Drop+Sennheiser HD8XX

こんにちは。今回は久々にネタ記事です。

米国の共同購入サイト「Drop」(旧名称「Massdrop」)で販売されるオーディオ製品は私のブログでも時々触れています。「Drop」は期間限定で購入希望者を募り、一定数のオーダーを受けることで低価格での販売を行うサービスですが、同時に「Drop」自身が各メーカーとコラボした独自モデルも人気のひとつです。私もオーディオ製品のコラボモデルで最も代表的な人気アイテム「Sennheiser HD6XX」(「HD650」ベースのコラボモデルで後述の通り日本からは購入不可)のほか「HIFIMAN HE4XX」、「MeeAudio Pinnacle PX」などのコラボ製品を購入しています。
そして、つい先日、太平洋標準時(PST)2月18日9:00AM(日本時間2月19日深夜2:00)からゼンハイザー製の開放型ヘッドフォンのフラグシップ「HD800S」のコラボモデル「Drop+Sennheiser HD8XX」のプレオーダー(予約)が開始されました。
Drop: DROP + SENNHEISER HD 8XX HEADPHONES



初回の募集価格 1,100ドルで、初回特典として200ドル相当分のDropのポイントが付与されます。つまり実質 900ドル相当、というわけですね。なお次回以降の募集価格は1,200ドルとなるようです。
ただし、初回分の製品出荷開始は今年の11月25日(太平洋標準時)になる予定で、スケジュール的にも募集数の購入代金を確保した上で実際の生産を開始することになると思います。Dropはビジネスモデル自体は全く異なるものの、購入する側のイメージとしては販売が確定しているクラファンに出資するような感覚に近いかもしれません。
ちなみに、ベースとなった「HD800S」の国内正規品の価格は200,000円(アマゾン価格)、並行輸入品は158,000円(同じくアマゾン)ですので、それなりに割安感はありますね。

ただし、Dropで販売されるゼンハイザー製品については原則的に「日本への発送不可」指定がされており、残念ながら「Drop+Sennheiser HD8XX」も通常では日本からは購入できませんでした。

Drop+Sennheiser HD8XXDrop+Sennheiser HD8XX

通常ならここで諦めるところですが、募集開始時、深夜2時をまわっていい感じにアルコールが回っていたこともあり(おい)、過去に同じく日本発送不可の「HD6XX」を購入したときにも使った「米国からの転送サービス」を経由してオーダーをしました(汗)。いやー、夜中にネットとかするもんじゃないですねぇ(笑)。

購入に使用した「米国からの転送サービス」は米国「amazon.com」からの直接購入などを目的に複数のサービスが存在します。わたしはそのなかでも以前から「スピアネット」というサービスを使っています。結構以前からやってるサービスで取扱い実績も多く、私自身も時々使っているので結構安心感を持っています。スピアネットでの購入については過去記事でも紹介しています。
過去記事: 「MEE Audio Pinnacle PX」 Massdropモデルを海外転送サービスを使って買ってみた

利用方法は非常に簡単で、無料でIDを登録すると、「発送先住所(自分宛の私書箱番号付き)」が発行されるため、それを購入したいサイトの発送先に登録し、この住所宛に送るわけですね。スピアネットでは米国オレゴン州ポートランド受取センターの住所が使えるため、今回の「Drop+Sennheiser HD8XX」では「米国内は送料無料」の対象になります。
スピアネットスピアネット
実際に商品が発送されるまでは「スピアネット」ですることは特にありません。商品が発送され追跡番号(Dropの国内便の場合はFedExが多いですね)がしらされたら、改めて「スピアネット」の画面にアクセスし、「転送依頼作成」を行います。ここで届く商品の購入先(発送元)として今回は「Drop」、商品名(例えば「Headphone, HD8XX」など)と記載します。また購入価格も申告をします。自己責任で多少安く書いても大丈夫かもしれませんが、明らかにおかしい場合は日本の税関で止められる場合もあります(私は1100ドルの購入価格からポイントバックの200ドル分を引いて900ドルで申告しました)。あとは実際に商品が転送サービスの倉庫に到着するのを待ちます(到着するまでは「未到着 BOX」に入っています)。

実際に荷物が転送サービスの倉庫に届いたら案内メールが届きますので、指示に従って発送手続を行います。「スピアネット」の管理画面で「到着済 BOX」に入っていることを確認し、手続き及び決済を行います。サービス倉庫から日本への送料および「スピアネット」の手数料が決済され、届くのを待つ、という手順です。つまりサービスを登録しても実際に荷物が届くまでは費用発生はないわけですね。転送サービスの費用は一番安価な宅配便指定で送料が47ドル程度、スピアネット手数料が9ドルで合計56ドル程度(荷物が小さければもう少し安価になるかも)です。ただし、税金についてですが、輸入関税はヘッドホンについては無税(品目番号:8518.30)ですが、消費税がインボイスの申請額に基づいて発生するのではと思います。こちらは11月に届いたときに実際に確認してみたいと思います。


■ 「HD800S」から独自のチューニングを追加した「HD8XX」

というわけで、Dropの価格でも10万円以上で、さらに転送サービスでの手数料や消費税も考えるとそれなりの金額になりそうですが、「Drop+Sennheiser HD8XX」は仕様的にも従来の「HD800S」より変更が加えられているようです。
Dropでの記載を翻訳すると「コミュニティの要望に基づいて、Sennheiserと協力してハウジングの共振を調整し、ローエンドのエクステンションを追加し、ドライバーのダンピングを調整してミッドレンジのバランスを向上し、高音のディテールを明瞭にしました。」とのことです。

Drop + Sennheiser HD 8XXDrop + Sennheiser HD 8XX

Dropサイトで公開されている「Drop+Sennheiser HD8XX」の周波数特性を見ると、「HD800S」よりサブベースがアップしておりより低域を強化した印象が目に付きますが、同時に3kHz~4kHzの高域もややアップしており、もしかしたら「HD800」ぽさもあるのかな、という感じがします。
Drop+Sennheiser HD8XX

実際に製品が届いたら、これらのモデルとどの程度違いがあるかも興味深いところですね。
というわけで、気軽にチャレンジできるものではありませんが、ネタのひとつとして参考になれば幸いです。個人的には想定外の出費に若干のしまった感はありますが、11月以降(たぶん日本へは12月かな)の到着を気長に待ちたいと思います(^^)。