SOUNDPEATS Mini Pro

こんにちは。今回は「SOUNDPEATS Mini Pro」です。名称通り非常にコンパクトなサイズながらANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)に対応し、さらに「QCC3040」チップセット搭載により、Bluetooth 5.2およびaptX Adaptive、TrueWireless Mirroring接続技術およびCVC8.0通話NCなど最新のテクノロジーに対応したハイスペックモデルになります。いっぽうで価格は6千円台と非常に手頃なのも有り難いところです。このコンパクト・ハイスペック・低価格の3拍子揃った最新モデルの実力を音質面を中心に掘り下げたいと思います。

■ 製品の概要について

低価格TWS(完全ワイヤレス)イヤホンの「定番ブランド」として既にお馴染みの「SOUNDPEATS」ですが、今回の「SOUNDPEATS Mini Pro」では人気モデル「Mini」のサイズ感を継承しつつ、「ANC対応」「QCC3040搭載」という上位モデルの仕様をどちらも搭載するフルスペック仕様の高機能モデルとして生まれ変わりました。
SOUNDPEATS Mini ProSOUNDPEATS Mini Pro
イヤホンとしての心臓部であるドライバーには10mmサイズのバイオセルロース振動板ダイナミックドライバーを搭載。解像度の高い中高域と直線性のよいフリーエッジの採用による忠実な低中音域を実現。楽器のニュアンスボーカルの分離の良さがある自然で透明感のあるリッチなサウンドが楽しめるとのことです。

また「SOUNDPEATS Mini Pro」では「SOUNDPEATS Air3」など同社の人気モデルでも搭載されているQualcomm製「QCC3040」をチップセットに搭載。Bluetooth 5.2準拠、次世代の主流オーディオコーデックである「aptX Adaptive」にも対応。24bitの高音質に加え、可変ビットレートにより接続状況に応じた最適なサウンドを実現します。
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さらに、従来はAACコーデック対応モデルを中心に搭載されていた「ANC」(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)機能を搭載。通話用とは別に搭載されたANC用マイクを使用して外部の環境音を把握し、逆位相の音を流すことで動的にノイズを低減し、クリアなサウンドを実現します。「SOUNDPEATS Mini Pro」で採用されたANC機能は最大35dBのノイズ低減性能を持ち、もちろん外音取り込みモードにも対応。低価格のコンパクトモデルながら優れたノイズキャンセリング性能を実現しています。
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ほかにも「SOUNDPEATS Mini Pro」では「QCC3040」チップセットを採用することで、より高い安定性を実現するデバイスに依存しない接続方式「TrueWireless Mirroring」にサポート。その他IPX5の防水性能やCVC8.0通話ノイズ低減機能など基本性能をしっかり押さえた仕様が魅力的ですね。このように低価格ながらTWSの最新テクノロジーをフルスペックで採用し、優れたワイヤレス性能を実現しています。

ドライバー10mm ダイナミック
(バイオセルロース振動板)
チップセットQualcomm QCC3040
Bluetooth5.2
コーデックaptX Adaptive / aptX /
AAC / SBC
ANCノイズキャンセル 最大35dB /
外音取り込みモード
再生時間本体5時間 (ANC OFF, ON) /
ケース込25時間(ANC OFF)
バッテリ容量300mAh(ケース) 45mAh*2(本体)
通話N/CCVC 8.0
その他TrueWireless Mirroring
防水レベルIPX5
サイズ60 x 24 x 45mm
重量(片側) 4.97g、(ケース込)37.5g
SOUNDPEATS Mini Pro」のカラーバリエーションはブラックとホワイトの2色を選択できます。
Amazonでの販売価格は 6,680円(税込み)です。
※ 5月28日~5月30日の3日間、期間中に有効の5% OFFクーポンコード「MNPROBWBLG7」を頂きました。また、同期間中に開催されるアマゾンの「タイムセール祭り」では商品ページでも大幅なディスカウントが予定されており、このコードと併用可能とのことです。ぜひともこの機会にご利用ください。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

パッケージは本体写真とモデルの装着写真の2面ボックスでとても毎度ながらとても格好良いですね。パッケージ内容はイヤホン本体、充電ケース、充電用USB Type-Cケーブル、説明書。
SOUNDPEATS Mini ProSOUNDPEATS Mini Pro
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本体サイスは通常のTWS製品と比較して非常にコンパクト。とくにフェイス部分のサイズが非常に小さく、耳の小さい方でもすっぽり収まるサイズ感です。前回の「SOUNDPEATS Mini」はステム部分が長い耳穴奥まで挿入するデザインでしたが、「SOUNDPEATS Mini Pro」では背面部分がちょっと膨らんんだ形状になりました。それでも装着性については一般的なTWS製品に近いフォルムになったことでより多くの方が違和感無く使用できると思います。
SOUNDPEATS Mini ProSOUNDPEATS Mini Pro
また充電ケースも「SOUNDPEATS Mini」同様に非常にコンパクトです。もともと「SOUNDPEATS」のTWSはコンパクトなケースが付属する製品が多いのですが、「SOUNDPEATS Mini Pro」の本体サイズに合わせてさらにコンパクトかつ軽量です。ジーンズのポケット、それも右側ポケット内のコインポケットで持ち歩くこともできますね。
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SOUNDPEATS Mini Pro」の本体のロゴ部分は他のモデル同様にタッチセンサーになっています。感度は一般的ですが誤操作防止のため、再生および停止は2回タッチの方式を採用しています。「曲送り」と「ANCモード」、「音声アシスタント」と「ゲームモード」と同じ操作ながら左右で異なるアクションが割り当てられ、多機能を効率よく分散されています。
再生/停止2回タッチ(左右どちらか)
曲送り右側 1.5秒ロングタッチ
音量UP右側 タッチ
音量DOWN左側 タッチ
ANCモード左側 1.5秒ロングタッチ
(外音取込み→ ANC →ノーマル)
音声
アシスタント
右側 3回タッチ
ゲームモード
(低遅延)
左側 3回タッチ
受話/終話着信時2回タッチ(左右どちらか)
着信拒否1.5秒ロングタッチ(左右どちらか)
通話切替2秒ロングタッチ(左右どちらか)
電源ON自動:充電ケースのフタを開ける
手動:1.5秒ロングタッチ
電源OFF自動:本体収納後フタを閉じる
手動:10秒ロングタッチ
SOUNDPEATS Mini Pro」はBluetooth 5.2対応に加えて「aptX Adaptive」コーデックにより接続性が向上したこともあり、コンパクトなサイズ感ながら安定性は想像以上です。屋外での音楽再生は非常にスムーズで電波状況が悪化する混雑した場所でも途切れること無く再生が継続されました。


■ インプレッション

SOUNDPEATS Mini Pro」の音質傾向はやや中低域寄りの弱ドンシャリ。TWSとしては癖の無い明瞭さと広く深い空間表現の音場感が特徴的です。コンパクトな低価格TWS製品ながらバランスが良いサウンドでオーディオ的なレベルも高く、個人的にも好感が持てる印象です。

SOUNDPEATS Mini Proまた「ANC」(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)ですが、最大35dBと低価格TWSのANC機能としてはかなり強力なノイズ低減機能を持っています。実際屋外でANCをONにすると、周辺の環境ノイズ(サーという感じの音)がほぼ消え、より透明感のある音を実感できます。ただノイズ低減がより強く働くのは低域のノイズが中心で、駅や電車内でのアナウンスは(曲再生をしていないと)ANCがONの時でもある程度は聞こえる印象です。外音取り込みモードは多少エコーがかかったような印象はあるものの、かなりハッキリと外音を取り込みます。この価格帯のTWSの機能としては十分に実用的なレベルだと思います。

さらに「SOUNDPEATS Mini Pro」は「QCC3040」搭載により、対応するAndroid端末などでは「aptX Adaptive」による接続が可能です。SOUNDPEATS製品を含め、多くのANC対応イヤホンがAACコーデックまでの対応なのに対し、より圧縮率の高いQualcomm「aptX」系コーデックにより、混雑した環境でもより高ビットレートで接続可能な点は実際の使用環境では相当なアドバンテージになります。
SOUNDPEATS Mini Proもちろん従来通りiPhoneなど幅広いデバイスが対応する「AAC」コーデックや標準の「SBC」も使用できますが、特に「aptX Adaptive」はハイレゾコーデックの「aptX HD」のさらに上位コーデックで、24bit/48kHzのハイレゾオーディオに加え、接続状況に応じて通信ビットレートを最適化する可変ビットレートに対応します。そのため、最近の「Apple Music」や「Amazon Music HD」のロスレス/HD音源もより安定した高音質で楽しめます。実際、東京都心の主要駅付近の利用では「aptX Adaptive」での接続の方が接続安定性が高く、音質的にもよりハッキリした明瞭感のある印象でした。

SOUNDPEATS Mini Pro」の高域は、明瞭感があり、全体としてはクリアな印象です。オーディオ的には伸びや解像感は一般的ですが適度な煌びやかさを感じます。中音域、特に女性ボーカルやピアノの高音などの中高域を引き立たせ、下支えする聴きやすい印象のチューニングです。
中音域は適度な艶と温かさを感じつつ、全体としてはニュートラルで癖の無い音を鳴らします。ボーカル帯域は明瞭感があり多少エッジの効いた感じもありますが過度に人工的にならず聴きやすい印象です。このクラスのTWS製品としては分離感は比較的良好で、適度な空間表現となり臨場感をより演出してくれます。女性ボーカルの高音も比較的クリアで男性ボーカルも力強さと余韻が楽しめます。
SOUNDPEATS Mini Pro音数の多い曲ではさすがに解像感などでより上の価格帯の製品や有線のオーディオグレードのイヤホンには及ばない部分はありますが、最近のポップスなどをストリーミングで楽しむ上では非常に相性の良いサウンドでしょう。また映像コンテンツやゲームなども臨場感とともに位置の把握がしやすく「ゲームモード」による低遅延での利用も良いと思います。
低域はミッドベースを中心とした厚みのある音を鳴らします。低域の表現力は他の音域に比べても高いようですね。重低音の沈み込みの比較的良好です。存在感のある低域ですが中高域との分離は良く、籠もることは無いため、全体としては非常に聴きやすく、心地よさを感じるサウンドにまとめられていると思います。


■ まとめ

SOUNDPEATS Mini Proというわけで、「SOUNDPEATS Mini Pro」は、従来機種では別々に採用していた「QCC3040搭載、aptX Adaptive対応」と「-35dB対応の高性能ANC機能」という2つの特徴を、コンパクトモデルの「Mini」のサイズ感で同時に搭載するという、まさに「いいとこ取りのフルスペックモデル」という様相を感じるTWSイヤホンとなりました。また音質的にもSOUNDPEATSが得意とする低域の質感と音場感を維持しつつ、さまざまなジャンルの曲で聴きやすく使いやすいニュートラルなサウンドバランスを実現、ライトユーザーはもちろんマニア層でも幅広く実用的な完成度を実現していると感じました。これだけの機能とサウンドで6千円台の価格設定は十分に低価格だと思います。さらに割引期間中は非常にお買い得な価格で購入できますので、より多くの方が購入し体験してもらえればと思います(^^)。