Sabaj A10h

こんにちは。今回は「Sabaj A10h」です。中国のオーディオブランド「Sabaj」の低価格の据置きタイプのヘッドホンアンプですね。USB-DACのRCA出力やDAC(デジタルオーディオプレーヤー)のラインアウトからクリアで高出力のサウンドを楽しむことができます。またRCA外部出力を搭載し、モードでヘッドホン出力と切替ができるため、コンパクトなプリアンプとして使用することも可能です。
Sabaj A10h」の最大の特徴は非常にコンパクトな筐体ながら超低歪みと高出力を実現している点で、SN比は130dB、歪み率(THD+N)は0.00005%以下(1KHz)と同クラスの製品と比べても非常に優れたノイズ特性を持っており、反応の良いイヤホンなどでもクリアなサウンドを実現しています。
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また、「Sabaj A10h」の出力は2W(16Ω)、500mW(300Ω)、250mW(600Ω)とこのクラスのヘッドホンアンプとしてはかなり高出力であることがわかります。おそらく直接の競合機種になると思われる「TOPPING L30」と比べると、特に300Ωや600Ωといった高インピーダンスでの出力で2倍近いパフォーマンスを実現しています。また真空管アンプという特徴から一概には比較できないものの、Sabaj系の人気モデルである「LOXJIE P20」より大幅に出力で、アンバランスの場合では約3倍(~32Ω)~8倍(600Ω)というかなりの差があります。低コスト・省スペースで鳴らしにくい高インピーダンスのヘッドホンでも余裕に対応する高い駆動力を手軽に得られる製品といえるでしょう。

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Sabaj A10h」は正面にある円形ダイヤルボタンのみのシンプルなインターフェースで、ダイヤルによる音量コントロールのほか、長押しで電源ON/OFF、さらにダイヤルをプッシュするごとに正面のディスプレイのモード表示が切り替わり、ダイヤルを回して設定を変更します。
ゲイン調整は「L (-6dB)」「H1 (0dB)」「H2 (+9dB)」の3種類、出力モードは「Pr0 (ヘッドホン出力)」「Pr1 (RCA出力)」を切り替える方式です。またこれらのモードは付属のリモコンでも操作可能になっています。本体のダイヤルプッシュでのモード変更はリモコンでは「B」ボタンに割り当てられています。
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また、「Sabaj A10h」は256段階のリレー制御型ボリュームコントロールを搭載しており、非常に高精度で低ノイズのリレー回路を搭載しています。これにより同クラスの他の製品と比べても接続するイヤホンやヘッドホンに合せた最適な音量を細かく調整ができるようです。

Sabaj A10h」の購入はAmazonのオフィシャルストアにて。価格は14,300円です。
Amazon.co.jp(Sabaj Offical Store): Sabaj A10h


■ コンパクトな本体からは想像できない高出力。組み合わせる再生環境を活かす自然なサウンド。

Sabaj A10h」のパッケージは、同社のほかの製品同様に側面はブラック、正面は白の箱に製品名が記載されたシンプルなものです。パッケージ内容は本体、ACアダプタ、リモコン、説明書、保証書。一部中華メーカーの製品は電源まわりが安っぽいものがありますが、Sabaj/LOXJIE製品のACアダプタは比較的ノイズが少なく安定したものが付属しているため交換等は不要です(むしろ故障の原因になるのでしないほうが良いでしょう)。
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Sabaj A10h」の本体は幅10cm、高さ3cm程度と据置きアンプとしてはとてもコンパクトで、モニタ下などに設置しても置き場所で困ることはほぼないでしょう。また「Sabaj A10h」自体はUSB-DACの「Sabaj A10d」との組み合わせを想定してデザインされていますが、大きさ的にはfx-audioやSMSL、TOPPINGなどの同様なサイズの製品と組み合わせても違和感のない形状といえるでしょう。
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ゲイン調整や出力切替はダイヤルボタンからの2アクションが必要なため、フロントにそれぞれの切り替えスイッチがあるほうが分りやすいという方もいらっしゃるかと思いますが、個人的には非常にスッキリしたデザインでコンパクトモデルにはむしろ分りやすいと思います。また256段階のリレー制御型によりボリュームコントロールは非常に滑らかでかなり細かい音量調整ができる印象でした。

Sabaj A10h」の印象はやはり同クラスのヘッドホンアンプより高い出力が印象的です。特にインピーダンスの高いヘッドフォンでの安定した駆動力はこの価格では特筆すべきでしょう。特にハイゲイン(H2)モードでの出力がかなり強力で「DT1770 PRO」あたりのヘッドホンでも半分以下のボリュームで十分な音量を確保できました。全体的に味付けの無いニュートラルなサウンドで、ノイズや歪みの低さもありスッキリとした見通しの良さが印象的です。感度の高いカスタムIEMなどのイヤホンでもホワイトノイズはありません。またこのクラスの製品の場合結構エッジの効いたメリハリが強めの音になりがちなのですが、「Sabaj A10h」は自然な印象でまとめられていて、とても使いやすい印象です。

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ウィークポイントとしてはややパワー偏重になっている点で、高い駆動力が特徴ではあるものの、ローゲインでも結構な出力があるため反応の良いイヤホンなどでは強すぎる(ハイ上がりなどの現象が出る)場合があります。また、よりハイグレードな製品と比べると特に鳴らしにくい製品などで低域の厚みなどに違いを感じると思います。この辺は「Sabaj A10h」に限ったことではなく、グレードの違いが出やすい部分ではありますね。まあ「Sabaj A10h」については高インピーダンスでの高出力にも対応しているが故によりグレードの違いに気付いてしまうという逆説的な話でもあるわけですが・・・(^^;)。
というわけで、「Sabaj A10h」はコンパクトで実用性の高いヘッドフォンアンプとして、据置き環境に見合った駆動力を手軽に得る手段としてお勧めできる製品だと思います。入力側(USB-DACやDAP等)もいろいろ試したところ、それぞれの出力傾向に合せた変化を得られる製品でもありましたので、自分にあった組み合わせを探してみるのも良いでしょう。とりあえずSabajからは同シリーズで「Sabaj A10d」というUSB-DAC製品も出ていますので、この組み合わせも機会があれば試してみたいところですね(^^)。