SOUNDPEATS Capsule3 Pro

こんにちは。今回は「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」です。 コストパフォーマンスに優れたワイヤレスイヤホンで定評のあるSOUNDPEATSから、インイヤー型の「Air3 Deluxe HS」に続き、カナル型モデルでのLDACコーデックによるハイレゾ再生に対応したモデルが登場しました。しかも今回は高性能アクティブノイズキャンセリング機能にも対応しており、長時間バッテリ、アプリ対応や高性能ドライバーの搭載も含めたフルスペック仕様となっています。さらにセール期間中は割引によりこの機能ながら実売6千円台で購入できるのも魅力的ですね。

■ 製品の概要について

低価格TWS(完全ワイヤレス)イヤホンの「定番ブランド」として日本でもすっかり定着した印象のある「SOUNDPEATS」ですが、最近では低価格ながら高性能ANC搭載やアプリ対応など機能面でのアップデートも著しい印象ですね。今回の「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」同社としては新しいネーミングのモデルになりますが、構成としてはいわゆる「AirPods Proタイプ」のデザインを採用したカナル型イヤホンとなります。これまではインイヤー型の「AirPods」とカナル型の「AirPods Pro」と比較しやすいように、インイヤー型が「Air3」などで、カナル型では「Air3 Pro」というモデル設定をしていました。しかし現在では「SOUNDPEATS」自身がブランドとして幅広く認知されているため、むしろ全く新しい名称のほうが分かりやすいということかもしれませんね。

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SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は12mmサイズの大口径バイオセルロース振動板ダイナミックドライバーを搭載。広がりのある自然なサウンドで、細かな音や響きを捉える表現力があります。さらにLDACコーデックに対応し、ハイレゾワイヤレス規格に準拠した20Hz~40kHzのサンプリングレートをカバーすることで高音質ドライバーのサウンドをより繊細に表現できます。

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さらに「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」では最大「-43dB」の強力なアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載。フィードマイクで集音した外部ノイズを逆位相で相殺し、さらにフィードバックマイクで集音した残留ノイズを最終的に打ち消すことで、効率よく優れたノイキャン性能を発揮できます。
これらの高音質機能を搭載しつつ再生時間は最大8時間、ケース併用では5.5回の充電で最大52時間の利用が可能なロングバッテリーを搭載します。日常的な利用はもちろん、出張や旅行先でも快適に利用可能です。
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また、「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」も同社の専用アプリに対応。サウンドモードの切り替え、機能の設定・切り替え、音量操作、アップデートに対応。10バンドEQ機能によりサウンドバランスのチューニングも可能です。また防水機能はIPX4で、低遅延のゲームモードも搭載しています。

ドライバー12mm バイオセルロース振動板
ダイナミックドライバー
Bluetooth5.2
コーデックLDAC / AAC / SBC
周波数帯域20Hz~40kHz
通信範囲10m
ANCANC搭載 (最大-42dB)
防水レベルIPX4
再生時間本体8時間 / ケース込52時間
バッテリ容量35mAh x2 + 500mAh(ケース)
重量5g(片側) / 48g(ケース込み)
アプリ「SOUNDPEATS」アプリ
(Android / iPhone用)


SOUNDPEATS Capsule3 Pro」の通常価格は 8,480円(アマゾン価格、税込み)です。
Amazon.co.jp(SOUNDPEATS Audio直営店): SOUNDPEATS Capsule3 Pro

※発売記念キャンペーンとして1,880円OFFクーポンを配布中です。
※さらに 5% OFF クーポンコード「BISONICRSP」(2023年1月2日まで/併用可)が利用可能。
クーポンの併用により、期間中は 6,176円 の特別価格で購入可能です。


■ パッケージ内容及び機能について

SOUNDPEATS Capsule3 Pro」のパッケージは本体写真とモデルの装着写真の2面ボックスで毎度ながらとても格好良いですね。
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パッケージ内容はイヤホン本体およびイヤーピース(Mサイズ装着済み、S/Lサイズ同梱)、充電ケース、充電用USB Type-Cケーブル、説明書など。
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本体はいわゆるAirPods Pro型のデザインで、耳への収まりも良く使い勝手の良いデザインです。インイヤー型より遮音性が高くしっかり装着出来ますね。
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また充電ケースは500mAhと大容量のバッテリーを搭載しつつ非常に軽量でサイズも比較的コンパクトです。丸みを帯びたデザインでよりコンパクトな印象を受けますね。
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本体背面のロゴマーク部分がタッチセンサーになっていて、各種操作に対応します。感度もちょうど良く使い買っては良好です。シングルタッチでは音量の増減、ダブルタッチで再生/停止および受話/終話のタイプですね。低遅延のゲームモードにも左側3回タッチで対応します。

再生/停止2回タッチ(右or左)
音量UP右側 タッチ
音量DOWN左側 タッチ
曲送り右側 1.5秒ロングタッチ
ANC切替左側 1.5秒ロングタッチ
受話/終話着信時2回タッチ(右or左)
着信拒否1.5秒ロングタッチ(右or左)
通話切替2秒ロングタッチ(右or左)
音声
アシスタント
右側 3回タッチ
ゲームモード左側 3回タッチ
手動
ペアリング
充電ケースのマルチボタンを
3秒間長押し
電源ON自動:充電ケースから取り出す
手動:1.5秒ロングタッチ
電源OFF自動:本体をケースに戻す
手動:10秒ロングタッチ
タッチセンサーの操作は「SOUNDPEATS」製のイヤホンでだいたい共通しているようですね。


■ ペアリングおよび専用アプリについて

SOUNDPEATS Capsule3 Pro」の最大の特徴である「LDAC」コーデックを利用するためには、ペアリングするスマートフォンなどのデバイスがLDACに対応していることが必要です。比較的新しいOSを搭載する一部の低価格モデルを除くAndroidスマートフォンの多くは対応していると思います(詳しくは利用する端末の仕様をご確認ください)。なおiPhone/iPadなどは未対応のため従来のAACコーデックでの接続となります。

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対応するAndroid端末でペアリングすると最初からLDACコーデックで接続されます。ペアリング設定情報の詳細について「開発者向けオプンション」を有効にして確認してみると、まず対応コーデックが「LDAC」「AAC」「SBC」の3種類であることが改めて確認出来ます。音声品質を「自動」にしていると「ベストエフォート(アダプティブビットレート)」が選択されており、他に品質重視(330kbps)、バランス(660kbps)、音質重視(990kbps)といったモードが存在することを確認出来ます。
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サンプリングレートは「LDAC」の規格通り96kHz、そしてビットレートについては私の環境ではより高い「32bit」でペアリングしていました。仕様としては24bitと記載されていましたが、ファームウェアを更新したためか、実際には32bitまでの接続ができたようです。なお、ファームウェアはペアリング後に「SOUNDPEATS」アプリを起動すると自動でチェックを行い、新しいバージョンが存在する場合は更新を促されます。ここでバージョンアップを実施すれば数分程度でアップデートが完了します。
また「LDAC」コーデックでペアリングすると音声品質の設定が可能になります。一般的には「音質優先」または「自動」が選べます。「自動」では通信状態に合わせて最適なビットレートが選択されるため通常はこちらで問題ないでしょう。
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「SOUNDPEATS」アプリはGoole Play StoreまたはApple App Storeよりインストールしておくことで、ペアリング後にアプリを立ち上げた際に自動で認識します。正常に認識できたら画面左下のEQアイコンをタップすることで「カスタマイズ」画面を呼び出すことができます。

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「カスタマイズ」画面では音量調整、各種EQ設定、ノイズキャンセリングで「ANC」モードの設定、ゲームモードのON/OFF等が可能です。音量やゲームモードは本体のタッチセンサーでも変更できますが、画面だと分かりやすいですね。イコライザー(EQ)については標準では「SOUNDPEATSクラシック」という状態になっています。ここで「ロック」などのジャンルや「高音強調」や「低域軽減」など8種類(クラシックも含めれば9種類)のプリセットモードが選択できます。このプリセットは結構実用的で、多くの場合はこのモードを選択するだけで十分に満足のいくサウンドを楽しめそうです。もちろん自分でEQをゴリゴリ設定したい方は「イコライザー(EQ)カスタマイズ」で個別のチューニングも可能です。


■ 接続性、サウンドインプレッション


SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は、Bluetooth 5.2対応により多くのスマートフォンで安定した接続性を実現しています。なお、仕様上の再生可能サンプリングレートは「20kHz~40kHz」ですが、LDACコーデック自体は接続可能であれば「24bit/96kHz」または「32bit/96kHz」でペアリングします。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro「LDAC」コーデックは「aptX」や「aptX Adaptive」などのコーデックよりビットレートが高いこともあり、「音質優先」(高ビットレートのモード)では街中など混雑した場所では多少途切れやすくなることもあるようです。屋外での利用は「再生品質」は「自動」が推奨です。
また都心の通勤通学時間帯などさらに電波状況が悪く「自動」でもビットレートの変更が追いつかない場合もやはりあります。その場合は、「開発者向けオプンション」で「接続品質重視」の設定にしり、「ビット数」が「32bit」の場合は「24bit」にしたほうが安定して接続できる場合が多いようです。
一般的にハイレゾ音源でも「24bit/96kHz」や「24bit/48kHz」といったフォーマットが多く、「Apple Music」のハイレゾロスレスや「Amazon Music」の「UltraHD」も同様のため、「24bit」にしても基本的には全く問題はありません。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro」のアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は最大-43dBとかなり強力な仕様になっています。ANC機能は左側センサー長押しまたはアプリでモード変更ができますが、実際に使用した印象ではいわゆる無音タイプでは無く、環境ノイズや電車の走行音などの耳障りなノイズを効率的に除去するタイプ。
SOUNDPEATS Capsule3 Proそのためノイズ音は大きな音も含め結構しっかり消してくれるいっぽうで、音楽再生を行わずにANCのみを有効にすると女性アナウンスなどの声などの中高域は若干は聞こえる感じとなります。とはいえANCの効き方は自然でホワイトノイズも非常に少なく違和感がほとんど無いこともあり、かなり実用的な印象です。また外音取込みモードも思ったより実用的な印象でした。逆に静かな部屋でANCを使用すると中高域が若干籠もり気味になりますが、適時ON/OFFを使い分ければかなり有効な機能と言えるでしょう。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro」の音質傾向は癖の無いニュートラルな傾向で、バランスは中低域寄りの弱ドンシャリ。味付けの無い音作りと比較的深く厚みのある低域および臨場感のある空間表現が特徴的です。一万円以下のお手頃価格の製品ながら派手すぎずバランスの良いサウンドで好感が持てますね。もちろん解像感や滑らかさなどの点では上位の価格帯の製品と相応の差もありますが、より幅広い層を対象に、基本はアプリを使って好みの音色にアレンジする、という使い方を前提とした音作りです。
SOUNDPEATS Capsule3 ProSOUNDPEATS Capsule3 Pro

SOUNDPEATS Capsule3 Pro」の高域は、明瞭感があり、全体としては派手さを抑えつつ聴きやすくまとめている印象です。オーディオ的には伸びや解像感は一般的ですが標準でも適度な煌びやかさを感じます。イコライザの「高域強調」は多少やり過ぎ感はありますが、マニュルで調整すると結構良い感じにチューニングできるようです。


SOUNDPEATS Capsule3 Pro中音域はボーカル帯域に適度にアクセントを持ちつつ、全体としてはニュートラルで癖の無い音を鳴らします。曲によってはボーカルが若干凹みますが、聴きやすく適度な空間表現となり臨場感をより演出してくれます。派手さは無く僅かに温かみも感じるものの、女性ボーカルも比較的明瞭で男性ボーカルも力強さと厚みがあります。解像感はそこまで高いわけではないので音数の多い曲では多少混雑した印象を受けますが、最近のポップスなどをストリーミングで楽しむ上では非常に相性の良いサウンドでしょう。また映像コンテンツやゲームなども臨場感とともに位置の把握がしやすく「ゲームモード」による低遅延での利用も良いと思います。


低域はミッドベースを中心に力強さがあり心地よい音を鳴らします。低域の表現力は他の音域に比べても高いようですね。重低音の沈み込みの比較的良好です。存在感のある低域ですが中高域との分離は良く、籠もることは無いため、全体としては非常に聴きやすく、心地よさを感じるサウンドにまとめられていると思います。

■ まとめ

というわけで、「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」はお手頃価格ながらLDACコーデックと強力なANC機能を両立させ、癖が無くさまざまな音質傾向が好みのユーザーにも専用アプリで対応出来るなど、実用的な機能をフルスペックで搭載したバランスの良いイヤホンに仕上がっていました。お手頃価格でハイレゾに対応したイヤホンを購入したいという、特にライトユーザーには最適な選択肢だと思います。
SOUNDPEATS Capsule3 Proもちろんディープなマニア向けというわけではないため、それぞれの機能で突出しているわけではありませんが、実際購入に迷った際はこのような製品のほうが使いやすいでしょう。ただこれは全てのLDAC搭載モデルに言えることですが、そのメリットを完全に享受するためには対応するAndroid端末が望ましく、AACコーデックまでしか対応しないiPhoneなどではメリットも半減してしまうというのは意識しておく必要があるでしょう。
これらの要素を踏まえて、手頃で高性能なイヤホンを探している方には現在のセール価格はかなり魅力的だと思いますよ(^^)。