TT-BH072

こんにちは。今回はTaoTronicsのワイヤレスイヤホン 「TT-BH072」の紹介です。
5月頃の発売モデルですので既に入手されている方も多くいらっしゃると思いますが、高音質コーデックの「aptX HD」(または「aptX」「AAC」)およびBluetooth 5.0に対応し、実質3千円台の低価格で購入できるコストパフォーマンスの高さが魅力的です。 
TT-BH072完全ワイヤレスでは無いものの、IPX5の防水機能を持つ使いやすいスポーツタイプで最大13時間利用できる稼働時間の長さも特徴です。
TT-BH072」以前発売していた「TT-BH07S」の改良型/アップグレードモデル的な位置づけで、価格を下げつつ、機能強化を行ったモデルになります。BluetoothチップにQualcomm 「QCC3034」を搭載。また「CVC8.0」ノイズキャンセリング技術による雑音の軽減による快適なサウンドが楽しめます。そして「TT-BH072」の大きな特徴として3段階のイコライザ機能が搭載されており、中央のボタン(多機能ボタン)と「+」ボタンの同時押しにより、「Normal」(通常モード)、「Bass」(低音強調モード)、「Treble」(高音強調モード)の3種類の変更が可能です。リスニングする曲の種類や好みに応じてサウンドアレンジを加えられることで、ユーザーのより多くの好みに合わせることが可能です。
このように機能面においてはフルスペックといえる機能をこの価格帯のイヤホンに搭載している点はとても驚きですね。

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購入はAmazonの「TaoTronics公式ストア」にて。サイト表示価格は 4,599円 です。購入時に各種割引きも利用できますので実際はより割安での購入が可能です。
Amazon.co.jp(TaoTronicsストア): TaoTronics TT-BH072

※現在サイトにて500円OFFクーポンが配布中です。
※TaoTronics Japan 様より 期間限定の20% OFFクーポンコードの提供をいただきました(有効期限7月27日23:59 まで)。購入時にクーポンコード「TTBH072YK」を入力してください。上記の500円OFFクーポンとの併用も可能ですので 3,179円 で購入可能です 。

TT-BH072」のパッケージはオレンジのワンポイントが印象的なボックスで、シンプルながら必要十分な付属品がコンパクトにまとめられています。
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パッケージ内容はイヤホン本体、イヤーフック(3サイズ)、イヤーピース(S/M/L)サイズ、充電用ケーブル、メッシュポーチ、説明書など。本体のフェイス部分はマグネットになっていて、左右をくっつけることができます。耳から外しているときは首から下げて落ちないようにできるので便利です。
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付属のそれぞれ3サイズのイヤーピースおよびイヤーフックの組み合わせで、装着性においては多くの場合ほぼ問題なく使用できると思います。個人的には各サイズのイヤーピースとイヤーフックが別になっているのは地味に便利です。この手の製品ではイヤーフックとイヤーピースが一体形成されているものも割と多いのですが、「TT-BH072」では耳の大きさに合うイヤーフックを使いつつ、イヤーピースは付属品以外の市販品を好みに合わせて組み合わせる、という使い方もできますね。よりフィット感や遮音性を高めたい場合はコンプライ等のウレタンイヤーピース使ったり、よりオーディオ寄りの製品を組み合わせるのも効果的です。

TT-BH072コントローラ部分のボタンは「+」「-」と中央の「マルチファンクション(MF)ボタン」の3つで中央のMFボタンの長押し(1秒)で電源ON、その状態から3秒押しで電源OFFとなります。通常操作ではMFボタンで「再生/停止」(電話の場合「受話/終話」)、「+」「-」は音量の上下、2秒押しで「曲送り/曲戻し」となります。また着信時にMFボタンを長押し(1秒)で着信拒否になります。
初めてペアリングするときは電源ONですぐにペアリングモードに入りますが、再ペアリングのときはMFボタンを5秒押しで一度電源OFFになってペアリングモードでONになります。ペアリング解除(リセット)は「+」「-」の5秒長押しです。

TT-BH072」はBluetooth 5.0での接続に加えて、音声圧縮コーデックに標準のSBCのほか、iPhoneをなど中心とした「AAC」、さらに最近のAndroidデバイスやDAP(デジタルオーディオプレーヤー)で対応する「aptX」とその高音質版「aptX HD」に対応しています。この価格帯のワイヤレスイヤホンで「aptX HD」まで対応しているのは結構珍しいですね。手持ちの「Mate 20 Pro」でペアリングしたところ、「aptX HD」コーデックでのペアリングができました。
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また「Mate 20 Pro」はBluetooth 5.0に対応しおり、「TT-BH072」も非常に安定した接続ができました。実際に混雑する新宿駅などで使用してみましたが、私が試した際は特に途切れること無く快適に利用できました。また最大13時間連続再生というバッテリ稼働時間も実際に十分に長く、日中の外出時にずっと使用していても問題なく利用できました。

TT-BH072「Bluetooth 5.0」と「aptX HD」の組み合わせが非常に有効な理由は、その仕組みにあります。まず「Bluetooth5.0」対応の場合、このように電波環境が厳しい場所でも自動制御が行われることで安定して接続が維持されるわけですが、ここで「aptX HD」や「aptX」のような高圧縮&高音質コーデックが使えると、電波環境が厳しくビットレートが落ちる場面でも音質劣化を最小限に抑えて高音質のままリスニングを楽しむことができるわけです。もちろんスマートフォンなどペアリング側も対応する必要がありますがこれらの機能を持つことが「快適性」の面で非常に意味のある機能であることが実感できます。


■イコライザ機能により、臨場感のある低音や、女性ボーカルの聴き応えのある高域も対応

TT-BH072」の通常の音質傾向は低域寄りのドンシャリ。この手のイヤホンではオーソドックスなやは派手めで臨場感を感じるサウンドです。スマートフォンでのストリーミング音源等でヒットチャートを聴いているとやはりノリの良い曲では楽しく聴ける印象です。最初はかなり籠もった印象もあったのですが多少エージングすることで女性ボーカルも綺麗に聴けるようになりました。
音質劣化の少ない転送コーデックである「aptX HD」を採用しているものの、製品自体はオーディオマニア向けの製品ではないため万人受けしやすいチューニング自体は極めてオーソドックスという印象があります。

TT-BH072起動直後の「Normal」モードの場合、全体的に派手さを感じるメリハリの強いサウンドで、高域はある程度の主張はあるものの天井は低く高いシンバル音などが聞き取りにくい場合もあります。とはいえピアノやボーカルの高音や6mmのシングルドライバーのイヤホンとしては比較的綺麗に鳴っていると思います。ただ曲によって、特に男性ボーカル曲など中低域が強めの曲では高域はやや籠もりがちになります。この価格帯のワイヤレスイヤホンとしては結構頑張っている印象はあるものの、オーディオマニアの視点になると、やはり最近の異的なレベルで高音質化の進む低価格中華イヤホン等と比較でライトユーザー向けの割り切ったチューニングという感じになるかもしれませんね。
中音域はボーカル帯域を中心にメリハリ重視のチューニングであることを感じます。そのためドンシャリ傾向の特徴として曲によっては多少凹む場合もあります。どちらかというと中低域に厚みがあり響きにより臨場感を作っている印象。実際には音場は狭く演奏の定位感もあまり感じませんが、派手めの音作りと低域の臨場感により「雰囲気を作っている」というサウンドです。
低音域は量的にはある程度多く、力強いバスドラムの存在感が全体を下支えします。曲によっては膨らみのある音で臨場感のある響き方をします。ただドライバーの小ささもあり、重低音の沈み込みはやや浅く重低音は鳴らし切れていない印象です。洋楽ポップスやバラードなど高域の少ない曲ではややベースなどの音域が膨らみがちな傾向があります。

TT-BH072ところで、「TT-BH072」には「イコライザ機能」が搭載されており、MFボタンを押しながら「+」または「-」ボタンを押すことで「Normal」「Bass」「Treble」モードに順番に切り替わります。標準では「Normal」モードになっており、「Bass」モードではさらに低域に迫力がある「低音イヤホン」サウンドになります。低域のゲインが向上することで、ラウドネス効果が働き音量が小さくても迫力のある音になるため、ライブ音源のほか、動画再生で臨場感を向上させるときに有効なモードです。
「Treble」モードでは中低域の存在感を維持したまま中高域の主張が強くなることで、特に女性ボーカルのハイトーンなどの伸びが向上します。おそらくこの「Treble」モードがもっともオーディオ的には好感が持てるチューニングに感じるのではと思います。搭載されるダイナミックドライバーの仕様で解像度など自体が変化するわけではありませんが、好みに応じたリスニングができるのは良いところですね。

というわけで、「TT-BH072」は屋外でのアクティブな利用に最適な使い勝手の良さと、Bluetooth 5.0およびaptX HDに対応した接続性の良さと音質劣化の少なさを両立し、さらにイコライザ機能によりオーディオファンの好みにもある程度対応できる実力を持った製品でした。このイヤホンが実質3背年代の価格で購入できるのはとても魅力的ですね。興味のある方はクーポンコードおよび割引きをご活用ください。


ちなみに、余談となりますが、TaoTronicsでは7月に開催されたポタフェスにあわせて「Balanced Membrane」を採⽤したハイブ リッドドライバー搭載モデルを含む最新モデルを発表しています(発表資料)。発売は少し先になりそうですが、今後こちらのモデルも気になりますね。