こんにちは。今回は中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」のオリジナルブランド「NICEHCK」から、低価格タイプの16芯イヤホンケーブルがリリースされましたので、早速レビューしたいと思います。
中華16芯ケーブルは昨年頃からミドルグレードの中華イヤホンケーブルとしてかなり人気となり現在は主要なセラーからさまざまなバリエーションの製品がリリースされています。HCKからも高純度銅線の「NICEHCK CT2」(4,850円)、銀メッキ線の「NICEHCK TDY4」(4,550円)、ミックス線(赤白)の「NICEHCK TYB2」(5,250円)が販売されています。これらのミドルグレードの16芯ケーブルは、基本的には「非常に柔らかい線材」で「情報量が非常に多く、イヤホンによっては音量がひとまわり大きくなるほどの変化」あるのが特徴。さらに最近では線材をOFC(無酸素銅線)から単結晶銅線にグレードアップしたものも登場し始めています。
今回の「NICEHCK 16芯 高純度銅ケーブル」は同じ16芯ケーブルでも全く逆のアプローチで、16芯ながらAliExpressで10ドル台の低価格で販売されるという「低価格16芯ケーブル」です。そのため従来の製品とは異なる線材(おそらく既にHCKから販売されている低価格8芯ケーブルの「NICEHCK CT3」と同じ線材と思われます)を編み込んでおり、音質面の傾向も多少異なります。
購入はAliExpressのHCK Earphonesより。AliExpressでの購入方法およびフォロワー値引きについてはこちらを参照ください。またHCKのTwitterアカウント(@hckexin)では割引情報なども頻繁にツイートされますのでフォローのうえこまめにチェックされることをお勧めします。
NICEHCK 16芯 高純度銅線 アップグレードケーブル(ダークブラウン) / 低価格タイプ
NICEHCK 16 Core Pure Copper OFC Upgrade Cable 3.5/2.5/4.4mm Plug MMCX/2Pin
【 MMCX 】【 中華 2pin/CIEM極性 】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】
AliExpress(NiceHCK Audio Store) 14.06 ドル / Amazon.co.jp(NICEHCK) 2,250円
既存の「ミドルグレード」タイプの16芯ケーブルより大幅に低価格化を実現した「低価格」高純度無酸素銅線(OFC)ケーブルです。MMCX/2pinコネクタや分岐部分、プラグなどはアルミ製の従来とは異なるデザインのものが採用されています。NICEHCKロゴはプラグ側に記載。現時点では4.4mm/5極の指定はなく、3.5mmと2.5mm/4極の2系統の選択となります。
実際に届いた「NICEHCK 16芯 高純度銅ケーブル」は柔らかく取り回しも良くとても使いやすい印象ですが、従来のミドルグレードタイプの16芯ケーブルでは、非常に柔らかい線材を使用していましたが、これと比べるとわずかに被膜が硬めの印象。HCKのミドルグレードタイプの16芯ケーブル、たとえば同じ高純度銅線ケーブルの「NICEHCK CT2」(4,850円)と実際に比較すると、今回の「NICEHCK 16芯 高純度銅ケーブル」のほうが「CT2」より僅かに細めの線材で被膜も若干硬めの印象を受けます。おそらくHCKの低価格8芯ケーブル「NICEHCK CT3」(1,699円)の線材を使った16芯バージョンという感じですね。
実際にリケーブルした印象としては、情報量は低価格8芯ケーブルのと「CT2」の中間くらい。音質傾向は味付けのないナチュラルな傾向で、「CT3」の印象そのままで情報量をぐっと向上させた印象です。
ちなみに、「NICEHCK CT2」や銀メッキ線の「NICEHCK TDY3」(4,550円)といったミドルグレードタイプの16芯線ケーブルは、非常に情報量が多いケーブルのため、敏感なイヤホンと組み合わせると反応が良くなりすぎることで再生環境によって、従来の16芯ケーブルでは反応が良くなりすぎてホワイトノイズが発生したり高域の刺激が強くなった、というケースもありました。
その点、今回の「NICEHCK 16芯 高純度銅ケーブル」はこれら従来タイプの16芯ケーブルのような中高域の抜けの良さや明瞭感には及ばず、その点において価格相応の「差」はあるものの、音質傾向を変えないまま「適度」に情報量をアップする、というケースにはちょうどよいバランスのケーブルかもしれません。マルチBAモデルも多くなってきた最近の1万円~クラスの中華イヤホンなどとの組み合わせには最適ですね。
「NICEHCK 16芯 高純度銅ケーブル」は低価格8芯タイプの「NICEHCK CT3」よりもう少しグレードの高いイヤホンと組み合わせる場合、細めの線材で取り回しの良さを確保しつつリケーブル効果のあるものに替えたい場合などに最適なケーブルだと思います。今回は高純度銅線タイプでしたが、同様に銀メッキ線やミックス線タイプの低価格16芯ケーブルの欄ナップも期待したいところですね(^^)。