CCZ Coffee Bean DC-1

こんにちは。今回は「CCZ Coffee Bean DC-1」です。その名の通りコーヒー豆を意識したブラウンおよびブラックのフェイスパネルに二重磁気回路ダイナミックドライバーをシングルで搭載したシンプルな構成の低価格イヤホンです。しかしながら随所に他には無い「こだわり」があり、特にこの価格としては格段に質の高い低域の存在感など、音質面も含めて小粒ながら魅力あるイヤホンに仕上がっています。
CCZ Coffee Bean DC-1」は中華イヤホンの新しいブランドである「CCZ」のアンダー20ドルクラスの低価格製品です。CCZからは200ドルクラスの製品として「CCZ Plume」がリリースされており、今後の製品展開が期待されるブランドでもありますね。
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ドライバーには10mmサイズのPET複合振動版を採用した二重磁気回路ダイナミックドライバーをシングルで搭載。インピーダンス18Ω、感度111dB/mWと比較的鳴らしやすく、スマートフォンを含む様々な再生環境に柔軟に対応します。また搭載ドライバーは複合振動版による低域の弾性と質感の向上、二重磁気回路ドライバーによる高い表現力を実現しているようです。

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また、この価格帯のシングルダイナミック製品としては「KBEAR KS1」などもありますが、「CCZ Coffee Bean DC-1」ではよりメーカーのキャラクターが反映されたサウンドチューニングのほか、同社の特許であるTPE樹脂製のイヤーウイングと溝構造のイヤーピースデザインの採用でより高い装着性と遮音性を高め、音質面でも効果が得られるようです。
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CCZ Coffee Bean DC-1」のカラーバリエーションは「ブラウン」または「ブラック」。それぞれマイクなし/ありが選択できます。購入はAliExpressのEasy EarphonesまたはアマゾンのWTSUN Audioにて。
価格はAliExpressが18.23ドル、Amazonが 2,399円です。
※現在500円OFFのクーポン配布中です。


■ イヤーウイングや独自形状のイヤーピースなど低価格ながらオリジナリティあふれるデザイン

CCZ Coffee Bean DC-1」のパッケージはコンパクトな白箱タイプ。KZなどの製品より少しだけ大きいくらいのサイズですね。パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/L)サイズ、説明書と最小構成です。
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CCZ Coffee Bean DC-1」の本体は樹脂製でステムノズルのみアルミ合金製。コーヒー豆をイメージしたフェイスプレートは光沢のあるブラウンまたはブラックの塗装にスリットがあるシンプルなデザイン。スリットの内側はメッシュ加工されていますが、ベント(空気孔)では無く開放はされていないようです。
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シェル形状はKZ製イヤホンなどともよく似たサイズ感ですが、なんと言ってもハウジング背面のサイドにTPE樹脂製のイヤーウイングが貼り付けられているのが特徴ですね。この加工により装着時のホールド性が格段に向上しており、しっかり耳にホールドできるのがわかります。このイヤーウイングにより装着性はかなり向上しているのがわかります。

そしてもうひとつの「特許」であるイヤーピースですが、先端の溝構造もさることながら芯部分の硬さに対してイヤーチップ部が薄くて柔らかく、人によって合う/合わないを選ぶかもしれませんね。それでもこの価格帯の中華イヤホンの多くに付属するイヤーピースと比べると格段に良いものでしょう。私自身は耳穴が細いこともありイヤーウイングとあわせてちょうど良い装着感を得られました。
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ケーブルは黒い被膜の撚り線タイプで、多少絡まりやすいのが難点ですが取り回しはよいでしょう。また中華2pin、CIEM 2pinのほか、TFZタイプのカバー付きのコネクタと互換性があり、リケーブルは選びやすいと思います。


■ 重く迫力のある低域を持ちつつ、全体としてはバランスの良いサウンド

CCZ Coffee Bean DC-1」の音質傾向は一聴して思わず楽しくなるパワフルで重量感のある低域が楽しいドンシャリ傾向のサウンド。とにかく深さと迫力のある低域が前面で鳴りつつ、聴きやすくも籠もることなく煌めきを感じる高域により明瞭で心地よいサウンドを楽しめます。
CCZ Coffee Bean DC-1高音質化の著しい最近の低価格中華イヤホンのなかでも遜色ない表現力や解像感をもち、全体的なバランスの良さも維持しつつ、ここまで分かりやすく低域にフォーカスした個性的なサウンドに仕上げているのは驚きです。またマニアであれば再生環境やリケーブルなどでよりポテンシャルを追い込むこともできますし、標準ケーブル&スマホ再生でも十分楽しいサウンドを堪能できることから中華イヤホンはもとよりポータブルオーディオに詳しくないライトユーザーにもお勧めしやすい製品に仕上がっています。要するに、「激戦区に登場した超低価格イヤホン」のなかでも「確実に一定層の支持を獲得出来る」だろうサウンドで、低域重視ならコレ」と言った感じでライトユーザーにもお勧めしやすいイヤホンだと思います。

CCZ Coffee Bean DC-1」の高域は、明瞭さを感じるスッキリした音を鳴らします。刺さり等の刺激を抑えつつも煌びやかで、比較的抜けも良く伸びの良さも感じます。非常にパワフルな低域が前面に出る関係で、高域及び中音域は少し下がって定位しますが、高域の存在感もしっかりあり、全体として明瞭さがあります。それでももう少し解像感や分離の良さがほしい場合はリケーブルにより情報量をアップした方が良いでしょう。
CCZ Coffee Bean DC-1中音域は少し凹みますが見通しは良く、ボーカル帯域は比較的主張のはっきりした癖の無い音を鳴らします。高域同様少し後方で定位し、最近の中華ハイブリッドと比較すると若干ウォーム寄りな印象もありますが、籠もるようなことはありません。分離は比較的良好で中高域への明瞭感があるため女性ボーカルの風通しは良く開放感があり、全体としてはスッキリ目の印象にまとめられています。音場は比較的広く左右に伸びる印象。奥行きは一般的です。ただ男性ボーカルの低音などはパワフルな低域がブースト気味に感じて多少マスクされる場合もあります。
低域は前面で鳴り、非常にパワフルで伸びの良さがあります。重量感のあるアタックはとても心地よく感じます。ミッドベースは弾むような主張があり、多少ウォームですが、過度に膨らんだり響いたりすることはなく、抜けの良さがあります。重低音はこの価格帯としては十分に深さを感じます。キレの良さより低域の濃密さや重さを重視したチューニングですね。そのためスピード感のある低域を求めたり音数の多い曲ではもう少し分離や解像感がほしいところですが、最近の音数を減らし響きなどを重視した曲とは非常に相性が良いでしょう。一般的にはロックやポップス向けのサウンドですね。

CCZ Coffee Bean DC-1そして、「CCZ Coffee Bean DC-1」はリケーブルによる変化も大きく、付属ケーブルからの違いを楽しむの良いと思います。
個人的にリケーブルで最も相性が良く感じたのは「KBEAR KBX4915」や「NICEHCK LitzOCC」などの高純度単結晶銅線ケーブルです。これらのケーブルではパワフルな低域のバランスを維持しながら、全体的な解像感が大幅に向上し、より明瞭でキレのあるサウンドが楽しめます。低域はミッドベースの締まりが向上し、曲によってブースト気味だった印象が大幅に改善されます。よりドンシャリ度が増し高域は伸びが向上し、刺さる手前で刺激を抑えつつより明瞭でスッキリした印象になります。相対的に中音域の解像感が増し、ボーカル帯域もより音像を捉えやすくなります。全体的に音場が広がり定位を捉えやすくなるのも好印象ですね。

CCZ Coffee Bean DC-1そして、「KBEAR Show KBX4925」などの16芯または24芯銀メッキ線ケーブルとの組み合わせは低域のパワフルさを維持しつつ中高域の明瞭感が一気に向上します。高域がより強い主張を持ち、分離が大きく向上しているのがわかります。シンバル音もスッキリしより煌めきを感じられるでしょう。中音域の凹みはより感じやすくなるものの低域の締まりが増すためボーカル帯域の輪郭がより明瞭に感じます。これらのケーブルもいろいろな種類があり、それぞれで中高域や低域のバランスが微妙に変わるため、いろいろ試してみるのも楽しいでしょう。

というわけで、「CCZ Coffee Bean DC-1」は20ドル、2千円台の低価格中華イヤホンのなかで新たなキャラクターを提示した製品として、マニアはもちろんライトユーザーを含む幅広い層にお勧めできる製品に仕上がっています。超低価格帯の製品として、再生環境を追い込んだりする使い方より、スマホやタブレット直挿し、ゲーム機での利用など、気軽な使い方で楽しむ方が最適な印象です。低域の質感はリスニングだけで無くゲームや動画視聴でも臨場感と迫力のある体験を提供してくれるためマニア以外の層でも利用範囲はかなり広そうですね。この価格の製品では家電量販店などで販売されるものやアマゾンなどのノーブランド品など音質とは無縁のものが多く、サウンド面では「低価格中華イヤホン」の主要ブランドの独壇場の感もありますが、新たに「CCZ」も加わりました。クラスを超えた高音質な製品が数多く登場することでますます市場は活性化しそうですね(^^)。