こんにちは。今回は「KZ S1D」「KZ S1」 の紹介です。低価格中華イヤホンの代表的ブランド「KZ」(Knowledge Zenith)がリリースした最新の完全ワイヤレス(TWS)で、20ドル台の低価格ながら基本性能を押さえつつ、有線イヤホンでも定評のある高音質を実現した、中華イヤホンの世界でも価格破壊を繰り返したKZならではの脅威のハイコストパフォーマンスなエントリーモデルになります。
同時に2つのグレードのモデルをリリースしており、「KZ S1D」はシングルダイナミックドライバーを搭載したモデル、そして「KZ S1」は1BA+1DDのハイブリッド構成となります。また「KZ S1D」が「ブラック」「ホワイト」の2色で、「KZ S1」は「グレー」と「グリーン」の2色とモデルによって選択できるカラーが異なります。
以前にもKZでは2種類のTWSを販売しており、私のブログでもレビューをしていますが、どちらも既に販売を終了しています。これらの過去モデル「KZ T1」と「KZ E10」は、内容としては今回の「KZ S1D」「KZ S1」に向けた「開発バージョン」という見方もできます。実際最初に発売された「KZ T1」は仕様的には「KZ S1」に似ていますが、「開発バージョンの限定販売モデル」という位置づけで、内容的にはKZ製ハイブリッドをTWSメーカーの「mifo」のユニットに納めた製品でした。
その後、TWSとしては驚異的な「4BA+1DD」構成を搭載した「KZ E10」がリリースされますが、音質的には同社の有線4BA+1DDモデル「KZ ZS10 Pro」に近いクオリティを実現しつつも、自社製のワイヤレス機構に大きな難があり、ペアリング機構を充電ケース側に持たせたり、街中では左右のTWSペアリングが頻繁に切れるなど、なかなか厳しい評価をせざるを得ない製品でした。
→ 過去記事(一覧): KZ製ワイヤレス製品のレビュー
しかし、今回の「KZ S1D」「KZ S1」ではこれらの製品で得た経験をフィードバックして、多くの中華TWS製品と遜色ない製品クオリティを実現しつつ、KZらしいクオリティの高いサウンドを「低コスト」で実現しているようです。ワイヤレス性能としてはBluetooth 5.0とAACコーデックに対応しています。連続バッテリ稼働時間が3時間とやや短いですがケースでは数回分の充電が可能なため価格を考えれば問題は少ないでしょう。ただし防水性能については記載がありませんのでご注意ください。
「KZ S1D」「KZ S1」ではTWS用に開発されたKZ製の「Small Steel Gun」フルレンジ・ダイナミックドライバーが搭載されています。さらにハイブリッドモデルの「KZ S1」高域用にKZ製イヤホンではお馴染みの高域用ツィーター「KZ 30095」バランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーを搭載。どちらもワイヤレス回路と一体化したネットワーク基板により制御されています。
「KZ S1D」および「KZ S1」の購入はAliExpressまたはアマゾンの各セラーにて。私はいつもお世話になっているAliExpressのEasy Earphonesでオーダーしました。表示価格は「KZ S1D」が 21ドル、「KZ S1」が 24ドル です。Aliexpressでの購入方法などについてはこちらを参照ください。
AliExpress(Easy Earphones): KZ S1D / KZ S1 TWS
アマゾンでも現在「WTSUN Audio」および「L.Sオーディオ」で購入が可能です。アマゾンで購入の場合、万が一の場合にアマゾン経由でのサポートが受けられる点はメリットですね。
アマゾンでの表示価格は「KZ S1」が 3,900円~、「KZ S1D」は 3,200円~ となっています。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): KZ S1/S1D ※プライム扱い(アマゾン倉庫から発送)
Amazon.co.jp(L.S オーディオ): KZ S1 / S1D
■ 本体デザインは「KZ T1」を踏襲。小型充電ケースも含め使い勝手もようやく実用レベルに。
「KZ S1D」および「KZ S1」のパッケージは白箱タイプですが、箱自体は新たにデザインされたもの。内容は本体、ケース、イヤーピース(S/M/L)、充電ケーブル、説明書、保証書。毎度ながらの最小限の構成となっています。
同じ1BA+1DDモデルの「KZ T1」は充電ケースなどのワイヤレス機構部分をmifoが作っていたため重厚な金属製でしたが、今回の「KZ S1D」「KZ S1」はコンパクトなプラスチック製。ケース重量も45gと非常に軽量にまとめられてます。本体も含めカラーによってはプラスチック感が目立つため、多少安っぽく感じますが(まあ、実際かなり安いですので^^;)、作り自体はしっかりしています。なお、ケース充電中のインジケーターはケース外側には無く、ふたを開けないと分からない仕様です。
※本レビュー掲載後、「KZ S1」および「KZ S1D」の充電ケースがボタン無しバージョンに順次変更となっているようです。従来は充電状況をケースのボタンを押して確認する必要がありましたが、現在のバージョンでは、イヤホン本体を充電ケースに収納した時点でインジケーターが点灯し状況を確認できるようになりました。
イヤホン本体も10gと非常に軽量で、TWSとしてはやや大きいハウジングサイズですが、装着性自体はとても良好です。ただし「KZ E10」同様に、ケースのイヤーピース部分の「空洞」が小さく、付属のイヤーピース以外を使う場合は注意が必要です。TWS用で販売されている浅いタイプのイヤーピースは割と使えそうですが、有線イヤホン用のものは入らないもののほうが多いと思います。本体のLEDはフェイスパネルの下側です。
また、既存モデルの「KZ T1」および「KZ E10」と比較するとフェイス部分の形状は3モデルとも同じで、アンテナ部をイヤーフック上に伸ばしている「KZ E10」のみハウジング部分も異なる形状となっています。
いっぽうで「KZ T1」と「KZ S1D」「KZ S1」はシェル形状もほぼ同じです(フェイス部分のLEDの位置が異なるくらい)。実質的に「KZ S1D」「KZ S1」は「KZ T1」をベースにした「量産モデル」と考えて良さそうです。また本体側面にスリット上のベント(空気孔)がありますが、音漏れはほとんど無く、混雑した電車内でも大丈夫でした。
■ ようやく登場した本気の普及モデル。低コストながらKZらしいサウンドを実現。
「KZ S1D」および「KZ S1」の音質傾向は、KZらしい明瞭感のある弱ドンシャリ傾向で、一般的な1万円以下の中華TWSと比べるとかなり見通しの良いスッキリしたサウンドに感じるのではと思います。TWSながら同価格帯の最近の中華ハイブリッド(有線イヤホン)とも十分に比較できるサウンドを実現している点は「さすが」という感じです。
「KZ S1D」と「KZ S1」の比較では、シングルダイナミックの「KZ S1D」のほうが少し中音域、特にボーカル帯域がメインのチューニングになっており、多くの人が聴きやすく感じるサウンドバランスになっています。いっぽう、ハイブリッドの「KZ S1」のほうはより中高域に明瞭感があり、抜けが良くスッキリした高音が楽しめます。そのため「KZ S1」のほうが多少解像感のある音に感じるでしょう。そのため普段あまりイヤホンを使わない方は「KZ S1」は少し聴き疲れしやすくなる可能性もあり、「KZ S1D」のほうが馴染みやすく感じるかもしれませんね。両者はグレードというより同じ系統のサウンドながらターゲットに合わせたクラス分けという感じです。
「KZ S1D」「KZ S1」どちらもフェイス部分はタッチセンサーとなっていて、基本的な操作が可能です。感度は敏感すぎず実用的です。また以下の記載とは別にカメラアプリ起動時は1回タッチによりシャッターを切ることもできます。さらに、「KZ S1」のみ遅延(レイテンシー)を抑える「ゲームモード」をサポートします。いわゆる低遅延モードですね。普段使いでは通常モードでも遅延はさほど気になりませんが、音ゲーなどでは結構有効だと思います。ただし、ゲームモードでの音質変化(特に街中など電波状況の厳しい場所)やバッテリの消費の違いはもう少し試してみる必要がありそうです。
「KZ S1D」「KZ S1」はAACコーデックまでの対応ですが、接続性は非常に良く、「KZ E10」での音切れの多さがまるで嘘のように快適に使用できます。混雑した都心の駅で数回途切れることがありましたが、ほとんどの場合で音質低下も無く、非常に快適に利用できました。ワイヤレスイヤホンとしての部分はこの価格帯のイヤホンとしては「かなり優秀な部類」まで向上していると感じました。
【 KZ S1D 】
「KZ S1D」の高域は伸びよい明るめの音で鳴ります。アマゾンなどで多く売られている低価格の中華TWSは低域強調タイプのイヤホンが多く、高域は曇りがちなものが多くあります。いっぽうの「KZ S1D」はこのような籠りのない非常にスッキリとした印象で、女性ボーカルのハイトーンなども綺麗に鳴ります。またやや硬質な印象ながら適度なキラキラ感があり、シンバル音も明瞭感があります。刺さりなどの刺激は無く、とても聴きやすい高音です。
中音域はや硬質な「KZらしい」寒色系の音ですが、ボーカル帯域に厚みを感じるバランスで明瞭な音です。他の低価格中華TWSに慣れていると、驚くほどクリアでスッキリした印象に感じるかも知れませんね。過度な味付けはなく男性、女性どちらのボーカル帯域も綺麗に鳴らします。同時に適度な広がりがあり心地よい音場感を感じます。
低音域は比較的力強い印象の音ですが、歯切れの良い鳴り方をします。中高域との分離感は非常に良く籠りを感じることは全くありません。沈み込みも良好で厚みのある音を鳴らします。とても明瞭感のある音ですが重低音の表現は多少軽め。とはいえ、過度に響きが強く量だけ多いだけというワイヤレス製品も多い中での比較では格段の差で、十分にリスニングイヤホンとして通用するレベルの低音にまとまっていると思います。
【 KZ S1】
「KZ S1」の高域はある程度の主張のある明瞭でスッキリしたサウンドです。「KZ S1D」よりさらに明瞭感がアップしており、より見通しの良い音です。ハイハットなどののシンバル音のような煌びやかな音も鮮やかな音で鳴らしてくれます。刺さりやすい帯域の音は適度にコントロールされており、同様に聴きやすい音になっていますが、音源に合わせて適度な刺激はちゃんと表現してくれる印象です。
中音域は「KZ S1D」よりさらにキレのある明瞭な音を鳴らします。ドンシャリ傾向のため曲によっては低域の厚みのため少し凹みを感じる場合もありますが、最近の「KZらしい」硬質で寒色系の音で、ボーカル帯域も主張のしっかりした解像感のある音で鳴ってくれます。また音の伸びも良く高域同様にスッキリした印象で、同時に適度な広がりがあり心地よい音場感を感じます。さすがに同じKZの有線イヤホンの多ドライバーモデルなどと比べると相応の差がありますが、1万円以下の多くのTWS製品との比較ではかなり鮮やかで綺麗な音と感じるのではと思います。
というわけで、「KZ S1D」「KZ S1」はどちらも聴きやすく明瞭感のあるサウンドで、多くの低価格TWSと比較すると、まるで空気の膜が増えたような印象に感じます。特にハイブリッド仕様の「KZ S1」のサウンドは同価格帯のKZ製の有線イヤホンのサウンドと遜色なく、オーディオマニアの普段使いアイテムとしても十分に実用的な印象です。
今回の完成度の高さを踏まえて、KZは「KZ E10」で同様の大きさのハウジングに4BA+1DDを組み込むこともやっていますので、今後よりドライバー数を増やした上位モデルへ改めてチャレンジすることは十分に考えられます。エントリーモデルの「KZ S1D」「KZ S1」でこの仕上がりですから、今度こそ、新しい製品に期待せずにはいられないな、と感じています(^^)。
以前にもKZでは2種類のTWSを販売しており、私のブログでもレビューをしていますが、どちらも既に販売を終了しています。これらの過去モデル「KZ T1」と「KZ E10」は、内容としては今回の「KZ S1D」「KZ S1」に向けた「開発バージョン」という見方もできます。実際最初に発売された「KZ T1」は仕様的には「KZ S1」に似ていますが、「開発バージョンの限定販売モデル」という位置づけで、内容的にはKZ製ハイブリッドをTWSメーカーの「mifo」のユニットに納めた製品でした。
その後、TWSとしては驚異的な「4BA+1DD」構成を搭載した「KZ E10」がリリースされますが、音質的には同社の有線4BA+1DDモデル「KZ ZS10 Pro」に近いクオリティを実現しつつも、自社製のワイヤレス機構に大きな難があり、ペアリング機構を充電ケース側に持たせたり、街中では左右のTWSペアリングが頻繁に切れるなど、なかなか厳しい評価をせざるを得ない製品でした。
→ 過去記事(一覧): KZ製ワイヤレス製品のレビュー
しかし、今回の「KZ S1D」「KZ S1」ではこれらの製品で得た経験をフィードバックして、多くの中華TWS製品と遜色ない製品クオリティを実現しつつ、KZらしいクオリティの高いサウンドを「低コスト」で実現しているようです。ワイヤレス性能としてはBluetooth 5.0とAACコーデックに対応しています。連続バッテリ稼働時間が3時間とやや短いですがケースでは数回分の充電が可能なため価格を考えれば問題は少ないでしょう。ただし防水性能については記載がありませんのでご注意ください。
搭載ドライバー | (S1) 1BA+1DD / (S1D) 1DD |
---|---|
Bluetooth | 5.0 |
コーデック | AAC / SBC |
連続駆動時間 | ~3時間 |
ケース待機時間 | ~100時間 |
バッテリ容量 | 40mAh (片側)、300mAh (ケース) |
接続距離 | 20m |
充電コネクタ | USB Type-C |
重量 | (本体) 10g、(ケース) 45g |
「KZ S1D」および「KZ S1」の購入はAliExpressまたはアマゾンの各セラーにて。私はいつもお世話になっているAliExpressのEasy Earphonesでオーダーしました。表示価格は「KZ S1D」が 21ドル、「KZ S1」が 24ドル です。Aliexpressでの購入方法などについてはこちらを参照ください。
AliExpress(Easy Earphones): KZ S1D / KZ S1 TWS
アマゾンでも現在「WTSUN Audio」および「L.Sオーディオ」で購入が可能です。アマゾンで購入の場合、万が一の場合にアマゾン経由でのサポートが受けられる点はメリットですね。
アマゾンでの表示価格は「KZ S1」が 3,900円~、「KZ S1D」は 3,200円~ となっています。
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): KZ S1/S1D ※プライム扱い(アマゾン倉庫から発送)
Amazon.co.jp(L.S オーディオ): KZ S1 / S1D
■ 本体デザインは「KZ T1」を踏襲。小型充電ケースも含め使い勝手もようやく実用レベルに。
「KZ S1D」および「KZ S1」のパッケージは白箱タイプですが、箱自体は新たにデザインされたもの。内容は本体、ケース、イヤーピース(S/M/L)、充電ケーブル、説明書、保証書。毎度ながらの最小限の構成となっています。
同じ1BA+1DDモデルの「KZ T1」は充電ケースなどのワイヤレス機構部分をmifoが作っていたため重厚な金属製でしたが、今回の「KZ S1D」「KZ S1」はコンパクトなプラスチック製。ケース重量も45gと非常に軽量にまとめられてます。本体も含めカラーによってはプラスチック感が目立つため、多少安っぽく感じますが(まあ、実際かなり安いですので^^;)、作り自体はしっかりしています。なお、ケース充電中のインジケーターはケース外側には無く、ふたを開けないと分からない仕様です。
※本レビュー掲載後、「KZ S1」および「KZ S1D」の充電ケースがボタン無しバージョンに順次変更となっているようです。従来は充電状況をケースのボタンを押して確認する必要がありましたが、現在のバージョンでは、イヤホン本体を充電ケースに収納した時点でインジケーターが点灯し状況を確認できるようになりました。
イヤホン本体も10gと非常に軽量で、TWSとしてはやや大きいハウジングサイズですが、装着性自体はとても良好です。ただし「KZ E10」同様に、ケースのイヤーピース部分の「空洞」が小さく、付属のイヤーピース以外を使う場合は注意が必要です。TWS用で販売されている浅いタイプのイヤーピースは割と使えそうですが、有線イヤホン用のものは入らないもののほうが多いと思います。本体のLEDはフェイスパネルの下側です。
また、既存モデルの「KZ T1」および「KZ E10」と比較するとフェイス部分の形状は3モデルとも同じで、アンテナ部をイヤーフック上に伸ばしている「KZ E10」のみハウジング部分も異なる形状となっています。
いっぽうで「KZ T1」と「KZ S1D」「KZ S1」はシェル形状もほぼ同じです(フェイス部分のLEDの位置が異なるくらい)。実質的に「KZ S1D」「KZ S1」は「KZ T1」をベースにした「量産モデル」と考えて良さそうです。また本体側面にスリット上のベント(空気孔)がありますが、音漏れはほとんど無く、混雑した電車内でも大丈夫でした。
■ ようやく登場した本気の普及モデル。低コストながらKZらしいサウンドを実現。
「KZ S1D」および「KZ S1」の音質傾向は、KZらしい明瞭感のある弱ドンシャリ傾向で、一般的な1万円以下の中華TWSと比べるとかなり見通しの良いスッキリしたサウンドに感じるのではと思います。TWSながら同価格帯の最近の中華ハイブリッド(有線イヤホン)とも十分に比較できるサウンドを実現している点は「さすが」という感じです。
「KZ S1D」と「KZ S1」の比較では、シングルダイナミックの「KZ S1D」のほうが少し中音域、特にボーカル帯域がメインのチューニングになっており、多くの人が聴きやすく感じるサウンドバランスになっています。いっぽう、ハイブリッドの「KZ S1」のほうはより中高域に明瞭感があり、抜けが良くスッキリした高音が楽しめます。そのため「KZ S1」のほうが多少解像感のある音に感じるでしょう。そのため普段あまりイヤホンを使わない方は「KZ S1」は少し聴き疲れしやすくなる可能性もあり、「KZ S1D」のほうが馴染みやすく感じるかもしれませんね。両者はグレードというより同じ系統のサウンドながらターゲットに合わせたクラス分けという感じです。
「KZ S1D」「KZ S1」どちらもフェイス部分はタッチセンサーとなっていて、基本的な操作が可能です。感度は敏感すぎず実用的です。また以下の記載とは別にカメラアプリ起動時は1回タッチによりシャッターを切ることもできます。さらに、「KZ S1」のみ遅延(レイテンシー)を抑える「ゲームモード」をサポートします。いわゆる低遅延モードですね。普段使いでは通常モードでも遅延はさほど気になりませんが、音ゲーなどでは結構有効だと思います。ただし、ゲームモードでの音質変化(特に街中など電波状況の厳しい場所)やバッテリの消費の違いはもう少し試してみる必要がありそうです。
再生/停止 | 1回タッチ(左右どちらか) |
---|---|
曲戻し | 左側 2回タッチ |
曲送り | 右側 2回タッチ |
受話・終話 | 着信時1回タッチ(左右どちらか) |
着信拒否 | 着信時長押し(左右どちらか) |
音声アシスタント | 左右どちらかを2秒長押し |
ゲームモード | [S1のみ] 3回タッチ(左右どちらか) |
手動オン/オフ | 左右どちらかを3秒長押し |
電源オン/オフ | 充電ケースから出す/戻す |
【 KZ S1D 】
「KZ S1D」の高域は伸びよい明るめの音で鳴ります。アマゾンなどで多く売られている低価格の中華TWSは低域強調タイプのイヤホンが多く、高域は曇りがちなものが多くあります。いっぽうの「KZ S1D」はこのような籠りのない非常にスッキリとした印象で、女性ボーカルのハイトーンなども綺麗に鳴ります。またやや硬質な印象ながら適度なキラキラ感があり、シンバル音も明瞭感があります。刺さりなどの刺激は無く、とても聴きやすい高音です。
中音域はや硬質な「KZらしい」寒色系の音ですが、ボーカル帯域に厚みを感じるバランスで明瞭な音です。他の低価格中華TWSに慣れていると、驚くほどクリアでスッキリした印象に感じるかも知れませんね。過度な味付けはなく男性、女性どちらのボーカル帯域も綺麗に鳴らします。同時に適度な広がりがあり心地よい音場感を感じます。
低音域は比較的力強い印象の音ですが、歯切れの良い鳴り方をします。中高域との分離感は非常に良く籠りを感じることは全くありません。沈み込みも良好で厚みのある音を鳴らします。とても明瞭感のある音ですが重低音の表現は多少軽め。とはいえ、過度に響きが強く量だけ多いだけというワイヤレス製品も多い中での比較では格段の差で、十分にリスニングイヤホンとして通用するレベルの低音にまとまっていると思います。
【 KZ S1】
「KZ S1」の高域はある程度の主張のある明瞭でスッキリしたサウンドです。「KZ S1D」よりさらに明瞭感がアップしており、より見通しの良い音です。ハイハットなどののシンバル音のような煌びやかな音も鮮やかな音で鳴らしてくれます。刺さりやすい帯域の音は適度にコントロールされており、同様に聴きやすい音になっていますが、音源に合わせて適度な刺激はちゃんと表現してくれる印象です。
中音域は「KZ S1D」よりさらにキレのある明瞭な音を鳴らします。ドンシャリ傾向のため曲によっては低域の厚みのため少し凹みを感じる場合もありますが、最近の「KZらしい」硬質で寒色系の音で、ボーカル帯域も主張のしっかりした解像感のある音で鳴ってくれます。また音の伸びも良く高域同様にスッキリした印象で、同時に適度な広がりがあり心地よい音場感を感じます。さすがに同じKZの有線イヤホンの多ドライバーモデルなどと比べると相応の差がありますが、1万円以下の多くのTWS製品との比較ではかなり鮮やかで綺麗な音と感じるのではと思います。
低音域は「KZ S1D」同様に力強い主張のある音ですが、「KZ S1」のほうが中高域が明瞭な分、よりキレのある鳴り方をします。沈み込みも良好で厚みのある音を鳴らします。ベースラインはとらえやすく輪郭もはっきりとした解像度の高い音です。
というわけで、「KZ S1D」「KZ S1」はどちらも聴きやすく明瞭感のあるサウンドで、多くの低価格TWSと比較すると、まるで空気の膜が増えたような印象に感じます。特にハイブリッド仕様の「KZ S1」のサウンドは同価格帯のKZ製の有線イヤホンのサウンドと遜色なく、オーディオマニアの普段使いアイテムとしても十分に実用的な印象です。
今回の完成度の高さを踏まえて、KZは「KZ E10」で同様の大きさのハウジングに4BA+1DDを組み込むこともやっていますので、今後よりドライバー数を増やした上位モデルへ改めてチャレンジすることは十分に考えられます。エントリーモデルの「KZ S1D」「KZ S1」でこの仕上がりですから、今度こそ、新しい製品に期待せずにはいられないな、と感じています(^^)。
S1がハイブリッドなんですか?
Amazonの説明文だとS1Dがハイブリッドと記載されているのですが 誤った記載なんですかね😅
へんな質問すいません😅