MUZEN Wild Mini

こんにちは。今回は「MUZEN Wild Mini」です。アーミーカラーとタフなデザインが魅力のコンパクトワイヤレススピーカーですね。ミリタリーデザインのフルメタルボディにアウトドアに最適な防水性能、そして非常にコンパクトながら質の高いサウンドを備えており、さまざまな場所で音楽を楽しむことができる楽しいアイテムです。
MUZEN」は、オーディオ技術の分野で40年以上の経験を持つデザイナーにより作られたブランドとのことで、海外ではミリタリーデザインの「MUZEN Wild Mini」のほかにも、レトロデザインのスピーカー製品を数多く発売しています。今回、代理店の「IC-CONNECT」を通じて日本に上陸した「MUZEN Wild Mini」は同社のなかでもデザインの通りアウトドア向けを強く意識した製品ですね。昨今の日本でのキャンプブーム、とくにソロキャンプなどにも非常に相性の良いアイテムと言えるのではと思います。
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MUZEN Wild Mini」は高密度亜鉛合金をダイカスト製法で作成したフルメタルボディを採用しており、デザインもタフなミリタリーアイテムのような無骨でワイルドな外観に仕上がっています。音質面については戦闘機などの精密機器でも広く使用される「希土類マグネット」(N40 NdFeBマグネット)の大口径スピーカーを搭載。さらにDSP制御、高出力デジタルアンプ、そして金属ハウジングによる音響効果などにより小型ながら大音量でもクリアで鮮明かつ迫力のあるサウンドを実現しているそうです。
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さらに本体上部にはアウトドアで活躍するフラッシュライトを搭載しており、強・弱・SOSの照明モードに対応します。そして本体はIPX5相当の耐水性を備えており、頑丈なフルメタルボディとあわせて、キャンプなどのアウトドアでの利用でも安心して利用できる耐久性を備えています。
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このようにハードな利用でも実力を発揮する「MUZEN Wild Mini」は77.9mm×60.8mm×35.7mmと手の中にすっぽり収まるコンパクトサイズ。バッグやリュックにぶら下げたり、カラビナを使ってベルト穴に固定して携行するなど気軽に持ち運べるのも魅力のひとつ。操作性についても、回転式デジタルボリュームや、シンプルなボタン操作、ダイヤルクリックで曲送り/戻しなど、手の中での操作がしやすい設計になっています。

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MUZEN Wild Mini」のカラーバリエーションは、「DESERT YELLOW」「MILITARY GRAY」「JUNGLE GREEN」の3色が選べます。購入はアマゾンの「IC-CONNECT」直営店または各種専門店にて。最近は渋谷ロフトなどにも置いてあるそうです。価格は10,950円(Amazon)です。
Amazon.co.jp(IC-CONNECT直営店): MUZEN Wild Mini


■ 手の中にすっぽり収まるコンパクトさとずっしりとした重さと頑丈さ

MUZEN Wild Mini」のパッケージはミリタリーカラーの大きめで頑丈な樹脂製のボックスに入っています。箱の周りをぐるっと覆っている紙パッケージと携行用の紙袋も一緒についてきます。この辺のガジェットとしての一貫したこだわりは凄いですね。箱の中で重量感のある本体をがっちり固定しています。
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パッケージ内容は本体と充電用USBケーブル、説明書と非常にシンプルな内容。非常に頑丈なつくりで見るからに「ワイルド」感たっぷりですが、そのぶん本体248gと想像以上に重量もあります。8センチ×6センチ程度のコンパクトさなので持ち上げると一瞬「おっ」と思う重量感です。
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このデザインならハードに使ってエッジの塗装が剥げても「むしろ味があって格好いい」感じになりそうです。サウンドは円形のスピーカーグリルが正面に配置されスリットから出力されます。
スイッチ部分は上半分に集中しており、金属製のローレット加工が施された360度回転するボリュームつまみ、クリックダイヤルとボタンによる曲操作、ロータリー式のスイッチなどオペレーションは非常にメカニカルです。
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今回グリーンでオーダーしたこともあり、第二次大戦中の米軍ウィリスジープのような雰囲気があり、背面の燃料缶のようなデザインもそのイメージを一層引き立たせますね。充電ポートは側面にカバーで隠されており、充電時には開いてケーブルを接続します。ポートはmicroUSB仕様です。
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上面にはフラッシュライトが装備されており、電源投入時は無線のモールス信号のような効果音とともにオレンジに小さく点滅します。また音楽再生中もゆっくりと点滅し雰囲気を出してくれます。

付属する説明書は各国語で記載されていますが文字が非常に小さく、本体各部の機能を説明するための番号が少し潰れてわかりにくいのはちょっと残念。説明書ではほとんど読み取れない各部の説明画像を掲載しておきます。
MUZEN Wild Mini本体電源のON/OFFは②のスイッチコントロールを下方向、「ON・OFF」と書かれている方に長回しします。電源が入ると①のモールス信号音とともにフラッシュライトが小さく点滅し、ペアリングが完了すると停止します。再生/停止は④のダイヤル中央のボタン、曲送り/戻しはダイヤルを回します。音量は⑤のダイヤルを回します。
また、フラッシュライトを点灯しライトとして使用する場合は、②のON/OFFのレバー部分を長押しします。点灯後に短く押すとライトの強弱やSOSモードの点滅などにモードを変更できます。再度長押しするとOFFになります。

MUZEN Wild Mini」のワイヤレス性能はBluetooth 5.0、コーデックはAACおよびSBCに対応します。Android端末およびiPhoneで実際にペアリングして使用してみましたが、想定されている屋内およびアウトドアシーンでの利用では非常に安定した接続性を維持しており、たとえばテントに本体をつるしておいて、少し離れてバーベキューなどを楽しむようなシーンでも快適にBGMを奏でてくれました。
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なお、音量は360度ボリュームコントロールを回すことが出来るものの細かい調整はできないため、ペアリングした再生デバイス側である程度音量を調整した上で微調整用に使用するのがよいでしょう。


■ 高い表現力と優れた制振性により、様々な場所で快適なサウンドを実現。ソロキャンにも最適。

MUZEN Wild Mini」のサウンドは想像以上にクリアで小型スピーカーにありがちな籠もるような箱鳴りは一切ありません。全体的にはボーカル帯域など中音域をメインに心地よく鳴ってくれる印象で、低域も十分な量感があり特にスピーカーをそばに置いて鳴らしたときはかなり「いい音」と感じる印象です。今回福井の自宅に戻った際に屋内及びアウトドアで家族にも聴いてもらいましたが、非常にコンパクトなサイズで想像以上に良い音が鳴ることに一様に驚いていました。

MUZEN Wild Mini他社の製品をみると、この手のコンパクトスピーカーは、低音の迫力を高めるために過度な膨らみや響きを強調することで箱鳴りがひどく籠もったような音になったり、逆に低域が非常に弱い印象の音になったり、と「まあ小さいから仕方ないね」みたいな感じの製品も少なくありません。しかし、「MUZEN Wild Mini」はスピーカー自体のダイナミックレンジの調整が非常に上手く(高高域や下の方の重低音はある程度オミットされていますが、その辺をあまり感じさせない音作りの上手さ)、それ以上にフルメタルボディの剛性の高さが、あらゆる利用シーンで安定した音質を実現しています。

一般的な小型スピーカーの場合、エンクロージャーの共振を積極的に活用したり、防水仕様のワイヤレスピーカーでも共振するコーンを覆っている外装部分などあえて共振させる部分を作って低域を補完するアプローチもよく見かけます。しかし「MUZEN Wild Mini」ではかなりの大音量で鳴らしても頑丈な筐体で振動を感じる部分は全く無く、再生中に出力部の円形グリル部分に手のひらを押し当てるとスッと音が消えるくらい高い制振性を持っています。そのため、部屋での利用でもアウトドアシーンでも設置場所や方法に関係なく、常に同様の安定したサウンドを実現しています。まさに、ずっしり重さを感じる「MUZEN Wild Mini」ならではのサウンドといえるでしょう。

MUZEN Wild Miniこのような制振性の高いスピーカーですので、再生時の置き方も利用シーン応じて工夫するのがよいでしょう。たとえば数人でのキャンプなどでみんなでBGMを楽しむような場合はテントのポールに吊してある程度の音量で鳴らしてみたり、逆にテーブルの中央に寝かせておいて、スピーカーが上向きに鳴るようにして全体への広がりを楽しむのも良いでしょう。不安定な場所でも「MUZEN Wild Mini」なら変わらず心地よいサウンドが楽しめます。
また搭載しているスピーカーの質も高く、ある程度音量を上げても音割れを起こすようなこともありませんでした。

そしてこれは「MUZEN Wild Mini」だけでなく、同社の「MUZEN BUTTON」でも当てはまりそうですが、「お一人様用」というか、自分のすぐそばに置いて、ひとりで楽しめる程度の小さい音量で使用する、というのが実はかなり良い使い方かなと思います。
MUZEN Wild Mini非常にクリアで聴きやすいサウンドを奏でるため、小音量でも籠もったりすることはありませんし、前述の通り制振性が高く、スピーカーグリル部分からのみ出力されるため、近い距離で自分の方に向けて鳴らすことで自分だけの音響空間を楽しむことが出来ます。これはまさにソロキャンプに最適ですね。森の音と「MUZEN Wild Mini」の奏でるサウンドのハーモニーを楽しみながら、自分だけのゆったりとした時間を過ごしてみるのもとても快適な体験です。そんなちょっと贅沢なひとときのお供にも最適なアイテムだと感じました。
また屋内でも、読書など好きな時間を過ごしながら穏やかな音楽を一緒に聴きたい場合、またはちょっと遅い時間の勉強中にBGMをスピーカーで鳴らしたい場合などにも良さそうです。

私のところでは、今くらいの季節になると、奥さんが英国などから買い込んでいる毛糸を使って、冬に向け編み物を始めたりしていますので、その際のBGMに結構便利に使っていました。ただそうなると「MUZEN Wild Mini」の無骨なデザインはさすがに雰囲気にあわないので、奥さんには別途「MUZEN BUTTON」を購入しプレゼントすることにしました。それぞれのシーンで、豊かなひとときを演出できる楽しいアイテムとして、今後も愛用していきそうですね(^^)。