こんにちは。今回はちょっとした「雑記」です。というか当初は次回掲載の「CCA NRA」のレビューにて「余談」として書いたのですが、分けた方がいいかなぁ、と思い、別記事にしました。 わりとどーでもいい内容ですので、特に興味の無い方は次回の「CCA NRA」のレビューをご覧いただけると幸いかな、と思います。
また今回は「お気持ち表明」な内容ですので、私自身について簡単に。これまで中華イヤホンのレビューを数多く手がけてきましたが、特に「KZ ZST」以降のKZ/CCA製イヤホンについてはほぼ全機種を網羅し、カラーバリエーションも買い揃えてのレビューを行っています。それだけ同社に対して応援したい気持ちもある、ということだと思っていただけると有り難いですね。
→ 過去記事(一覧): KZ/CCA製イヤホンのレビュー
■ 「CCA NRA」のクラファンについて。
中国の低価格中華イヤホンブランドとしてお馴染み「KZ」およびサブブランドの「CCA」ですが、同社より静電(EST)ドライバー搭載の低価格ハイブリッドモデル「CCA NRA」および「KZ ZEX」が発売されました。このうち先行して発売された「CCA NRA」がとあるクラファン業者により「JAPAN EDITION」として募集が開始され、募集期間は他のセラーが販売できなくなる状態になりました。この際に募集サイトで「自社が唯一の正規代理店で以降はうちがKZを扱い、他は並行品または類似品」という内容を掲載しました。しかし実際は募集終了後の10月11日より「CCA NRA」については他セラーの販売が解除となり、また他のKZ/CCA製品では同様の契約はしていない、ということが判明しました。この件の詳細及び顛末については大変詳しいまとめをしている方がいらっしゃいますので、そちらを参照いただければと思います。
というわけで、私もこれまで「保留」していた「CCA NRA」のレビューを次回掲載したいと思っていますので、その前にこの件について今回は私なりの見解を「余談」として記載しておこうと思います(^^;)。
■ 以下、余談です。
しつこいですがあくまで余談ですので、内容的には結構どーでもいいものになります。興味とお時間がある方のみご覧いただければ幸いです。
今回の「CCA NRA」(のクラファン)の件について、印象として「もともとKZってそーゆーメーカーだったと思うよ」というのが個人的な本音ではあるものの、やはり「KZの、特にマーケティングにかかわる部門について、体質的に脇が非常に甘すぎる」というのはやはり残念だなぁ、と思いました。
「CCA NRA」のクラファンにまつわる話として「あーゆー会社と平気で契約しちゃうKZもどうかしてる」、という意見が結構ありましたが、たぶんこれは「結果論」なんでしょう。というのも、KZの場合は、一定数を仕入れるなり販売コミットをするなりすれば比較的簡単に代理店契約してくれるんじゃないかなと。また過去にも「KZ AS06」発売時にLinsoulがやっていましたが、特定のセラーに発売後一定期間の独占販売権を与えるというオプションも、有償で買えたり、より厚めのコミットで可能なのだと思います。このような感じで、KZにしてみれば今回も同様のつもりで契約したのだと思います。
しかし、まさか契約した業者が「今後クラファン業者以外からの購入を否定するような内容」で告知し、「これまでKZ製品を好んで購入してきた既存ユーザー」や「同社を好意的に捉えていたファン」を多大な不安に陥れ、また強い反感を抱かせることになっているとは、もしかしたら今でも気づいていないかもしれませんね。
少なくともKZ/CCA直営のセラーを含めて10月11日より普通に販売を再開したことで、クラファン業者が書いている内容、または同サイトに掲載された「KZからの感謝状」との「矛盾」が鮮明になりました。
ここから推測されるのは、「KZ側は(業者に)うまく言いくるめられている」のかも、ということで、上記のKZからの感謝状も「(代理店のひとつとして)販売店契約をしたが、結果たくさん売れて有り難い」くらいのつもりで、たぶん業者側が用意した日本語の文章にサインをしたような気がします。中国語圏の人にとって日本語特有の言い回しやニュアンスは結構難しいので「私のかわりにいい感じに文章を書いてよ」みたいに依頼することは実際よくあります(私も他で同様の依頼をされたことがあります)。KZも「感謝状」を出した業者が、クラファン以外で販売されている自社製品を「並行品」「類似品」扱いしているというのを正しく理解はしていないのではと思います。
KZの脇が甘い、という点で言うと、以前自身でクラファンに出した「KZ S2」というTWS製品についても、出品時に技適認証を通しておらず、以前の製品の認証でOKってことにしておこう、としていた事がありました。しかし、その後「日本のルールでそれはNGなのね」というのを理解し、改めて「KZ S2」自体の技適認証を通し、さらに以降のモデルでは日本で売ろうと思っているモデルは一括で技適を通すなどの対応を取っています(リンク)。つまり認識が足りてないだけで、ちゃんとやろう、という「つもり」はあるのだと思います。いっぽうで最近でも「KZ Z3」のような欧米狙いのTWSモデルで技適対象で無かった製品についてもアマゾンのKZ Official Shopで気にせず売ってたりするなどやはりどこか「とりあえずやっとけ」的ノリがありそうに見えます。
またこれまでKZ製品を日本のアマゾンで積極的に取り扱ってきたセラーのなかには、KZ製品に対して以前ほどは熱心に販売することはない傾向も見受けられます。昨年、KZの直営となるショップが複数アマゾンに出店して以降、これらのショップが「プライム扱いの倉庫費用を含むアマゾン税を考慮すると通常のセラーの仕入れ値ではとても売れないような価格」で販売しているため、既存のセラーの中にはアマゾンでの扱いを諦めるケースも顕在化しており(「KZ ZAS」などはそのパターンがかなり顕著でしたね)、さらに今回の「CCA NRA」の件で販売そのものを差し止められたことで、さらにモチベーションが低下していることも考えられます。
もともと日本に販路を持たないKZはこれらのセラーの努力が販売促進と認知度の拡大に大きく貢献していたことを考えると、今後日本でのマーケティングは相対的にかなり後退するだろうと思われます。そしてもしこの役割を今後「例の業者」が行うことになると、いよいよ日本のマニアでのKZ離れは本格化するかもしれません。
このようにKZのリスクを想定したマネジメント的発想があまり感じられない点については、今後詳しい人を中国国外からでも急いで雇用した方がいいかもしれませんね。KZ/CCAは中国国内の市場より、欧米、そして日本などへの越境ECを主要なマーケットとしているメーカーのようですし、今後の事業展開においてもこれは結構喫緊の課題なのかも、と老婆心ながら思ってしまうのでした。とりあえずは今後の動向を見守りたいと思います。
というわけで今回はKZという会社のマーケティングについて、同社の製品を数多くレビューしてきており、またカラバリを徹底的に買いそろえるほどのファンでもあるユーザーの立場から「お気持ち表明」をしてみました。あくまで製品の評価とは別次元の内容ですし、とりあえずは「元の価格で無事買えるようになった」ので、次回は通常のレビューに戻りたいと思います。
それでは次回、「CCA NRA」のレビューに続きます。
→ 過去記事(一覧): KZ/CCA製イヤホンのレビュー
■ 「CCA NRA」のクラファンについて。
中国の低価格中華イヤホンブランドとしてお馴染み「KZ」およびサブブランドの「CCA」ですが、同社より静電(EST)ドライバー搭載の低価格ハイブリッドモデル「CCA NRA」および「KZ ZEX」が発売されました。このうち先行して発売された「CCA NRA」がとあるクラファン業者により「JAPAN EDITION」として募集が開始され、募集期間は他のセラーが販売できなくなる状態になりました。この際に募集サイトで「自社が唯一の正規代理店で以降はうちがKZを扱い、他は並行品または類似品」という内容を掲載しました。しかし実際は募集終了後の10月11日より「CCA NRA」については他セラーの販売が解除となり、また他のKZ/CCA製品では同様の契約はしていない、ということが判明しました。この件の詳細及び顛末については大変詳しいまとめをしている方がいらっしゃいますので、そちらを参照いただければと思います。
というわけで、私もこれまで「保留」していた「CCA NRA」のレビューを次回掲載したいと思っていますので、その前にこの件について今回は私なりの見解を「余談」として記載しておこうと思います(^^;)。
■ 以下、余談です。
しつこいですがあくまで余談ですので、内容的には結構どーでもいいものになります。興味とお時間がある方のみご覧いただければ幸いです。
今回の「CCA NRA」(のクラファン)の件について、印象として「もともとKZってそーゆーメーカーだったと思うよ」というのが個人的な本音ではあるものの、やはり「KZの、特にマーケティングにかかわる部門について、体質的に脇が非常に甘すぎる」というのはやはり残念だなぁ、と思いました。
「CCA NRA」のクラファンにまつわる話として「あーゆー会社と平気で契約しちゃうKZもどうかしてる」、という意見が結構ありましたが、たぶんこれは「結果論」なんでしょう。というのも、KZの場合は、一定数を仕入れるなり販売コミットをするなりすれば比較的簡単に代理店契約してくれるんじゃないかなと。また過去にも「KZ AS06」発売時にLinsoulがやっていましたが、特定のセラーに発売後一定期間の独占販売権を与えるというオプションも、有償で買えたり、より厚めのコミットで可能なのだと思います。このような感じで、KZにしてみれば今回も同様のつもりで契約したのだと思います。
しかし、まさか契約した業者が「今後クラファン業者以外からの購入を否定するような内容」で告知し、「これまでKZ製品を好んで購入してきた既存ユーザー」や「同社を好意的に捉えていたファン」を多大な不安に陥れ、また強い反感を抱かせることになっているとは、もしかしたら今でも気づいていないかもしれませんね。
少なくともKZ/CCA直営のセラーを含めて10月11日より普通に販売を再開したことで、クラファン業者が書いている内容、または同サイトに掲載された「KZからの感謝状」との「矛盾」が鮮明になりました。
ここから推測されるのは、「KZ側は(業者に)うまく言いくるめられている」のかも、ということで、上記のKZからの感謝状も「(代理店のひとつとして)販売店契約をしたが、結果たくさん売れて有り難い」くらいのつもりで、たぶん業者側が用意した日本語の文章にサインをしたような気がします。中国語圏の人にとって日本語特有の言い回しやニュアンスは結構難しいので「私のかわりにいい感じに文章を書いてよ」みたいに依頼することは実際よくあります(私も他で同様の依頼をされたことがあります)。KZも「感謝状」を出した業者が、クラファン以外で販売されている自社製品を「並行品」「類似品」扱いしているというのを正しく理解はしていないのではと思います。
KZの脇が甘い、という点で言うと、以前自身でクラファンに出した「KZ S2」というTWS製品についても、出品時に技適認証を通しておらず、以前の製品の認証でOKってことにしておこう、としていた事がありました。しかし、その後「日本のルールでそれはNGなのね」というのを理解し、改めて「KZ S2」自体の技適認証を通し、さらに以降のモデルでは日本で売ろうと思っているモデルは一括で技適を通すなどの対応を取っています(リンク)。つまり認識が足りてないだけで、ちゃんとやろう、という「つもり」はあるのだと思います。いっぽうで最近でも「KZ Z3」のような欧米狙いのTWSモデルで技適対象で無かった製品についてもアマゾンのKZ Official Shopで気にせず売ってたりするなどやはりどこか「とりあえずやっとけ」的ノリがありそうに見えます。
またこれまでKZ製品を日本のアマゾンで積極的に取り扱ってきたセラーのなかには、KZ製品に対して以前ほどは熱心に販売することはない傾向も見受けられます。昨年、KZの直営となるショップが複数アマゾンに出店して以降、これらのショップが「プライム扱いの倉庫費用を含むアマゾン税を考慮すると通常のセラーの仕入れ値ではとても売れないような価格」で販売しているため、既存のセラーの中にはアマゾンでの扱いを諦めるケースも顕在化しており(「KZ ZAS」などはそのパターンがかなり顕著でしたね)、さらに今回の「CCA NRA」の件で販売そのものを差し止められたことで、さらにモチベーションが低下していることも考えられます。
もともと日本に販路を持たないKZはこれらのセラーの努力が販売促進と認知度の拡大に大きく貢献していたことを考えると、今後日本でのマーケティングは相対的にかなり後退するだろうと思われます。そしてもしこの役割を今後「例の業者」が行うことになると、いよいよ日本のマニアでのKZ離れは本格化するかもしれません。
このようにKZのリスクを想定したマネジメント的発想があまり感じられない点については、今後詳しい人を中国国外からでも急いで雇用した方がいいかもしれませんね。KZ/CCAは中国国内の市場より、欧米、そして日本などへの越境ECを主要なマーケットとしているメーカーのようですし、今後の事業展開においてもこれは結構喫緊の課題なのかも、と老婆心ながら思ってしまうのでした。とりあえずは今後の動向を見守りたいと思います。
というわけで今回はKZという会社のマーケティングについて、同社の製品を数多くレビューしてきており、またカラバリを徹底的に買いそろえるほどのファンでもあるユーザーの立場から「お気持ち表明」をしてみました。あくまで製品の評価とは別次元の内容ですし、とりあえずは「元の価格で無事買えるようになった」ので、次回は通常のレビューに戻りたいと思います。
それでは次回、「CCA NRA」のレビューに続きます。
加えて現在の中国では、政策上の問題もあって海外取引への制約が日に日に強まり、今までの様に新製品を開発したとしても従来の様にamazon等の海外のe-shopを介した販売が出来るか不透明な状況にあると思います。更に欧米等からの先端技術部品の調達が厳しい状況にあり、現在の海運業界パニックも相まって材料単価の高騰も相成って、ここ数年の驚くべき低価格と進歩を続けていたイヤホン市場の行く末が明るい材料が乏しいのではと思っています。
ある意味、今までの低価格のイヤホンの市場拡大と技術進歩は隣接する自由市場の香港の存在も大きく寄与し、彼らによる欧米の情報伝達がありましたが国安法の施行以来、全てに於いて中共の制約が加えられ国際市場のパイプが切断されつつあります。私はKZは惰性でコレクションしているのですが、TRNや中級機以上を扱う中華メ-カ-の進歩を楽しみつつ買い漁っていたのですが、その終焉が近づいている気がしています。
現在の中国経済と云うより広東のハイテク業界は加速度的に衰退してきています。私は家内が中国籍なのですが親中で無いとは云え手放しに唱えれる立場ではないのですが現在の中共の政策では、せっかく育った中華イヤホン市場の行く末が明るいとは言えないと思っています。