはない明瞭さとキレの良さがなんと言っても特徴的です。分離性も良く、音数の多い曲でもきちんと音を実感できる点はメリットでしょう。また3種類のなかでは最も近くに定位し、しっかり聴かせる印象があります。全体的なサウンドバランスの点でも3種類の中では最も優れたイヤホンだと思います。しかし、明瞭であるが故にかなり人工的な音という印象もあり、アコースティックな曲を多く聴かれる方などを中心に多少好みが分かれる部分ではあると思います。また、低域が他より軽い印象を受けるため、低音を響かせたい曲とはあまり合いませんし、静かなバラード曲も雰囲気が変ってしまう可能性があります。
他と同様にケーブルを6芯純銅ケーブルから「YYX4761 8芯銀メッキ線」にリケーブルし、DAPをAK300からDX150に変更して聴いてみると、アグレッシブさが一気に増し、こちらもZS6を彷彿とさせる派手なドンシャリ傾向に変化します。高域のシャリ付きは増加し刺さりも多少感じると同時に低域もより前にでる印象ですね。より濃いめのサウンドが好みの場合には良いと思います。
他と同様にケーブルを6芯純銅ケーブルから「YYX4761 8芯銀メッキ線」にリケーブルし、DAPをAK300からDX150に変更して聴いてみると、アグレッシブさが一気に増し、こちらもZS6を彷彿とさせる派手なドンシャリ傾向に変化します。高域のシャリ付きは増加し刺さりも多少感じると同時に低域もより前にでる印象ですね。より濃いめのサウンドが好みの場合には良いと思います。
上記の通りこのケーブルは銀メッキ線らしい傾向が出やすいケーブルですが、「TRN V80」では特にその傾向が顕著なようです。サウンドに派手さを加えたいときにはとても面白い組み合わせだと思います。
次に、「RevoNext QT3」は前モデルの同「QT2」が「BQEYZ K2」に近い中低域寄りのチューニングであったため「低音イヤホン」の印象が強めだったのに対し、「RevoNext QT3」では2BA化することで高域を強化し、解像度が向上するとともに全体的なバランスも中高域寄りに変化しました。しかしバランスの変化によりむしろRevoNextのイヤホンの特徴ともいえる締まりのある低域がより実感できるようになった、という印象もあります。ベースの音をしっかり聴きたいときにはこの3種類のイヤホンのなかでは「RevoNext QT3」がいちばんお勧めだと思います。
ここでケーブルを6芯純銅ケーブルから「YYX4761 8芯銀メッキ線」にリケーブルし、DAPをAK300からDX150に変更して聴いてみると、全体的にアグレッシブな傾向に変化しより「ZS6」感の強い派手な音になります。全体的な解像度は向上しより情報量の多いサウンドになりますが、高域が相対的に強くシャリ付きの多い音を感じるため、低域を楽しむ上ではちょっと邪魔に感じるかもしれません。とはいえ刺さりはかなり抑えられています。
この組み合わせの場合、より派手な音を楽しむ場合には良いと思いますが、上記のように低域を楽しむ際は1BA+2DDの「QT2」のほうが向いてそうですね。
最後に、「BQEYZ K2」は「RevoNext QT2」(1BA+2DD)に近い中低域寄りのセッティングに加え、キレよりも響きを重視したような設計のイヤホンで、ポップスやアニソンなどのボーカル曲と非常に相性の良いイヤホンです。内部的には2個のダイナミックドライバー間を音導管でバイパスする他の2種類のイヤホンとは異なるクロスオーバー処理を行うと同時に、2BAの片方のみフィルターし高域をコントロールするなど個性的なアプローチを行っているイヤホンでもあります。本来は籠りがちの音になりそうなセッティングながら、ボーカルなどの中音域が一歩前に出るような定位感により、低域のボワ付きなどをほぼ感じない絶妙なバランスを実現しています。そのため音数は少なめでボーカルやギター、ピアノなどが印象的な曲との相性は抜群でしょう。
さらにケーブルを6芯純銅ケーブルから「YYX4761 8芯銀メッキ線」にリケーブルし、DAPをAK300からDX150に変更して聴いてみると、「QT3」のとき同様にアグレッシブな印象が強化されますが、特に「BQEYZ K2」においては明瞭感が大幅に向上するのがわかります。
音のキレの変化はとくに顕著で、立体的な定位感を得られるようになるのも大きな変化です。高域は刺さるレベルではないものの多少シャリ付きが増加する場合があります。
全体的にはかなり良い方向に変化するため、リケーブルやDAPの変更は効果を得やすいイヤホンだと改めて実感しました。
このように、価格帯も個別のレビューでも似た印象のある3種類のイヤホンですが、特徴としている部分が結構明確に異なっていましたので、普段聴く楽曲の種類などを考慮して選んでいただくのがよいのかなと思いました。
とはいえ、「ZS6系イヤホンレビューマラソン」は、以前レビューした「KZ ZS6」と「RevoNext QT2」を含めて5種類となり、ようやく折り返し地点という状況ですのでまだまだ予断は許さないですね。というか私自身の持久力が持つのかもちょっとだけ心配なのですが(^^;)。
とはいえ、「ZS6系イヤホンレビューマラソン」は、以前レビューした「KZ ZS6」と「RevoNext QT2」を含めて5種類となり、ようやく折り返し地点という状況ですのでまだまだ予断は許さないですね。というか私自身の持久力が持つのかもちょっとだけ心配なのですが(^^;)。
ケーブルについてですが、上記レビュー内にある「YYX4753 6芯 純銅ケーブル」を購入してみようとリンク先で確認しましたが、2pinタイプのピンの幅が「0.78」とあります。
KZ系の2pinはほとんど0.75のような気がしますが、適用機種にはTFZ EXCLUSIVE KINGも含まれます。(こちらは0.78)
適用機種に0.75と0.78が混在しているような気がしますが、リケーブルを繰り返しながら使用して、ハード的に問題は無いのでしょうか?0.03の違いですので、何度も抜き差ししなければ問題は起きない気がしますが、その辺につきましてアドバイスお願いいたします。