NICEHCK Maple (紅葉)

こんにちは。今回は「NICEHCK Maple (紅葉)ランタンベース希土類銅合金 フラグシップケーブル です。 鮮烈なレッドカラーが特徴的なHCKの「フラグシップグレード」のケーブルですね。今回は名称の通り「ランタン」というレアアース(希土類)を含んだ高純度銅合金のケーブルで、レアアースを含ませることで銅線の特性が、例えば同様の銅合金の銅銀合金線より強化されるらしいです。見た目の鮮烈さに加え傾向もとっても気になるイヤホンケーブルですね(^^)。
このように最近のHCKのケーブル製品への注力ぶりは目を見張るものがあります。なかには初回分のみで完売になるような限定数の少ない製品も多いですが、現在も購入可能なものを順次紹介できればと思います。

NICEHCK Maple (紅葉)NICEHCK Maple」の購入はAliExpressの「NiceHCK Audio Store」にて。
AliExpressでの購入方法はこちらを参照ください。現在AliExpressの「NICEHCK Maple」の商品ページでは140ドルのストアクーポンが設定されていますので(価格の下に表示)、「Get coupons」で取得するか、カート内で下記のクーポンコードを入力してください。また、HCKのTwitterアカウント(@hckexin)では最新の「割引クーポンコード」がツイートされている場合がありますので、購入を検討される方は事前に最新のツイートを確認しておくことをお勧めします。


NiceHCK Maple Flagship HIFI Cable Lanthanum Based Rare Earth Copper Alloy Earphone Wire
【 MMCX 】【CIEM 2pin 】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】
※140ドルOFFの特別割引クーポンコード「 HAKY98KCG5VW 」またはサイト内のクーポンを使用することで、実質59.99ドル~で購入できます。

NICEHCK Maple (紅葉)NICEHCK Maple (紅葉)
NICEHCKブランドの「フラグシップグレード」の新しいケーブルで鮮烈な赤い被膜が特徴的な4芯ケーブル。毎回新しい線材を採用している「フラグシップシリーズ」で今回採用したのは「希土類銅合金」です。レアアース(希土類)の「ランタン」を含んだ高純度銅合金のケーブルで、レアアースを僅かに含ませた合金とすることで銅線の特性がさらに強化されます。

コネクタ及びプラグ部品等は高級感のあるアルミ製。それぞれ3.5mmステレオ、4.4mm/5極、2.5mm/4極のバランス仕様プラグが用意されています。またコネクタはMMCX、0.78mm CIEM 2pinの2種類が選択できます。今回は4.4mmの2pin仕様でオーダーしました。
NICEHCK Maple (紅葉)NICEHCK Maple (紅葉)

今回も「フラグシップグレード」のケーブルと言うこともあり、ケーブルはNICEHCKブランドの布張りのハードケースに入って届きました。このケースはHCKのケースの中でも特に容量が大きく、イヤホン本体およびリケーブル前のケーブルを含め各種付属品を一緒にいれても余裕で収納できます。「FourMix」などのケーブルと比較して厚めのTPE樹脂製の被膜に覆われておりやや硬めの弾力があるケーブルです。取り回し自体は一般的ですね。被膜のカラーは明るく若干マゼンタみのある印象。被膜の中の線材と合わさってちょっと派手目の見た目です。
NICEHCK Maple (紅葉)NICEHCK Maple (紅葉)

ちなみに、イヤホンケーブルの線材としてはあまり聞き慣れない「希土類銅合金」についてちょっと調べてみました。まず「ランタン」(La/原子番号57)は主要な希土類(レアアース)であるランタノイド(周期表でランタンからルテチウムまで15の類似元素のグループ)の先頭に位置する金属元素です。
合金としての特性については、ランタンを含む希土類元素は銅にほとんど溶けませんが、少量の希土類元素の添加は、銅の特性を向上する効果があります。僅かにランタンを含む銅合金はCu-Ag合金より優れた機械的特性、導電性、および軟化抵抗を持つことが実験で確認されているそうです。

つまり銅純度を高めるためのアプローチとして無酸素銅(OFC)、さらに高純度のOCCなどの単結晶銅などがあり、銅の特性を高めるために銅銀合金(Cu-Ag合金)などの材質がありますが、「希土類銅合金」は銅銀合金のさらに特性強化バージョンみたいな感じになるわけですね。
NICEHCK Maple (紅葉)NICEHCK Maple (紅葉)
実際にイヤホンをリケーブルして聴いたみた特徴は中低域寄りで確かに「銅線らしい」傾向といえるかもしれませんね。「フラグシップグレード」らしく極端な傾向の変化は無くイヤホンの特徴を活かすタイプのケーブルで情報量の向上による見通しの良さの拡大、解像感なども増加します。ただしその変化は従来の「FourMix」や「MissLeaf」などに比べると幾分穏やかな印象。

NICEHCK Maple (紅葉)高域も自然な範囲で伸びも向上し、ボーカルが多少近く定位するなど高純度銅線の特徴もしっかり感じられます。そして低域は量感と言うより存在感が増します。締まりのある音でスピード感のあるアタックをより強く感じる印象でした。また分離の向上および見通しの拡大により音場も広く、立体的な空間表現を楽しめそうです。
ロック、ポップスなどのボーカル曲を中心に締まりのある低域と情報量の増加により粒立ちの向上などを実感出来ます。また赤色系のケーブルは選択肢がそれほど多くありませんが、手持ちのレッドカラーのイヤホンを華麗にドレスアップするケーブルとしても十分な品質を持っているといえるでしょう。

NICEHCK Maple (紅葉)全体としてはバランス型のイヤホンとの相性が良く、ドライバー構成を問わず組み合わせられると思います。ただし、もともと高域の特徴がハッキリしているイヤホンでは多少バランスが変化し望んだ印象とは変わるかも知れません。そのような場合は「FourMix」や「MissLeaf」を選ぶ方が良いでしょう。できれば両方を所有していろいろ試して見ることができる方向けかも知れませんね。
NICEHCKの「フラグシップグレード」のケーブルも種類が増えてきましたが、見た目はもちろん音質傾向でも少しずつ特徴の違いが鮮明になってきました。
すでにある程度のグレードのイヤホンを複数所有しリケーブルもいろいろ試しているマニア向けの製品という前提になりますが、結構興味深いケーブルだと思います。私もレビュー内の写真の用に特に赤系のイヤホンといろいろ組み合わせて見ましたが、できれば「MissLeaf」も一緒に使い比べてみるのが楽しいですよ(^^)。