こんにちは。しばらくブログ更新をサボっていたところ、またまたその間に色々とアイテムが届いており、書きかけレビューも大量に溜まってしまいました。というわけで、7月にかけて順次仕上げていきたいと思います。ということで、今回も低価格の16芯ケーブル「TRN T2 16芯アップグレードケーブル」の紹介です。「TRN」は昨年から積極的に新製品を投入しているイヤホンブランドですが、実はケーブル製品もいくつかリリースしておりコストパフォーマンスの高さで定評があります。
今回従来より1ランク上の「16芯」タイプのケーブルながら10ドル前後の価格設定でのリリースと、以前レビューした8芯ミックス線タイプ同様、相変わらずの価格破壊ぶりです。「TRN T2 16芯アップグレードケーブル」の線材は銀メッキ銅線で、1芯あたり22本の銀メッキ線が編み込まれており合計325本の撚り線構成と記載されています。
カラーは「ブラウン」「グレー」「ブラック」の3色となっています。色違いでも線材自体は同じで、カラーによって傾向が異なることはないようです。
購入はいつもお世話になっている中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」にて。AliExpressでの購入方法、フォロワー値引き等についてはこちらをご覧ください。またHCKのTwitterアカウント(@hckexin)では割引情報なども頻繁にツイートされますのでフォローのうえこまめにチェックされることをお勧めします。
[ TRN T2 ] TRN 16芯 銀メッキ銅線 アップグレードケーブル(ブラウン/グレー/ブラック)
TRN-T2 16 Core Braided Silver-Plated Copper Upgrade Cable ( Brown / Gray / Black )
【 MMCX 】【 0.78mm 2pin 】【0.75mm 2pin】【 3.5mm 】【 2.5mm/4極 】【4.4mm/5極】
AliExpress(NiceHCK Audio Store) 9.89ドル(3.5mm、2.5mm)、11.24 ドル(4.4mm)
Amazon.co.jp(NICEHCK): 2,490円
Amazon.co.jp(WTSUN Audio) / Amazon.co.jp(HiFiHear) : 2,490円
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TRNのケーブルは通常の中華2pin(0.78mm)コネクタ以外にもKZなどの0.75mmが選べるのが特徴的です。もちろん他のリケーブル製品同様に0.78mm仕様をKZ製イヤホン等で使用しても全く問題ありませんが、よりこだわられる方は選択してみるのも良いかもしれませんね。
届いたケーブルはコンパクトなボックスに入っており、中で白い袋に丁寧に梱包されていました。
今回各色のケーブルをオーダーしました。これまで数多く紹介した5千円クラスのミドルグレードの16芯ケーブルのように非常に柔らかい、というわけではありませんが、十分に柔らかめの線材を使用しており寄り回しは良好です。16芯の編み込みについては多少「個体差」があるようで、今回届いたものはブラウンは若干緩め、グレーはしっかりめに編み込まれており、結果的に手にしたときの太さが若干異なる印象を受けました。この編み込みの個体差は先日レビューしたHCKブランドの低価格16芯ケーブルでも見られる点で、なにしろ低コストで製造していることもあり、音質面に影響が無ければ多少のバラツキは許容範囲、と言った感じですね。金属製のプラグにはTRNのロゴがプリントされています。
音質傾向については、最近の2千円前後で販売されている8芯ケーブルよりは高く、16芯らしい密度の濃いサウンドを実感できます。銀メッキ線とはいえ味付けはほとんどなく、よりナチュラルにイヤホンの特徴を引き出すタイプのケーブルですね。「銀メッキ線ケーブル」というと高域が派手になるいんしょうがありますが、このケーブルについてはそのような変化はあまり見られません。いっぽうで5千円クラスのミドルグレードの16芯ケーブルのようにイヤホンのポテンシャルを極限まで引き出すような印象と比較すると、「TRN T2」はやや緩やかで、解像度や明瞭感については価格なりの差はあるなと感じました。しかし、3千円クラスの8芯ケーブル相当またはそれ以上の分離性があり、かつ柔らかく取り回しも良いことから、個体差によるバラツキ(当たり外れ?)に若干の不安はあるものの、多くの低価格イヤホンと合せやすいケーブルだと感じます。
ちなみに、この音質傾向は実は先日レビューしたHCKの低価格16芯ケーブルと非常に酷似しており、ブラウンの線材については編み込みの個体差はあるものの線材自体は「TRN-T2」もHCKのケーブルもほぼ同様な気がします(もしかしたら同じ線材かも)。HCKの低価格16芯ケーブルについてはTRNと同じ工場で生産されている可能性も考えられますね。どちらのケーブルも「KZ AS16」など最近の多ドラ化、高スペック化が進む低価格イヤホンとの組み合わせにはちょうどよい製品だと思います。安価などでまとめて買っておくのも良いかもしれません。ただし個体差が考えられますのでその点は多少割り切りが必要かも知れませんね。
というわけで、以前リリースしていたTRNの8芯タイプのケーブルはビルドクオリティ的に価格相応の印象が拭えなかったのですが、今回の16芯ケーブルについてはKZ系各ブランドの各モデルなどを中心に「定番化」できるポテンシャルを持ったケーブル製品でした。個体差についてはある程度販売数がでないと何とも言えない部分はありますが、どうやら最近のTRNはイヤホン、ケーブルともOEM/ODM向けも手がけだしているようですので規模の拡大により品質は安定化してくるかも知れませんね。かつてKZもそうだったように、TRNの今後の進化にも注目したいと思います。