CCA CA2

こんにちは。今回は「CCA CA2」です。低価格中華イヤホンのブランドとして私のブログでもお馴染み「KZ (Knowledge Zenith)」の姉妹ブランド「CCA (Clear Concept Audio)」の新しいエントリークラスの製品です。10mmサイズのダイナミックドライバーをシングルで搭載し、アンダー10ドルの価格設定ながらリケーブルにも対応する仕様となっています。

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ちなみに「CCA CA2」はKZの1DDモデル「KZ EDX」と非常に酷似しており、外観だけをみると「CCA CA2」は「KZ EDX」のブランド違い、またはカラーバリエーションのようにもみえますね。「CCA CA2」は搭載ドライバーに「10mm Composite Magnetic Dynamic」ドライバーを採用しており、ドライバー背面のネットワーク回路により出力がコントロールされ、インピーダンス23Ω・感度112dB/mWの比較的鳴らしやすい仕様でまとめられています。この搭載ドライバーおよび仕様についても「KZ EDX」の記述とまったく同一となっています。
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ケーブル部分のコネクタはこちらも「KZ EDX」や「KZ ZSTX」などで採用されている「0.75mm 2pin」仕様の「KZ タイプB」コネクタで、同仕様および0.78mmのCIEM 2pinおよび中華2pinケーブルでのリケーブルも可能です。付属ケーブルは銅線タイプになります。
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カラーバリエーションは「イエロー」「レッド」「透明」の3色。
CCA CA2」の価格は7ドル~程です。購入はEasy EarphonesなどAliExpressの主要なセラーにて。AliExpressでの購入方法はこちらを参照してください。
AliExpress(Easy Earphones): CCA CA2


■ カラフルなクリアシェル。実は「KZ EDX」とは異なるドライバーを搭載。

今回はレッドのイエローの2種類のカラーバリエーションを購入しました。パッケージはカラーごとの画像が掲載された白箱タイプ。パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースは本体装着済みMサイズおよびS/Lサイズ、および説明書など。
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CCA CA2」の樹脂製の本体は「KZ ZSTX」および「KZ EDX」と同じサイズで、外観上の「KZ EDX」との相違点はフェイス部分のプリントが「A」という文字をデザインしたものである点と側面のモデル名表示のみです。そのため装着性や遮音性などもこれらのモデルと同様です。
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しかし、少なくとも手元にあるロットでは「CCA CA2」と「KZ EDX」で搭載されている10mm ダイナミックドライバーは異なるシャーシのものが採用されており、世代または仕様の異なるドライバーを使用していることが目視でも確認できます。
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付属ケーブルは以前のモデルで採用されていた銅線タイプのケーブルで、カラーの違いはありますが「KZ EDX」と同仕様ですね。超低価格モデルですので「KZ ZSTX」や「CCA CSN」のような銀メッキ線の採用は出来なかったようです。この辺は従来のKZおよびCCAの各モデルとの比較で考えるとまあ納得できる部分ではありますが、最近ではほぼ同価格帯でTRNが「TRN MT1」を販売しており、こちらは価格的な妥協がほとんど感じられないなど、相変わらずの競争の激しさを感じますね。
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イヤーピース形状などは毎度おなじみのKZ/CCAのものなのですが、白色のシリコン製で実際に装着するとほんの僅かですが装着感が異なります。とはいえ、やはり付属イヤーピースは交換するのが「普通」ですね。例によって定番のJVC「スパイラルドット」やAcoustune「AET07」などの耳にフィットするイヤーピースへの交換がお勧めです。


■ 「KZ EDX」より分りやすくボーカル寄りのバランス。ただし、やはりリケーブルは必須かも。

CCA CA2CCA CA2」の音質傾向は緩やかなV字を描きつつボーカル帯域にフォーカスした弱ドンシャリ傾向。想像以上に「KZ EDX」との違いがハッキリ分りやすいチューニングでした。「KZ EDX」は非常にパワフルで存在感のある低域が特徴的で、銀メッキ線ケーブルへのリケーブルや据置きアンプなどでのしっかり鳴らすことでやや緩めの中高域を覚醒させると元気なリスニングサウンドを楽しめるイヤホンでした。「CCA CA2」は少し低域が控えめになっており、全体的なサウンドバランス自体は「TRN MT1」に少し寄せているとも感じます。
ただ個人的な印象では、どちらかというと「CCA CA2」は「引き算」のアプローチで、基本は「KZ EDX」をベースに低域の強さを「引き算」したようにも感じます。そのため、付属ケーブルでスマートフォンや低価格DAPなどの再生環境では「TRN MT1」より全体的にフォーカスが少し甘く、音像や空間表現などはそれなりにも感じます。それでもイヤホン自体のポテンシャルは10ドル以下のイヤホンとしてはかなり高いため、「KZ EDX」同様にリケーブルなどでかなり印象は変化します。今回も「リケーブル必須」モデルと考えた方が良いでしょう。

CCA CA2」の高域は、刺さりなどの刺激を抑えつつ適度な明瞭さと煌めきがある音を鳴らします。印象としては「KZ EDX」の高域に近いものの、付属ケーブルの場合は相対的に「CCA CA2」のほうが主張が強く感じます。ただ付属ケーブルの場合は「鳴らし切れていない」感じが強く、音量を上げると少し歪みを感じます。本来高域用BAと組み合わせでハイブリッド構成で使っていた中低域用のダイナミックドライバーをフルレンジで使用していることが理由かもしれません。そう考えると「KZ EDX」で採用されているダイナミックドライバーのほうがドライバー自体の「鳴りが良い」かもしれませんね。なお「KZ EDX」同様に情報量の多い銀メッキ線ケーブルにリケーブルすることで全体的に音量がアップし音が濃くなるため、結果的に歪みなども改善されます。
CCA CA2中音域は特に凹むこと無く比較的近くで鳴ります。付属ケーブルの場合、「KZ EDX」よりボーカル帯域の主張が増したバランスになっており、ポップスなどのボーカル曲では聴きやすさを感じると思います。寒色系でやや硬質の癖のないサウンドですが、同様のバランスの「TRN MT1」と比べるとやや人工的で音像も粗さを感じます。とはいえ、10ドル以下のイヤホンと考えれば曇りも無く十分に明瞭だと思います。やはりリケーブルによる印象の変化は大きく、分離感が向上することで女性ボーカルの高音の伸びや男性ボーカルも厚みが増し、音場も奥行きを感じやすくなります。
低音域は「KZ EDX」のパワフルさと比べると分りやすく控えめですが、全体的なバランスとしては十分な量感があります。ただ低域と比べて中高域の主張がそれほど強くなかった「KZ EDX」に対して、さらに低域の主張も減らしてバランスを取ったような印象で、そのサウンドを音量を上げて聴けば粗さはより目立つよね、という印象も感じます。低域自体は直線的で沈み込みも比較的良好ですが、最近のKZやCCAのイヤホンと比べると緩さを感じ、悪くは無いけどもっとスッキリ締まって欲しいとも感じるサウンドです。

CCA CA2このような印象もあり、全体としては悪くないですし、10ドル以下のイヤホンとしては十分に及第点名仕上がりだとは思いますが、もう一皮むけて欲しいというか、やはり付属ケーブルでは「もっと頑張りましょう」感が否めません。リケーブルはKZからも純正の8芯ケーブルが出ていますが、より分りやすい変化があったほうが良いため、低価格のものであれば「JSHiFi Hi8」、少しグレードを上げたところでは「NICEHCK C8s」シリーズなどを選択するのが良いと思います。また各セラーの16芯や24芯の銀メッキ線も良いでしょう。ただ、どのケーブルもイヤホン本体より高いのが難点ではありますね・・・。

というわけで「CCA CA2」でしたが、「KZ EDX」との比較で個人的にどちらが好きかと言えば、やはり「KZ EDX」のほうかもしれません。どちらもリケーブル前提ではありますが、「KZ EDX」は情報量の多い銀メッキ線を使うことでKZらしいパワフルな低域を堪能しつつ中高域にも中華ハイブリッド独特の金属感とは異なる明瞭感やキレの良さを楽しめます。いっぽうの「CCA CA2」は同様のリケーブルにより中高域の印象は改善されるものの、普通に良いバランスにまとめられていることで逆に特徴を掴みにくくなっているとも感じます。そうなると同様の方向性でも「TRN MT1」のほうがメリットを感じますね。
とはいえ、この価格のイヤホンとして普通に使う上では多くの人にとって使いやすく聴きやすいイヤホンだとは思います。もし今後アマゾンなどでも購入できるようになれば、手頃なイヤホンとして購入しても全く問題なく楽しめるのでは、と思います。