NICEHCK B70

こんにちは。今回は「NICEHCK B70」インナーイヤー型イヤホン です。私のブログではお馴染みの中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」オリジナル「NICEHCK」ブランドの新しいインナーイヤー型(イントラコンカ型)イヤホンです。伝統的な製品デザインを採用しつつドライバーやケーブル等にこだわりチューニング面でも数多くのインナーイヤー型を手がけてきたHCKらしい手堅さを感じる、低価格ながら非常に完成度の高いモデルだと思います。

■ 製品概要について

NICEHCK B70」は「NICEHCK」のインナーイヤー型でも比較的低価格グレードの製品で、以前レビューした「NICEHCK EB2S」が独自性の高いデザインを採用していたのに対し、「NICEHCK B70」ではYUIN PK1ライクな定番フォルムを採用しつつ、音質面について多くのこだわりが詰め込まれたモデルになります。
ちなみに「NICEHCK」はセラー系ブランドのなかでも以前からインナーイヤー型(イントラコンカ型)イヤホンへの注力も大きく、コンスタントに新製品をリリースしていることからこの分野のマニアの間ではメジャーブランドのひとつとして認知されています。
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NICEHCK B70」はドライバーに14.8mmサイズの大口径ダイナミックドライバーを搭載。カーボンエレメントコート振動板を採用し、非常に柔らかい聴感、聴き心地、自然な音色を実現しているとのこと。またインピーダンス16Ω、感度118dBとインナーイヤー型としてはかなり鳴りやすい特性なのも特徴です。
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またケーブルには高純度銅線と銀メッキ線のミックスケーブルを採用。音質面を高めると同時に柔軟なPVCを被膜として利用することで、取り回しの良さと優れた耐久性を実現しています。またパッケージアートには最近のHCKのエントリークラスの製品同様に新たなオリジナルキャラクターアートが掲載。イラストカードも付属します。
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NICEHCK B70」の購入はAliExpressの「NiceHCK Audio Store」またはアマゾンの「NICEHCK」にて。価格はAliExpressが 29.99ドル~、アマゾンが3,800円です。Amazonでは国内在庫があればすぐに届きます。AliExpressでは3.5mmプラグ(マイク付/マイク無)のほか4.4mmのバランス接続仕様も選べます。
AliExpress(NiceHCK Audio Store): NICEHCK B70
Amazon.co.jp(NICEHCK): NICEHCK B70


■ パッケージおよび製品外観など

今回も前述の通りパッケージはオリジナルキャラクターのアニメ絵タイプ。キャラクターイラストのクオリティもどんどんグレードアップしているような。キャラクター絵の化粧カバーを外すとNICEHCKロゴの記載された白箱があり、イヤホンおよび付属品はおなじみのHCKのケースに収納されています。
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パッケージ内容はイヤホン本体、スポンジイヤーパッド、ケーブルタイ、ハードケース、そしてイラストカードですね。本体デザインは「クラシカルな定番デザイン」ということですが、ようするに「YUIN PK1」タイプですね。中華のインナーイヤー型というと低価格モデルを中心に「ゼンハイザーMX500」タイプの形状が圧倒的に多いですが、「PK1タイプ」もHCKが以前出していた「NICEHCK B40」など、やはり「定番デザイン」のひとつではありますね。ちなみに「MX500タイプ」では、HCKも「NICEHCK  Traceless」という低価格モデルがあり、今回の「NICEHCK B70」のリリースと同時期にマイナーチェンジおよび新たなカラーバリエーションを追加しています。

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個人的には「PK1タイプ」の「NICEHCK B70」も、多くのMX500タイプの製品同様にイヤーパッド無しでも装着性は問題ありませんでした。ただ耳穴にしっかりポジションを合せるかどうかで、特に中音域の感じ方に差を感じやすい印象です。もしうまく位置を合せられない場合はドーナツ型のイヤーパッドを組み合わせた方がよいでしょう。なお、もともと低域は十分に量感のある印象ですが、通常のイヤーパッドではさらに低域が強くなるため、イヤーパッド無しかドーナツタイプのほうが好印象でした。

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また透明のPVC被膜で覆われたケーブルは多少弾力があり硬めですが絡まりにくく取り回しも良好です。タッチノイズもほぼ気になりませんでした。またAliExpressでは3.5mmのマイクあり/マイク無しのほか、4.4mmバランス接続タイプも選択できます。今回は4.4mm仕様でオーダーしました。


■ インプレッション

NICEHCK B70今回4.4mm仕様でオーダーしたことも多少影響がありますが、まずインピーダンス16Ωとインナーイヤー型としてはかなり鳴らしやすいため、通常のイヤホンより大きめの音量で再生されます。傾向としてはニュートラルなサウンドバランスで高域から低域まで非常に心地よく鳴ります。インナーイヤー型でフラット方向で分離の良いサウンドというのはHCKの上位モデルではすでにお馴染みとなったキャラクターですが、「NICEHCK B70」は非常に滑かな音をならしつつ、低域も十分な厚みがあり、非常に立体的な音場感を体感できます。オーディオ的というか、非常にリスニング向けのチューニングで、イヤホンにこだわりのないライトユーザーの方でも「え、こんないい音で再生されるの」と驚きを感じるのはないでしょうか。普通に「いい音のイヤホン」として多くの方にオススメできるサウンドです。上位モデルとの違いは解像感で特に中低域のディテールなどインナーイヤー型でもより明瞭さを求める場合は「NICEHCK EBX21」など非常に優れた(ただし相応に価格も高い)モデルが選択肢として存在しますね(^^)。

NICEHCK B70」の高域はカーボン振動版の採用もあり非常に直線的かつ伸びのある音を鳴らします。印象としては「NICEHCK EB2S」も比較的抜けの良い明瞭な高域でしたが、「NICEHCK B70」ではやや寒色寄りの傾向を示しつつ中低域に合わせた自然な印象の鳴り方が特徴的です。そのため伸びの良さや煌めきを感じつつ滑らかで聴きやすさを感じます。
NICEHCK B70中音域は非常に分離の良いフラットで味付けのない音を鳴らします。高域同様に寒色系の硬質な音ながら金属質な印象では無くシャープさと軽快さを併せ持つ小気味よい印象。しかし同時にインナーイヤー型特有のハウジングによる響きの良さをしっかり活かしており立体的な音場感が特徴的です。そのためスピード感のある曲でもスッキリとした印象で楽しめ、同時に音の広がりも体験できるため低価格ながら聴き応えのある音を鳴らすのが興味深いですね。もちろん分離感や解像感を高めて原音忠実性を追求する方向性とは異なるため、正確性や分析的に聴くのにはあまり向きませんが、オーディオ的な楽しさを低価格で表現する、というアプローチにおいては十分に成功していると感じます。
低域は、抜けの良い広がりのある音を鳴らします。HCKの多くのモデル同様にインナーイヤー型としては低域は軽めですが重低音も適度に沈み、しっかり響きの良さがあるためイヤーパッド無しでも十分に心地よさは堪能できると思います。解像感やキレの良さなどを追求するタイプではありませんが、ボーカル曲だけでなくインストルメンタルも含め幅広い音源を楽しくリスニングできるイヤホンだと感じます。


■ まとめ

というわけで「NICEHCK B70」は、インナーイヤー型というジャンルにおいて数多くの製品を手がけてきたHCKらしい、低価格でトラディショナルなデザインという枠組みのなかで非常に上手い音作りを行っているモデルだと感じました。マニア以外のライトユーザーでも購入しやすい価格帯に加え、気軽なリスニングで楽しさや心地よさを感じる、という点では最適に近く完成度の高いイヤホンだと思います。マニアの間では最近はすっかり慣れた感もあるキャラクターのパッケージアートがライトユーザーにどう響くかは不明ですが(^^;)使いやすいインナーイヤー型として、多くの方にオススメできるイヤホンだと思いますよ。