EarFun Free Pro 2

こんにちは。今回は「EarFun Free Pro 2」です。低価格&高音質のワイヤレスイヤホンを矢継ぎ早にリリースする「EarFun」の期待の新モデルですね。最大-40dBの強力なANC機能を搭載など機能面及び音質面にもこだわりつつ、コストを抑えた実用性の高い製品に仕上がっています。

というわけで、1週間ほどレビュー更新をサボってしまいました。巷はではいよいよ年末、という感じになってきていますが、相変わらずお仕事が立て込んでおり、未レビューはたまるいっぽう。来年持ち越しが確定しているアイテムも結構増えてしまいました。とはいえ年内でも可能な限り紹介できればと思っています(^^;)。
EarFun Free Pro 2」は「EarFun」ブランドが日本でも一気に広まった低価格ANC搭載モデルの先駆けとして好評を博した「EarFun Free Pro」の後継・アップグレードモデルになります。Bluetooth 5.2に対応し、ANC性能は最大-40dBと大幅に機能強化されています。
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ANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)機能はEarFun独自のハイブリッド型ANC技術「QuietSmart 2.0」を採用。「EarFun Free Pro 2」では最大-40dBの強力なノイズ低減効果を実現しています。またANCで使用されるフォワードおよびバックマイクと音声通話用マイクの片側3個合計6個のマイクと高精度なAI制御によるENC(音声ノイズキャンセリング)にも対応。クリアな通話音質を実現します。また、ドライバーには6mmサイズの複合振動板ダイナミックドライバーを搭載します。
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チップセットには最新のBluetooth 5.2に対応した「Airoha AB1562A」を採用。Bluetooth 5.2の採用で接続性がより向上し、満員電車でも音途切れしにくい仕様となります。また左右同時伝送機能「MCSync」にも対応。通常の両耳利用のほか片耳での使用も可能です。ほかにも80msの低遅延モードを搭載し、ゲームや動画再生時の遅延を最小限に抑えることができます。
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再生時間はイヤホン単体で6時間、充電ケースと併せて最大30時間の再生に対応。充電時間は2時間(USB-Cケーブル)ですが、10分程度の充電で2時間の再生が可能です。また充電ケースはワイヤレス充電にも対応します。そのほかIPX5の防水性能など必要なポイントをしっかり押さえた仕様になっています。

BluetoothV5.2
ドライバー6mm複合振動板
ダイナミックドライバー
SoC「MCSync」対応
AIROHA® AB1562A
コーデックAAC / SBC
ANCQuietSmart™2.0 Hybrid ANC
最大 -40dB
ENC合計6個(片側3個)のマイク
AI制御通話NC
再生時間5時間(ANC ON) / 6時間(OFF)
ケース込み 30時間(最大)
充電時間1時間(本体) 2時間(ケース) 
3.5時間(ワイヤレス)
防水規格IPX5 (本体のみ)
その他低遅延モード
サイズ66.6×25×28.5mm(ケース)
38g(全体) 
EarFun Free Pro 2」の購入はアマゾンの公式ストアなどにて。価格は7,999円です。
Amazon.co.jp(EarFun公式ショップ): EarFun Free Pro 2

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■ 非常にコンパクトで装着性も良好。高性能なANC性能。

EarFun Free Pro 2」のパッケージは毎度のことながらしっかりしており、あまり低価格製品の印象はありませんね。
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パッケージ内容は本体(イヤホン本体、充電ケース)、イヤーピース(装着済みLサイズのほか、S/M/Lサイズ)、イヤーウイング(装着済みショートサイズのほか、ロングサイズ、リングのみ)充電ケーブル(USB Type-C)、説明書など。
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EarFun Free Pro 2」の本体は今回も非常にコンパクト。丸みを帯びたデザインにより「Free Pro」よりさらに小さくなった印象もあります。耳穴にすっぽり収まるサイズのため装着性は良く、耳の小さい女性でも問題なく利用できるのではと思います。
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また耳の大きさにより、側面のイヤーウイングも交換可能。自分の耳に合うサイズをのもを選ぶことでホールド感が増しますね。低域の厚みなど音質面でも多少影響があるため、しっかりホールドできるものを選ぶのが良いでしょう。イヤーピースは装着済みのもののほか3サイズが同梱。大抵の耳のサイズではこのなかから選ぶことで問題ないでしょう。
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本体の背面はタッチセンサーになっており、既存の「EarFun」製品同様の操作が可能。反応は過敏すぎず使いやすい印象。操作内容は既存モデルを踏襲していますが、新たに「Game Mode(低遅延モード)」が追加されています。
再生/停止2回タップ(左 / 右)
曲送り右側 3回タップ
音量UP右側 タップ
音量DOWN左側 タップ
ANCモード左側 2秒長押し
(ANC→外音取込→ノーマル)
音声
アシスタント
右側 2秒長押し 
低遅延
モード
左側 3回タップ
(Game mode ON/OFF)
受話/終話着信時2回タップ(左 / 右)
着信拒否着信時2秒長押し(左 / 右)
通話切替3回タップ(左 / 右)
ケースも非常に小型。「Free Pro」も十分に小型でしたが、こちらもより丸みのあるデザインで小型さが増した感じですね。ワイヤレス充電にも対応し、実用性の高さを感じます。なお、再度ペアリングを行う場合は本体をケースに収めた状態でタッチセンサーを10秒以上長押しすることで再ペアリングが可能な状態になります。
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EarFun Free Pro 2」が搭載するANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)機能はノイズ低減能力が-40dBと、1万円以下のANC搭載モデルとしては相当強力な実力を持っています。実際に屋外で利用した際もANCをONにした瞬間、周囲のゴーという環境音や風の音が一気にクリアになり、まさに「静寂」を実感することができました。また特に音の大きい東京都心の地下鉄の駅プラットフォーム、そして走行中の車内でも音楽の停止中であればアナウンスなどは僅かに聞こえる程度ながら周囲の音はかなり消されており、全体として数万円クラスのANC付きTWSに匹敵するか、それ以上のノイズ低減効果がありました。ただ、非常に強力な機能のため、逆に静かな屋内ではANCによる相殺音がサーというノイズとして聞こえることもあるため、必要に応じてON/OFFを使い分けるのが本来の使い方のようですね。
EarFun Free Pro 2EarFun Free Pro 2」のANC機能はアプリなどによる変更は無く、タッチセンサーの操作により「ANCモード」「外音取り込みモード」「ノーマルモード(ANC無し)」の3段階で順番に変わります。屋内で通常使用する際は「ノーマルモード(ANC無し)」で、屋外利用時のみ「ANCモード」をONにするほうが良いでしょう。
また接続コーデックはAACまでで、多くのANC搭載モデル同様に「aptX」などには未対応ですが、Bluetooth 5.2および「MSync」による接続性の向上により、混雑した都内の駅などでも安定した接続性を維持することができました。また通話品質についても非常に明瞭で、普段使いのアイテムとして満足のいく実用性を持っていると思います。


■ より多くの方が楽しめる使いやすいサウンドバランス

EarFun Free Pro 2」の音質傾向は中低域寄りのドンシャリ系サウンド。「EarFun Free Pro」も同傾向でしたが、より中低域の厚みが増した印象がありますね。ニュートラルなフラット系のサウンドを好まれる方やキレ重視の明瞭スッキリ系を好まれる方には向きませんが、聴きやすく心地よい印象とともに適度な厚みと臨場感があり、普段使いのアイテムとしてはより「万人受けしやすい」サウンドバランスではないかと思います。
EarFun Free Pro 2なお、曲によっては少しボーカル帯域が凹む印象もあるため、そのような曲でボーカルあわせで音量を上げると中高域の刺激が強めに感じるかもしれません。レビュー等で刺激や聴き疲れを指摘されている方はこの辺が気になっているのかな、というのが個人的な印象です(違ってたらごめんなさい)。
各種ストリーミングなどの音源を楽しむ上では非常に完成度が高く、ポップス、ロックなどのボーカル曲を中心に様々なジャンルの曲をそつなく楽しめる印象です。透明感や分離性など低価格モデルとしての限界はあるものの、メリハリのあるサウンドチューニングにより、普段使いではあまり気になることはないでしょう。極端に音量を上げず、聴きやすいボリュームで楽しむのに最適です。また動画やゲームでの利用でも使いやすいサウンドです。

EarFun Free Pro 2」の高域は曇りのない明瞭な音を鳴らします。「EarFun Free Pro」より質感や解像感は多少向上しておりこのクラスとしては好印象です。中低域に厚みのあるバランスのため、主張自体は他の音域より控えめですが、その分意図的に派手目に鳴らしている印象もあります。そのため音量を上げると中高域付近に刺さりやすい帯域があり、多少刺激を感じるかもしれません。
EarFun Free Pro 2中音域は癖の無いニュートラルな音を鳴らします。曲によっては若干凹みますが女性ボーカルを中心に聴きやすい印象のバランスです。ボーカル帯域は少し下がって定位しますが演奏の輪郭もしっかりしており、心地よい臨場感があります。ただ分離感、解像感は上位グレードの製品に比べるとそれなりの印象はあります。また自然な出音である故にキレの良さやエッジの効いたサウンドを好まれる方には多少物足りないかもしれません。がっつりリスニングするというより、BGMを気軽に楽しむのに適した印象です。
低域は十分な量感とミッドベースを中心に厚みがあります。重低音はある程度の深さはありますが重量感は今ひとつでやや軽めの印象を受けます。いっぽうで締まりの良さがあり、中高域との分離は良好です。小口径のドライバーでこの分離感を維持するため、多少軽めにチューニングすることで過度にブーミーになることを避けたのかもしれませんね。EDMやハードロックなどで重さやアタックの力強さを感じたい方には多少物足りないかもしれません。ただ普段使いでは十分な印象という意味では一貫した音作りだと感じます。

というわけで、「EarFun Free Pro 2」は低価格帯の価格設定のなかに非常に高性能なANC性能と実用的な操作性、安定した接続性を実現し、音質面でもマニア向けでは無いものの多くの方が満足できるそつの無い仕上がりでまとめるなど、非常に完成度の高い製品だと感じました。また持ち歩きでも邪魔にならないコンパクトさとクリアな通話品質など実用性も高いため、個人的には仕事用のスマホとペアリングして普段使いするのも良いなと思いました。実はこのポジションにはこれまで「EarFun Free Pro」を使用しており、そのまま後継モデルがリプレースした感じですね。今回も活用していきたいと思います(^^)。