HIFIMAN DEVA

こんにちは。今回はHIFIMANのワイヤレスヘッドフォン「HIFIMAN DEVA」です。ネット界隈での好評もあって気付いたら衝動買いしてました(^^;)。HIFIMANのお家芸とも言える平面稼働型ドライバーを搭載し、さらにLDAC対応に対応する脱着式モジュール「Bluemini」による高度なワイヤレス性能など、魅力的な性能を満載し、HIFIMANの従来のヘッドフォンと比較してもかなり購入しやすいプライス設定と魅力が満載の製品ですね。
HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA

HIFIMANの多くの製品の価格設定からも「HIFIMAN DEVA」はかなり割安な設定で「さらにワイヤレスユニットまで付属する」という内容に、正直なところ最初は安っぽい製品なのではと思っていました。しかし実際に購入してみると、ヘッドバンド部分などでコストダウンの違いはあるもののドライバーユニットに妥協は無く、非常に完成度の高い仕上がりに驚かされました。その後、平面稼働型ドライバーを搭載した定番エントリーモデル「HE400i」がヘッドバンド部分を「HIFIMAN DEVA」と同様のタイプに変更し、税込みでも2万円を下回る価格設定で登場し、改めて納得した次第です。

HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA
HIFIMAN DEVA」はエントリーベースのヘッドフォンながら、HIFIMANがミドルエンドおよびハイエンドで採用する平面駆動型ドライバーを搭載し、より歪みのないサウンドを実現しています。さらにより薄い「スーパーナノ振動板」を採用し、高い細部再現力と高速レスポンスを実現しています。

そしてワイヤレスユニットとして脱着可能なBluetooth&USBモジュール「Bluemini」を搭載。平面駆動ドライバーを安定して駆動する内蔵アンプおよびDAC、そしてLDAC・aptX HD・aptX・AACといった高音質コーデックに対応したBluetoothモジュールをコンパクトなモジュール内に内蔵。「HIFIMAN DEVA」を高音質ワイヤレスヘッドホンとして、またはUSBケーブルを接続してDAC内蔵ヘッドフォンとして活用することができます。また「Bluemini」を接続するヘッドフォン本体も左右独立したチャンネルセパレーションを行う3.5mm TRRS(4極)コネクタ仕様を採用し音質を向上するとともに、「Bluemini」のかわりにケーブルを接続することで有線ヘッドフォンとしても活用できる仕様となっています。
HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA

HIFIMAN DEVA」の価格は30,000円(税別)。購入は主要ショップおよびAmazonにて。
人気商品のため、現在も品薄状態が続いているようですね。私が購入したときも品薄でしたが、たまたまアマゾンに入荷したタイミングで購入できました。
Amazon.co.jp(HIFIMAN JAPAN): HIFIMAN DEVA


■ シンプルで妥協のないデザインおよびサウンド。驚くほど高性能な「Bluemini」モジュール。

HIFIMAN DEVA」のパッケージ内容は、ヘッドフォン本体、「Bluemini」アダプタ、USB Type-Cケーブル、有線用アナログケーブル、6.35mm変換プラグ、説明書・保証書など。
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低価格モデルとはいえ、大口径の平面駆動ドライバーを搭載しているためハウジングはかなり大きく耳をすっぽり覆います。ヘッドバンドは上位モデルのタイプとは異なりシンプルな形状ですがレザーで覆われた頭頂部の肌さわりは良く、側圧もさほど強くないため、装着感はとてもソフトです。「Bluemini」ユニット(25g)を合わせて385gとそれなりに重量はありますが、感触の良いイヤーパッドはクッション性にも優れ、長時間の使用でもさほど疲労感はありませんでした。
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HIFIMAN DEVA」の最大の特徴である「Bluemini」Bluetooth&USBモジュールは、ヘッドフォン本体の3.5mm TRRS(左右独立)オーディオコネクタにプラグする仕様で、モジュール内にバッテリ、DAC、ワイヤレス機能をすべて内蔵します。またUSB-Cコネクタは充電用だけではなく、PCやMacに接続することでDAC内蔵デジタルヘッドフォンとしても利用可能で、この場合、最大24bit/192kHzまでのPCM再生に対応します。
HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA
搭載しているチップなどは非公開ですが、BluetoothはaptX/AAC/SBCに加えてLDAC、apX HDといったハイレゾコーデックにも対応。スマートフォンだけでなく、より高音質なデジタルオーディオプレーヤーやワイヤレスアンプとの連携も想定した仕様となっています。なおBluetoothのバージョンは4.2ですが、「HIFIMAN DEVA」は屋内利用を前提とした開放型のヘッドフォンですので、接続性のうえで問題になることはほぼないと思われます。さらに「Bluemini」のバッテリー稼働時間も7~8時間と非常に長く、バッテリ性能にも不満はありません。

HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA

実際にLDACコーデック(24bit/96kHz)で接続した際の安定性は非常に高く、ワイヤレスとはいえ有線ヘッドフォンと遜色ないサウンドを楽しめます。また、一般的に平面駆動ドライバーのヘッドフォンは再生側に駆動力が必要で、十分なアンプ性能がないと非常に物足りないサウンドになります。「HIFIMAN DEVA」もヘッドフォン部分はインピーダンスは18Ω、感度93.5dB/mWと、消費電力が大きく相応に鳴らしにくい仕様です。しかし、「Bluemini」モジュールの搭載アンプはワイヤレスでもUSB接続の場合でも、「HIFIMAN DEVA」本体を鳴らすうえで十分な駆動力を提供しており、出力面での不満はほとんどありませんでした(もちろんアナログケーブル接続で相応の環境で鳴らせばそれなりの違いはありますが、このような利用がメインならリニューアルし値下げされた「HE400i」などを選択する方がよいでしょう)。


■ 驚くほど高い完成度とワイヤレス性能。平面稼働、開放型エントリーもでるの新定番といえる実力。

HIFIMAN DEVAHIFIMAN DEVA」のサウンドは、全体的にバランスの良いニュートラルなサウンドです。ワイヤレス製品に限らず有線ヘッドフォン製品しても非常にレベルが高く、HIFIMANのヘッドフォンを知る上で現時点で最も適したエントリー製品だと思います。また、すでに同社の上位モデルを所有している方でも、使いやすく優れたワイヤレス製品として最適でしょう。
一般的に平面駆動型ヘッドフォンではドライバーの特性上、歪みの少ない中低域に対して高域が暗く曇りがちになりやすいのですが、HIFIMANの製品は他社に比べ高域の質が高く、明るく見通しの良い高音を実現しているのが大きな特徴だと思っています。
HIFIMAN DEVA」の高域も、同社の上位モデルのような明瞭な解像感をもった高域とは性格が異なるものの、非常に自然で伸びの良さを実現できており、全体的なバランスの良さを感じます。さらに「Bluemini」モジュールの高い駆動力および優れたノイズ特性により、まるで質の高いアンプにつないだ同社の有線モデルと遜色ない自然な表現を楽しむことができます。この「質の良い有線ヘッドフォンを良いアンプでならしているような自然さ」を持った「HIFIMAN DEVA」のサウンドは複数のワイヤレスヘッドフォンを試してきた方ほど大きな驚きを感じるのではと思います。

HIFIMAN DEVA」の高域はこのクラスのヘッドフォンとしては非常に美しい伸びの良さがあり、上位モデルの明瞭な解像感とは異なるものの、自然で十分なディテール表現があり、同時に僅かな暖かさを感じます。この辺は従来仕様の「HE400」や「HE4XX」など、同社のエントリーグレードの平面稼働ヘッドフォンの印象を踏襲しているともいえるかもしれませんね。また伸びの良さとともに感じる見通しの良さは開放型ならではのもので、自分の部屋で楽しむ、という用途であればソニーなど同価格帯以上の密閉型ワイヤレスヘッドフォンの多くより心地よく楽しいサウンドであることは間違いないでしょう。

HIFIMAN DEVA中音域は平面駆動型の特徴を発揮し、詳細なディテール感があり、ニュートラルで癖のない音を鳴らします。しつこいですが「Bluemini」でもワイヤレスおよびデジタル性能は素晴らしく、有線での接続と同様、ワイヤレス(特にLDACコーデックでの音質がやはりお勧めです)でもUSBでのデジタル接続でも、中音域が細ったり平坦に感じるような(アンプの出力やDAC性能が低い場合に起こりやすい)現象はいっさい無く、十分な主張とともに、歪みのない見通しの良さと、密度の高いサウンドを楽しめます。開放型らしい広い音場のなかで、ボーカル帯域は自然な距離感ながら前面で再生され、演奏は少し後ろで定位します。「HIFIMAN DEVA」の解像感や分離はHIFIMANのサウンドとしてはエントリーグレードの製品に近い印象ですが、それでも平面駆動型の見通しの良さと歪みの少なさもあり、同価格帯のワイヤレスヘッドフォンとの比較では非常に高いレベルだと思います。

低域は、量が多すぎることがなく非常にニュートラルな印象。ジャズなどのアコースティックな音源では非常に美しく、平面稼働らしい濃密な低音を楽しめます。パワフルな迫力よりで質の良さを感じる鳴り方です。そのため力強く激しい低音を好む方向けのサウンドではありません。もっとも開放型ヘッドフォンの時点でそのような低域メインのサウンドでないことはもともと明らかですね。ミッドベースは弾むように鳴り、重低音の沈み込みも良いため、決して低域が軽いと感じることはないでしょう。いっぽうでレスポンスは非常に良く、スピード感のある曲もしっかり追尾する表現力があります。質感という意味ではEDMなどのデジタルサウンドやハードロックでも十分に満足のいく表現力といえるでしょう。


HIFIMAN DEVAそして「Bluemini」経由のデジタル接続では、LDACコーデックでのBluetooth接続の場合とUSBケーブルでの有線接続で、どちらもほとんど区別がつかないほど質が高い印象でDAC/アンプおよびワイヤレス部分の性能の高さを感じます。なお、コーデックの違いで、aptX HD/aptXでは曲によって僅かな荒さが、AAC(iPhone)ではほんの僅かですが緩さを感じることがありました。「Bluemini」を使用しない場合でのアナログ接続では、接続する再生環境に依存する部分はあるものの、ほとんどの部分では遜色なく、あえて挙げるなら、アコースティックな音源などで「Bluemini」経由のほうが僅かにソリッドで人工的に感じたくらいでしょう。それくらい、「HIFIMAN DEVA」のヘッドフォン性能と「Bluemini」モジュールの相性というかバランスの良さは完成された印象があります。
裏を返せば、「Bluemini」は「HIFIMAN DEVA」のヘッドフォンとしてのポテンシャルにかなり最適化されたモジュールで、(実際には不可能ですが)仮にもっと上位のモデルで組み合わせることができたとしても有線とモジュール利用の差が大きくなり、ここまで高評価になることはないかもしれません。コストとの折り合いも含めて、製品としての「落としどころ」が非常に上手いと改めて実感します。


というわけで、まわりの評判の良さに思わず衝動買いしてしまった「HIFIMAN DEVA」でしたが、非常に満足度が高く、いくつか持っているヘッドフォンのなかでも思いのほか普段の稼働率の高いアイテムになりました。やっぱり、ワイヤレスって、便利ですね(^^;)。
HIFIMAN DEVA」は、開放型ヘッドフォンのため、遮音性は少なく、また再生中は音漏れというレベルではなく、外からも盛大に音が聞こえます。そのため、一般的なワイヤレスヘッドフォンのような屋外での利用もある程度想定した密閉型の製品、さらにはANCなどのノイズキャンセリング性能を「売り」とする製品と「HIFIMAN DEVA」を単純比較することはできませんが、多くのワイヤレスヘッドフォンのなかでも「HIFIMAN DEVA」が音質面および利便性においてのコストパフォーマンスの高さについては、やはり間違いないと感じました。なかなか品薄状態が続いていますが、手頃で使い勝手の良い平面稼働ヘッドフォン、あるいは開放型ヘッドフォンを探している場合は非常に良い選択肢になると思いますよ(^^)。