こんにちは。今回は「EarFun Air S」です。低価格&高性能TWS(完全ワイヤレス)イヤホン分野で高い実績を持つブランドとしてすっかり定着した感がありますね。今回は同社の人気シリーズである「Air」ラインから、10mmウール複合素材振動板を採用した高音質ドライバーにANC対応とaptXコーデック対応を両立を実現し、さらにマルチポイント接続とアプリへの対応というリクエストの多かった要素も網羅し、音質および機能の両面で「全部入り」を6千円台の低価格実現しました。まさにクラス最強のTWS製品のひとつと言っても過言ではないかもしれませんね。
■ 製品の概要について
「EarFun」は現在では日本でも低価格&高性能TWS製品のブランドとして広く認知されているブランドですね。同社は「Free」シリーズで低価格ANC搭載モデルを一気に市場に浸透させたメーカーとしても知られています。さらに同社の定番となっているのが「Air」シリーズで、これまでも性能アップしたモデルを次々と登場させてきました。今回の「EarFun Air S」はこれまでの実績を踏まえ、さらに次世代に向けての最新モデルです。
まずAirシリーズはAirPods型のデザインを採用しつつよりしっかりとした装着性を持つカナル型のデザインを採用しています。そのため通常のTWS製品より大口径のドライバ-を搭載できる点が特徴のひとつですね。「EarFun Air S」では音質重視モデルの「EarFun Air SV」で採用された「10mm ウール複合振動板ダイナミックドライバー」を搭載。「Air SV」同様に優れたディテールと奥行き感のある豊かなサウンドを実現しています。
またSoCにはBluetooth 5.2 に対応した最新のQualcomm製「QCC3046」チップセットを搭載。従来の「SBC」および「AAC」に加え「aptX」コーデックにも対応します。そして、「EarFun Air S」では最大-30dBの「ANC」(アクティブ・ノイズキャンセリング)機能を搭載。EarFun製品として初めて「ANC対応」と「aptX」対応の両方に対応しました。また「Qualcomm CVC」に対応し6基のマイク搭載による通話ノイキャン「ENC(Environment Noise Cancellation)」に対応。音楽再生時も通話時もノイズの無いクリーンなサウンドを実現します。
ほかにも100msの低遅延モード(ゲームモード)を搭載、本体はIPX5防水機能に対応、再生時間はANC OFFで6時間(ONの場合5時間)、ケース込みで最長30時間の長時間再生に対応。充電ケースはQiワイヤレス充電にも対応します。
そして、「EarFun Air S」では待望の「専用アプリ」と「マルチポイント接続」に対応。iOSとAndroidに対応する「EarFun Audio」アプリ上では、EQの設定、ANCモード切り替え、ゲームモードON/OFF、そしてタッチントロールのアサインなどさまざまな機能を提供しています。また「EarFun Air S」は一度に2つのBluetoothデバイスをペアリングして接続する「マルチポイント接続」にも対応します。
「EarFun Air S」の購入はアマゾンのEarFun公式ショップにて。価格は6,999円です。
Amazon.co.jp(EarFun公式ショップ): EarFun Air S
※現在特別キャンペーンとして1750円OFFクーポンを配布中です。
期間中クーポンを適用すると 5,249円 の特別価格で購入可能です。
■ パッケージ内容及び機能について
「EarFun Air S」も毎度のことながらしっかりしたパッケージであまり低価格製品の印象はありませんね。パッケージ内容は本体(イヤホン本体、充電ケース)、イヤーピース(装着済みのMサイズとてXS/S/Lサイズの合計4サイズ)、充電ケーブル(USB Type-C)、クリーニング棒、説明書、保証書、アプリの案内カードなど。
本体デザインはスティックタイプで、大口径ドライバーを搭載するタマゴ型のハウジングが耳にフィットし、イヤーピースでしっかり固定します。イヤーピース円形でやや浅めのタイプが付属します。カナル型とはいえ耳奥まで差し込むタイプでは無く、比較的ソフトに装着できるため、カナル型があまり得意でない方も含め多くの方が利用しやすい形状だと思います。
充電ケースは65mm×51mm×31mmと大きすぎず、使いやすいサイズ感。ペアリングもスムーズに行うことが出来ました。また従来のEarFun製品同様に充電ケースの底面はQiワイヤレス充電に対応し、スマートフォン用などのワイヤレス充電装置をつかっての充電も可能です。ケースの充電は地味に面倒だったりするので結構便利ですね。
イヤーピースはTWS用の市販品に交換することも可能ですので、フィット感をより工夫してみるのも良いかもしれませんね。私も付属イヤーピースではしっかり固定できなかったため、TWS用ではない通常用の「AZLA SednaEarfit XELASTEC」を組み合わせて見ました。付属品よりイヤーピースがだいぶ張り出しますが充電ケースの空洞部分は余裕があるため問題なく収容できました。
スティック部分の上方、ドライバーの部分あたりがタッチセンサーになっています。シングルタップで音量のアップ/ダウン、ダブルタップで再生/停止のタイプ。やや感度が敏感なため耳で位置合わせをしたり触ることで誤動作する場合があるのは少しだけ注意した方がよいでしょう。
また標準では左側3回タップはゲームモード、左側長押しがANC、右側長押しがゲームモード切替えにアサインされています。これらのモードは専用アプリを使って割り当てを変更することも可能です。
また通話時はマルチポイント接続に対応したため、通話中の3回タップで接続した2台のBluetooth機器間の通話を切替える機能が追加されています。なお通話時の各種機能の割り当てについてはアプリで変更はできないようですね。
■ 接続性および専用アプリについて
「EarFun Air S」は対応するAndroidスマートフォンやDAP等ではaptXコーデックでペアリングします。マルチポイント接続対応のため、1台のデバイスを接続後に機器側のBluetoothをOFFにするなどいったん切断し、別のデバイスでペアリングすることで、以降は2台のデバイスで同時にペアリングできます。この場合、AndroidはaptX、iPhoneはAACと異なるコーデックで同時接続状態にすることも問題なくできました。マルチポイント接続中はどちら側のデバイスで再生しても特に切替えなく音声が出力されます。ただし通話時は先に受話した方からのみ出力されますが、前述の通りタッチ操作で通話を切替えることもできます。
2台の端末で同時に通話をすることはあまり無いかも知れませんが、例えば、PCとスマートフォンを同時にマルチポイント接続し、PCでWeb会議中にスマートフォン側で着信があった場合に通話を切替える、という使い方を行うことができます。
専用アプリはAppStoreまたはGoogle Play Storeで「EarFun Audio」で検索してインストールします。既に「EarFun Air SV」などで古いバージョンのアプリをインストールしている場合はいちどアンインストールして再度インストールした方が良いみたいです。初回起動時に利用規約とプライバシーポリシーの同意をしますが、ここで言語を日本語にします(起動時は英語)。EarFunのアカウントの無い場合は登録の作業が必要になります。登録作業はちょっと煩雑な印象もありましたが、初回だけですので指示通り登録をします。登録を完了しアプリにログインするとペアリング済みであれば状態が表示されるはずです。
アプリのメニューではANCモードの切替え、ゲームモードのON/OFFなどが直感的に変更できます。EQ(イコライザー)は3段階のみの非常にシンプルなものですが、複雑なチューニングを気にすること無く変更できるので多くのユーザーにとってはむしろ使いやすいのではと思います。その他設定アイコンを選ぶとタッチセンサーのアサインの変更などの設定が可能です。
「EarFun Air S」はBluetooth 5.2およびQualcommのTrueWireless Mirroring機能に対応していることもあり接続性は非常に良好です。混雑した都内の駅などでも安定した接続性を維持することができました。また通話品質についても非常に明瞭で、普段使いのアイテムとして満足のいく実用性を持っていると思います。ちなみに「aptX」はAACより圧縮率が高くより低遅延なコーデックですので「aptX」と「ゲームモード」を併用することで従来のAACまでのモデルよりさらに遅延を気にせず利用できます。
「ANC」モードは最大-30dBのキャンセリング性能で、電車の車内や街中などの環境のノイズのなかでも低周波を中心とした音(一般的に「ゴーーー」と鳴ってるように感じるノイズ)に効果的です。ですので、例えば屋内ではエアコンの動作音などには効きますが、テレビの音声などにはANCは効かず、「ノーマルモード」時と大差はありません。これに対し、地下鉄の駅構内や電車内では結構ハッキリと違いがあり効果を実感できます。そのため、普段は「ノーマルモード」で使用し、屋外でノイズが気になる場合のみ「ANCモード」に切り替える、というのが良いでしょう。
■ サウンドインプレッション
「EarFun Air S」の音質傾向は中低域寄りでパワフルな印象のドンシャリサウンド。音質面でも高い評価を得ていた「EarFun Air SV」と同様なドライバーを搭載し、コーデックや安定した接続性に優れるQualcomm製チップセットを搭載することで、低価格TWSとしては完成度は高く、楽しいバランスの音を鳴らします。中音域には適度な厚みがあり、低域は非常にパワフルに鳴りますが、同時に高域もスッキリした抜けの良さがあり、低価格TWSにありがちな天井の低さや歪み感が無いのも好印象です。
ちなみに、最初はイヤーピースがあまり合っていなかったため低域が軽く感じましたが、フィットするものに交換したことで印象が激変しました。もし低域が抜けているような感覚がある場合は耳に合うイヤーピースを探してみるのをおすすめします。
「EarFun Air S」の高域は明瞭な伸びの良さと適度な主張があります。ハイハットなどのシンバル音はかなり明瞭に鳴り、刻まれる感じはとても心地よいですね。硬質な煌めきがあり、鋭さのある曲も聴きやすい範囲の適度な刺激で表現されている点は好感が持てます。天井が低く感じることも無く、スッキリした抜け感と見通しの良さがあります。刺さる音が苦手な方には多少刺激が強いと感じることもありそうですが、その場合はアプリで「高域を弱める」を選んでみると良いかも知れませんね。
■ まとめ
というわけで、「EarFun Air S」は6千円台の低価格帯の製品ながら、必要な機能を全て網羅し、さらに高音質モデルのドライバーを採用することで音質面においても妥協のない製品に仕上がっていました。少し前なら1グレード以上は上の価格帯も違和感は無かったかも知れませんね。様々な用途を想定してもとりあえず買っておいて損は無いという使い勝手の良さで、満足度はかなり高い製品といえるでしょう。
なお、マルチポイント接続では両方のデバイスから同時に通話音声を出すことはできない仕様のため、前述の「PCでWeb会議中にスマートフォン側で着信があった場合」はスマートフォンをバイブレーション設定(マナーモード)にしておくなど着信音以外で気づけるようにしておく必要があります。またタッチセンサーが敏感なため位置合わせなどで誤操作が多い場合はアプリでシングルタップでの操作を無効にするなどの工夫も良いかも知れませんね。このように自分に合わせた上手なカスタマイズを行うことで低価格ながらかなり理想に近い製品に近づけると思います。
掲載時点からお盆シーズンにかけて特別価格で購入できるようですので、気になっている方はぜひとも購入されてみてはいかがでしょうか(^^)。
「EarFun」は現在では日本でも低価格&高性能TWS製品のブランドとして広く認知されているブランドですね。同社は「Free」シリーズで低価格ANC搭載モデルを一気に市場に浸透させたメーカーとしても知られています。さらに同社の定番となっているのが「Air」シリーズで、これまでも性能アップしたモデルを次々と登場させてきました。今回の「EarFun Air S」はこれまでの実績を踏まえ、さらに次世代に向けての最新モデルです。
まずAirシリーズはAirPods型のデザインを採用しつつよりしっかりとした装着性を持つカナル型のデザインを採用しています。そのため通常のTWS製品より大口径のドライバ-を搭載できる点が特徴のひとつですね。「EarFun Air S」では音質重視モデルの「EarFun Air SV」で採用された「10mm ウール複合振動板ダイナミックドライバー」を搭載。「Air SV」同様に優れたディテールと奥行き感のある豊かなサウンドを実現しています。
またSoCにはBluetooth 5.2 に対応した最新のQualcomm製「QCC3046」チップセットを搭載。従来の「SBC」および「AAC」に加え「aptX」コーデックにも対応します。そして、「EarFun Air S」では最大-30dBの「ANC」(アクティブ・ノイズキャンセリング)機能を搭載。EarFun製品として初めて「ANC対応」と「aptX」対応の両方に対応しました。また「Qualcomm CVC」に対応し6基のマイク搭載による通話ノイキャン「ENC(Environment Noise Cancellation)」に対応。音楽再生時も通話時もノイズの無いクリーンなサウンドを実現します。
ほかにも100msの低遅延モード(ゲームモード)を搭載、本体はIPX5防水機能に対応、再生時間はANC OFFで6時間(ONの場合5時間)、ケース込みで最長30時間の長時間再生に対応。充電ケースはQiワイヤレス充電にも対応します。
そして、「EarFun Air S」では待望の「専用アプリ」と「マルチポイント接続」に対応。iOSとAndroidに対応する「EarFun Audio」アプリ上では、EQの設定、ANCモード切り替え、ゲームモードON/OFF、そしてタッチントロールのアサインなどさまざまな機能を提供しています。また「EarFun Air S」は一度に2つのBluetoothデバイスをペアリングして接続する「マルチポイント接続」にも対応します。
Bluetooth | V5.2 |
---|---|
ドライバー | 10mmウール複合振動板 ダイナミックドライバー |
SoC | Qualcomm QCC3046 |
コーデック | aptX / AAC / SBC |
ANC | ANC搭載 最大 -30dB |
再生時間 | 6時間(ANC OFF) / 5時間(ON) ケース込み 30時間 |
通話NC | CVC8.0 (ENC)機能 |
防水規格 | IPX5 (本体のみ) |
アプリ | EarFun Audioアプリ対応 |
その他 | マルチポイント接続対応 TrueWireless Mirroring 100ms ゲームモード |
サイズ | 56×65×31mm(ケース) 53g(全体) |
Amazon.co.jp(EarFun公式ショップ): EarFun Air S
※現在特別キャンペーンとして1750円OFFクーポンを配布中です。
期間中クーポンを適用すると 5,249円 の特別価格で購入可能です。
■ パッケージ内容及び機能について
「EarFun Air S」も毎度のことながらしっかりしたパッケージであまり低価格製品の印象はありませんね。パッケージ内容は本体(イヤホン本体、充電ケース)、イヤーピース(装着済みのMサイズとてXS/S/Lサイズの合計4サイズ)、充電ケーブル(USB Type-C)、クリーニング棒、説明書、保証書、アプリの案内カードなど。
本体デザインはスティックタイプで、大口径ドライバーを搭載するタマゴ型のハウジングが耳にフィットし、イヤーピースでしっかり固定します。イヤーピース円形でやや浅めのタイプが付属します。カナル型とはいえ耳奥まで差し込むタイプでは無く、比較的ソフトに装着できるため、カナル型があまり得意でない方も含め多くの方が利用しやすい形状だと思います。
充電ケースは65mm×51mm×31mmと大きすぎず、使いやすいサイズ感。ペアリングもスムーズに行うことが出来ました。また従来のEarFun製品同様に充電ケースの底面はQiワイヤレス充電に対応し、スマートフォン用などのワイヤレス充電装置をつかっての充電も可能です。ケースの充電は地味に面倒だったりするので結構便利ですね。
イヤーピースはTWS用の市販品に交換することも可能ですので、フィット感をより工夫してみるのも良いかもしれませんね。私も付属イヤーピースではしっかり固定できなかったため、TWS用ではない通常用の「AZLA SednaEarfit XELASTEC」を組み合わせて見ました。付属品よりイヤーピースがだいぶ張り出しますが充電ケースの空洞部分は余裕があるため問題なく収容できました。
スティック部分の上方、ドライバーの部分あたりがタッチセンサーになっています。シングルタップで音量のアップ/ダウン、ダブルタップで再生/停止のタイプ。やや感度が敏感なため耳で位置合わせをしたり触ることで誤動作する場合があるのは少しだけ注意した方がよいでしょう。
また標準では左側3回タップはゲームモード、左側長押しがANC、右側長押しがゲームモード切替えにアサインされています。これらのモードは専用アプリを使って割り当てを変更することも可能です。
再生/停止 | 2回タップ(左 / 右) |
---|---|
音量UP | 右側 タップ |
音量DOWN | 左側 タップ |
曲送り | 右側 3回タップ |
ゲームモード | 左側 3回タップ |
ANCモード | 左側 2秒長押し (ANC→外音取込→ノーマル) |
音声 アシスタント | 右側 2秒長押し |
受話/終話 | 着信時2回タップ(左 / 右) |
通話切替 | 着信時2秒長押し(左 / 右) |
機器間の 通話切替 | 通話時3回タップ(左 / 右) |
■ 接続性および専用アプリについて
「EarFun Air S」は対応するAndroidスマートフォンやDAP等ではaptXコーデックでペアリングします。マルチポイント接続対応のため、1台のデバイスを接続後に機器側のBluetoothをOFFにするなどいったん切断し、別のデバイスでペアリングすることで、以降は2台のデバイスで同時にペアリングできます。この場合、AndroidはaptX、iPhoneはAACと異なるコーデックで同時接続状態にすることも問題なくできました。マルチポイント接続中はどちら側のデバイスで再生しても特に切替えなく音声が出力されます。ただし通話時は先に受話した方からのみ出力されますが、前述の通りタッチ操作で通話を切替えることもできます。
2台の端末で同時に通話をすることはあまり無いかも知れませんが、例えば、PCとスマートフォンを同時にマルチポイント接続し、PCでWeb会議中にスマートフォン側で着信があった場合に通話を切替える、という使い方を行うことができます。
専用アプリはAppStoreまたはGoogle Play Storeで「EarFun Audio」で検索してインストールします。既に「EarFun Air SV」などで古いバージョンのアプリをインストールしている場合はいちどアンインストールして再度インストールした方が良いみたいです。初回起動時に利用規約とプライバシーポリシーの同意をしますが、ここで言語を日本語にします(起動時は英語)。EarFunのアカウントの無い場合は登録の作業が必要になります。登録作業はちょっと煩雑な印象もありましたが、初回だけですので指示通り登録をします。登録を完了しアプリにログインするとペアリング済みであれば状態が表示されるはずです。
アプリのメニューではANCモードの切替え、ゲームモードのON/OFFなどが直感的に変更できます。EQ(イコライザー)は3段階のみの非常にシンプルなものですが、複雑なチューニングを気にすること無く変更できるので多くのユーザーにとってはむしろ使いやすいのではと思います。その他設定アイコンを選ぶとタッチセンサーのアサインの変更などの設定が可能です。
「EarFun Air S」はBluetooth 5.2およびQualcommのTrueWireless Mirroring機能に対応していることもあり接続性は非常に良好です。混雑した都内の駅などでも安定した接続性を維持することができました。また通話品質についても非常に明瞭で、普段使いのアイテムとして満足のいく実用性を持っていると思います。ちなみに「aptX」はAACより圧縮率が高くより低遅延なコーデックですので「aptX」と「ゲームモード」を併用することで従来のAACまでのモデルよりさらに遅延を気にせず利用できます。
「ANC」モードは最大-30dBのキャンセリング性能で、電車の車内や街中などの環境のノイズのなかでも低周波を中心とした音(一般的に「ゴーーー」と鳴ってるように感じるノイズ)に効果的です。ですので、例えば屋内ではエアコンの動作音などには効きますが、テレビの音声などにはANCは効かず、「ノーマルモード」時と大差はありません。これに対し、地下鉄の駅構内や電車内では結構ハッキリと違いがあり効果を実感できます。そのため、普段は「ノーマルモード」で使用し、屋外でノイズが気になる場合のみ「ANCモード」に切り替える、というのが良いでしょう。
■ サウンドインプレッション
「EarFun Air S」の音質傾向は中低域寄りでパワフルな印象のドンシャリサウンド。音質面でも高い評価を得ていた「EarFun Air SV」と同様なドライバーを搭載し、コーデックや安定した接続性に優れるQualcomm製チップセットを搭載することで、低価格TWSとしては完成度は高く、楽しいバランスの音を鳴らします。中音域には適度な厚みがあり、低域は非常にパワフルに鳴りますが、同時に高域もスッキリした抜けの良さがあり、低価格TWSにありがちな天井の低さや歪み感が無いのも好印象です。
ちなみに、最初はイヤーピースがあまり合っていなかったため低域が軽く感じましたが、フィットするものに交換したことで印象が激変しました。もし低域が抜けているような感覚がある場合は耳に合うイヤーピースを探してみるのをおすすめします。
「EarFun Air S」の高域は明瞭な伸びの良さと適度な主張があります。ハイハットなどのシンバル音はかなり明瞭に鳴り、刻まれる感じはとても心地よいですね。硬質な煌めきがあり、鋭さのある曲も聴きやすい範囲の適度な刺激で表現されている点は好感が持てます。天井が低く感じることも無く、スッキリした抜け感と見通しの良さがあります。刺さる音が苦手な方には多少刺激が強いと感じることもありそうですが、その場合はアプリで「高域を弱める」を選んでみると良いかも知れませんね。
中音域は厚みがあり、ボーカルも存在感のある音で再生されます。解像感はそれなりですが比較的分離は良く演奏も綺麗です。ボーカル帯域は癖の無い音で適度な主張があります。僅かに温かみがあり光沢のある音を鳴らします。ドンシャリ傾向ですが大きく凹むことはなく物足りなさを感じることはないでしょう。
低域は非常にパワフルで厚みのある音を鳴らします。量的には多いですが過度に膨らむことは無く、ミッドベースも力強さを感じつつ直線的で締まりのある印象。重低音はより重くしっかり沈む印象です。パワフルなサウンドなのでロックやポップス、アニソンなどと相性が良いでしょう。音数が多い曲ではさすがに解像感の違いを感じますが、ボーカル曲中心のリスニングであれば多くの場合とても楽しく満足のいくサウンドだと言えるでしょう。
低域は非常にパワフルで厚みのある音を鳴らします。量的には多いですが過度に膨らむことは無く、ミッドベースも力強さを感じつつ直線的で締まりのある印象。重低音はより重くしっかり沈む印象です。パワフルなサウンドなのでロックやポップス、アニソンなどと相性が良いでしょう。音数が多い曲ではさすがに解像感の違いを感じますが、ボーカル曲中心のリスニングであれば多くの場合とても楽しく満足のいくサウンドだと言えるでしょう。
■ まとめ
というわけで、「EarFun Air S」は6千円台の低価格帯の製品ながら、必要な機能を全て網羅し、さらに高音質モデルのドライバーを採用することで音質面においても妥協のない製品に仕上がっていました。少し前なら1グレード以上は上の価格帯も違和感は無かったかも知れませんね。様々な用途を想定してもとりあえず買っておいて損は無いという使い勝手の良さで、満足度はかなり高い製品といえるでしょう。
なお、マルチポイント接続では両方のデバイスから同時に通話音声を出すことはできない仕様のため、前述の「PCでWeb会議中にスマートフォン側で着信があった場合」はスマートフォンをバイブレーション設定(マナーモード)にしておくなど着信音以外で気づけるようにしておく必要があります。またタッチセンサーが敏感なため位置合わせなどで誤操作が多い場合はアプリでシングルタップでの操作を無効にするなどの工夫も良いかも知れませんね。このように自分に合わせた上手なカスタマイズを行うことで低価格ながらかなり理想に近い製品に近づけると思います。
掲載時点からお盆シーズンにかけて特別価格で購入できるようですので、気になっている方はぜひとも購入されてみてはいかがでしょうか(^^)。