
こんにちは。今回は「TANGZU Shimin-Li」です。中華ブランドの「TANGZU Audio」というと「Yuan Li」というモデルが昨年ちょっと話題になったようですが、私のブログでは初登場ですね。アンダー50ドルクラスの低価格イヤホンながら美しいアルミシェルが特徴的です。なお日本国内仕様ではゴールドのカラーリングのみのようですが、海外仕様ではシルバーとゴールドの2種類のカラーが選択できます。
■ 製品の概要について
「TANGZU Audio」は新しい中華イヤホンブランドで、昨年「T Force Audio」というブランド名で最初の製品の「Yuan Li」をリリース。その後ブランド名を現在の「TANGZU Audio」に改名しました。「TANGZU Shimin-Li」は「Yuan Li」に続く「王朝シリーズ」の2作目とのこと。アンダー50ドルクラスの低価格モデルに位置づけられます。


「TANGZU Shimin-Li」は1DD構成のエントリーモデルで、ニュートラルでバランスの取れたサウンド出力を提供するように調整された10mmサイズの二重磁気回路ダイナミックドライバーをシングルで搭載します。強力なN52磁石とライトウェイト振動板により広いダイナミックレンジでクリーンかつパワフルなサウンドを実現しています。


本体シェルは航空グレードのアルミニウム合金を使用し人間工学に基づいたデザインにより快適な装着性を実現しています。また特徴的なテクスチャデザインを採用したフェイスプレートは美しく高級感があります。また付属ケーブルは0.78mm 2pin仕様でケーブルは5N OFC線材を使用しています。


カラーバリエーションは「シルバー」と「ゴールド」の2種類が選択できます(海外仕様のみ)。
「TANGZU Shimin-Li」の購入はHiFIGoなどの主要セラーにて。価格は 35ドル です。
HiFiGo: TANGZU SHIMIN LI Single Dynamic Driver IEM
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「TANGZU Shimin-Li」のパッケージは水墨画のデザインで非常に雰囲気があります。結構こだわりのある感じで、35ドル程度の低価格イヤホンとは思えないかもしれませんね。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースで、付属イヤーピースは「AET07」タイプと「AET08」タイプでそれぞれS/M/Lサイズが同梱されます。


「TANGZU Shimin-Li」の本体は光沢のあるアルミニウム合金シェルで表面処理も非常に美しい印象。この価格帯だと金属ハウジングの製品でもマグネシウム合金などのいわゆるダイキャストで、接合部などにコスト感が出たりするものですが、この製品に関しては表面処理や仕上げも非常に丁寧で、やはり見た目だけでは低価格イヤホンにには見えないかも知れませんね。


サイズ感としてはKZやTFZなどの主要な製品よりひとまわりコンパクトで、フィットしやすいデザインもあり装着性は良好です。また付属ケーブルはやや硬めの被膜の線材を使用しているもの4芯タイプで硬くなりすぎず、またしっかりとした編み込みもあって屋外の仕様での取り回しも良さそうです。
イヤーピースは最近増えているAcoustuneのイヤーピースの互換タイプ(?)で、開口部の大きい定番の「AET07」タイプと、やや低域寄りの「AET08」タイプの2種類が付属しているのも良いですね。他にも耳のサイズや形状に合わせて他の製品に交換するもの良いと思います。
■ サウンドインプレッション
「TANGZU Shimin-Li」の音質傾向はやや中低域寄りでニュートラルなバランス。印象としてはややウォームで広がりのある音場感でゆったり楽しむサウンド、という印象です。同社としてはDLC振動板を採用した上位モデルの「Yuan Li」があるので、低価格モデルのこちらの製品では、ライトユーザーを含むより多くのターゲット層に幅広く使いやすいサウンドに、という位置づけかも知れませんね。とはいえ特に中低域の空間表現については上流の駆動力で分かりやすく違いがあり、しっかり鳴らすことでより楽しめるサウンド、という特徴もあります。イマドキのストリーミング中心のリスニングというより、しっかりとDAPまたはポータブルアンプをつないで、じっくり楽しむという使い方が正解の、思ったよりトラディショナルなイヤホンかもしれませんね。
私の以前のレビューでも何度か記載しているのでが、個人的には「見た目イヤホン」というジャンル、あるいはアプローチに対しては結構ポジティブなスタンスを取っています。マニアではないより多くの方にイヤホンが「実用品」または「ガジェット」ではなく「ファッションアイテム」化することで(主にハイグレードの方向で)裾野が一気に拡大し、市場が活性化、そして成熟していくのではと考えているからですね。
そういった「見た目イヤホン」の「入り口」としては「①手頃な価格設定」で「②高級感のあるデザインと仕上げの美しさ」「③万人受けしやすいサウンド」というのがポイントになります。
今回の「TANGZU Shimin-Li」を「見た目イヤホン」の尺度でみると「①手頃な価格設定」および「②高級感のあるデザインと仕上げの美しさ」はまずまずといえるでしょう。ただ「③万人受けしやすいサウンド」という点で、確かに聴きやすいサウンドではあるものの、実は結構しっかり鳴らさないと本気が出ない、というあたりで、そこまで広い層を「狙って」製品化しているわけではないのだろうと感じます。
「TANGZU Shimin-Li」のサウンドはイマドキのストリーミング音源、あるいは日本や欧米のマニア層を意識した最近の「売れる」音作りとはどうも別のベクトルのように感じますが、これはパッケージデザインのとおり、よりローカルな市場(要するに中華圏ですね)での親和性を考慮しているのかも知れませんね。それはそれで他社の製品とは異なる「個性」であり、ひとつの選択肢として成立する要素となるのではと思います。ひとことで言えば「こーゆーのも、まあわりと好きですよ」と行った感じですね(説明が長いわw)。
まあ思わずひとしきりモノローグをしたくなってしまった、突出して良いわけではないが、これはこれで、というサウンドの要素はフラット方向にニュートラルなサウンドバランスながら、高域の丸さと中低域のゆったりした広さに起因します。
高域は曇ること無く直線的な明瞭感がありますが、高高域についてはかなり駆動力のある再生環境でちょっと顔を出す、くらいに丸められています。もっと煌めきや鋭さが欲しい方は派手め&情報量多めのケーブルにリケーブルし、バランス接続で聴きましょう。まあそうやって無理にエッジを立てなくても女性ボーカルやピアノの高音など中高域はわりと綺麗に出るので、そういった音源を中心であれば聴きやすい音という印象になると思います。
中音域はこのイヤホンがほぼ全力でチューニングされたポイントで、ボーカルの乗りの良さ、音場感の広がりなど非常に心地よいサウンドを鳴らしてくれます。ポータブルアンプや据置き環境などで駆動力をぐっと高めても破綻することなく奥行きが増してくる感じは非常に興味深いです。スペック的にはそれほど鳴らしにくいイヤホンではありませんが、鳴らしにくいヘッドホン並みに出力のある環境だと結構本気を出してくれます。
低域もミッドベース中心でボーカル帯域を下支えする印象。低域の質感や解像感を重視する方には向きませんが、全体としては非常に雰囲気のある響きをして心地よい雰囲気になります。重低音もある程度の沈み込みがありますが、スピード感などは無いため音数の多い曲には向きません。
■ まとめ
というわけで「TANGZU Shimin-Li」は低価格機ながらかけられるコスト範囲で真面目に作ったイヤホンという印象の手堅さを感じました。とはいえ結果的に外観のクオリティの高さが「特徴」になりそうですが、「見た目イヤホン」ながら堅実なイメージというのも面白いですね。音質傾向はボーカル帯域にフォーカスしているということで、ポップスなどのボーカル曲、それも邦楽洋楽含め、例えば'80年代などのちょっと古い音源が非常にしっくり来ます。最近改めて世界的トレンドとして話題になっている日本の「シティポップ」あたりとかは最適ですね。まあ私自身は80年代がどストライクなおっさん(アラフィフ)ですので、ストックしているこの頃の大量の音源でひとしきり楽しんでしまいました。普段使いとはちょっと違うかもですが、マニアであればこういうイヤホンもひとつ持っているのも良いと思いますよ。価格もお手頃ですので(^^)。
「TANGZU Audio」は新しい中華イヤホンブランドで、昨年「T Force Audio」というブランド名で最初の製品の「Yuan Li」をリリース。その後ブランド名を現在の「TANGZU Audio」に改名しました。「TANGZU Shimin-Li」は「Yuan Li」に続く「王朝シリーズ」の2作目とのこと。アンダー50ドルクラスの低価格モデルに位置づけられます。


「TANGZU Shimin-Li」は1DD構成のエントリーモデルで、ニュートラルでバランスの取れたサウンド出力を提供するように調整された10mmサイズの二重磁気回路ダイナミックドライバーをシングルで搭載します。強力なN52磁石とライトウェイト振動板により広いダイナミックレンジでクリーンかつパワフルなサウンドを実現しています。


本体シェルは航空グレードのアルミニウム合金を使用し人間工学に基づいたデザインにより快適な装着性を実現しています。また特徴的なテクスチャデザインを採用したフェイスプレートは美しく高級感があります。また付属ケーブルは0.78mm 2pin仕様でケーブルは5N OFC線材を使用しています。


カラーバリエーションは「シルバー」と「ゴールド」の2種類が選択できます(海外仕様のみ)。
「TANGZU Shimin-Li」の購入はHiFIGoなどの主要セラーにて。価格は 35ドル です。
HiFiGo: TANGZU SHIMIN LI Single Dynamic Driver IEM
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「TANGZU Shimin-Li」のパッケージは水墨画のデザインで非常に雰囲気があります。結構こだわりのある感じで、35ドル程度の低価格イヤホンとは思えないかもしれませんね。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースで、付属イヤーピースは「AET07」タイプと「AET08」タイプでそれぞれS/M/Lサイズが同梱されます。


「TANGZU Shimin-Li」の本体は光沢のあるアルミニウム合金シェルで表面処理も非常に美しい印象。この価格帯だと金属ハウジングの製品でもマグネシウム合金などのいわゆるダイキャストで、接合部などにコスト感が出たりするものですが、この製品に関しては表面処理や仕上げも非常に丁寧で、やはり見た目だけでは低価格イヤホンにには見えないかも知れませんね。


サイズ感としてはKZやTFZなどの主要な製品よりひとまわりコンパクトで、フィットしやすいデザインもあり装着性は良好です。また付属ケーブルはやや硬めの被膜の線材を使用しているもの4芯タイプで硬くなりすぎず、またしっかりとした編み込みもあって屋外の仕様での取り回しも良さそうです。
イヤーピースは最近増えているAcoustuneのイヤーピースの互換タイプ(?)で、開口部の大きい定番の「AET07」タイプと、やや低域寄りの「AET08」タイプの2種類が付属しているのも良いですね。他にも耳のサイズや形状に合わせて他の製品に交換するもの良いと思います。
■ サウンドインプレッション

私の以前のレビューでも何度か記載しているのでが、個人的には「見た目イヤホン」というジャンル、あるいはアプローチに対しては結構ポジティブなスタンスを取っています。マニアではないより多くの方にイヤホンが「実用品」または「ガジェット」ではなく「ファッションアイテム」化することで(主にハイグレードの方向で)裾野が一気に拡大し、市場が活性化、そして成熟していくのではと考えているからですね。

今回の「TANGZU Shimin-Li」を「見た目イヤホン」の尺度でみると「①手頃な価格設定」および「②高級感のあるデザインと仕上げの美しさ」はまずまずといえるでしょう。ただ「③万人受けしやすいサウンド」という点で、確かに聴きやすいサウンドではあるものの、実は結構しっかり鳴らさないと本気が出ない、というあたりで、そこまで広い層を「狙って」製品化しているわけではないのだろうと感じます。
「TANGZU Shimin-Li」のサウンドはイマドキのストリーミング音源、あるいは日本や欧米のマニア層を意識した最近の「売れる」音作りとはどうも別のベクトルのように感じますが、これはパッケージデザインのとおり、よりローカルな市場(要するに中華圏ですね)での親和性を考慮しているのかも知れませんね。それはそれで他社の製品とは異なる「個性」であり、ひとつの選択肢として成立する要素となるのではと思います。ひとことで言えば「こーゆーのも、まあわりと好きですよ」と行った感じですね(説明が長いわw)。
まあ思わずひとしきりモノローグをしたくなってしまった、突出して良いわけではないが、これはこれで、というサウンドの要素はフラット方向にニュートラルなサウンドバランスながら、高域の丸さと中低域のゆったりした広さに起因します。
高域は曇ること無く直線的な明瞭感がありますが、高高域についてはかなり駆動力のある再生環境でちょっと顔を出す、くらいに丸められています。もっと煌めきや鋭さが欲しい方は派手め&情報量多めのケーブルにリケーブルし、バランス接続で聴きましょう。まあそうやって無理にエッジを立てなくても女性ボーカルやピアノの高音など中高域はわりと綺麗に出るので、そういった音源を中心であれば聴きやすい音という印象になると思います。

低域もミッドベース中心でボーカル帯域を下支えする印象。低域の質感や解像感を重視する方には向きませんが、全体としては非常に雰囲気のある響きをして心地よい雰囲気になります。重低音もある程度の沈み込みがありますが、スピード感などは無いため音数の多い曲には向きません。
■ まとめ
というわけで「TANGZU Shimin-Li」は低価格機ながらかけられるコスト範囲で真面目に作ったイヤホンという印象の手堅さを感じました。とはいえ結果的に外観のクオリティの高さが「特徴」になりそうですが、「見た目イヤホン」ながら堅実なイメージというのも面白いですね。音質傾向はボーカル帯域にフォーカスしているということで、ポップスなどのボーカル曲、それも邦楽洋楽含め、例えば'80年代などのちょっと古い音源が非常にしっくり来ます。最近改めて世界的トレンドとして話題になっている日本の「シティポップ」あたりとかは最適ですね。まあ私自身は80年代がどストライクなおっさん(アラフィフ)ですので、ストックしているこの頃の大量の音源でひとしきり楽しんでしまいました。普段使いとはちょっと違うかもですが、マニアであればこういうイヤホンもひとつ持っているのも良いと思いますよ。価格もお手頃ですので(^^)。
今回のレビューで、たまたま目に入ったモデルがありましたので、是非レビューしていただきたいなと思い御連絡差し上げました
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30hz~15khzで音場はせまいかもしれませんが
dlcダイヤフラムかつknowles製ユニットを搭載して4000円くらすです。