こんにちは。今回は「AUKEY」のBluetooth 5.0対応ワイヤレスヘッドフォン「AUKEY Key Series EP-B60」 の紹介です。今回AUKEY JAPANさんからのサンプル提供による紹介となります。
「AUKEY EP-B60」は使いやすい操作性に加えて製品としてのビルドクオリティも高く、ライトユーザー向けにスポーツや通勤通学などでの日常使い製品としては十分に実用的な音質だと思います。しかし、せっかく私のブログで紹介させていただくのでガジェット的な要素は他に譲らせていただいて、いつも通りオーディオ的な側面でのレビューとさせていただきました。
「AUKEY」というとモバイルバッテリーなどコストパフォーマンスに優れたサプライ製品で人気の高いブランドですが、低価格帯を中心にオーディオ製品も以前より数多くリリースしており、特にワイヤレス製品では存在感を高めてきていますね。
→ AUKEY日本公式サイト: イヤホン/ヘッドホン一覧
今回紹介する「AUKEY EP-B60」はIPX6/Bluetooth 5.0/AACコーデックに対応した最新モデルで、スポーツなど激しい動きでも使いやすい首にかけて使用するタイプ。本体は16gと非常に軽量です。そして、未使用時は左右の本体をマグネットでくっつけておき、外すと自動で電源がON、再度くっつけると電源OFFとなる、非常にわかりやすい操作性が特徴です。
「AUKEY EP-B60」はこの「マグネット電源スイッチ」に加えて、IPX6対応の防水・防滴性と、1.5時間充電で8時間連続使用が可能なバッテリ性能をもっています。使用チップセットは「QCC3003」、Bluetooth 5.0に対応し、コーデックはAACとSBCが使用できます。
購入はアマゾンのAUKEY公式ストアにて。価格は 5,999円 となっています。
Amazon.co.jp(AUKEY JAPAN): AUKEY Key Series EP-B60
■軽量コンパクトのデザイン。マグネット式脱着の操作性は良好。
「AUKEY EP-B60」のパッケージはしっかりした化粧箱で、同社のイヤホンのなかでも比較的上位モデルであることを感じさせます。パッケージ構成はイヤホン本体、別サイズのイヤーピース、充電用ケーブル、ラバー製ケース、説明書、保証書。
説明書は各国語表記で最後の方に日本語の表記もあります。イヤーピースは本体を覆うカバーおよびイヤーウイングが一体型になったもので、純正以外のイヤーピースを使用する場合、イヤーウイング部分が無くなります。16gと軽量でイヤーウイングによってフックする形状と言うこともあり装着性は高くマシントレーニングやジョギング程度の運動であれば落ちること無くしっかり固定できています。
前述のとおり本体のフェイス部分がマグネットになっていて、この部分を左右くっつける、脱着することで電源のON/OFFになります。ペアリング時などは特にボイスメッセージはないようですね。操作性は非常に良くストレス無く使えるのはメリットでしょう。ただ細かい点ですが、ラバー製ケースは若干小さめのため、イヤホンを収納すると出し入れの際にマグネット外してしまったり同様にラバー被膜のケーブルが絡まったりとちょっと取り回しが不便な点は少し残念でした。
「AUKEY EP-B60」の「Bluetooth 5.0」「AAC対応」のスペックはiPhone8/iPhoneX以降のiPhone各モデルとの組み合わせにおいて最も理想的なコンビネーションといえるでしょう。使用チップセットは「QCC3003」と最近のハイスペック機と比べると若干見劣りしますが、これらBluetooth 5.0に対応した世代のiPhoneや私が使っている「Mate 20 Pro」のように対応するAndroid端末ではマグネット脱着による接続および解除は非常にスムーズで街中の使用でも途切れること無く利用することができました(ただし、ラッシュ時の新宿など「QCC3026」搭載モデルでも厳しい環境ではさすがに時々途切れる場合がありました)。
■ボーカル重視の聴きやすいチューニング。オーディオ的には価格相応だが実用性は高いサウンド
「AUKEY EP-B60」の音質傾向は低域寄りのドンシャリで、ワイヤレスイヤホンとしては一般的な傾向といえるでしょう。この製品のメインターゲットであるスポーツや通勤/通学などで使用するライトユーザーの多くは違和感なくリスニングを楽しめると思います。また極端な低域寄りのチューニングでは無いためポップスなどをストリーミングでリスニングしても低域の存在感を確保しつつ、ボーカルが埋もれること無く聴くことができるのも最近の傾向としては受け入れやすいサウンドだといえるでしょう。
高域はこの手のイヤホンとしては結構主張のある音ですが、抜けの良さは今ひとつでハイハット等も若干籠もって聴こえます。ただ女性ボーカルのハイトーンやピアノの高音などは比較的綺麗に聴こえるチューニングとなっているためオーディオ的なリスニングをしなければ実際はあまり違和感は感じないのかも知れませんね。
中音域は曲によっては籠りを感じることがあるものの、ボーカルが近くで定位し比較的聴きやすい印象で鳴ってくれます。音場は狭くボーカル帯域を中心としたサウンドチューニングですが多少響きを感じる音のため臨場感を感じやすいアレンジになっています。
低域は量的には十分で存在感がありますが、低音過多でボーカルをマスクしない程度のバランスになっています。いっぽうでベースラインの輪郭は緩くかなり大味な印象は否めないでしょう。ただ低価格のBluetoothイヤホンにありがちな低音がドゴドゴいってるような籠もった音ではないため、BGM的にロックやポップスのボーカルをボーカルを中心に楽しむ上ではそれらの低価格ワイヤレス製品より「聴きやすい音」に感じるのではないかと思います。
というわけで、「AUKEY EP-B60」はオーディオ的には「割り切ったチューニング」を行っている印象はありますが、コスト制約のなかで実用的なバランスにまとめられている点は好感が持てるところですね。単純に同価格で音質を求めるのならば、「KZ ZSN Pro」や「TRN IM2」などの低価格ハイブリッドイヤホンにaptX対応Bluetoothケーブルを組み合わせることで、数グレードは上のサウンドを手に入れることができます。しかし、もちろん防水性能は期待できませんし、激しい運動時などでの利用では耐久性の面でもすぐに壊れてしまう可能性を考えなければなりません。いっぽうで「AUKEY EP-B60」は低価格ながら防水性も高く、マグネット脱着式の操作性の良さなど「実用性」に振った製品だといえるでしょう。まあ正直なところを言えばこのシリーズでさらに音質を強化したモデルが出るといいな、とは思いますね(^^;)。