Smabat Black Bat

こんにちは。今回は「Smabat Black Bat」です。届いたのは結構前ですが、ずっと書きかけのままになっていたネタのひとつです。Smabat(スメイバ)というと、インナーイヤー型の製品を中心に紹介してきましたが、今回は珍しく結構IEM感のあるカナル型ですね(^^;

この製品は「Smabat」でもちょっとイレギュラーらしく、同社サイトに製品情報が掲載されることはなく、届いてからしばらくレビューを書きかけのままにしていたら、どうも在庫限りでとっとと終了してしまうぽい。。というわけで、気になった方は早めにポチっておいてくださいね(え
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というわけで、「Smabat Black Bat」は、10mmサイズのグラフェン振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載し、パワフルな低域および高域が特徴的なイヤホンとのこと。樹脂製の一体形成されたハウジングに同社のインナーイヤー型同様にMMCXコネクタによるリケーブルに対応します。インピーダンス24Ω、感度110dB/mWと比較的鳴らしやすい仕様になっています。
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Smabat Black Bat」の購入はAliExpressの「NiceHCK Audio Store」にて。価格は51.30ドルです。AliExpressでの購入方法はこちらをご覧ください。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): Smabat Black Bat


■ ピアノブラックで装着性も良好のシェルデザイン。シンプルながら見た目イヤホンとしては優秀?

Smabat Black Bat」のパッケージは同社のインナーイヤー型同様にシンプルなボックス。パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/Lサイズ)。説明書などは付属せず、製品の説明は箱の裏面のみのようです。
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ハウジングはピアノブラックの光沢のあるレジン製で、フェイスプレートのゴールドのロゴが印象的です。見た目としてはかなり格好良いですね。シェル本体は黒色レジン、フェイス部分は黒色レジンのプレートにロゴを乗せて透明レジンでコートした感じですね。殻割りしてないので未確認ではあるものの軽くたたいた感じと重量からレジンの充填はないようです。サイズは比較的コンパクトで耳にフィットしやすいシルエット。KZなどのイヤホンと比較するとフェイス部分がひとまわり小さく、ステム部分が伸びた形状なのがわかります。
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ちなみに、シェル形状は透明レジンシェルの格安イヤホンとして一部で話題になった「A2イヤホン(日本では上海問屋で「QZX-A1」)とよく似ているのですが、微妙に形状が異なっており、また「Smabat Black Bat」のほうがかなり軽量でA2イヤホン(QZX-A1)のようにレジン充填でも内部に金属シャーシがあるわけでもないため、内容的には別物とだと思われます。またケーブルはダークシルバーのカラーリングが渋い銀メッキ線ケーブルで被膜が少し硬いものの取り回しは良好です。本体との組み合わせでの「見た目イヤホン」としてはかなり良い印象ですね。

また装着製についてもA2イヤホンは長いステム部分が個人的には微妙に耳に合わなかったのですが、「Smabat Black Bat」のほうは問題なく使用できました。ただし例によってイヤーピースは交換が前提ですね。定番のJVCの「スパイラルドット」やAcoustuneの「AET07」、AZLA「SednaEarfit Light」など開口部の大きいイヤーピースを合せてより装着感を向上させるのも良いと思います。


■ Smabatらしい低域の存在感が印象的な特徴のあるボーカルサウンド。気軽なBGM向きかも。

Smabat Black BatSmabat Black Bat」の音質傾向はドンシャリながらボーカル帯域など中音域の主張が強めの、中華イヤホンに比較的多いバランス。ただSmabatらしい深い重低音が底から湧き上がってくるような力強さと、ある程度駆動力のある再生環境で感じる、硬質でキリッとした描写の高域が印象的。刺激は少なめで多少温かみもあるサウンドです。いっぽうグラフェン振動板を使用しているとのことで、立ち上がりは早い印象ですが解像感や分離はそれなりで、音数の多い曲はうるさくなりやすい印象。ポップスなどのボーカル曲を気軽に楽しむイヤホンという感じですね。またジャズなどのアコースティックな音源も楽しめそうな印象です。

Smabat Black Bat」はやや天井は低めの印象ですが描写のはっきりとした音を鳴らします。おそらく「Smabat M1」「M2」のような明瞭ながら自然なサウンドにむけてチューニングしているようにも思いますが、金属製とレジン製のハウジングの違いか、あるいはドライバーの特性か解像感はそれなりで、ちょっと限界が近い印象はあります。ただ籠もることはなく、いっっぽうで刺さりなどの刺激の少ない聴きやすい音ですので、ボーカルや中低域を中心に考えればそれほど気にならないかもしれません。

Smabat Black Bat中音域は僅かに凹みますがボーカル帯域は前面に出やすいチューニングで、ポップスなどはしっかりとした主張で聴くことができます。ボーカル帯域は若干ウォームに感じることがありますが、グラフェン振動板らしい明瞭感があります。多少音場はやや狭いものの、存在感のある低域とはっきりとした高域により奥行きを感じ、臨場感のあるサウンドを楽しめるのではと思います。ただ解像感はそれなりで分析的に聴くのには向きませんし音数が多い場合分離しきれない印象をもつ場合もあります。

低音域はSmabatらしい、弾むようなミッドベースと深くパワフルな重低音がとても心地よく、存在感があります。重低音は深いところから湧き上がってくるような力強さがあります。中高域との分離はよく、独特の臨場感を感じる奥行きのある音場を演出します。ただ曲によっては低域の存在感に全体の解像度がいまひとつ追いついていないと感じる場合もあります。「M1」「M2」などの製品と比較して、おそらく金属ハウジングだったら解消できていそうな感じもあり、いまひとつレジン製シェルに合わせたチューニングがしきれていないのかもしれませんね。

またMMCXコネクタを採用しているためリケーブルももちろん可能です。情報量の多い銀メッキ線などに変えると高域の明瞭感がアップするほか全体的にやや派手さが増したメリハリのある印象になります。ただこのイヤホンの解像感や音場感そのものはあまり変化はないため、好みに応じてという感じです。「Smabat Black Bat」は個性的、というか、特にレジン製シェルに合わせたチューニングなどの面でやや詰めの甘さを感じる印象もあり、見た目の格好良さに対して万人にお勧めできる感じではないかもしれませんね。
Smabat Black Bat実際、Smabatも「Smabat Black Bat」を継続して販売するつもりはないらしく、公式サイトに結局一度も掲載されないまま、新しい金属ハウジングのハイブリッドモデル(「Smabat X1」)をリリースしていたりします。「やっぱレジンシェルはウチには合わねぇ」とか言ってそうな気もしますね。ただし、個人的には、「Smabat Black Bat」はそのシェル形状からイヤーピースを合わせるとそこそこ遮音性も高くなり、移動中の新幹線で仕事をしているときのBGMなんかには結構ちょうど良いバランスだったりもします。ちょっとキワモノ感はありますが、気になった方は在庫のあるうちに掴んでみるのも良いかもしれませんね(^^;)。