TRN AM1

こんにちは。今回は「TRN AM1」です。低価格中華イヤホンのブランドのなかでもすっかり「KZ」と並ぶ存在となった「TRN Audio」ですが、有線イヤホン以外にもワイヤレスの分野でも注目される製品をリリースしています。今回の「TRN AM1」は10ドル台で購入できる最も低価格のTWS(完全ワイヤレス)モデルで、非常にコンパクトな本体と長時間再生が特徴です。
※これまでにレビューを掲載したTRN製品はこちらです。 → 過去記事:TRN製品のレビュー(一覧)

TRN AM1TRN AM1
TRN AM1」はわずか4.3gのコンパクトなポリカーボネート製のイヤホン本体にBluetooth 5.0に対応したワイヤレス性能、6mmサイズの複合振動版ダイナミックドライバー、そして片側40mAhのバッテリーを搭載しています。優れた省電力設計により最大24時間再生に対応し、さらに300mAhの充電ケースにより4回のフル充電が可能。なお、サイト表記では24時間のノンストップ再生と書かれていますが、ケース込みで、という表記もありますので、本体は6時間ということかもしれません。
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TRN AM1」の音響部分は6mmサイズの5μmシリコン結晶複合バイオセルロース振動版ダイナミックドライバーをシングルで搭載。従来のバイオセルロース振動板に比べて2倍効率がよく駆動し、より少ない消費電力で高いレスポンスを示します。定評のある最近のTRNのサウンドチューニングにより低価格でもバランスの良いサウンドが楽しめます。また本体はIPX5の防水性能に対応しますので雨の日でも心配なく使えますね。
TRN AM1TRN AM1
また本体のTRNのロゴマーク付近がタッチセンサーになっており、一般的なTWS製品と同等の操作に対応しています。超低価格のモデルですが基本スペックはきちんと網羅しているのがわかりますね。

TRN AM1」の価格はAliExpressで17.28ドルです。TRN公式の「TRN Promo Discount Store」では割引価格で15.28ドルで購入可能です。AliExpressでの購入方法はこちらを参照ください。
AliExpress(TRN Promo Discount Store): TRN AM1


■ Bluetooth 5.0による安定した接続。SBCコーデックのみながら聴きやすくバランスの良いサウンド

今回リリース前の製品サンプルの提供を受けましたのでパッケージなどは付属していませんでしたが、「TRN AM1」は本体、イヤーピース(S/M/Lサイズ)、充電ケース、充電ケーブル(Type-C)、説明書・保証書などが同梱されます。
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TRN AM1」の本体はTWSとしては非常に小型で、ワイヤレス機能やバッテリーが収容されている製品とは思えないほどの小ささです。そのため装着性は非常に良好です。接続コーデックは基本のSBCのみですが、接続性は想像以上に良く安定して利用することができました。さすがに混雑する都心の駅では多少切れることはありますがAACなど他のコーデックと比べても極端に不便を感じるほどではありませんでした。また移動中の新幹線のなかで数時間連続使用しましたが同様に安定した接続で利用できました。

TRN AM1」のサウンドは中低域寄りのドンシャリ。SBCコーデックの場合、他のコーデックより低音が強めに出る傾向があり、低価格の製品だとモコモコとした籠もりを感じることも少なくありませんが、「TRN AM1」は強めの低域があるいっぽう、中高域も明瞭に鳴るため、全体としてスッキリとした印象で仕上げられています。
TRN AM1TRN AM1
高域は刺さることなく鳴りますが、適度な煌めきもあり、ハイハットなどのシンバル音も籠もること無く鳴ります。中音域はボーカル帯域を中心にやや前に出て鳴るため凹みはなくポップス、ロックなどのボーカル曲との相性が良い印象。SBCのみの低価格製品ながらピアノや女性ボーカルの高音が想像以上に綺麗に伸びたのが好印象でした。低域は非常にパワフルですが、過度な響きは無く力強いビートが弾むように鳴ります。重低音の表現力はさすがにそれなりの印象ですが、中高域との分離も良く、全体として心地よさがあります。


というわけで、久しぶりに超低価格モデルの完全ワイヤレスイヤホンを試聴してみましたが、思いのほか接続性のうえでも音質面でも実用的で驚きました。とにかく低価格な製品を探している方には最適ではと思います。