YYX4859 / YYX4861 / YYX4862

こんにちは。今回は先日購入した「Yinyoo」ブランドの最新ケーブル3種類の紹介です。まず新しい16芯ケーブルの「YYX4861」「YYX4862」ですが、こちらはリニューアルされた「ミドルグレード」の製品ですね。
YinyooをはじめとするEasy Earphones系の各ブランドでは従来の5千円~クラスのミドルグレードをリプレースする形でアマゾンでも3千円程度で購入可能な「低価格16芯ケーブル」を相次いでリリースしています。さらに中華イヤホンブランドの「TRN」、セラーブランドの「NICEHCK」、そして新しいEasy系ブランドの「KB EAR」でもこの価格帯の16芯ケーブルを相次いでリリースしており、多くの選択肢が選べる状態になっています。
そんななか、ミドルグレードはより高級感のある仕上がりのケーブルとしてNICEHCKが先行してリリースしており、今回Yinyooブランドでも追随する形で登場しました。また「OFHC」線材を使用したケーブルの「YYX4859」はより高級なケーブルに匹敵する非常にスッキリした印象のケーブルでコストパフォーマンスの高さを感じます。

購入はAliExpressの「Easy Earphones」、またはアマゾンの「WTSUN Audio」です。AliExpressでの購入方法およびフォロワー値引きなどについてはこちらをご覧ください。アマゾンでは現在は割引によりAliExpressと同等の価格で購入でき、プライム扱いですぐに届きます。またアマゾン経由のサポートが得られる点も考慮し通常はアマゾン購入のほうが安心ですね。ただしコネクタ等の種類が在庫切れの場合は選べないこともあり、その場合は次回入荷待ちとなります。


■ 新しいミドルグレード仕様16芯ケーブル
新しい16芯の高純度銅線ケーブルの「YYX4861」、および銀メッキ線ケーブル「YYX4862」は、ミドルグレードの新しいケーブルとして従来と若干異なる線材とより高級感のあるプラグなどの部品を採用しています。HCKの新しいミドルグレード同様に、従来の「MMCX」「中華2pin」コネクタに加えて「qdcタイプ」と「TFZタイプ」が選択できる点が大きなポイントです。ちなみにHCKの「C16」シリーズでは自社製イヤホンに合わせて「NX7コネクタ」という表記になっていますがYinyooではそのまま「TFZコネクタ」となっており、どちらも同じ形状です。また、MMCXおよび中華2pinではコネクタもクローム仕上げになっています。
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[ YYX4861 ] Yinyoo 16芯 高純度銅 アップグレードケーブル(ブラウン)
Yinyoo 16 Core High Purity Copper Cable 2.5/3.5/4.4MM With MMCX/2PIN/QDC/TFZ Connector
【 MMCX 】【 中華 2pin 】【QDC】【TFZ】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】
※現在アマゾンでは1,120円OFFのキャンペーン中で、実質 3,000円で購入できます。

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YYX4861」はブラウンカラーのミドルグレード16芯ケーブルです。アマゾンの「WTSUN Audio」ではこちらも「銀メッキ線」と記載されていますが、次の「YYX4862」と価格も異なっていることも考慮し、AliExpressでの英語表記にあわせて私のブログでは「高純度銅線」として紹介します。従来のミドルグレードの製品とは異なり、プラグおよび分岐部分にはより高級感のあるクローム仕上げの金属パーツが使用されています。あわせてケーブルスライダーも金属製となりました。MMCX、中華2pinのコネクタも従来の中華ケーブルのアルミ製のものより高級感のある仕上がりになっています(QDCおよびTFZ用コネクタは透明な樹脂製を採用)。
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届いたケーブルは、従来の16芯ケーブル同様に非常に柔らかい線材を使用しているものの、全体的にコシのある手触りとなっており、よりしっかりした印象を受けます。HCKの「C16」シリーズは従来通りの柔らかい線材でしたが、Yinyooの「YYX4861」は手にした瞬間に質感の違いを実感できると思います。金属製のパーツはクローム仕上げの合金製でアルミ製のパーツより重量感がありしっかりした印象をうけます。
また、写真ではダークブラウン1色のようにも見えましたが、実際にはライトブラウンとダークブラウンの2色の線材が編み込まれている点はちょっと興味深い仕上がりですね。
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YYX4861」の音質傾向は、非常に情報量が多く、より微細な音もしっかり分離して捉えることで音場感が大幅に向上するケーブルです。極端な味付けは無く、銅線ケーブルにありがちな低域を強化したりメリハリを強めるなどのタイプとは異なりますが、ボーカル帯域などを中心に厚みのあるサウンドを実感させる印象です。いっぽうで中高域の派手さは他のケーブルほどではなく、聴きやすさもあるケーブルですね。もちろんこれまでの中華16芯ケーブル同様にイヤホンによって大きく音量が変化するなどポテンシャルを引き出す能力は高く、ハッキリとした印象もあります。
シングルダイナミック、マルチBAなど、どのイヤホンにも合わせやすくサウンドクオリティを向上させて売れるため、見た目や取り回しの良さも含め、利用範囲は非常に広いケーブルだと思います。


[ YYX4862 ] Yinyoo 16芯 高純度銅 銀メッキ線 アップグレードケーブル(ブルー/シルバー)
Yinyoo 16 Core High Purity Silver Plated Cable 2.5/3.5/4.4MM With MMCX/2PIN/QDC/TFZ Connector
【 MMCX 】【 中華 2pin 】【QDC】【TFZ】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】
※現在アマゾンでは1,320円OFFのキャンペーン中で、実質 3,000円で購入できます。

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いっぽうの16芯銀メッキ線ケーブルの「YYX4862」は落ち着いたブルー系の被膜とシルバーの被膜の2種類のカラーの線材が編み込まれたケーブル。とても落ち着いた印象でグレードアップしたケーブルとしての風合いを感じます。また新しい金属製パーツともよく合っています。低価格16芯で採用されていた鮮やかなカラーリングのケーブルもとても綺麗でしたが、このカラーリングも良いですね。

実際に届いたケーブルを低価格16芯ケーブルと比較してみると線材の太さはほとんど同じように見えますが、「YYX4862」のほうがほんの僅かながら太い印象で被膜はよりコシがある手触りで取り回しもしなやかです。実際に手にしてみると高級感をはっきりと感じる仕上がりになっていますね。
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YYX4862」の音質傾向は、上記の「YYX4861」とも非常に酷似しており、非常に情報量が多く、味付けが無くイヤホンのポテンシャルを引き出すタイプのケーブルです。アンダー3千円クラスの低価格16芯ケーブルと比較して、よりな自然な印象をうけるものの、微細な音の表現力には差があり、中高域の輪郭がハッキリする明瞭感があります。「HiF4834」や「YYX4835」のような高価格帯のOCCケーブルの印象にも近いかもしれませんね。「YYX4862」では主にマルチBAや逆にインピーダンスの高いシングルダイナミックと駆動力のあるDAPの組み合わせでは「YYX4861」とはやや異なる、より中高域の明瞭感のある銀メッキ線らしいサウンドも実感できました。
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どちらのケーブルも中華16芯ケーブルの特徴であるイヤホンによっては音量がひとまわり変わるほどの情報量の変化があるのは大きな特徴です。そのためイヤホンや再生環境にによっては高域を中心にかなり印象が変わる場合もありますし、逆にスペックの低いイヤホンや駆動力の低いDAPでは平坦な音に感じたり、スマートフォンなどノイズの多い再生環境ではホワイトノイズが多く発生する場合がある点も同様です。


■よりグレードの高いOFHC線材を使用した高純度銅線ケーブル
最後に「YYX4859」ですが、こちらは高純度無酸素銅「OFHC」(Oxygen Free High-conductivity Copper)線材を使用したケーブルで、おそらく同様の線材を採用する「NICEHCK GCT4」の対抗製品としてリリースされたと考えられます。品質面では同等クラスでやはり非常にコストパフォーマンス高いケーブルでした。

[ YYX4859 ] Yinyoo 4芯 4N 高純度無酸素銅 OFHC アップグレードケーブル
Yinyoo 4 cores 4N OFHC High Purity Oxygen-Free Copper Cable 3.5/2.5/4.4mm Plug MMCX/2Pin Connector
【 MMCX 】【 CIEM 2pin 】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】
※現在アマゾンでは購入時に 35% OFFとなり、実質 2,957円 で購入できます。

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YYX4859」はOFHC線材を採用した4芯ケーブル「OFHC」(Oxygen Free High-conductivity Copper)は高純度無酸素銅線(OFC)の一種で、その名称の通りさらに純度が高く「銅線らしさ」がハッキリと出る傾向のケーブルです。4N OFHCはなかでも最高純度のものでローコストながら品質の高いケーブルといえます。
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YYX4859」は丁寧に手編みされた4芯ケーブルです。芯材ごとの透明な被膜は非常に薄く、しっかりとした弾力はあるものの適度な柔らかさがあり、取り回しの良いケーブルです。見た目の印象としては国内で販売されている1万円クラスの高純度銅線ケーブルと遜色なく、比較的低価格ながら高級感がありますね。プラグおよび分岐部分は黒い樹脂製、コネクタはクローム仕上げの部品が使用されており、2pinコネクタはカスタムIEMの埋め込み2pinに対応する「CIEM 2pin」タイプとなっています。
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YYX4859」の音質傾向はイヤホンの明瞭感を向上し、見通しの良いサウンドにするタイプの「スッキリした」印象のケーブルです。傾向としてはYinyooブランドの定番ハイグレードケーブルの「YYX4765」(金銀合金&OFC線材)に近い印象です。しかし「YYX4859」は価格的に大幅に抑えられているだけでなく、適度な太さで「YYX4765」のようなゴツゴツしたケーブルではないため利用範囲はとても広そうですね。

YYX4859YYX4859」の場合、16芯の「YYX4861」「YYX4862」のような音量が大きく変わるほどの変化はありませんが、情報量は非常に高く、高純度銅線らしい中低域の響きの良さとより立体的な空間表現が実感できます。濃いめ・派手めの印象に変えるような味付けはなく、全体的にイヤホンの能力を引き出すタイプのケーブルで、「YYX4765」ほど極端ではないものの、雑味の少ないスッキリしたサウンドが実感できます。
数万円クラスのイヤホンとの相性も良く、これらの高音質イヤホンのポテンシャルを引き出し、1音1音がよりしっかりと描写されると同時に、個々の音は必要以上に際立つことなく、あくまで自然なサウンドが楽しめます。「YYX4859」の線材的には「NICEHCK GCT4」とほぼ同じですので販売価格やコネクタ形状の好みなどで使い分けると良いと思います。どちらも極端に派手になるタイプのケーブルではないため、どのような傾向のイヤホンとも合わせやすいケーブルでバランスの良い高音質イヤホンで音質傾向を活かしつつ、さらに明瞭感を向上しグレードアップさせたいという用途には最適ですね。