NICEHCK HB2

こんにちは。今回は「NICEHCK HB2」イヤホン用ワイヤレスアダプターです。中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」の独自ブランド「NICEHCK」のアクセサリー製品ですが、同社としては数年前に販売されていたBluetoothケーブル「HB1」に次ぐ製品となります。今回は完全ワイヤレス(TWS)化アダプターで、最新チップセットを搭載し、さらに3種類のコネクタに対応する交換タイプを採用しています。
有線イヤホンを手軽に完全ワイヤレス化できるアイテムはいくつかのメーカーから販売されていますが、現在ではTRNの「BT20S」「BT20S Pro」またはFiiOの「UTWS3」あたりが選ばれることが多くなりましたね。このなかで音質面、機能面で最も定評があるのはFiiO「UTWS3」(11,000円)ですが、国内ではMMCX仕様のみで、在庫切れによりやや入手が多少困難になっている状況ですね。また通常のTWS同様の充電ケース付属タイプは収納やケースごとの充電がラクな反面、実際に使ってみると、重く大きいケースは持ち歩きに不便ですし、もともと駆動時間の長い外部アダプターでさらに充電を行うケースは不要だろう、という話もあったりします。
NICEHCK HB2」は個別充電タイプのTRN「BT20S」をさらに高性能・高音質化したような製品で、実情に沿ったHCKらしい「かゆいところに手が届く」ニッチなアイテムといえるでしょう。
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NICEHCK HB2」はチップセットにQualcomm製「QCC3040」を搭載。Bluetooth 5.2に対応し、コーデックもaptX、AAC、SBCが使用できます。また「QCC3040」により左右が直接端末と接続する「TWS+」からアップグレードした「TrueWireless Mirroring」となり、音声通話時に環境ノイズを削減し声をクリアに伝える「CVC 8.0」にも対応しています。
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そして、「NICEHCK HB2」は交換式コネクタを採用しており、標準で「NX7(TFZ)」タイプ、0.78mm CIEM 2pin、MMCXの3種類のコネクタが付属しています。これだけで様々なコネクタ形状のイヤホンで利用できるのはありがたいですね。
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そして「NICEHCK HB2」は左右それぞれ本体に100mAhバッテリーを搭載し、音楽再生で最長13時間の連続再生に対応。1回のフル充電で1日中使っても問題なさそうです。本体は側面のタッチスイッチで操作し、充電コネクタはUSB Type-C仕様になっています。

NICEHCK HB2」の購入はAliExpressの「NiceHCK Audio Store」にて。価格は79ドルです。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): NICEHCK HB2


■ 3種類のコネクタ付属。スイッチ位置はちょっとだけ慣れが必要。

NICEHCK HB2」のパッケージは、最近の同社の他の製品と共通した白箱に製品グラフィックを載せたデザインになっています。「QCC3040」搭載を売りにしているのがよくわかりますね(^^;)。
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パッケージ内容は本体部分(左右)、交換コネクタ、充電ケーブル、説明書、保証書など。コネクタはNX7仕様(TFZ互換)が装着済みで、MMCXと2pinタイプが別に入っていました。
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交換式コネクタは独自仕様の2pinタイプで同様に交換式の「BT20S Pro」などとは互換性はありません(「BT20S Pro」の「qdc(タイプC)」コネクタを流用出来ないかなと思っている方もいらっしゃるかもなので、念のため)。交換コネクタはCIEM 2pin以外は左右で違いは無いみたいですね。側面のタッチスイッチはセンサーではなくクリック感のあるスイッチ仕様。
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充電用コネクタはUSB Type-Cでカバーで蓋がされており、付属する2分配の充電ケーブルで充電します。充電ケースがないため少しだけ不便さを感じますが、最長13時間の再生時間があり、持ち歩きもコンパクトなイヤホンケースで良いなど、実際は便利な点の方が多い印象ですね。
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NICEHCK HB2」のサイズ的には「BT20S」「BT20S Pro」「UTWS3(本体)」と比べてもほぼ同じくらいですね。耳掛け分はラバーに覆われた樹脂製で多少の弾力はあります。ただスイッチの位置が本体側面、装着時には後ろ側になるため、他の製品の操作に慣れているとスイッチの位置に一瞬戸惑うかもしれません。スイッチは一般的なTWSと同様の操作ができます。スマートフォンと独立した音量調整ができるは「UTWS1」「UTWS3」と同様で、再生側からしか音量調整できない「BT20S」「BT20S Pro」より使い勝手の良さがあります。


■ 想像以上に低ノイズかつ高音質。様々なイヤホンを楽しく鳴らす癖の無い元気な出音

NICEHCK HB2NICEHCK HB2」のサウンドですが、これが想像以上に良好で驚きました。「QCC3040」を搭載しているとはいえ、基本的には「QCC3020」搭載の「BT20S」や「BT20S Pro」と同程度だろうと思っていたのですが、実際に聴いてみると、よりノイズが少なく出力が高い印象。多少元気さのある鳴り方ですが癖は無く、どのようなイヤホンでもしっかり鳴らすことができます。この手のワイヤレスアダプタで音質面で頭ひとつ抜けた印象の「FiiO UTWS3」とも十分に比較検討できるサウンドですね。「FiiO UTWS3」はチップセット自体は「QCC3020」ですがこれとは別にアンプチップを搭載しており、音質を底上げしていますので、それだけ「QCC3040」のポテンシャルが高いのか、あるいは「NICEHCK HB2」のチューニングが良好ということでしょう。

多少元気な印象のサウンドですので、やはりハイブリッド系のイヤホンとの相性が最も良好です。あえて対応のコネクタを付属している「NICEHCK NX7 Mk3」はさすが純正オプションといった感じで抜群の相性の良さがあります(当然製品化の段階でこの組み合わせでチューニングをされていると思います)。この「NX7」コネクタは「TFZ」製イヤホンのカバー付き2pinと同じ仕様ですので、同社のイヤホンもぴったり合わせることができます。多少派手めのサウンドが多いTFZのシングルダイナミックも相性の良い組み合わせですね。
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「FiiO UTWS3」のような自然でクリアなサウンドとは少し系統が異なりますが、駆動力は「NICEHCK HB2」のほうがやや高いようで、少し鳴らしにくいイヤホンの場合は「NICEHCK HB2」のほうが好印象になります。同じタイミングでHCKから発売された話題のピュアベリリウムドライバー搭載イヤホン「NICEHCK Lofty」などもやはり「NICEHCK HB2」が「純正の強み」があります。

いっぽうでマルチBAイヤホンではやはり「FiiO UTWS3」のほうが音質面ではより自然かつ低ノイズで好印象でした。しかし、「BT20S(およびOEMのUTWS1)」や「BT20S Pro」の場合は盛大にホワイトノイズを発生させる「Shure SE535LTD」のようなイヤホンでも「NICEHCK HB2」は十分に実用的で(「UTWS3」と比べると若干ホワイトノイズはありますが、気にならないレベル)、特に2pin仕様などで「UTWS3」が選べないイヤホンの場合は非常に有力な選択肢となりそうです。
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ただ、唯一「NICEHCK HB2」が残念な点は「KZ」「CCA」「TRN」などで採用されている「タイプC」または「qdc」コネクタが選択できないことでしょう。この辺は「BT20S Pro」や「KZ AZ09」と比べてのウィークポイントになります。ただ「CIEM 2pin」や「NX7」コネクタと組み合わせても支障はないため、見た目やコネクタ部分の耐久性に目をつむれば個人的には問題ないかと感じました。相性に関しては特にKZ/CCA/TRNハイブリッド仕様の製品と非常に相性の良さを感じました。というわけで、「NICEHCK HB2」は、ワイヤレスアダプタで「BT20S」や「BT20S Pro」より音質面で優れつつ、利便性やコストも重視したい方には最適な選択肢となるでしょう。ケースタイプにこだわらない方であれば十分にお勧めできますよ(^^)。