こんにちは。今回は大型連休にあわせて、久しぶりの「まとめ企画」です。これまで「好みランキング」として長らく更新していない「総合」のほか、「低価格中華イヤホン」「ミドルグレード中華イヤホン(100ドル~200ドル未満)」を2回ずつ掲載してきました。今回はそのひとつ上のグレードの「200ドル~400ドル未満」という価格帯でまとめたいと思います。
過去記事一覧: 価格帯/グレード: 200ドル~399ドル (レビュー)
ただこの価格帯のイヤホンともなると、そもそも購入、紹介している種類がそれほど多くないこともあり、ランキング形式ではなく「買って良かった&聴いて良かった18機種」という感じにしました。実は購入してるけどレビューをしていない、あるいは今後レビュー予定のものも結構含まれますのでご容赦ください。またランキング形式ではありませんが、今回も「好み評点」を記載しています。これは私自身の個人的な好みで主観的に割り振ったもので、得点基準は「好みランキング」と同様です(詳細は各「好みランキング」をご覧ください)。そのため、例えば「ミドルグレード中華イヤホン(100ドル~200ドル)」でランクインしている製品と今回登場した製品の「私の好み度の比較」はこの評点により間接的にできるようになっています。これもひとつの目安として参考になれば幸いです。
また他の価格帯については過去記事の「好みランキング」も併せてご覧いただければと思います。
→ 過去記事: 【100ドル~200ドル以下】 「個人的な好みランキング」 TOP 20 (2020年11月編)
→ 過去記事: 【低価格中華イヤホン】 「個人的な好みランキング」 TOP 20 (2020年11月版)
マニアの間でTANCHJIMの知名度が浸透するきっかけとなった代表的モデルです。当初の代理店だった七福神商事がクローズしてTANCHJIMも現在の代理店に移った後しばらく販売していましたが現在は店頭在庫限りとなっているようです。とはいえ海外ではまだ普通に販売されていますし、中古も手頃な価格で出てくることが多いので、状態の良い製品を見つけたら押さえておくことをお勧めします。癖の無いニュートラルなサウンドに高い質感と表現力を持つ中音域。ボーカル帯域も演奏も非常に美しく、コンパクトなハウジングに適度な鮮やかさと自然な明瞭さがある、文字通りの美音系。そのうち「棚からレビュー」予定の「HANA」はより中高域の鮮やかさを強調したサウンドなのに対して、「Oxygen」の全体の質感に重点を置いたバランスの良さも押さえておきたいところです。
⑭ 「TFZ LIVE X」 1DD / レビュー (239ドル/29,800円) [中古 19,900円~]
好み評点: 250 (総合評価 220 + 好み加点 30 )
TFZのLIVEシリーズの上位モデルとして、また最初の第4世代ドライバー搭載モデルとしてリリースされた製品です。ただ「ブ○ガリ風」のフェイスデザインや無駄に高級感を出したパッケージなど取って付けたようなハイグレード演出はちょっと賛否がありました。そして「TFZらしからぬ」パワフルな低音を前面に出した中低域チューニングもちょっと驚きがありましたね。しかしその低域メインのサウンドの質は高く、解像感が高くキレのある印象を維持しつつ非常に強烈な低域を楽しめる、なかなかにレアなイヤホンに仕上がっていました。TFZとしては割高な価格設定もあり、なかなか手を出しにくい製品ではありますが、質の良い低音イヤホンを探している方には結構良い選択肢だと思います。
マニア界隈でちょっと前から「8BAイヤホン」と言えば、の「T800」ですね。私のブログでもリケーブルのレビューでこっそり登場していたりします。すべてKnowles製BAを採用した8BAでこの価格はやはり破格ではありますね。中低域寄りで籠もることなくマルチBAらしい音場感と解像感を楽しめます。中低域など多ドラ感のある音作りながら派手さは無く聴きやすい。個人的な印象として、音質的に8BAである必要性を感じるサウンドでは正直無いのですが、それぞれのBAドライバーを上手くコントロールし、各音域のまとまりの良さをこの価格で実現できている点は、高い評価も頷けます。聴きやすいサウンドで良いイヤホンではあると思いますが、個人的にはもっと明瞭感やキレのあるほうが好きなこともあり、普段使いと言うよりは最近はマルチBA機のリケーブルテストでの利用頻度がやはり一番高いです。
というわけで、200ドル~300ドル台の手持ちイヤホンより個人的に好み度の高い製品をまとめました。「好み評点」でいうと「ミドルグレード中華イヤホン(100ドル~200ドル)」の上位10位内と同等以上、という位置づけになりますね。実際のところ、価格差に合わせて音質面でも100ドル台のイヤホンの2倍良いとか、そういうことは全然無いと思います。ただこの価格帯のイヤホンでしか作れないコストのかけ方であるとか、見た目の美しさであるとか、そういった魅力があるのもまた確かです。この価格帯のイヤホンは本来はそう何種類も購入することはないものだと思いますが(汗)、できれば試聴して、お気に入りの1個を見つけていただくのも良いと思います。また、今後もぼちぼちですが様々な価格のイヤホンも買い続けると思いますので、今回のようなまとめもタイミングを見て更新をできたらと思っています(^^)。
また他の価格帯については過去記事の「好みランキング」も併せてご覧いただければと思います。
→ 過去記事: 【100ドル~200ドル以下】 「個人的な好みランキング」 TOP 20 (2020年11月編)
→ 過去記事: 【低価格中華イヤホン】 「個人的な好みランキング」 TOP 20 (2020年11月版)
好み評点: 290 (総合評価 245 + 好み加点 45 )
先日購入したFiiOのハイグレードのシングルダイナミックモデルです。正直なところ発売当初は「IER-Z1R」ぽいデザインも含めそれほど意識してなかったのですが、従来のマルチBAやハイブリッドとは別のアプローチでの音作りに興味があったこともあり気づいたらポチってました。国内でも3万円台後半くらいになっているみたいなので、海外版に近い価格で買えそうなのも良いですね。ズッシリとした重量感のあるハウジングに交換可能なプラグなど豪華さのある製品。全体的に明瞭でシングルダイナミックらしい質の高いサウンドが心地よく、またパワフルでキレのある低域がとても心地良いです。ビルドクオリティ、付属品、音質面のすべてで価格に見合う、とても満足感のあるイヤホンです。
先日購入したFiiOのハイグレードのシングルダイナミックモデルです。正直なところ発売当初は「IER-Z1R」ぽいデザインも含めそれほど意識してなかったのですが、従来のマルチBAやハイブリッドとは別のアプローチでの音作りに興味があったこともあり気づいたらポチってました。国内でも3万円台後半くらいになっているみたいなので、海外版に近い価格で買えそうなのも良いですね。ズッシリとした重量感のあるハウジングに交換可能なプラグなど豪華さのある製品。全体的に明瞭でシングルダイナミックらしい質の高いサウンドが心地よく、またパワフルでキレのある低域がとても心地良いです。ビルドクオリティ、付属品、音質面のすべてで価格に見合う、とても満足感のあるイヤホンです。
好み評点: 290 (総合評価 250 + 好み加点 40 )
このイヤホンは実は個人的に一番好みな3BAイヤホンかもしれません。個人的評価は同じ3BAでも6万円ほどする「AONIC5」より上です。Knowles製BAの組み合わせでほぼ「定石」ともいえるドライバー構成なのですが、この完成度の高さはSIMGOTならではのチューニングゆえのものでしょう。スッキリした印象ながらコントラストのある濃厚な中音域とスイッチによる微調整が可能なサウンドモードで各音域にも変化を持たせることが出来ます。発売からしばらく経っていますが、いまだ色褪せる事は無く、少し割高ですが非常に美しいシェルデザインも含めて持っていて損は無いイヤホンだと思います。
③ 「TFZ NO.3 Ti」 1DD / レビュー (299ドル/国内販売終了) [中古 19,800円~]
このイヤホンは実は個人的に一番好みな3BAイヤホンかもしれません。個人的評価は同じ3BAでも6万円ほどする「AONIC5」より上です。Knowles製BAの組み合わせでほぼ「定石」ともいえるドライバー構成なのですが、この完成度の高さはSIMGOTならではのチューニングゆえのものでしょう。スッキリした印象ながらコントラストのある濃厚な中音域とスイッチによる微調整が可能なサウンドモードで各音域にも変化を持たせることが出来ます。発売からしばらく経っていますが、いまだ色褪せる事は無く、少し割高ですが非常に美しいシェルデザインも含めて持っていて損は無いイヤホンだと思います。
③ 「TFZ NO.3 Ti」 1DD / レビュー (299ドル/国内販売終了) [中古 19,800円~]
好み評点: 290 (総合評価 250 + 好み加点 40 )
すでに販売を終了しているようで国内はもちろん、海外でも一部の在庫が残っているセラーのみのようですが、第3世代ドライバー搭載の「最初にして既に頂点」ともいえる製品です。過去の好みランキングでも記載したとおり個人的には初期ロットの「TC-2」ケーブル付属版が最も良いと思っていますが、さすがに入手が難しいと思われますので、その後のシルバーメッキケーブル版での「好み評点」を改めて設定しました。「NO.3」は中低域の音場感が第3世代搭載モデルの中でも特に優れていますが、「NO.3 Ti」では解像感や中高域の見通しの良さが格段に向上しています。
ちなみに付属ケーブルでは派手さが気になる方もいらっしゃると思いますので、その場合は「LINSOUL Euphrosyne」や「NICEHCK blueisland」あたりを合わせてみると「TC-2」ケーブルの初期バージョンに近いサウンドを楽しめるかも。
すでに販売を終了しているようで国内はもちろん、海外でも一部の在庫が残っているセラーのみのようですが、第3世代ドライバー搭載の「最初にして既に頂点」ともいえる製品です。過去の好みランキングでも記載したとおり個人的には初期ロットの「TC-2」ケーブル付属版が最も良いと思っていますが、さすがに入手が難しいと思われますので、その後のシルバーメッキケーブル版での「好み評点」を改めて設定しました。「NO.3」は中低域の音場感が第3世代搭載モデルの中でも特に優れていますが、「NO.3 Ti」では解像感や中高域の見通しの良さが格段に向上しています。
ちなみに付属ケーブルでは派手さが気になる方もいらっしゃると思いますので、その場合は「LINSOUL Euphrosyne」や「NICEHCK blueisland」あたりを合わせてみると「TC-2」ケーブルの初期バージョンに近いサウンドを楽しめるかも。
好み評点: 285 (総合評価 245 + 好み加点 40 )
「LIVE X」でちょっと肩すかしを食らってしまいましたが、ようやく登場した「第4世代」の本命モデルです。伝統の「KING」系統を引き継ぎ、長らく予告されていたデザインでの登場。そのサウンドは「名機」といわれた「KING PRO」をようやく継承できる、文字通り「王道のTFZサウンド」の仕上がりです。癖が無くニュートラルなバランスでKINGのアイデンティティを感じる明瞭さとキレのあるサウンド。第4世代ドライバーによる、質の高い低域と、よりディテールが際立ち、優れた分離性をもつ中高域が良いですね。例によってちょっと個性的過ぎるデザインとTFZとしては高い価格設定もあり、まだ購入されている方は少ないようですが、個人的にはかなりお勧めのイヤホンですよ。
⑤ 「Kinboofi MK4」 4BA / レビュー (2242.81ドル/22,800円)
はい。総合ランキング常連の「Kinboofi MK4」(KBF MK4)ですね。この製品が登場したときは、それまでHCKやEasyがユニバーサルタイプながら受注生産でオーダーイヤホンを作ってきた流れからそれぞれセラーブランド「製品」として流通させるトレンドがありました。そんななかより「小ロット」で1ランク上の製品を目指したのがKinboofiのシリーズで、結局のところその代表モデルの「KBF MK4」が定番のとして生き残ることになりました。中高域寄りの明瞭なサウンドバランスでこのクラスの4BAイヤホンとしては現在でもトップクラスに完成度の高いサウンドだと思いますよ。
「LIVE X」でちょっと肩すかしを食らってしまいましたが、ようやく登場した「第4世代」の本命モデルです。伝統の「KING」系統を引き継ぎ、長らく予告されていたデザインでの登場。そのサウンドは「名機」といわれた「KING PRO」をようやく継承できる、文字通り「王道のTFZサウンド」の仕上がりです。癖が無くニュートラルなバランスでKINGのアイデンティティを感じる明瞭さとキレのあるサウンド。第4世代ドライバーによる、質の高い低域と、よりディテールが際立ち、優れた分離性をもつ中高域が良いですね。例によってちょっと個性的過ぎるデザインとTFZとしては高い価格設定もあり、まだ購入されている方は少ないようですが、個人的にはかなりお勧めのイヤホンですよ。
⑤ 「Kinboofi MK4」 4BA / レビュー (2242.81ドル/22,800円)
好み評点: 280 (総合評価 240 + 好み加点 40 )
はい。総合ランキング常連の「Kinboofi MK4」(KBF MK4)ですね。この製品が登場したときは、それまでHCKやEasyがユニバーサルタイプながら受注生産でオーダーイヤホンを作ってきた流れからそれぞれセラーブランド「製品」として流通させるトレンドがありました。そんななかより「小ロット」で1ランク上の製品を目指したのがKinboofiのシリーズで、結局のところその代表モデルの「KBF MK4」が定番のとして生き残ることになりました。中高域寄りの明瞭なサウンドバランスでこのクラスの4BAイヤホンとしては現在でもトップクラスに完成度の高いサウンドだと思いますよ。
好み評点: 270 (総合評価 240 + 好み加点 30 )
好み評点: 265 (総合評価 230 + 好み加点 40 )
マニアの間でTANCHJIMの知名度が浸透するきっかけとなった代表的モデルです。当初の代理店だった七福神商事がクローズしてTANCHJIMも現在の代理店に移った後しばらく販売していましたが現在は店頭在庫限りとなっているようです。とはいえ海外ではまだ普通に販売されていますし、中古も手頃な価格で出てくることが多いので、状態の良い製品を見つけたら押さえておくことをお勧めします。癖の無いニュートラルなサウンドに高い質感と表現力を持つ中音域。ボーカル帯域も演奏も非常に美しく、コンパクトなハウジングに適度な鮮やかさと自然な明瞭さがある、文字通りの美音系。そのうち「棚からレビュー」予定の「HANA」はより中高域の鮮やかさを強調したサウンドなのに対して、「Oxygen」の全体の質感に重点を置いたバランスの良さも押さえておきたいところです。
好み評点: 260 (総合評価 230 + 好み加点 30 )
アコースチューンのエントリークラス(?)の新製品ですね。HS1600シリーズに比べてお手頃価格で同社のサウンドを堪能できる製品です。上位モデル同様完成度の高いイヤホンで個人的にも好みのサウンドですが、既にHS1600シリーズを持っている方は両方持って無くても良いかな?という感じになるのも事実。現在の代理店がアユートということもあり強力な販売力で結構な数が既に出ているようで、そういった方が放出した(かも)な、状態の良い中古が結構あるようなので、それを掴んでおくのも手かもしれません。個人的にはレッドorブルーのメタルシェルが同社製品のなかでも随一に格好良いのでほぼ見た目で購入し、そのまま(手放さずに)使用しております(^^;)。
アコースチューンのエントリークラス(?)の新製品ですね。HS1600シリーズに比べてお手頃価格で同社のサウンドを堪能できる製品です。上位モデル同様完成度の高いイヤホンで個人的にも好みのサウンドですが、既にHS1600シリーズを持っている方は両方持って無くても良いかな?という感じになるのも事実。現在の代理店がアユートということもあり強力な販売力で結構な数が既に出ているようで、そういった方が放出した(かも)な、状態の良い中古が結構あるようなので、それを掴んでおくのも手かもしれません。個人的にはレッドorブルーのメタルシェルが同社製品のなかでも随一に格好良いのでほぼ見た目で購入し、そのまま(手放さずに)使用しております(^^;)。
⑨ 「See Audio ANOU」 3BA / レビュー ( - /24,990円)
好み評点: 260 (総合評価 230 + 好み加点 30 )
「ANOU」(日本限定版)はSee Audioが同社の人気ハイブリッド「YUME」をベースにつくった日本向け限定の3BAモデルです。同じ3BAでも上記の「SIMGOT EK3」は価格的にちょっと、という方にはこちらのモデルがお勧め。バランスが良く美しい音色と絶妙な空間表現が魅力です。「EK3」がKnowles BAによる2Wayだったのに対し、「ANOU」はKnowles製の異なる構成による3Way仕様。高域用BAの「RAD」を実質同仕様の「WBFK」に置き換えて考えると、こちらもCIEMなどで多く採用されている「定番」の組み合わせとなります。ただ同時に過去には地雷イヤホンもちらほらあった構成だったりもしますが、「ANOU」では専用のチューニングによる、見事に優れたバランスを実現しています。おそらく「RAD」の守備範囲を「WBFK」より広く取り、中音域の「ED」がより低域あたりまでカバーし、重低音を「CI」がフォローするチューニングかなと想像しています。ときどき中古も出るようですので、見かけたらすぐに購入するのもお勧めです。
好み評点: 260 (総合評価 230 + 好み加点 30 )
「ANOU」(日本限定版)はSee Audioが同社の人気ハイブリッド「YUME」をベースにつくった日本向け限定の3BAモデルです。同じ3BAでも上記の「SIMGOT EK3」は価格的にちょっと、という方にはこちらのモデルがお勧め。バランスが良く美しい音色と絶妙な空間表現が魅力です。「EK3」がKnowles BAによる2Wayだったのに対し、「ANOU」はKnowles製の異なる構成による3Way仕様。高域用BAの「RAD」を実質同仕様の「WBFK」に置き換えて考えると、こちらもCIEMなどで多く採用されている「定番」の組み合わせとなります。ただ同時に過去には地雷イヤホンもちらほらあった構成だったりもしますが、「ANOU」では専用のチューニングによる、見事に優れたバランスを実現しています。おそらく「RAD」の守備範囲を「WBFK」より広く取り、中音域の「ED」がより低域あたりまでカバーし、重低音を「CI」がフォローするチューニングかなと想像しています。ときどき中古も出るようですので、見かけたらすぐに購入するのもお勧めです。
好み評点: 255 (総合評価 230 + 好み加点 25 )
今回紹介する中で唯一のインナーイヤー(イントラコンカ)型イヤホンです。HCKのインナーイヤーはセラーブランドの枠を超えて定番となっている感もありますね。その新たなフラグシップである「EBX21」は、ソリッドな金属ハウジングなど見た目にも高級感があるモデル。サウンドはダイレクトさを感じる印象でインナーイヤーとは結構異色のアプローチ。インナーイヤー型ならではの自然な音色や空間表現を感じつつ、他には無いタイトでスピード感のあるサウンドを楽しみたい方には、十分に価格に見合った製品だと思います。これまで数々の「変態イヤホン」をリリースし、「マニア御用達」ブランドとして定着した感もある「NICEHCK」らしく、フラグシップのインナーイヤー型も、高いレベルでありながら一筋縄ではいかないところが好感できますね。
⑪ 「DUNU DK2001」 3BA+1DD / レビュー (299ドル/37,820円) [中古 27,900円~]
好み評点: 255 (総合評価 230 + 好み加点 25 )
DUNUのハイブリッドシリーズの中ではエントリーに位置するのが「DK2001」です。上位モデルのデザインを踏襲しつつ、特にオレンジは「ほぼアッシマー」(笑)な個性的なシルエットは見た目にも印象的ですね。両面ベリリウムコーティングされた13mmダイナミックドライバーとKnowles製の3基のバランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーを搭載し、プラグ交換可能なケーブルなどスペック面も充実してます。ハイブリッドらしい弱ドンシャリで、やや硬質感のある明瞭かつスッキリした見通しの良いサウンドを楽しむことができます。各音域ごとに非常に高い質感を実現しつつ全体的にも絶妙なバランスでチューニングしている点は同社の技術力の高さを改めて実感します。上位モデルはやや癖が強い製品も多いDUNUですが、このDK2001は多くの方が好感しやすい仕上がりだと思いますよ。
⑪ 「DUNU DK2001」 3BA+1DD / レビュー (299ドル/37,820円) [中古 27,900円~]
好み評点: 255 (総合評価 230 + 好み加点 25 )
DUNUのハイブリッドシリーズの中ではエントリーに位置するのが「DK2001」です。上位モデルのデザインを踏襲しつつ、特にオレンジは「ほぼアッシマー」(笑)な個性的なシルエットは見た目にも印象的ですね。両面ベリリウムコーティングされた13mmダイナミックドライバーとKnowles製の3基のバランスド・アーマチュア型(BA)ドライバーを搭載し、プラグ交換可能なケーブルなどスペック面も充実してます。ハイブリッドらしい弱ドンシャリで、やや硬質感のある明瞭かつスッキリした見通しの良いサウンドを楽しむことができます。各音域ごとに非常に高い質感を実現しつつ全体的にも絶妙なバランスでチューニングしている点は同社の技術力の高さを改めて実感します。上位モデルはやや癖が強い製品も多いDUNUですが、このDK2001は多くの方が好感しやすい仕上がりだと思いますよ。
⑫ 「final E5000」 1DD / - ( - /29,800円) [中古 19,800円~]
好み評点: 255 (総合評価 230 + 好み加点 25 )
国内を代表するイヤホンブランドのひとつ「final」の言わずと知れた人気製品ですね。新品はもとより手頃な中古も安定して購入できそうなので、今なら結構買いやすいかも。低価格モデルの「E3000」をよりマニア向けに、final的らしさを前面にグレードアップした製品です。非常に素直でまっすぐな印象のサウンドで伸びのある高域やレスポンスの良さ、音場感など個人的にはかなり好きな印象です。ただ最近のボーカル帯域にフォーカスしたサウンドの流行りを考えると「E4000」のほうが本来は好印象を持つ人が多そうとも思います。ディープなマニアが絶賛するサウンドが多くの人にとっての正解とは限らない、ということを何よりfinal自身がよく知っていて、その上でラインナップしているのが興味深いですね。またそういった傾向の違いを別にしても本気出すにはかなり鳴らしにくく、やっぱり本来は相当に人を選ぶ製品では、と思っています。
⑬ 「FiiO FH5」 3BA+1DD / - (269.99ドル/33,180円) [中古 14,500円~]
好み評点: 255 (総合評価 225 + 好み加点 30 )
こちらも発売以降長らく人気を維持してきたFiiOのミドルグレードのハイブリッドモデルです。最近海外で後継の「FH5s」(2BA+2DD)がリリースされ、いよいよ日本でもモデル末期となりましたが、音質面では十分に勝負できる内容です。多少元気な印象の「FH3」よりフラット方向に近い自然なサウンドで、中高域の見通しの良さ、ボーカル帯域の表現力の豊かさなどバランスの良さは特筆すべきサウンドです。もう少し低域の量感が欲しい、という方は高純度単結晶銅線のケーブルにリケーブルしメリハリを向上させるのも良いでしょう。新製品が出ると中古もより購入しやすくなりそうですので、そういった意味でも結構狙い目かもしれませんね。
好み評点: 255 (総合評価 230 + 好み加点 25 )
国内を代表するイヤホンブランドのひとつ「final」の言わずと知れた人気製品ですね。新品はもとより手頃な中古も安定して購入できそうなので、今なら結構買いやすいかも。低価格モデルの「E3000」をよりマニア向けに、final的らしさを前面にグレードアップした製品です。非常に素直でまっすぐな印象のサウンドで伸びのある高域やレスポンスの良さ、音場感など個人的にはかなり好きな印象です。ただ最近のボーカル帯域にフォーカスしたサウンドの流行りを考えると「E4000」のほうが本来は好印象を持つ人が多そうとも思います。ディープなマニアが絶賛するサウンドが多くの人にとっての正解とは限らない、ということを何よりfinal自身がよく知っていて、その上でラインナップしているのが興味深いですね。またそういった傾向の違いを別にしても本気出すにはかなり鳴らしにくく、やっぱり本来は相当に人を選ぶ製品では、と思っています。
⑬ 「FiiO FH5」 3BA+1DD / - (269.99ドル/33,180円) [中古 14,500円~]
好み評点: 255 (総合評価 225 + 好み加点 30 )
こちらも発売以降長らく人気を維持してきたFiiOのミドルグレードのハイブリッドモデルです。最近海外で後継の「FH5s」(2BA+2DD)がリリースされ、いよいよ日本でもモデル末期となりましたが、音質面では十分に勝負できる内容です。多少元気な印象の「FH3」よりフラット方向に近い自然なサウンドで、中高域の見通しの良さ、ボーカル帯域の表現力の豊かさなどバランスの良さは特筆すべきサウンドです。もう少し低域の量感が欲しい、という方は高純度単結晶銅線のケーブルにリケーブルしメリハリを向上させるのも良いでしょう。新製品が出ると中古もより購入しやすくなりそうですので、そういった意味でも結構狙い目かもしれませんね。
⑭ 「TFZ LIVE X」 1DD / レビュー (239ドル/29,800円) [中古 19,900円~]
好み評点: 250 (総合評価 220 + 好み加点 30 )
TFZのLIVEシリーズの上位モデルとして、また最初の第4世代ドライバー搭載モデルとしてリリースされた製品です。ただ「ブ○ガリ風」のフェイスデザインや無駄に高級感を出したパッケージなど取って付けたようなハイグレード演出はちょっと賛否がありました。そして「TFZらしからぬ」パワフルな低音を前面に出した中低域チューニングもちょっと驚きがありましたね。しかしその低域メインのサウンドの質は高く、解像感が高くキレのある印象を維持しつつ非常に強烈な低域を楽しめる、なかなかにレアなイヤホンに仕上がっていました。TFZとしては割高な価格設定もあり、なかなか手を出しにくい製品ではありますが、質の良い低音イヤホンを探している方には結構良い選択肢だと思います。
好み評点: 250 (総合評価 220 + 好み加点 30 )
マニア界隈でちょっと前から「8BAイヤホン」と言えば、の「T800」ですね。私のブログでもリケーブルのレビューでこっそり登場していたりします。すべてKnowles製BAを採用した8BAでこの価格はやはり破格ではありますね。中低域寄りで籠もることなくマルチBAらしい音場感と解像感を楽しめます。中低域など多ドラ感のある音作りながら派手さは無く聴きやすい。個人的な印象として、音質的に8BAである必要性を感じるサウンドでは正直無いのですが、それぞれのBAドライバーを上手くコントロールし、各音域のまとまりの良さをこの価格で実現できている点は、高い評価も頷けます。聴きやすいサウンドで良いイヤホンではあると思いますが、個人的にはもっと明瞭感やキレのあるほうが好きなこともあり、普段使いと言うよりは最近はマルチBA機のリケーブルテストでの利用頻度がやはり一番高いです。
好み評点: 245 (総合評価 220 + 好み加点 25 )
長らくモデルチェンジしてこなかった「Shure SE」シリーズが昨年一新し、あらたに登場したハイブリッドモデルですね。もともとの「4」系統の2BAモデル「SE425」は上位の「SE535」より聴きやすく使いやすいバランスと価格の手ごろさもあり「地味だけど手堅い」製品でした。そしてShureとしては初めて1BA+1DDのハイブリッドを採用した「AONIC4」では同社らしいモニター的なフラットさを維持しつつも、よりリスニング向けのメリハリを感じるチューニングとなっていますね。「AONIC5」のキリッとした描写と比べると相応の違いはあるものの、解像感は高く明瞭なサウンドを楽しめます。またリケーブルでの変化を確認するイヤホンとしても傾向がわかりやすいのも従来の「SEシリーズ」同様ですね。
中国ではCIEMのトップブランドで日本でもハイグレードイヤホンの定番ブランドして知られる「qdc」の1BA+1DDのハイブリッドモデル。発売から1年以上経過して人気は落ち着き中古価格もそろそろ下がってきましたね。とはいえHiFiGOあたりなら中古価格で値下がりした海外版が普通に買えますが・・・。見た目の美しさはqdcなので言うまでも無く、Neptuneからより進化したビジュアルはこの製品の最大のアイデンティティでしょう。音質的には正直3万円オーバーのイヤホンとしては結構厳しい感じはしますが、2万円台であれば結構アリかなと思います。Neptuneから引き継いだフルレンジBAユニットが鳴らす滑らかなサウンドを中心にダイナミックドライバーが下支えする構造により、高域などはよりqdcらしさを、そして少しドンシャリ方向にチューニングされた厚みのある低域がリスニングイヤホンとしての楽しさを加えています。
長らくモデルチェンジしてこなかった「Shure SE」シリーズが昨年一新し、あらたに登場したハイブリッドモデルですね。もともとの「4」系統の2BAモデル「SE425」は上位の「SE535」より聴きやすく使いやすいバランスと価格の手ごろさもあり「地味だけど手堅い」製品でした。そしてShureとしては初めて1BA+1DDのハイブリッドを採用した「AONIC4」では同社らしいモニター的なフラットさを維持しつつも、よりリスニング向けのメリハリを感じるチューニングとなっていますね。「AONIC5」のキリッとした描写と比べると相応の違いはあるものの、解像感は高く明瞭なサウンドを楽しめます。またリケーブルでの変化を確認するイヤホンとしても傾向がわかりやすいのも従来の「SEシリーズ」同様ですね。
好み評点: 240 (総合評価 210 + 好み加点 30 )
中国ではCIEMのトップブランドで日本でもハイグレードイヤホンの定番ブランドして知られる「qdc」の1BA+1DDのハイブリッドモデル。発売から1年以上経過して人気は落ち着き中古価格もそろそろ下がってきましたね。とはいえHiFiGOあたりなら中古価格で値下がりした海外版が普通に買えますが・・・。見た目の美しさはqdcなので言うまでも無く、Neptuneからより進化したビジュアルはこの製品の最大のアイデンティティでしょう。音質的には正直3万円オーバーのイヤホンとしては結構厳しい感じはしますが、2万円台であれば結構アリかなと思います。Neptuneから引き継いだフルレンジBAユニットが鳴らす滑らかなサウンドを中心にダイナミックドライバーが下支えする構造により、高域などはよりqdcらしさを、そして少しドンシャリ方向にチューニングされた厚みのある低域がリスニングイヤホンとしての楽しさを加えています。
好み評点: 240 (総合評価 220 + 好み加点 20 )
そして今回のオチは、「怒濤の変態構成が生み出すまっとうなサウンド」という、かなり「何言ってるかわからない」感じで、現在マニア界隈、レビュアー諸氏を絶賛賑わしている「TRN BA15」です。実は「総合評価」は「Uranus」より高く、「AONIC4」や「T800」「LIVE X」と同等です。ではなぜ「好み加点」を下げているかというと「いやこれ見ただけ聴いただけだとメッチャ普通じゃん」という点です(笑)。片側15BAという無駄に強そうなドライバー数に、メーカーCGで見せられたあまりに頭悪そうなドライバー配置。もうそれだけでネタになるイヤホンなのに、実際の製品はその要素を全く感じさせず、ずば抜けてはいないものの、普通に良いのです。このモヤモヤ感はどうしましょう(笑)。とりあえずこの製品を購入された方は、内部CG画像をいつでも出せるよう用意しておいて、内に秘めた変態性を胸に楽しみましょう。あ、その画像は私のレビューのリンクからでも、もちろんご覧いただけますよ(^^;)。
そして今回のオチは、「怒濤の変態構成が生み出すまっとうなサウンド」という、かなり「何言ってるかわからない」感じで、現在マニア界隈、レビュアー諸氏を絶賛賑わしている「TRN BA15」です。実は「総合評価」は「Uranus」より高く、「AONIC4」や「T800」「LIVE X」と同等です。ではなぜ「好み加点」を下げているかというと「いやこれ見ただけ聴いただけだとメッチャ普通じゃん」という点です(笑)。片側15BAという無駄に強そうなドライバー数に、メーカーCGで見せられたあまりに頭悪そうなドライバー配置。もうそれだけでネタになるイヤホンなのに、実際の製品はその要素を全く感じさせず、ずば抜けてはいないものの、普通に良いのです。このモヤモヤ感はどうしましょう(笑)。とりあえずこの製品を購入された方は、内部CG画像をいつでも出せるよう用意しておいて、内に秘めた変態性を胸に楽しみましょう。あ、その画像は私のレビューのリンクからでも、もちろんご覧いただけますよ(^^;)。
というわけで、200ドル~300ドル台の手持ちイヤホンより個人的に好み度の高い製品をまとめました。「好み評点」でいうと「ミドルグレード中華イヤホン(100ドル~200ドル)」の上位10位内と同等以上、という位置づけになりますね。実際のところ、価格差に合わせて音質面でも100ドル台のイヤホンの2倍良いとか、そういうことは全然無いと思います。ただこの価格帯のイヤホンでしか作れないコストのかけ方であるとか、見た目の美しさであるとか、そういった魅力があるのもまた確かです。この価格帯のイヤホンは本来はそう何種類も購入することはないものだと思いますが(汗)、できれば試聴して、お気に入りの1個を見つけていただくのも良いと思います。また、今後もぼちぼちですが様々な価格のイヤホンも買い続けると思いますので、今回のようなまとめもタイミングを見て更新をできたらと思っています(^^)。